アットウィキロゴ

anko2363 まりちゃはゆっぐぢしてるにょにいいい!!! (前)

『まりちゃはゆっぐぢしてるにょにいいい!!! (前)』 23KB
虐待 思いやり 愛情 差別・格差 仲違い 誤解 飾り 家族崩壊 同族殺し 番い 野良ゆ 赤ゆ 自然界 現代 虐待人間 うんしー  

※善良ゆ虐待? 注意
※タグは全編通してのもの。



------------

春も深く緑多いこの森。
鳥たちの高く響く鳴き声が清涼感をもたせる。
まばらに生える大木は日光の侵入を許し、下草はとても豊富だ。
そして草類が多いということはゆっくりも沢山いるということである。
れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー……。
ちぇん、みょん、こーりん……。
なんでもいる。
そしてそんなうじゃうじゃいるゆっくりは、もちろん別の需要を喚起するだろう。
鬼意山を引きつけてやまないのもまた、この森の特徴なのだった。
そして今日もまた一人の鬼意山が、森の茶色い落ち葉を踏みならすことになる。

「うんうんたいそう!! うんうんするよっ!! うんうんさんも! おでかけするよ!!」
「うんうんたいちょう! うんうんでりゅよっ!! うんうんしゃんも! おっそとにでりゅよ!!」
森の中心からは少し離れ、むしろ周縁部に近い場所。
緑の木陰にふんわりと陽光の乗った中。
そこにいたのは親まりさと赤まりちゃの親子だ。
ケツをぷりぷり振って、うんうん体操の真っ最中だった。
かなり激しいうんうん体操であり、雑草をおしのけ、がさがさがさと音がたつ。
ぷりんぷりん。ぷりゅんぷりゅん。
うんうん体操はお通じを良くする効果もあるが、同時にケツ筋餡を鍛える効果もある。
狩りなどを任せられることが多いまりさ種にとってはかなり重要な体操で、
教育熱心な親ゆなら必ず行うことになるだろう。
ケツを何回振ったかで今後の体力、そしてゆん生を決定づけるのだ。
「すごいね! おちびちゃんはうんうんたいそうがうまくて、おとーさんすごくゆっくりできるよ!」
赤まりちゃの振りっぷりを、親まりさは心の底から喜び安堵した。
事実まりちゃはなかなかの運動神経をしめしていたのだ。
「ゆっへん! まりちゃはゆっくちできりゅゆっくちだからにぇ!!」
赤まりしゃはキリッと誇らしげな顔だ。
「うんうんたいそう!」
「うんうんたいしょう!」
そしてまたケツを振る。
ガサガサと雑草が音をたてる。
これがまりさ親子の日常であった。
赤まりしゃは生まれてすぐに他の姉妹を失ったゆっくりである。
それゆえの一人っ子で、親の愛情を一身に受けて育ってきた。
十匹前後の姉妹で分け合うはずの愛情が、教育が、まりしゃ一匹に集中した。
ちやほやされて育った赤まりしゃは、だから自分のゆっくりさを疑ったこともない。
肌ツヤてかてかで、今日も元気だった。

「二匹か……」
一方鬼意山は木の陰に隠れながら、二匹のほほえましい様子を鑑賞していた。
赤ゆ連れでいるということはこのあたりに住んでいるのだろうか。
人間に出会いやすいこのような場所に住むなんて、よほど警戒心の薄いゆっくりなのだろう。
いきなり出て行っても問題ないだろう。
だからなんの遠慮も無くさくさくとゆっくりたちの視界に踏みこんだ。
まりさたちと目があう。
まりさのまあるい目が鬼意山を見る。
この人、見た目に限っては優しそうなのだ。
「ゆゆ! にんげんさん、ゆっくりしていってね!!」
まりさは鬼意山に挨拶してみることにしたようだ。
「ゆ? ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!」
赤まりちゃは人間を見るのが初めてなのか、首をかしげている。
生まれてこのかたゆっくりしか知らなかった赤まりしゃ。
この生き物はどんなゆっくりをさせてくれるのだろう。
赤まりちゃのつぶらな瞳は、まさにそんなことを言わんとするものだった。

