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アリスゲーム【戦いの夜】 - (2006/06/05 (月) 00:41:16) の編集履歴(バックアップ)



7月7日午前0時

一葉「モニターに写せ」
部下「ハッ」
ブゥゥン・・・
モニターにはそれぞれの映像が捕らえられていた 。
ここは学園の中心部。
全ての監視カメラの映像を見ることのできる部屋だ。
部下「カメラは戦闘の最中に気が散らないよう、最低限の数で仕込みました」
一葉「それでいい、ようは戦いの一部始終を拝めれば良い」
部下「ハイ」
「学校の周りには兵を導入しておいたゆえ鼠一匹通さない状況です」

7月7日午前1時

~草むら~
雪「まずは敵の戦力を見極めることが重要だ。そして広い構内で開始まで今日誰とも顔を
  合わせないことを考えると、入場の際一葉の兵隊にチームごとにある程度の距離を
とらされたと考えて良い」
コリ「その後我々は円を描くように校内を動いたから敵との遭遇はそろそろですね」
雪「そうだ、二人とも装備の安全装置をはずせ」
 「演劇場で待ち構えるぞ」
オディ&コリ「サー、イエスサー」
雪華綺晶チームは演劇場で待ち構える。
敵が近くにいる根拠はない、だがしかし経験と野生の勘がそう判断した。
戦火では理論より自分の野生を信じられるものが勝つ。
そしてそれは的確だった

同時刻
~円劇場~

レン「待て、誰かいる」
レンピカが気配に気づいた
巴「えっ」
蒼「翠星石、スィドリームと一緒に隠れて」
翠「がってんですぅ」
蒼「巴は刀を抜いて」
巴「はい」
巴の手には名刀桐一文字。
八犬伝の大塚家の重宝とされ蒼星石の血筋に代々受け継がれてきたものだ
蒼星石も刀に手をかける。
妖刀村雨
殺気をもって抜き放てば水気が発せられ、刀身に血糊もつかないという。
しかしその妖術に魅せられてしまうと自分が朽ちていく。
レン「二人とも、刀に頼りすぎるなよ」
  「道具に頼ると業が鈍る。それを防ぐためには刀に魂を込めろ。応えてくれるはずだ」
レンピカは徒手空拳。
だが対峙したものは皆一様に銃口を向けられてるような感覚に陥るとさえ言われいる。

そしてたとえどんな状況下においても自分を見失わないものが一人
ふだんから見失っているだけかもしれないが・・・
スィ「なんか凄い雰囲気だねぇ、翠ちゃん」
翠「シー、です」

雪華綺晶達と蒼星石達は円形の円劇場の東口と西口にわかれている

オディ「向こうから来ます」
ガタン!
勢いよく扉が開け放たれる。
戦闘の合図が鳴り響く。
パパパパパパパパパ!!!!!!

JUN「銃声?」
真「どうやらこの近くで行われているようね」
ホー「相手は雪華綺晶達と誰か」
真「雪華綺晶チームは確実にオディールとコリンヌ姉妹がいるわ」
JUN「え!あのお嬢様みたいな二人が?」
真「そうね、JUNや普通の生徒は知らないでしょうね。」
 「あの二人は射撃部の中でも最も強い力を有する海兵隊、そこの統帥よ」
JUN「そんな、あの二人が・・・」
真「闘うことに関する冷徹さは雪華綺晶をも凌ぐわ」
 「4年間で毒を抜かれてしまった雪華綺晶よりもやっかいね」

