そこは闇、と言うより黒一色に塗り潰された空間だった……。
天を仰いでも星1つ無い黒。
地に向けて俯いても自分が立っている筈の大地は黒に塗り潰されている。
地平線まで目を凝らしても建物の1つも見当たらない黒。
1点の不純も含まない、完全な虚無ゆえの漆黒。
どうやってこの世に存在するのかも分からない、異常な空間……!
青年、伊藤開司が今居る所はそんな空間だった。
ただ、黒以外にある物だけが点在している。
それは人間……!
老若男女着衣の種類から人種まで、まるで統一感の無い人達が
ざっと見渡しただけでも50人以上は存在した。
何処にも光源が無いのに関わらず、自分も含めそれらの人々の姿がはっきりと見える。
そして皆一様に、今の状況に戸惑いを覚えている様子だ。
困惑の色の含んだ
ざわ……
ざわ……
と言う喧騒が広がっている。中にはまるで動揺が見えない者も居るが。
当然だろう。これは明らかに尋常な事態ではない。
カイジ自身も周囲の者と同様に、戸惑いを感じている……。
それはこの不可解な空間の所為でも勿論あるのだが、何よりカイジには
この場所にどうやって来たのか……?
何の為に来たのか……?
それらについて心当たりが全く無いだ。
つい先程まで普通に生活していた筈なのに
まるで映画の場面転換の如く、気が付けばこの空間に居た。
正に未曾有の異常事態……。
如何に考えを巡らしても理解の及ばぬ、真の異常事態が発生していた……!
「待たせたな諸君」
喧騒の中一際はっきりと、そして厳かな声が響き渡る。
声の主は突如空間に現れた老人……。
一分の隙も無く着込んだ白いスーツから……
その上から羽織る黒いマントから……
皺の刻まれた細面から……
例え様も無い威厳を醸し出す老人だった。
老人は決して大きくはない、しかし良く通る声で話を続ける。
「まずは自己紹介をして置こう。儂の名前は死神博士。これより始まる『バトルロワイアル』の、司会と進行を務める者だ」
「死神博士! お前は死んだ筈ではなかったのか!?」
突如1人の青年が驚きの声を上げる。
屈強な肉体に太い眉、瞳の輝きが重厚な意志の強さを感じさせる青年。
あの青年は、どうやら死神博士を知っている様だ。
「ここに居る人達をこの空間に集めたのは死神博士、お前の仕業か!?」
もう1人の青年も、死神博士に問い掛ける。
こちらは先程の青年より快活な印象を受けるが、やはり意志の強さを感じさせる。
2人は険を含んだ表情で、死神博士を睨み付ける。
「本郷猛に一文字隼人よ、それを今から説明する所だ。話は最後まで聞くのだな」
死神博士は2人を一瞥しただけで、特に気に止めた様子も無く話し続けた。
「喜ぶが良い。ここに集められた諸君等は、『バトルロワイアル』の栄えある参加者として選ばれたのだ。
そう…………諸君には、殺し合いをして貰う」
「自害せよ」
殺し合い? 馬鹿な! 何でそんな真似をしなくてはいけないんだ。カイジがそう不満を洩らす前に
先程の本郷猛や一文字隼人とはまた違う男が、間髪を要れず話に割り込んできた。
中国か何処かの民族衣装に身を包んだ、肥え太った巨漢の男。
身体の大きさ以上に圧倒的なのが、男の存在感、威圧感……!
距離を置いても、圧迫されそうな程の気配……。
殺し合いへの不満すら忘れ、カイジはそれに呑み込めれる……。
カイジのみならず、男は殺し合いと言う言葉に反意を表そうとした全ての者の機先を制していた。
男は死神博士を豪も恐れる様子も無く、指差している。
「この董卓は中華の概念を超え天に畏れるもの無く地に並ぶもの無く、人中の善悪すら定かならぬ果てに届く尊重な王となる身。
その王に殺し合いを命じる不遜な舌を、自ら引き抜いて死ねい!!」
聞くだけで腸が震えそうな、怒号の如き命令……!
しかし命令された当の死神博士は、悠然と冷笑を浮かべている……。
「ほう……貴様が音に聞こえた中華の英雄、董卓仲穎か。この儂にまるで臆する所の無い心胆は、賞賛に値する。
だがそれ以上に愚かだ……。己の立場を弁えず、儂に楯突くとはな」
「そこを動くな!!」
凄まじい速さと地を揺るがしそうな程の踏み込みで、董卓は一足飛びに死神博士へ殴り掛かった。
一撃で人を殺しめそうな勢いの拳、しかしそれは――死神博士の頭をそれが無きの如く通り抜けた……!