いきなりあらわれた人間さんに挨拶をかわすゆっくりも、町では珍しくなって久しかった。
それは町ゆが日々駆除や鬼意山の恐怖に怯え、怖れをかかえたまま生活しているからなのだが……。
ただそれにしたってこのまりさたちは、森ゆにしても警戒心が薄いというか、もはや不用心の域である。
森ゆと触れ合う時だって、あまあまでの懐柔が必要になることも多い。
多分長年森の奥で加工所職員や鬼意山に出会ったことがなかった餡統なのだろうか。
あるいはちょっと頭が天気なのかもしれない。
なんにせよ、いかにもやりやすそうなゆっくり一家だった。

「ゆっくりしていってね! お兄さんはゆっくりが大好きなお兄さんだよ!」
挨拶を返さないゆっくりはゆっくりできないというのが奴らのルール。
お兄さんも礼にならって、にこやかにあいさつをする。
「ゆゆーん♪ ゆっくりできそうなおにいさんだね!」
「ゆっくちー♪」
まりさたちも良い人そうな人間さんで嬉しそうだ。
しかし忘れないでほしい。
愛でお兄さんは基本的に飼いゆに愛をそそぐもの。
わざわざ森にまでゆっくりを探しに来るのは虐待鬼意山以外に殆どあり得ないのだと。

鬼意山はさくさくと足をすすめ、更に近づいてくる。
「お兄さんはゆっくりできる子にあまあまをプレゼントしに来たんだよ」
そう言って鬼意山はビニールからあんぱんを取り出す。
「ゆゆ、あまあま!?」
「あまあましゃん!?」
そして父まりさの口"だけ"に押し込んでやった。
「ほら、中が餡子のあまあまだ」
「むーしゃむーしゃ、し、しししししあわせえええーーー!!!!!」
まりさは受け取ったあまあまをさぞ美味しそうにむっしゃむっしゃと咀嚼する。
涙をこぼしながら一噛み一噛みを満喫している。
涎やカスを飛ばしながらの幸せ宣言。
森ゆがいかに苦くて味気ないものばかり食べているかを考えれば当然の反応だったが、
しかし親まりさは気付かなかった。
「まりちゃにょは!? まりちゃにもあまあましゃんちょーだいにぇ!!」
鬼意山があまあまをあげたのは親まりさだけ、赤まりちゃは一口も食べていなかったのだ。
「うめえ!! めっちゃぱねえ!!」
親まりさのあまあま食いは続く。
隣で跳ねまわるまりちゃには、なかなか気付かない。
むしゃむしゃ、ごっくん。
親まりさがその主張に気がついたのは、あんぱんが一つ、腹に収まってからだった。
「まりしゃのあまあましゃん!! まりしゃにもぷれぜんとしてね!!」
「ゆゆ! そうだね!! おにいさん! おちびちゃんにもあまあまをあげてね!」
赤まりしゃの目は、やっと自分の番だというきらきらとした期待に満ちていた。
お兄さんは赤まりちゃを、人差し指と親指でつまみ上げる。
「ゆふっ! くしゅぐっちゃいよ!!」
期待に満ちた顔は、こんどは笑顔になり、こりょこりょと小さな笑い声を立てている。
おなかがくすぐったいポイントの赤まりちゃらしい。
だが赤まりちゃがあまあまを味わうことはない。
鬼意山はあまあまを与えたくてここに来たのではないのだから。
「臭い帽子」
「ゆ?」
「汚い皮」
「ゆゆ?」
「うざキモい顔」
「ゆゆゆ?」
赤まりちゃはなんだか分かっていないような顔だ。
どこかにゆっくりできないゆっくりが居るのかと、きょろきょろ見回している。
しかし親まりさの方は、ゆっくりできない発言のたびにゆゆ、ゆゆゆと反応した。
鬼意山の視線は、赤まりちゃに突き刺さっていたからだ。
そして鬼意山は心底軽蔑するような顔を作って、眉間にしわを寄せた。
「ゆっくりできないゆっくりだな」
鬼意山はそのまま、赤まりしゃを30cm程度の高さからぽいっとやってしまった。
「ゆべっ!」
その高さは赤ゆには少し堪える。
「こんな汚くてゆっくりできないゴミゆっくりにあまあまはあげられないよ。ゆっくり理解してね」





「どぼぢでぞんなごどいうのおおおお!!!??」
親まりさは数秒のフリーズののち、鬼意山に向かって叫び始めた。
「かわいぞうでしょおおおお!!!!???」
鬼意山の「ゆっくりできないゴミ」発言はあんまりといって、あんまりと言い足りないとでも言うべきか。
とにかく酷い暴言であった。
ゆっくりできないゆっくりというのは、ゆっくり社会における価値の最底辺。
ゲスと呼ぶより何倍も酷い。存在自体を否定するような言葉。
人間社会におけるどのような暴言でも、この言葉の訳語には当てられないだろう。

