『武装農業地帯(後編)』 16KB
虐待 制裁 パロディ 番い 群れ 赤ゆ 子ゆ ドスまりさ 自然界 現代 虐待人間 銃注意 STALKER注意 ウォッカ注意 リハビリ
武装農業地帯(後編) ポマギあき
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|Урааааааааааааааааааааааааааааааааааааааааааааааааааа!!!|
|Урааааа Пожалуйста расслабьтесь! ! ! ааааааааааа!!!|
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皆が眉間に皺を寄せていた。ドスまりさが、村を襲う可能性が高い事を。
そして、それがいつかは分からない。日中か、夜間なのかすら和からない。明日か、一ヶ月後かも分からない。
「襲うとしたら、いつぐらいだべか?」
「そうですね…餌が尽きた時か…あるいは尽きる前にとしか言えません」
「そりゃあ、どっちつかずじゃの…」
「ええ、まあ」
「パーパ、俺から提案がある」
「なんだ、イワン」
「パーパ、山に入ろう。そんで直接、奴等を殺してやろう」
村民達がざわついた。山に入るのはいけないと云った後だ。誤射の危険性、四方八方をゆっくりに囲まれる恐れ。
足を滑らせて滑落したり、色んな事がよぎった。特に息子に関しては山に行かせたくない。
「ニェット、ダメだ」
「そんなこと言ったってよ、パーパ。これじゃいつまで経っても埒があかないぜ?」
「それはそうだが…」
「じゃあ、こうしよう。俺とパーパが組んで山に入る。村の人達はここで待ってればいい」
「うーむ…」
「パーパの背中は俺が守るさ。伊達にナーシやってないぜ」
「……分かった。そうしよう」
村民を説得し、俺と息子は山に入る事にした。俺の装備はマカロフ、PKM、手榴弾。イワンの装備はマカロフ、AK-74、RPG-7。
村民達には設置されたM-134とモシンナガン等を使って貰う事にした。日が沈む頃に山に入る事は大変危険であった。
しかし、夜間に入山する事はメリットもある。ゆっくりは夜目が利かないのだ。
ナイトヴィジョンを持ち合わせていない事に、少々後悔した。ヘッドライトを代わりに装着したが、自分の居場所を相手に知らしめる事に他ならない。
「まあ、やばくなったらライト消せばいいよ。パーパ」
「ウォッカが熱くなるな」
日が沈み切った頃、俺とイワンは山へと踏み入った。風の音に紛れて、ゆっくりの声が聞こえてくる。
「ゆゆ…くそにんげんがきたよ…れいむ…いまがちゃんすだよ…」
「ゆん…れいむのぷくぅで、こわがらせるよ…」
その声の大きさが災いして、情報が筒抜けである。それに、頬を膨らましたところで怖くも何ともない
そう思ってると俺とイワンの前に、れいむとまりさが現れた。
「「ぷくぅ!!」」
頬を膨らまして、こちらを威嚇する。
「ぷくぅ! なら、こっちはBANG! だな」
イワンがそう云うと、マカロフでまりさの頭頂部を吹き飛ばした。
「ぷぐべっ!!」
「ぷひゅるる…ま、まりさ…?」
「い、いだいいいいいいいいいいいいいい!! どぼぢであだまなぐなっでるのおおおおお!!? おぼうじざんどごいっだのおおおおお!!?」
まりさの頭頂部はすっかり消えていて、帽子もどこかに飛んでいってしまった。
「だ、だ、だずげで…だずげでえええええええええええええ!!」
「ゆんやあああああああああああ!! おうちかえりゅうううううううううううう!!」
「まっでええええええええ!! …どぼぢであんござんもれでぐるのおおおおおおおおおお!!?」
歩く度に吹っ飛んだ頭頂部から餡子が漏れる。まりさがパニックを起こしている間に、れいむは怖じ気づいて逃げ出した。
今度は俺の番だ。マカロフを取り出すと、れいむのあんよ目がけてナイスシュート。
「ゆっぎゃあああああああああああ!! れいぶのびぎゃぐざんがああああああああああああ!!」
れいむの美脚とやらは、千切ったように破れていた。餡子がドクドクと漏れている。
「ゆっ…ゆっ…れいぶ…じっがりじで…」
「ゆぎいいいいいいいいいい!! あんござんもれないでえええええええええ!!」
