anko2563 代償は誇りと・・・

『代償は誇りと・・・』 17KB
制裁 自業自得 越冬 駆除 ゲス ドスまりさ 現代 独自設定 代償あき(仮)です。時間のある時にどうぞ


代償あき(仮)です。この作品を読む上で以下の注意点があります。

・誤字脱字、文的に変なところがあるかも知れません。
・展開に疑問を持たれるかもしれません。
・納得いかない終わり方かも知れませんので覚悟の上でご覧下さい
・設定に納得いかない点があるかも知れませんがご了承下さい。
・自己設定のドス対応方法があります。

以上の注意点を踏まえた上でお楽しみ下さい。





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もうすぐ寒い冬がやってくる。
ゆっくりは冬籠りの為にせっせと準備に勤しんでいる。
今はゆっくりを我慢し冬を越す為の準備に勤しんでいるゆっくりは余程の馬鹿でない限り失敗することはない。
(余程の馬鹿とは冬籠りの早い段階で赤ゆっくりを作ったゆっくりのことをいう。)
ここはゆっくりが住みついた山の麓にある村。
この時期に最も馬鹿でどうしようもない馬鹿な群れが現れた。

「くずにんげんどもはさっさとおやさいをけんじょうしてね!」
「さっさとしてね!!」×150匹
ある村にドス、いや、ドゲスの群れがやって来た。ざわめく村人達。
「はやくしてね!どすはおなかがぺこぺこなんだよ」

早くしろと催促をするドス。そこに一人の男が出てきた。
「・・・」
「やっとおろかなにんげん、どれいがでてきたよ」
「これは忠告だ、とっとと山に帰れ。そして、人間の前に現れるな」
「ゆ!ゆうううう!!!!???」
突然出てきて帰れという男に心の広い(笑)ドゲスにも我慢が出来なかったようだ。
「はあ!!?なにいってるの!にんげんぶんざいで!!!」
「・・・うるせえよ。どうせ、冬籠り用の食いものも集められない能無し共の集まりが」
「ゆ!!?」」
スーツの男は右手を懐に入れた。
「で、ゆっくりできるとかしか考えず、子ゆっくりを作りまくったんだろう?その時点でお前には管理能力もないバカ」
「ゆぎ!!?」
「そして、人間の所に集団で攻め込んできた時点でドスとしてクズ中のクズだよ、このクズ」

プチンと簡単に切れるドスの堪忍袋の緒が切れた。

「どすをばかにするごみくずはしねぇえええええええ!!!!!!」
「・・・自分の馬鹿さを恨むんだな」

そして、懐からモデルガンを取り出し、2・3弾を発射した。

「ゆ!ゆがああああ!!!!!!???」
「ど、どす!!!??」×150匹
突然の痛みに叫ぶドス。だが・・・
「ゆ・・・なんだかちからがみなぎってくるよ!!!!!ゆ!どすのあたまにおおきなきのこんさんが!!!!!!」
ドスの額にキノコが生えた。そのキノコはドススパークを撃つ為のキノコに酷使している。どんどん大きくなる。さらに身体から湯気が発生している。
「ゆふふ!ゆはははは!!どすはぱわーあっぷするんだね!つよいどすがさらにつよくなったらてきさんなんていないよ!!!つよくなりすぎてごめんね!!!!!!」

高笑いをするするドス。ふっとある事に気付く。
「ゆ!みんなもおおきくなってるよ!!すごいよ!どすだけじゃなくむれのみんなもぱわーあっぷするんだね!!さいきょうのむれのたんじょうだよ!!!」

ドスは歓喜した。自分だけじゃなく群れの仲間。れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちぇん、みょんもドス化した事に。
これで向かうところ敵なんていない。
ドスサイズの群れのゆっくり達。そして、巨大なドススパークキノコを手に入れたドスは最強のドスだ!
全ての人間を支配できる!!・・・とドスの頭はそれで一杯だった。

そして・・・

「ゆふぅー!ぱわーあっぷがおわったみたいだね!」

湯気が止まり、一際大きくなっていたきのこの成長も止んだ。大きな充実感に酔いしれるドス。

「さあ、みんな!まずはここのにんげんたちをみなごろしにするよ!」

いくらドスでも悔しいが一人では人間の町を滅ぼせない。だが、群れのゆっくりに成長し、更にドス自身も強化されているのだ。もう敵なんていない!