赤まりちゃは何が何だか分からなかった。
「おにーしゃん、なんていっちゃにょ??」
自分がけなされていると分かっていなかった。
今までゆっくりできないなどと言われたことのない赤まりちゃ。
ぬくぬく温室育ちのまりちゃ。
だからいきなりそんなこと言われても、認識できなかった。
「……ゆ! しょうだ!」
それよりもと、ぴょっこり跳ねる。
「まりちゃのあまあましゃん!! はやくちょうだいにぇ!!」
落とされたことも忘れたのか、鬼意山にまたぴょんぴょん跳ねていく。
期待を込めて跳ねてゆく。
涎を撒きちらしながら跳ねてゆく。
しかし赤まりしゃを待っていたのはあまあまではない。
でこぴんだ。
バチンバチンと。
「ゆぎっ! いちゃいよ!! いちゃいよおおお!!!」
鬼意山はあまあまで愛でる気なんてこれっぽっちもない。
五回の激しいでこぴんが赤まりしゃの頬を腫れあがらせる。
「ゆぴいいいい!!! やべちぇえええ!!!」
いやいやしながら右往左往。
しかし鬼意山の手はまりちゃを的確に追い続ける。
「ゆびぇえええええ!!!」
そこでようやく諦めたのか、親まりさの後ろまで逃げ去ってゆく。
ゆっぐゆっぐと涙を流すあわれな敗北者。
まりちゃの逃げ道にはおそろしーしーが撒かれ、土を余計に茶色く染めた。

「ゆべえええんん!!!! おにーじゃんがいぢめたああああ!!!!」
親まりさにすがりつくまりちゃ。
「ぷくうううう!!! おにいさんはゆっくりしないでおちびちゃんにあやまってね!!」
あまあまをくれたのはゆっくりできるが、
それにしてもおちびちゃんへのこの酷い仕打ち。
恩も忘れて親まりさはぷくうううとふくれてしまった。
「どうして? そいつはゆっくりできないゆっくりじゃないか」
鬼意山はさも当然のことかのように、そう言った。
「ゆぴ……まりちゃはゆっくちできにゃい……」
さすがの赤まりちゃもここまでされては鬼意山の言わんとすることが分かるだろう。
繰り返し繰り返し言ったのだから。
自分はゆっくりできないゆっくりだから、あまあまは無い。
でこぴんすらされる。
もしかしたら自分は本当にゆっくりできないゆっくり?
そんな疑問が餡子の底にたまる。
「ぷひゅるる……、そんなことないよ! おちびちゃんはゆっくりしてるよ!! すーりすーり!!」
すりすりしてなんとかフォローしようとする親まりさだが、
さすがに初めての悪口では心の傷は深い。
「まりさも大変だなあ、こんなおちびちゃんが居て。もう潰しちゃったら?」
「ゆゆゆゆ!!!! へんなこといわないでね!! おちびちゃんはゆっくりできるよ!!!」