「れいぶぅ! れいぶぅぅぅぅぅぅ!!」
「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…! もっどゆっぐじ…」
「ゆんやああああああああああああああ!! れいぶじなないでえええええええええええええ!!」
番だったのだろうか。俺達をやっつけて、ドスまりさにいい顔をしようとしたのかは分からない。
「いずれにしても…」
「ウェル」
「「グドハンティンストーカー」」
チェルノブイリの奥地で培った射撃能力は未だ衰えていない。
「ゆっ…ゆっ…あんござんごぼれないでね…ゆっぐじおぼうじもどっでね…ゆっ…ゆっ…」
俺達の事など忘れ、頭頂部から餡子が零れないように神経を集中させているまりさ。
「まりさ」
「ゆっ…ゆっ…はなじがげないでね…まじざまだ、ゆっぐじじだいんだよ…」
「ドスまりさの居場所を教えてくれたら、ゆっくりさせてやるよ」
「ゆっ…ゆっ…ほんどうだね…ほんどにゆっぐじざぜでぐれるんだね…?」
一体、誰に撃たれてこうなったのかすら忘れているようだ。
帽子が吹っ飛んだ事と、頭頂部が無くなった事に強いショックを受けているのだろうか。一見すると、狼狽える落ち武者に見えない事もない。
「ああ、約束してやるよ。放射能プールを泳がせてやってもいいぞ」
「ほうじゃのうぶーる…よぐわがらないけど、ゆっぐじでぎるならいいよ…どずはね…」
ドスまりさは山の中腹にいるようだ。そこには開けた地帯があり、ドスまりさはそこを掘って造った洞窟の中に棲んでいるそうだ。
「なるほど。有り難い情報をいただいたな」
「情報はタダではない事を忘れてはならんぞ」
「まっで…まっでね…どごいぐの…まじざをゆっぐじざぜでね…」
「ん? ああ、その内ゆっくりするさ」
「永遠にゆっくりって意味だけどな」
「ゆぎいいいいいいいいいい!! やぐぞぐがぢがううううううううううううう!!!」
「恨むならドスを恨めよ。そして、わざわざ命を捨てるような行動を取った、お前自身を呪え」
「そこでずっとパマギーチェしてるんだな」
「ダハハ」
「まっでね…まっでね…おねがいだよ…まっでね…まじざうごいだらじんじゃうんだよ…まっで…まっでええええええええええ!!!」
悪辣な言葉を吐くと、俺達は山の中腹へと向かっていった。道中は暗くて大変危険だが、ヘッドライトの明かりが頼りになった。
目もそれとなく暗闇に慣れてくると、歩くスピードはどんどんと上がっていった。
「イワン」
「ああ、分かってるよ。パーパ」
歩いて行く内に、徐々に周りの雰囲気が変わっていった。殺気が渦巻いている。
どれも人間のそれと比べると、非常に弱い感じがした。俺は手榴弾のピンを抜くと、殺気のする方向へと投げた。
「グラナータ!」
「ダー!」
強烈な閃光、爆発音。そして悲鳴。
「ゆぎょぉ!」「ゆぐぎっ!」「ゆぼぼっ!」「ゆびゃっ!」「ぐぎゃっ!」
「わぎゃああっ!!」「あぎぇぎぃ!!」「ん゙ぎゃあっ!」「おがあざびゃっ!」
「ゆぼびっ!」「ゆびゃばっ!」「ゆげらばっ!」「ゆじゃぶっ!」「ばゆぶっ!」
「んぼぶっ!」「あべしっ!」「わぎゃらぁっ!!」「ゆぶずっ!」「ゆぶっ!」
土や埃がこちらへと吹き飛んできた。その中に混じって餡子、カスタード、目玉、生皮、焼け焦げた飾りが飛んできた。
「ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!ゆ゙っ…!…もっど…」
「ゆんやあああああああああ!! おうぢがえるううううううううう!!」
「どぼぢでじんでるのおおおおおおおおおおお!!?」
「ずるいいいいいいいいいい!! ごんなのずるいいいいいいいいい!!」
「わぎゃらないよおおおおおおおおおおおおお!!」
「ゆふふ…ゆふふふ…」
「れいぶじっがりじでえええええええええええええええ!!」
「おきゃあしゃあああああああああん! ぢょこなにょおおおおおおお!!?」
「あじずがごわれぢゃっだああああああああああああ!!!」
「べーろべーろ…おぼうじざんべーろべーろ…どぼぢであんごのあじがずるのぉ…?」
「あーりすのおーちびちゃんは、とっかいは♪ ゆふふ!」