だが、ある疑問が浮かぶ。

「ゆ?みんなどうしたの?」

折角皆がドス化したというのに誰も喜んでいない。それどころか、何か有り得ないものを見ている視線。絶望に染まっていくゆっくりもいる。

「おーい、こっち向けよ」
「ゆ!?」
突然の声。あのスーツの男の声だ。なんて図々しいんだ。最強の群れの長にごみクズが話し掛けてくるなんて!とドスは思った。
これはせいさいっ!しなければ・・・!勢い良く振り向く。

「かとうなごみくずがいだいなど・・・す・・・?」

ドスの睨みを効かせた視線の先にあったのは人間の靴であった。
違う。ドスは人間に睨みつけたのであって靴になんかを睨んでなんかいない。
この感覚には見覚えがある。ドスになる前に人間に会った時はこんな感じであった。恐る恐る視線を上に上げた。

「よう、妄想は終わったか?中二病饅頭」
見上げた先には先程まで見下ろしていた人間の顔があった。

「ど・・・どうじでどずがぢいざぐなっでるのー!!!???」×150匹
「ゆぅうううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!??????????」

ドススパークのキノコは、意外と作るのに手間のかかるモノである。
ドススパークを撃てるサイズになるまで5日~7日の時間を要する。
成長させる為にはドスの中身を使うので体力を著しく使い、大きさも小さくなる
また、その間は動けないので群れを放置しなければならない。動いたり、少しでも栄養が行き届かないと途端に枯れてしまう。
知能あるドスは冬籠もりの際にキノコを増やす。


スーツの男が撃ったのは2種類
一つはドススパークキノコの人工種。生えてくるものは勿論偽物である。これを額に撃ち込む事によって中枢餡に成長の為の栄養を流す様に指令を出させる。
二つは中身を栄養へと変える流れを活発化する薬。ドスから湯気が出ていたのもその為である。しかも、それを二発も撃ち込んだ。

結果、偽キノコと気付かないで中枢餡は栄養を送るよう指令を出し続け、中身の変換を活発化させた事により急速に成長に導いたのだ。そして、出来たのが・・・

「どすのたくましいからだが!!つよいからだが・・・!!!だれにもまけないからだが・・・!!!!」

ドスまりさから皮の垂れた唯のまりさに成り下がった。

「ドスじゃないどすなんてなにもやくにたたないよ! 」「ゆ?」
「まったくだぜ!つかえないにもほどがあるだぜ!」「ゆ??」
「いなかもののどすなんてありすたちのほうからねがいさげよ!」「ゆ???」
「むきゅ!こんなむのうにぱちぇのけんじゃなちしきをかすんじゃなかったわ!「ゆ????」
「わかるよー!つかえないどすはとっとしねなんだねー!」「ゆ?????」
「ふにゃちん!そうろう!」「ゆ??????」

ドスでは無くなった途端に好き勝手言う群れ一同。そして
「むきゅ!みんな、あんなやくたたずほっといてかえるわよ!」
「ゆっくりりかいしたよ!」×149匹

簡単に言えばドスまりさはドスで無くなったことによって見限られたのだ。

「むのうどすはそこでゆっくりしんでね!」×150匹
群れ一同は来た森へと帰ろうとする。
「みんなー!まって「逃がす訳無いだろう、馬鹿共が・・・」・・・!!!??」
ドスが呼び止めようとしたが止まった。
スーツの男が右手を空に上げた瞬間


