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翠星石の家庭科 - (2006/03/02 (木) 16:00:17) の編集履歴(バックアップ)


翠「じゃあ今日の授業はこのプリントからですぅ。とっとと始めるですぅ。前の人間、さっさと配りやがれこんちくしょーですぅ!!」
生徒A「先生、それこないだの授業でやりましたけど・・・」
翠「え・・・そ、そうだったですか・・・(あっ・・・そうですぅ・・・この間時間が
余ったからやらせたんですぅ・・・)じゃあ・・・じゃあ・・・テキストの69ページを・・・」
生徒B「せんせー、そこ期末の範囲外って言ってたじゃん」
翠「えっ・・・?そ、そんなこと言ったですか・・・?(あぁっ!!・・・確かこの間他のクラスが
追いつきそうにないからって短くしてもらったんですぅ・・・私ったら・・・)」
翠「えっと・・・じゃあ・・・今日はぁ・・・えっとぉ・・・(ま、不味いですぅ。す、することがないですぅ・・・
でも、このままだらだら終わらすのもいけないですし・・・ええと・・・ええとぉ・・・)」
生徒C「せんせー、することないなら塾の宿題やっていいですかー?」
翠「そ、そんな・・・駄目ですぅ・・・学校にいる時は、ちゃんと学校の授業を受けなきゃいけないのですぅ。そんなこともわからないのですかこのチビ人間は」
生徒D「えーでもやることないんでしょ~?じゃ、いいじゃ~ん。なぁ、みんな?」
その他生徒「いーんじゃない?あたし数学やばそうだからする~」「保健はマジでやんないとな~」
「お前保健しか勉強してねーじゃんww俺もだけどなww」「俺、あんま寝てないから寝るわ・・・おやすみ」
翠「あ、ちょ、ちょっと・・・まちやがれですぅ・・・えっと・・・そう!復習!てめーら!、復習しやがれですぅ!!」
生徒E「家庭科なんて家で先日少しやれば点取れるからいいっすよ~」
翠「そ・・・そんな・・・お、おめーら、は、話をするな・・・ですぅ静かに・・・しやがれ・・・ですぅ(
蒼や水銀燈先生の授業はみんな聞くのに・・・なんで・・・なんであたしの授業はみんな聞かないですか・・・)」