「ゆっぐじじでえええええええええええええええええええええええ!!」
爆発痕をヘッドライトで照らすと、そこは阿鼻叫喚の最中だった。グチャグチャになってしんだゆっくり達。
その上で転がりながら歌を歌うゆっくり。妊娠中だったのか、ショックでまむまむから小さな飾りの付いた餡子を垂れ流すゆっくり。
真っ黒に炭となった飾りを舐めて、ブツブツと呟くゆっくり。白目を剥いて微笑むゆっくり。
「ひでぇな…毒電波を浴びた連中みたいだ」
「まともなのもいるが、どうせ役立たずだ。放っといて、先へ行こう」
何十匹の死骸を後に、目的地へと向かった。ようやく辿り着くと、まりさの云った通り、そこは開けた場所だった。
洞窟の他に、倒木が沢山あった。倒木には幾つもの穴があった。恐らくだが、巣穴だろう。
「ヘイヘイ、ドスまりさ。カムニェ! カムニェ!」
イワンが挑発した。しかし、ドスまりさは洞窟から出てこない。代わりに出てきたのが倒木に棲む、ゆっくり達だった。
こちらに出てきたかと思えば、涙を流し始めた。そして訴える。
「おでがいじばず! れいぶにはおぢびぢゃんがいるんでず! ひどいごどじないでぐだざい!」
「まじざのおよめざんにひどいごどじないでぐだざい!」
「みゃみゃー、きょのひちょちゃち、ぢゃありぇ?」
「ゆ! おちびちゃんはおうちさんにもどってなさい!」
「ゆぅ? にゃんぢぇー?」
「わがるよー! おでがいだよー! おぢびぢゃんだげでもだずげでほじいよー!」
「ぢーんぼ…ほうげいほうげい! だんじょうべにべに!」
「あじずがいながものでず! ぞれでいいでず! にんげんざんのごどいうがら、だずげでぐだざい!」
「おでがいじばずううううううううううううう!! ぢょうじのっでまじだあああああああ!!」
「はんぜいじでばずううううううううううううう!!」
「しょうじきすまんかった…」
「わぎゃらないいいいいいいいい!! ごのどおりだがらゆるじでねええええええええええ!!」
「ドススパーク!」
俺達が謝り通すゆっくり達に目を向けていると、背後からドススパークの声が聞こえてきた。
だが、まったくもってヌルかった。ヌルいのだ。そんな殺気立っていては、どんなルーキーだって気付いている。
俺達は、さっと身を伏せた。頭上を白い閃光が突き抜ける。向かう先は、謝り通したゆっくり達へと。
「「「「「「「「「「「「「「ゆ゙!?」」」」」」」」」」」」」」
巣穴から出ていたゆっくり達は一瞬で消し炭と化した。断末魔の一声すらもあげる事もなかった。
その光景を目の当たりにしたドスまりさが、狼狽えた。
「ど、どぼぢで皆、死んでるのおおおおおおおおおおおお!!?」
「だから甘いんだよ。ベルギーのチョコより甘いんだよ」
「お前らの考える事なんて、たかが知れてる。それに、あんなに殺気立ってたんじゃバレバレだ」
「ゆぎぎ…今だよ!」
「ドススパーク!」
ドスまりさを嘲笑していると、ドスまりさは洞窟に向かって何か檄を飛ばした。
俺達は慌てて振り返ると、洞窟から白い閃光。ドススパークが俺達の前までやってきた。
だが、俺達は動じない。白い閃光は俺達の眼前でか細く消え去った。
「ど、どぼぢで消えぢゃうのおおおおおおおおおお!!?」
「…お前、射程って分かるか?」
「アウトレンジなんだよ」
「射程いいいいいいいい!!? アウドレンジいいいいいいいいいい!!? なにぞれえええええええええ!!?」
「ゆうううううううううううううう!!? 失敗じぢゃっだのおおおおおおおおおお!!?」
狼狽えるドスまりさ。洞窟からもドスまりさが出てくると、同じように狼狽えた。
ドスまりさは二匹いたらしい。二匹いようが、一兆匹いようが装備があればこんな奴等屁でもない。
俺は近くのドスまりさのあんよに向かって、PKMを連射した。
「ゆごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごご!!!」
数十発撃ったところで、俺は銃撃を止めた。
「ゆぎいいいいいいいいいいいいいいいいい!! 痛いいいいいいいいいいいい!!! ドズのあんよざんがあああああああああああ!!
殺ずうううううううううう!! 殺じでやるうううううううううう!! ゆうううううううううううううううううう!!?