親まりさは鬼意山に向きなおる。
「おにいさんは! おにいさんはまりさのおちびちゃんにどげざしてね!!」
そうしてとうとう、親まりさは体当たりという実力行使に出た。
ぼっすんぼすん。
しかしドスでもないゆっくりが、大人の人間に傷をつけることなんてできるわけがない。
20回、30回。
何度重ねても、むしろぷよぷよして心地よいぐらいだった。
もちろん土下座にしようという気配はない。
「ゆふう、ゆふう、ゆふう……」
まりさはぜいぜいと酸素を取り込む。
すでに一杯一杯のようだ。
1のダメージすら与えていないというのに、体当たりをやめ、ぷよりぷよりと息をつく。
それにしても30回も体当たりを続けるなんて、ゆっくりにしてはなかなか根性があるやつだ。
それだけおちびちゃんのことがかわいいのだろうか。
鬼意山はしゃがみながらやさしく親まりさの頭をなでた。
「勘違いしないでくれよ。僕は愛でお兄さん。ゆっくりできるゆっくりは大好きなんだ」
そういうとまたあんぱんを一つ取り出す。
5個入り100円のミニあんぱん。
「ほら」
あんぱんをまた一つ、親まりさの口に押し込む。
「ゆふぅ、ゆふ……ゆゆ! あまあまさんだよ!! むーしゃむーしゃしあわせー!!」
こってりと甘いあんぱんさん。
安物なうえちょっと甘ったるさがあるそれ。
しかし甘ければ甘いほど喜ぶゆっくりにとって、それは欠点とはいえないかもしれない。
ゆっくりできない怒りを、ゆっくりできる甘味の心地よさが凌駕した。
甘味のあまりもともとの目的はふっとんでしまった。
またいじきたなく涎を撒き散らしながら食べる。
「ししししあわせええええ!!!」
「ゆ、ゆううううう!!!」
その行動を信じられないという目で見るのは赤まりちゃだ。
自分はあんぱんを食べていない!
あまあまを食べていない!
森の世界にあまあまはほとんどない。
それだけ希少な機会なのに。
赤まりちゃだけお預けを喰らっているのだ。
人間でたとえるなら、自分だけ、自分だけすぃー免許に落ちてしまったというような
そんな酷くぐろぐろとした気分!
「おとーしゃんばっかりじゅるいいいい!!! ぷきゅうううう!!!」
ついに赤まりちゃの怒りが爆発した。
生まれてから一番激しく、力強い(と本ゆんは思っている)ぷきゅう。
しかしあまあまに夢中の親まりさは聞いていない。
ゆっくりを生存目的とするゆっくりは、
あまりにゆっくりできることがあると周りが見えなくなる。
仕方ない本能だった。
赤まりちゃはそんなこと、分からないのだが。
二人であまあましあわせーしてるようにしか見えないのだが。
「ゆっくりできないまりちゃは黙っててね、ほらまりさもっと食うか?」
「あまあまさんだよ!! ししししあわせえええ!!! むーしゃむーしゃ、しししあわせえええ!!!!」
口に押し込むたびに、本能には逆らえないのかむーしゃむーしゃ。
そしてしあわせーと叫ぶ。
「ゆぴいいいい!!! まりちゃもゆっぐぢできるのにいいい!!!」
「出来ない出来ない」
苦笑いしつつ手を横に振る鬼意山。
「ゆうううううう!!!???」
涙を滝のように流し、ぷよんぷよんと左右に揺れる。
おさげを振り回し、ぴょんぴょん跳ね、土まみれの汚い体を暴れさせる。
「ゆううううう!!!!」
ゆっくりできる親まりさはあまあまを貰える。
ゆっくりできない赤まりちゃはあまあまを貰えない。
鬼意山の態度に、赤まりちゃはもう発狂寸前だった。
まりちゃもあまあま、ほしいのに……!!

さくさくぴょんぴょん。
「ゆ? まりさ、おちびちゃん、なにしてるの?」
そんな二匹のそばにやってきたのは一匹のれいむである。
親まりさとつがいらしい。
お飾りも肌のつややかさも一般的な野良れいむだ。
散歩でもしていたのか、友ゆんのおうちに遊びに行っていたのか。
おうちから離れた木々の奥から現れた。
「ま、まりちゃの……」
頼りにならない父にかわって母にすがろうとする赤まりちゃ。
まりちゃにとっては救いの天使のように見えていることだろう。
やさしいお母さんはきっと自分勝手な父まりさを叱ってくれる。
父まりさを叱って、あまあまをはんぶんこにしてくれる。
そうして家族みんなであまあまを味わうのだ。