学校が終わり、夜蒼星石と飲みに・・・

翠「ングっ・・・ングっ・・・」
蒼「ちょっと・・・翠星石、そんなに飲まないほうが・・・」
翠「ングっ・・・ぷあ~~!!うるせ~~ですぅ!!ど~せあたしの授業なんか誰も聞いてね~んですぅ!!
      • 確かに、英語や数学に比べたら、簡単ですけどぉ・・・点数だって取ってくれてますけどぉ・・・
でも・・・でもぉ・・・授業なんか誰も聞いてやがんねーですぅ・・・」
蒼「そんなことないよ。落ち着いて。確かにみんなが聞いてるわけじゃないよ。僕の授業だって寝てる生徒とかいるし。
でも、必要としてくれる生徒がいる限り、頑張らなくちゃ駄目だよ。」
翠「・・・蒼はみんな真面目に聞いてくれるし慕われてるからそんなこと言えるんです・・・
家庭科なんて授業、1日で余裕で覚えられるとかほざきやがるんです!!・・・実際すぐ覚えられますけど・・・
それでも、あたしは・・・みんなと楽しく授業したいんですぅ!なのに・・・みんな、他の科目が
危ないって言って話を聞かないで・・・それでも保健の勉強だけは真面目に受けやがって・・・
~~~~~!!!!思い出したらまたムカムカしてきたです!!」
蒼「まぁまぁまぁ。あの人の授業は仕方ないよ・・・あれは・・・w・・・ねぇ、翠星石?
ちょっと飲むのやめてくれる?落ち着いて聞いて。今のこと、生徒には言った?」
翠「ふぇ?い、言えるわけねーです!こんな恥ずかしいこと!!だ、大体あいつらに言ったって ぜってぇ聞くわけねぇです!そうに決まってやがるです!!」
蒼「そう決め付けちゃうのはよくないんじゃないかな?ちゃんと聞いて欲しいんならまず生徒を信頼しなきゃ。 生徒を信頼しない先生を生徒が信頼すると思う?」
翠「う・・そ、そりゃあ・・・し、しないと・・・思うです・・・けど・・・」
蒼「だったら言おうよ。確かに馬鹿にされるかもしれないけど、翠星石がどんな気持ちで毎回授業で望んでいるのか。 どんな授業をしたいのか。それをみんなに伝えなきゃ。
気持ちをわかってもらった上で 翠星石がみんなを弾き付けるような授業をしたらいいんじゃないかな・・・?」
翠「で、でも・・・あいつら・・・ぜってぇ馬鹿にするです・・・決まってるです。」
蒼「最初はそうかもしれない。でも馬鹿にされてそこで諦めるような神経かい翠星石は?そんなんじゃないだろ?」
翠「・・・そうですぅ。最初は駄目でも・・・きっといつか・・・いつかこの私の魅力で あいつらを膝まずかせてやるですぅ!!靴を舐めさせてやるですぅ!!おーほっほっほっほっほっ!!!!」
蒼「それはまた違うんじゃないかなぁ・・・ちょっと、翠星石、うるさいよ。他のお客さんに迷惑だろ。
ちょ・・・す、すいません。すいません。ほら、翠星石、ちょっと黙って・・・あ、すいません!すいません!!」
翠「おーほっほっほっ!!見てろですあいつら!!必ずこのあたしの虜にしてやるですよぉぉぉぉ!!!!」



蒼星石と飲んで決心した次の授業
翠(次の時間はあいつらの授業です・・・しっかり言い聞かせてやるですよ)
階段を上がる足にも力が篭る。やる気は十分にあった・・・しかし・・・
翠(果たしてどーいう風にあいつらに言うですか・・・)
授業までは何日もあったのにいい案が何も思いついてなかったのだ。
翠(う~・・・蒼星石は伝わればなんでもいいって言うけれど・・・そんな簡単な問題じゃないですぅ・・・)
全く考えていなかったわけではない。むしろ1日中考えていた。それでも思いつかなかったのだ。
翠(あ~・・・もうあいつらの教室につくです・・・なんとか・・・なんとかしなきゃ・・・)
そうこうしてる内にとうとう教室の前までついてしまった。
翠(はぁ~・・・結局何も思いつかなかったです・・・も、いいです。当たって砕けやがれですぅ!!
      • しかしこのクラスは相変わらず騒がしいですねぇ。全く、動物園でもこんな騒がしくないですよ)
扉に手をかけてあけようとしたが、そこで手は止まってしまった。

生徒A「翠星石先生ってさ、教師なのにあんな態度や喋り方で俺ら見下してるのかな?」
生徒B「じゃねえ?自分がこの世で一番とか本気で思ってそうだしな。授業も一人でも寝てたらキレだすし。」
生徒C「そんなとこあるよな。その癖自分の意見通らなきゃ怒り出すし。ガキ以下だよはっきり言って」
翠(な・・・なんでみんなしてそんなこと言うですか・・・そりゃあたしは教師でおめーらは生徒なんですから
立場は上・・・ですけど・・・でも、見下してるなんて・・・一度も・・・)
生徒D「正直聞いてても眠くなる授業やる方が悪いよな~それを寝るなって言う方が無理あるし」
翠(そ、そんな・・・翠星石は・・・必死にみんなに楽しんでもらえるような授業を・・・)
生徒E「テスト前に範囲まとめたプリントだけだしてくれりゃいいのにな。授業なんかなくたって
俺らが勝手に卒業できるくらいの点は取るし」
翠(う・・・テ、テストの点を取ることよりも・・・授業を・・・)
生徒F「な。あんなの前日やりゃほぼ満点取れるし。やる意味ねーよ」
翠(や、やめるです・・・そ、それ以上、言うなです・・・)
生徒G「てゆーか先生遅くねえ?ま、こないのが一番いいんだけどさ。むしろくるなって」
生徒H「ははっ確かに。その分他の科目に時間回せるからな。」
翠(・・・もう・・・やめて・・・やめてです・・・)
気づいたら扉を握った手は震え、目からは涙が零れていた。
扉を開けようと何度も力を入れるがどうしても開かない。いや、開けられない。
性格上、今までにこういうことが全くないわけでもなかった。
しかし心から信頼している人達にここまで言われたことはなかった。
翠(蒼星石・・・ごめんなさい・・・やっぱり無理ですよ・・・)
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