森からスーツの男が10人も突然出て来たのだ。
「むぎゅ!?なんな おそらとんでるみたいー!」
「ぱ、ぱち おそらとんでるみたいー!」
「れいむは おそらとんでるみたいー!」
「みゃみ おしょらとんでるみたーい!」
「む!おそら(ry」
「わか おそ(ry」
「ちんおそ(ry」
成体ゆっくり、子ゆっくり、赤ゆっくり、一匹足りとも逃さず持っている袋に放り込まれていく。

「やめろー!どすのむれに・・・おそらとんでるみたいー!ゆべっ!!?」
ドスも掴まれ投げられた。だが、袋ではなく村人達の方にだ。
皆、棒を持っている。その目の色はとても冷たい。
「ゆ・・?ゆ・・・?」
その目を見た元ドスまりさは恐怖を感じた。
「さあ、皆さん!我々の作業が終わるまでこの支配者様をお好きな様にどうぞー!」
「「「「「うおー!!!」」」」」
「ゆ?ゆうううっ!!!!!???」


「何が下等な生物だ!」「ごは!?」
「何がお野菜献上しろよ!」「ゆびっ!!?」
「ゲスの分際で!」「ゆぶっ!!!??」
「人間をナメやがって!」「ゆべっ!!!??」
「身の程を弁えやがれ!!」「ゆぼば!!!!!」
袋叩きにされる元ドスまりさ。だが、皮はドスと変わらないので破れていない。
村人たちは皆交代しながらドスを叩く。誰一人手加減をしていない。
散々好き勝手言った元ドスに手加減という良心は誰の心にも微塵もなかった。

「さて、仕上げた。」
スーツの男達は、群れのゆっくり150匹を穴に放り込んでいく。潰さないように慎重に放り込む。
下は干し草が敷いてあるので着地の配慮もしっかりしている。
穴は成体ゆっくりでも乗り越えることは出来ない深さだが、お互いが潰し合わない程度の広さがある。

スーツの男達は霧吹きをゆっくり達に吹き掛けた。
「ゆっ!?やめてね!ゆっくりできないよ!」×70匹
「いますぐでいいよ!」×80匹
当然止める訳がない。
あらかた吹き終わり、ゆっくりの前に最初のスーツの男が現れた。
「やあ、ゆっくりしているかな?」
「こんなんでゆっくりできるわけないでしょー!」
「はやくだしてね!すぐでいいよ!」
「ところで君達はお歌は得意かな?」
「ゆ!おうたなられいむがてんさいだよ!」
「なら、ゆっくりしたお歌を歌ってくれたら出してあげよう。
 それに極上のあまあまと究極のゆっくりプレイスも差し上げようか」
「ゆ!ごくじょうのあまあま!きゅうきょくのゆっくりぷれいす!」×150匹
目を輝かせるゆっくり達。とてもキモい。
「でも、バラバラじゃなく皆で歌って欲しいんだ」
「ゆ?どうして?」
「その方がとてもゆっくり出来るからだよ」
「ゆう~!にんげんにしてはいいかんがえだね!」
(・・・もっとも嫌でも合唱になるけどな)

