以下は基本文型、基本文法の解説です。
特殊文型についてはこの限りではありませんので注意してください。
一般的なヒュムノス語は基本的に以下の形をとります。
想音1 + 想音2 + 想音3 + 動詞 +目的語
( E1 + E2 + E3 + V + O )
文章の主語(S)はどのような文章でも必ず「私」であり、それ以外にはありえません。
ありえないために、主語「私」、ヒュムノス語では「
mea」が書かれることはありません。
この文の中には「私」を表す単語はありませんが、常に「私」が主語になります。
想音
ヒュムノス語を読み書きする上では、まず想音を理解する必要があります。
想音とはその文章を謳う(あるいは話す)際の謳い手(あるいは話者)の感情を表現する要素で、3つの単語の組み合わせから成り、常に文頭に置かれます。
3つの単語のうち、1つ目を第I想音、2つ目,3つ目を第II,第III想音と呼びます。
第I~III想音は常に1セットで、3つのうち1つ2つだけが使用されるということは原則ありません。
上の例では、
wee(とても)
paks(ドキドキしている)
ga(現状、この場などからはやく脱したい)という「感情」、「精神状態」を表しています。
「[とてもドキドキしてもう逃げ出したいと思いながら]私はあなたが好きです」というような内容です。どういう場面かはご自由に想像してください。
これは通常、日本語などの言語では文字の上には現れず、歌う際、話す際に声色や語気で表現される類のものです。
例えば
この2つの文の想音が表す感情はそれぞれ異なりますが、文の意味自体は同じです。
この想音にもっとも近い概念として、顔文字をイメージするとわかりやすいかもしれません。
実際に翻訳する際に顔文字を使うわけにはいきませんが、おおよそ想音とはこういうことです。
想音はあくまで「歌詞のバックグラウンドで常に変動する感情の波」であるため、全ての想音を翻訳してしまうと日本語としては煩わしくなってしまいます。
そのため基本的に想音は翻訳されませんが、文章の中で特にその感情が重要である場合、あえて訳されることがあります。
この文は「私は世界を愛する」というだけの意味ですが、謳い手はここに「
erra:永遠にそうしていたい」という感情を込めました。
翻訳ではこの
erraから、「永遠に」という要素と「そうしていたい(未来への意思)」の要素を拾い、「永久に世界を愛そう」という文になっています。
このように、原則として文意に影響することはない想音も、ある程度柔軟に解釈することができます。
第I想音(
想音一覧を参照)
感情の「程度」、「強さ」、「テンション」の高低強弱を、上は発狂ギリギリから下は無気力、やる気なしまで、おおむね一元的な段階として表現します。
もっとも強い「
rrha」は本当に激しい表現で、「
Rrha guwo gagis」などと書いてしまえば、これはもはや怒りを通り越して憤死しかねないような有様になってしまいます。
ために、よほどの場合でない限りまず使われません。
例外として「
Rrha ki ra」という表現は、レーヴァテイルが通常の機能として超人的な集中力をもって謳う能力を備えているために、しばしば用いられます。
「
was」も、日常的な感情の起伏を超えた相当に強い表現ですが、ヒュムノスの歌詞中で最も多く見られるのもこのレベルです。
これは作中でヒュムノスを謳う状況自体が、大概は非日常的な、劇的な場面であるためで、謳うレーヴァテイルの感情も自然、激しいものになっています。
日常的な、「すげー嬉しい」「超悲しい」程度の感情でしたら、もうひとつ下の「
wee」あたりが適当でしょう。
第II想音 (
想音一覧を参照)
「嬉しい」、「怒り」、「哀しい」など、感情や精神状態の内容を表現する想音の基軸です。
第III想音 (
想音一覧を参照)
「現状についてどう思っているか」を表現します。
たいていの場合は「
ra:このままでいたい」と「
ga:はやく脱したい」のふたつで事足りてしまうので、まずこの2つを憶えるのがいいでしょう。
この3つの想音の組み合わせにより、計算上は相当な数の感情を表現できますが、実際には「
Ma yant ra」のように意味が相矛盾してしまい成立しないものもあり、組み合わせは限られます。
逆にこの矛盾を利用して、混乱した支離滅裂な精神を表現する例もありますが、これはあくまで例外です。
最終更新:2010年04月18日 23:53