パパパパパパパパパp
雪「やめ!」
打ち終えるとそこには見るも無残にトビラだった跡がある。
コリ「しとめたか?」
雪「いや、まだだ!」
後ろを振り向くと巴が抜刀の構えに入り突っ込んでくる。
硝煙の中身を低くし後ろに回りこまれていた。
コリ「まだ刀の間合いではない!くらえ!」
雪「違う!引けーーー」
コリ「えっ?」
ヒュン!
風きり音、コリンヌのH&K54は切断されていた。
入場の際取り付けられた右腕のリングの手前をかすめて血が飛ぶ。
オディ「これが・・・居合い?」
居合い剣。刀身を鞘で加速させながら抜刀する高速剣。
前に突き出しながら放つので間合いが素人には読めない。
コリンヌは剣に対する素人であり、そして剣を甘く見ていた。
雪華綺晶の叫びがなければ勝負はついていただろう。
巴「ちッ」
雪「まずい、ほかの姿が見えない。」
レン「屋内では銃器は不利だ、作戦ミスだな」
雪「!?」
レン「ハッ」
レンピカの寸剄が薔薇水晶の腹部にめり込み4メートルほど吹き飛ぶ
寸剄とは八極拳の奥義の一つで剄(俗に言う“気”のこと)を溜め一気に爆発
させる技だ。
雪「ぐぅ・・・」
そしてそのまま壁に叩きつけられるがなんとか意識は繫いでいる状態だ。
レン「防弾チョッキか、だがダメージは届いてるはずだ」
オディ「サー!!」
ピンッ・・・
オディールが安全ピンを抜く。
レン「手榴弾か、そんなものは効かん」
レンピカはその場でまわし蹴りを放つ
風圧で手榴弾の火力が消し飛ばされた。
レン「みんな雪華綺晶を畳み掛けるん・・・!?」
レンピカは何かに気づいた。
しかし蒼星石がすでに雪華綺晶へと向かっている
レン「待て!罠だ」
足元5センチほどの所には人間の目では感知できないレーザー
レンピカは僅かな光量を捕らえていた。
レーザーは雪華綺晶とレンピカ側との中間に位置している
レーザーをさえぎるとたぶん発動する仕掛けだ。
レン「まずい、蒼星石の足がレーザーを遮る。狙っていたのか?」
蒼星石の足がレーザーを遮るまであと数センチ・・・
翠「スィドリーム!今です!」
スィ「はい!」
フワッ・・・
あと数センチというところで蒼星石の体が浮いた
雪「馬鹿な!!」
そして雪華綺晶 、オディール、コリンヌの体に装着してある手榴弾の安全ピンが
独りでに外れた。
雪「まずい!!投げ捨てろ!」
ドゴォォォォォォォン!!!!!!!!!!!!
オディ「きゃぁ」
コリ「うわぁ」
蒼「巴、レンピカ退くよ」
演劇場は爆破され、チームは二手に分断された。

~演劇場外~
スィ「うぅ~眠いよ~力を使うとすぐ眠くなるの」
翠「よくやったです。さっすが翠星石が見込んだだけあるですよ」
レン「しかしまさか自分の身を犠牲にしてまで罠を仕掛けるとは・・・肉を切らせて
骨を断つか、侮れんな」
蒼「けど敵にダメージを与えることができました」
巴「咄嗟に手榴弾を投げたので、致命傷には至らないですけど近距離で爆風を
受け手負いなのは間違いないですね」

~演劇場近くの第4保健室~
雪華綺晶たちは近くの保健室に逃げ込んできた
オディ「ハァ・・・ハァ、クソ!」
コリ「スイマセン。サー、敵の力量を見誤りました」
雪「とりあえず、各自自分の怪我の状態を確認。治療を行え」
 「しかしまさか法術の使い手がいるとは」
オディ「失礼ですが法術とは?」
雪「私も詳しくはしならいが、まだ弾薬などがない時代に修行僧が会得したといわれる
 幻の術だ」
 「物体干渉能力、つまり物に触れずに力を作用させたり、一説ではテレパシーのような
 力を携えてるといわれている」
コリ「事務員のスィドリームが?」
雪「おそらくそうだろうな。だが一番恐ろしいのはレンピカだ」
 「見てみろ、防弾チョッキが砕かれている」
コリ「どうします?ライフルで射撃しますか」
雪「いや、おそらく射撃されるような場所に姿を現さないだろう」
 「しかし、まだ方法はある」
「回復でき次第実行に移す」
オディ&コリ「サーイエス、サー」
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