どぼぢでドズのあんよざん動がないのおおおおおおおおお!!? 動いでねええええええええ!! ゆっぐじ動いでええええええええええ!!」
「お前は、選択を誤った。お前のせいで、群れは死ぬ」
「ぞんな事ざぜるがあああああああああああああああああああ!!」
洞窟のドスまりさが話を聞きつけて、こちらに突進してきた。
イワンがすかさず、AK-74を構えると数発撃った。弾丸はドスまりさの両目を貫いた。
「ゆぎゃぎいいいいいいいいいいいいいい!! 見えないいいいいいいいいいい!! なにぼ見えないいいいいいいいいいいい!!
何処だあああああああああああ!! ゆっぐじごだえろおおおおおおおおお!! 殺じでやるうううううううううううううううう!!」
両目を潰されたドスまりさは、見当違いな方向に吠えている。そして転がり、木に体当たりをしている。
「あのバカは放っておいて、お前にはとびっきりのアネクドートを見せてやろう」
「ヤパショール」
俺がやると云うと、イワンはAK-74を倒木に向けて撃ち始めた。木々が弾け飛び、中のゆっくりの悲鳴が漏れてくる。
「ゆびぃ!」「ゆぎょぉ!」「おにぇえぶびょっ!」「ゆぴゃあっ!」
「ゆきゃぴい!」「わきゃきゃぁ!」「ぐぎょろぉ!」「おぢびぎぇぐっ!!」
「あきゃきゃっ!」「んぎょぼぉ!」「かんとんっ!」「あぎゃらっ!」
「ふぎゃらぁ!!」「ゆぎょぉ!!」「ゆきぃ!!」「むぎゃりゃぁ!」
「むぎょぉ!」「むげりゃっ!」「あじゃびぃ!!」「えろげっ!!」
途中からは俺も参加していた。PKMの弾を撃ち尽くす頃には、倒木から染みる餡子で地面は染まっていた。
「ゆ…ゆ…どぼぢで…」
狼狽えるドスまりさに、俺はこう答えた。
「お前が人間の事を考えてればな」
「ドズは…ゆっぐじ…みんなをゆっぐじざぜようどじだだげ…」
「人間はゆっくりできてたか?」
「ゆ!?」
「お前のせいで、どれだけ辛酸を舐めさせられてきたか分かるのか?」
「ゆ…」
「お前が受けた苦しみ、群れの皆が死んだ以上に村の人間は苦しんできたんだ」
「で、でぼ…」
「でもじゃないだろう。手塩に掛けて育てた野菜を、ネコババされる事がどんなに辛い事が分かるか?」
「で、でもお野菜ざんは勝手に…」
「勝手に生えてこないよ」
「ゆ!?」
「勝手に生えてくるんだったら、人間達はお前らにいくらでも野菜をくれてやるさ」
「だ、だっだら…」
「でも野菜は勝手に生えてこない。お前ら赤ゆの茎と同じようにな」
「ゆ゙……」
「段々と、分かってきたようだな」
俺は地面を見つめて、落胆するドスまりさから目を離した。そして、見当外れな場所に体当たりする二匹目のドスまりさに近づく。
「ゆっがあああああああああああ!! 殺じでやるううううううううううう!!」
「死んだよ」
「何がだあああああああああああああああ!!?」
「お前のせいで、みんな死んだよ」
「ゆ゙!? う、嘘だああああああああああああああああああああ!!!」
「本当だよ。お前、餌の備蓄はどれぐらいあったんだ?」
「ぞ、ぞんな…嘘だ…うぞだ…うぞに決まっでる…」
俺は答えないドスまりさに、マカロフを数発撃ち込んだ。
「ゆっぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「答えろ。餌の備蓄はどれぐらいあったんだ?」
「ゆぎぎ…いっばい…いっばいありまじだ…」
「じゃあ、村を襲う必要も無かっただろう」
「だっで…満足でぎないがら…」
「満足?」
「…虫ざんや、葉っぱざんじゃダメだぼん…びんな、満足じでぐれないもん…お野菜ざんじゃなぎゃ嫌だっで…」
「で、村を襲ったのか?」
「ぞうだよ…ぞうだよ! 糞人間共が独り占めずるのが悪いんでじょおおおおおおおお!!!」
「だとしたら、お前は最低のドスまりさだな」
「どぼぢでぞんな事、言うのおおおおおおおおおおおお!!?