「むきゅ!それじゃいくわよ!」
「ゆっくりでいいよ!!」×149匹
ドスの補佐だったばちゅりーが指揮を取り、合唱を始めようとしている。
すると、スーツの男は胸ポケットから小さな箱を取り出した。
「楽しみだよ、どんなお歌を歌ってくれるのか。」
箱から小さな棒を取り出し擦る。棒に光りが燈された。
「タイトル・・・『火炎地獄からの大合唱』かな」
燈った棒を1番端にいたれいむに投げた。
「ゆゆ~(ボォ)・・・ゆ゛ぎゃああああああ!!!!??」
「ゆっうううう!!!!!?????」×149匹
スーツの男が投げた棒がれいむに当たった瞬間、口から上が一瞬で燃え盛った。
お気づきだろうがスーツの男が燈したのは『マッチ棒』である。
そして、吹き掛けられたのは発火をし易くする液体だった。
「あづい!あづい!だれがでいぶをだずげで!!!」
「ゆっ!?ごっぢぐるな゛ー!!!??」
迫るれいむに叫ぶまりさ。だが、止まる事なくぶつかった。そして、まりさにも火が引火した。
「ゆく゛ひひひ!!!!!」
奇声を上げながらちぇんとみょんに迫る。
「わがらないよー!!どうじでごっぢにぐるのー!!!???」
「ち!ち!ちんぽー!!!!???」
「だずげで!!!だすげて!!!!!」
虚しくちぇんとみょんに燃え移った。そして、助けを求め他のゆっくりに近付き火が燃え移る。この繰り返し。
もう1/3のゆっくりに燃え移った。
「みんな!ころがってひさんをけすのよ!!」
補佐のぱちゅりーが消す為の指示を出す。それに従い、燃えているゆっくりは転がりだした。
だが、床には柔らかい藁が敷き詰められている。当然・・・
「どうじでゆがざんがもえてるのー!!!!!????」×100匹
床も激しく燃え上がる。その火から燃えてないゆっくりも引火した。霧吹きが届かなかった赤ゆ達にも燃え移る。
「むぎゅうううう!!にんげんたすけろー!!!」
スーツの男に助けを求めるぱちゅりー。だが、返って来た言葉は
「やだよ?それより早くもっと歌ってよ」
「むぎゅううう!!!!!?????」
「これのどこおうたなのよ!いなかもの!?」
「立派な歌じゃないか。それにゴミも燃やせて手間も省けるし」
「ぱちゅりーはけんじゃなのよ!!!ぱちゅがしねばせかいのおおきなそんしつに「んな事言う前に逃げないと燃えるぞ?」むきゅ?」
「「「「「「「「「「「「「あづいー!!!!だじゅげでぇええええ!!!けんじゃあああああああ!!!どがいばあああああ!!!!」」」」」」」」」」」」」
火を消してもらおうと迫る子ゆっくり達。いや、もう火の玉と言った方が正しいだろう。
逃げようにも周りから来られた為逃げる事も出来ず火が引火した。
「むきゃきょ!!!!!???」
「どがいば゛ば゛ぱぱぱ!!???」
結局燃え饅頭の仲間入りする運命を強制的に受け入れることとなった。
もう半分以上が燃えている。全部燃えるのも時間の問題だろう。

「おー、いつもながら良く燃えるな」
スーツの男は助けを願う声を一切無視しゆっくりが燃えている光景を眺めている
「どうじで・・・」
「うん?」
「どうじでごんなごどずるの!!!??」
足元に放置していた元ドスまりさが叫んだ。
「どうしてって、悪いことした奴に罰を与えてるだけだろう?」
「やっぱりにんげんはさいていだ!!ゆっくりだっていきてるんだよ!!!
 しんだらそれでおしまいなんだよ!そんなこともわからないの!!!!」
「・・・なら、聞こう。お前の群れに攻め込んでくる群れが現れました。何とか阻止できましたが、生き残ったゆっくり達はどうしますか?」
「もちろんえいえんにゆっくりさせるよ!」
「何故だ?」
「とうぜんでしょう!なにあたりまえのこといってるの!!!」
「そうか、当然なんだな」
「ゆへん!そう「なら、俺らがお前等を殺しても何も問題ない」ゆへ?」
「お前等は村に攻め込んだゲスな群れだ。だから、永遠にゆっくりさせても何も問題ない・・・」
「ゆ!?ち、ちがうよ!ドスたちはおやさいをゆげぇ」
スーツの男は死なない程度に踏み付けた。
「一緒だよ。そんな事もわからないのか馬鹿が」
踏まれながらも元ドスはスーツの男の目を見た。それはとても愚かなものを見るであった。足が離れた。
「ゆげぇ!!?ころしてやる・・・!ころし!!!??」
元ドスの目の前に巨大ドススパークキノコが転がっていた。その大きさは基本サイズの10倍もある。