しかし親まりさの大きな声は、赤まりちゃの小声など簡単に吹き飛ばしてしまう。
「ゆゆ、れいむ! このおにいさんがあまあまをくれるんだよ!!」
親まりさは餡子かすをほっぺたにつけながら言う。
「れいむもいっしょにたべようね!!」
にっこり親まりさ。
親まりさはゆっくりできるあまり、一時的な忘却を通り越し、
ゆっくりできない記憶(おちびちゃんがバカにされた)を忘れることさえした。
ゆっくりはゆっくりを第一に考えるので、そもそも悪い思い出はすぐ忘れてしまう。
ゆっくりできた記憶だけよおく残す。
この厳しい世界で、沢山ゆっくりできるように。
どんなにワナで痛めつけても毎日毎日畑を荒らしに来るのがゆっくりだ。
そしてれいむ。
よだれが洪水をおこし、口からあふれ出る。
にっとにやけただらしのない顔。
あまあまという魅惑のワードに、関心が100パーセントの率で鬼意山に向いた。
おちびちゃんのことなんんて頭から消えてしまっている。
「お、なかなかの美れいむだね。ゆっくりできるれいむには、あまあまをあげよう」
鬼意山はれいむにもあまあまをあげるつもりのようだ。
立ちあがって、今度はれいむに近づいてゆく。
「ほら」
またあまあまをぎゅっと押し込む。
あまあまの味と香りが、唾液に乗って舌から頬のうらまでを征服しつくす。
ナイル川の氾濫のようなその瞬間。そして衝撃。
「ゆゆゆゆゆ! むーしゃむーしゃしししししあわせせせせえええええーーーっっ!!」
舌の上で爆発する甘味料と砂糖の暴力的なその味!
今まで食べていた虫さんが、ゴミうんこのように思えてきてしまう。
あまあまはあっという間に咀嚼され、喉の奥へと去っていった。
「れいむこんなにおいしいもの、たべたことなかったよ!! もっとちょうだいね!!」
「ゆゆ!! まりさにも!! まりさにももっとちょうだいね!!!」
二匹の親ゆは鬼意山にすりよってゆく。
赤まりちゃをおいてけぼりにして。
「いぢわるしにゃいでにぇ!! まりちゃにもちょうだいね!!」
涙がどばどば溢れ視界がぐにゃぐにゃゆがむ。
今日、この日まで、まりちゃは一度も親に酷い事をされたことがなかった。
まりちゃをのけものにしてごちそうを食べることなんてなかった。
信じていたのに。
「いじわるしにゃいでええええ!!!」
その魂の叫び、誰も聞いていない。
鬼意山の耳には入っていたが、聞いていないふりをした。
結果まりちゃは生まれて初めて決定的な疎外感を経験した。
鬼意山は言われるままにどんどんあんまんを振舞う構えだ。
あんまんを二個地面に置くと、親ゆ二匹が狂犬のようにそれに食い付く。
「「むしゃっ!! ぱねえ!! めっちぇうめっ!!!!」」

二匹の後ろには、すっかり忘れられている汚いまりちゃがいるのだが。
「まりちゃの……、まりちゃのは……?」
親ゆたちを涙させるような、極上のあまあま。
そんなあまあまが赤まりちゃの口には一口も入らなかった。
何度も何度も無視される、可哀そうなまりちゃ。
それでもなお涙目でずりずりと親ゆたちに近づく。
おこぼれを貰おうと近づく。
「まりちゃにもちょっとちょうだいにぇ……」
しかし親ゆはそれどころではない。
ゆっくりにとっての麻薬に限りなく近い存在、あまあまが目の前にあるのだ。
必死さのあまりケツを振って、一カケラも残すまいと這いつくばっている。
<ぷりん!ぷりりん!>
振り回される。
「ゆびぇ!!」
そんな振り回されたケツは、まりちゃを遠慮なくぶっとばした。
全身土まみれにしながら転がってゆく。
「ゆぴいい!!」
汚い腐葉土を全身にあびながら、ころころと回り、
まるっこいまりちゃが漸く止まったのはそばの切り株につぶかってからだった。
また餡子を吐き、皮があまってバブルスライムのように潰れている。
とってもみじめで憐れなまりちゃ。
鬼意山はその様子をにやにやしながら眺めていた。

「はい、おしまい」
計10個ほどを消費し、鬼意山は立ち上がった。
「もうあまあまは無くなっちゃった」
鬼意山はあまあまが全て無くなってしまったかのようにふるまう。
本当はまだまだあるのだが、全部くれてやるつもりもなかった。
アドリブ力も試されるゆ虐遊び。
あまあまという選択肢は残しておこうということだ。
とはいえ親まりさも親れいむも、おなかいっぱいで満足げである。
「ゆふぅ~♪ まりさはおなかいっぱいだよ!!」
「ほんとうにゆっくりできるおにいさんだったね!!」
こころなしか多少膨らんだ親ゆたち。
食後の休憩とばかりにごろりと天を仰ぐ。
その時、あまあまの魔力から解放された親ゆたちの肌に、
やっとのことで赤まりちゃの声が響いた。
「まりちゃのあまあま……にゃい……、ゆっくちできにゃいゆっくちだかりゃ……」

【つづく】
最終更新:2010年10月09日 16:47
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。