「ガキのワガママに何でも答えるような奴は親か?」
「ゆ゙…で、でぼ」
「お前らゆっくりは、でも、だけど、って言葉が本当に好きだな。結局お前は、みんなに嫌われたくないから村を襲ったんだ。
野菜が欲しいという要求に応える為に、人間から奪った下衆な野郎だよ。本当に群れの事を考えてるんだったら、贅沢はさせなかったはずだ。
こうなる事だって本当は分かってたんだろう? なのに、それに目を瞑って自分達は強い。人間に勝てると考えてたんだろうな。お前らは馬鹿だから」
「ゆ゙………ごべんなざい…ごべんなざい! ごべんなざい! ごべんなざい! ゆっぐじざぜであげられなぐでごべんなざい! ごべんなざい!」
ドスまりさが空中に向かって謝り始めた。何も見えていない目からは、大粒の涙が流れていた。綺麗に浮かぶ月が、ドスまりさを責めている様だった。
「にゃんぢぇ…にゃんぢぇみんにゃしんぢぇるにょ…? おきゃあしゃんは…? おちょうしゃんはどきょ…?」
声のした方向に振り返ると、倒木からボロボロの赤れいむが出てきた。飾りは焼け焦げ、頬は細かい傷でいっぱいだった。
「にんぎぇんしゃんちゃちは、ぢゃあれ…? おきゃあしゃんちゃちしらにゃい…?」
「…ごべんね…ごべんね…おぢびぢゃんごべんね…」
目の見えないドスまりさが、赤れいむに謝り始めた。
「ゆぅ…? にゃんぢぇあやまっちぇるにょ…? ゆっくちしちぇいっちぇにぇ…」
「ごべんね…ゆっぐじ…でぎなぐなっぢゃっだよ…」
「どうしちぇ…?」
「……ごべんね…」
「ゆぅ…ゆぴぃ!!」
俺は赤れいむを踏み潰した。生かしておく必要など、無い。憔悴しきった様子のドスまりさ達を後に、俺達は下山した。
翌朝になって村民が総掛かりでドスまりさを山から下ろした。今は、地雷原だった北のあぜ道に二匹仲良く放置されている。
逃げ出す事が出来ぬように、あんよの皮を伸ばされて地面に幾つものボルトやナットで固定されている。
村民達はそんなドスまりさ達に石を投げた。
「死ね!」
「恥知らず!」
「この糞饅頭が!」
「「ゆぎぃ! ゆげっ! ゆごべっ! ごべ、ごべんなざい! 反省しでばず!!」」
唾を飛ばす者もいた。蹴りを入れる者もいた。それ程までに、ゆっくりに対する潜伏した憎しみは強かった。
今では防水剤をコーティングされ、定期的にゆっくりが与えられる。
「やべでえええええええええ!! れいぶをだべないでえええええええええ!!」
「むぎょおおおおおおおおおおおお!! ばぢゅりーよおおおおおお! おぼえでるでじょおおおおおお!! だべないでえええええ!!」
「まじざだよおおおおおおおおおおおおお!! まじざだげでもだずげでねええええええええええ!!」
「わぎゃああああああああああああああああああああああ!!」
銃撃戦の最中に生き残ったゆっくりや、いつの間にかここに辿り着いたゆっくりをドスまりさの口の中に放り込むのだ。
「ゆぎょおおおおおおおおおおおお!!」
「むーじゃむーじゃ…」
「むぎょおおおおおおおおお!! やべでえええええええ!! いだいいいいいいいいい!!」
「むーじゃむーじゃ…ごべんねぇ…」
「わぎゃあああああああああああああああああああ!!!」
「ゆぎょおおおおおおおおおおおおおおお!!」
大量の武器を残して、イワンは国へと帰った。山には野生動物が増え、相変わらず俺も村民も農作業をしている。
違う点といえば、二度と野菜をゆっくりに漁られない事。ゆっくりがやって来ても、蜂の巣に出来る事だった。
ドスまりさ二匹は、春夏秋冬問わずずっと生きている。そびえ立つ巨大な生首のように、虚ろに鎮座している。
「ごべんね…ごべんね…」
「ゆっぐじ…ゆっぐじ…」
二匹が死ぬ事は出来ない。防水剤により、溶ける事もない。定期的に与えられる食事により、栄養失調も有り得ない。
ただ、この限界集落から人が消えない限り、雨風に打たれる苦しみは続く。俺はウォッカを飲むと、奴等ににんまりと笑ってこう言ってやった。
「Пожалуйста расслабьтесь! (ゆっくりしていってね!)」
終わり
ごめんね、銃を使いたかっただけなんだ。でも、あんまり銃が使われなかったね。
ロシア人のイメージがSTALKERっていうゲームで固定されてるから、偏見にまみれてるよ。
実際のロシア人は(多分)こんなんじゃないから、気を付けてね。
最終更新:2010年11月08日 19:52