「ゆっ!ゆおおおおお!!!!!」
激痛を伴いながらもキノコの元に向かう元ドスまりさ。
全てはこのスーツ男を殺す為に、ゆっくりしている自身の力を見せつける為に・・・!
「ごのぐぞにんげんが!!!!やぎごろじでやる!!!!!!!!」
パクリとキノコに噛み付く元ドスまりさ。だが・・・
「む~し(じゃり)ゃ・・・!?ゆげぇえええ!!!??」
一噛みした瞬間、不快な食感と苦味に襲われ、急いで吐き出す。
「ゆげぇぇぇ・・・!どうじ・・・なにごれ・・・」
ドスが再び目にしたのは砂のように崩れたキノコだった。キノコの形はしていたが、実は中身はぱさぱさで砂の様になっている偽物だ。
当然、ドススパーク等撃てない。
「馬鹿か、ドススパークが撃てたとしたらそのままにしておく筈かないだろうが」
いつの間にか元ドスまりさの目の前にいるスーツの男。
「そういえば、さっきどうしてこんな事するのって言ってたな。実はもう一つ理由があるんだよ。」
スーツの男はしゃがみ込み、元ドスまりさを冷たい目で見る。
「この時期に人里を襲いに来るゆっくりの群れは冬越しの備蓄に失敗した馬鹿共だ、現に貴様等がその例だよ。
 そんで一々そんな馬鹿を相手にするのは時間の無駄過ぎる。だから、お前等で言う結界を張ることにしてるんだよ。貴様等を生贄にしてな。」

「お前等はゆっくりの死臭を嫌う。だが、ある事をすればより良く死臭を出す事が出来る。焼けば良いんだよ」
スーツの男はドスを掴み煙りが当たる位置に近づけた。
「ゆ!?やめて!ゆっくりできないー!!!」
強い死臭がドスを襲う。これまでゆっくりの死臭は嗅いでしまうことはあった。だが、これはそれ以上だった。
ゆっくりはゆっくりの死臭を極度に嫌う。理由はその臭いに『負』の情報=『ゆっくり出来ない記憶』が流れ込んでくる為だと考えられている。

ゆっくりの死臭は焼く事によって通常の数倍の臭い放つ事が出来る。更にこの死臭は通常よりも残り易いことが分かった。

「つまりだ、貴様等を燃やして嫌な臭いを境の所に充満させれば襲うにも近寄ってこれない訳だ。悲鳴も効果的だしな」
「あ・・・ああ・・・」
あまりにもゆっくりにとっては恐ろしい事を楽しいそうに話す人間に今更恐怖をした。
人間に関わろうとしてはいけないと子ゆっくりの時散々教え込まれた。だが、唯の腰抜けの戯れ言と受け流した。
人間なんてゆっくりしていない下等な奴らだ。いつか支配してやろうと考えていた。それがドス化した事によって考えがより強くなった。
備蓄をしなかったのも下等な人間を襲えば、何とかなると思っていたからだった。
だって、人間なんかに負ける筈がないのだから・・・だが、結果は真逆であった。
いや、負けも何も勝負にすらなっていない。自分は唯見下していただけでであった。
そして、奪われた。
群れの仲間を、力を、理想、ドスとしての誇りを簡単に奪われた。
「さて、仕上だ。」
男は元ドスを穴に放り込まれた。そして、他のスーツの男達が土をかけていく。
「や・・・べでぇ!!!」
生き埋めにされる恐怖から我に帰った。
「ごめんなざい!!ぢょうじごいでまじだ!!ばんぜいじでまずがらだずげでくだざい!!!!!」
好き放題に見下していた人間に命乞いをする。その姿はあまりにも情けなかった。
「・・・もし、逆の立場で人間が命乞いをしても許したか?許さないよな。だから、俺達も許さないから止めない。」
「あああ・・・!!!!」
もう少しで埋まる。いやだ、死にたくない!尚も生にしがみつこうとする元ドスまりさ。
「安心しろよ、ドス・・・」
男は先程とは打って変わって優しく微笑んでいた。
「死ぬのはお前一人じゃない。よく周りを聞いてご覧・・・」
「ゆ・・・」
グルジイ・・・イタイ・・・ユックリシタイ・・・タスケテ・・・ドスタスケテ・・・
ゆっくりの苦しみの声が聞こえた。だが、人間には聞こえない。何故なら
「ゆ、ゆぎゃあああああああああ!」
ゆっくりが放つ死臭から発せられる『苦しみの記憶』がドスの中に流れ込んでくる。
「いやだ!こないで!ごめんなさい!むのうでした!だから・・・だから、そんなめでみないで!!!!!」
どうやらあまりのゆっくりの出来無さに幻覚を見ているようだ。そうこうしている内にもう少しで埋まる。
「じゃあね、まりさ。土の中でゆっくりしていってね!」
元ドスまりさは土の中へと閉ざされた。

「ありがとうございます!」
「いえいえ、これも公餡の仕事ですので」

村長に挨拶を済ませ、スーツの男こと公餡の団体は依頼を終え、村を後にするのであった。



春頃、山には人間の強さと恐ろしさを十分に理解し、一時のゆっくりを我慢し食料集めに勤しんだ群れは無事冬を越す事ができ、喜び合うだろう。
人間や働くゆっくりを見下し、自分達こそ優秀であると検討違いな考えをしている馬鹿なゆっくり達は冬に入る前か入った途端に命を落とす。

冬越しは計画的に行えば如何に弱いゆっくりと言えど意外と成功するものである。
失敗するのは今回のドスの群れのように他者から奪おうとする事しか考えていないものや自分は優秀と勘違いしたどうしようもない馬鹿だけだ。

冬を越せるゆっくりは春を待ち望みながら仲間達と共にゆっくりと待ち続ける。
冬を越せないゆっくりは何時死ぬか分からない恐怖に怯えながら死へとゆっくりゆっくりと近づいていく。

因みに元ドスまりさの群れと同じように人間の村を支配して冬越しを狙っていた群れは他にもいた。
だが、森と村の境に入った途端、尋常ではない死臭を感じ取ってしまい、急性非ゆっくり症になり永遠にゆっくりしてしまった。
逃げたゆっくりは他のゆっくりから食糧を奪おうと計画を立てた。
しかし、その時には殆どのゆっくりは冬籠り用のけっかい!を張っていた。
冬籠り用の結界は意外としっかりしている。頑丈に出来ていて、ゆっくりには視界に入らないようになっている。(本来は捕食種対策である)
襲うゆっくりの住処が見つけることの出来なかったゆっくり達は、冷たい寒空の下で微塵もゆっくりしていない末路を迎えたのであった。

~ E N D ~

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どうも、代償あき(仮)です。
初のドスネタに挑戦してみました。
ドスまりさを小さくすれば駆除が楽に済むのではないだろうと思い作りました。

ですが、最終的には生き埋めと群れゆっくりは焼き殺し・・・。

死臭は嫌ならゆっくりの焼ける臭いにも苦しむというのも面白いと思い加えてみました。

基本的には善良な群れには愛護の手を、無能で愚かな群れにはヒャッハーの鉄槌をというのが好きなので今回の群れを書くのは楽しかった(笑)
(本当は善良な群れも出したかったけど、色々と詰め込み過ぎと断念した)

そろそろ、本格的な冬の到来ということで冬関係のネタが増えることを楽しみです

それでは今回はこの辺で・・・代償あき(仮)でした


・1856「条件」
・1907「嫌われた代償と招く幸福(前編)」
・1914「嫌われた代償と招く幸福(中編)」
・1957「嫌われた代償と招く幸福(後編)」
・2063「家出の代償」
・2167「愛の努力」
・2296「脅しの代償」
・2409「愛を選んだ代償」
最終更新:2010年11月08日 19:48
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