董卓は意表を衝かれた様子で、死神博士を見詰めている。
「フフフ。諸君は儂に楯突く事はおろか、指1本触れる事は出来ぬ。何故なら儂はこの場には居ない。
姿と声だけを、ここに転送しているのだからな……。だから抵抗しよう等と、無駄な真似はしない事だ。
そしてもう一度だけ忠告してやる、儂の説明を最後まで聞くのだ。さもなくば諸君等は、永遠にここから出る事が叶わぬぞ」
あの死神博士の姿は実体ではないだと……?
実際に董卓の身体は通り抜けたのだが、それを見ても尚とても信じられない程の実体感だ。
声も、今見えている死神博士から聞こえているとしか思えない。
決して知識が豊富とは言えないカイジにも、それが現代科学に不可能な技術であると分かる。
自分の知る科学を超越した業……!
最初にこの場に来た時、カイジは非合法なギャンブルに巻き込まれたのかと推測した。
カイジはこれまでも、フィクションにしか存在しない様なギャンブルに参加した事が有るからだ。
しかしこれはそんな単純な話ではない……。
理由も分からぬ殺し合いに、魔法の如き業……。
この空間の特異性に気付いてから徐々に感じ始めた違和感が、今やはっきりと自覚出来ていた。
これは自分の知る常識を遥かに超越する、異常事態……!
そして他の者も状況の異常さに気付き始めたのだろうか……?
皆喧騒を忘れ、死神博士を注視している。
「……では説明を続けるぞ。殺し合いにはルールが存在し、諸君にはそれに従って貰う。
ここからの説明は少し長くなる。だが諸君等の命運を左右する情報でもあるから、心して聞く事だな。
まず諸君は全員同時にここではない殺し合いの会場となる場所に送り込まれ、その瞬間から殺し合いの開始となる。
そして諸君等殺し合いの参加者が最後の1人以下になった時点で、終了とする。
良いか? 生き残れるのは最後の1人。例外は0になった時だけ。つまりは己以外、全てが敵と言う事だ。
ただ淡々と殺し合いを進めるのも詰まらぬだろうから、諸君が張り合いを出す為にこちらからサービスをしてやる。
6時間毎に会場に放送を流し、脱落した者……つまりは死んだ者の名を読み上げてやろう。
それを聞く者は、己が殺し合いを勝ち残っている事実を噛み締め、励みとするがいい」
そこまで話し、死神博士はようやく一息入れた。
「さてと、ここらで諸君が絶対に殺し合いを避けられない……言わば根拠を示すとしよう。
…………桜田ジュンよ、立ち給え」
死神博士は座り込んでいる、眼鏡を掛けた少年を指差す……。
指し示された少年、桜田ジュンはビクッと身体を震わせた。
「……ジュンに何の用かしら?」
それを庇う様に、真っ赤な衣装を着た小柄な少女が歩み出た。
いや、小柄な少女と言うにも小さ過ぎる。あれではまるで人形だ。
「貴様が代わっても構わんぞ? だが貴様の……いや、貴様等の為に忠告してやる。儂に逆らわない方が良い」
死神博士の脅しとしか取れない言葉に、少女は奥歯を噛み締め周囲を見渡す……。
周囲には少女と同じ様に、人形としか思えない者が何人か見受けられる。
「…………真紅、ここはあいつに逆らっちゃ駄目だ」
ジュンはそう言いながら……
「や、止めておくですよチビ人間…………」
「……どうせこの状況からは、逃げられそうに無いしな…………」
緑色の衣装を着た人形の制止も振り切り、ゆっくりと立ち上がる……。
「諸君、今立ち上がった少年の首を良く見るのだ。……目を凝らして良くな」
ジュンの首には、金属製の輪が巻かれていた。
「そして自分達の首もどうなっているか、確かめてみるが良い」
そう言われカイジは、ようやく自分の首もとに金属の感触が有るのに気付く……!
首と言う急所の部分に、得体の知れない首輪が巻かれていた……!
ぞくり、と悪寒が走る……!
他の者も同様であるらしい。再び
ざわ……
ざわ……
と言う喧騒が広がっていく。
「その首輪は、こちらから任意で有る操作が行える様になっている。
その操作とは……………………爆発だ」
死神博士が、パチンと指を鳴らした。
ボンと低い音が、ジュンの鳴り響く。
煙が立ち上ると共に血が、肉片が、周囲に飛び散った。
支えの無いジュンの頭部が、ゴロゴロ床に転がっていく。
残ったジュンの胴体が、直立の体勢のまま床に倒れた。
何処か非現実的な光景を、カイジはただ呆然と眺めていた……。
しかしその光景が示す意味に、やがては思考が及ぶ。
ジュンと呼ばれた少年は死んだのだ、と……!
「キャアアアアアアアアアア!!!」
真紅と呼ばれた人形が悲鳴を上げた。
それを合図にしたかの様に、彼方此方から悲鳴が上がる。
それは喧騒と言うよりさながら狂騒……!
無理からぬ話。何しろ人が死んだのだ。
「イヤアアアアアアア!! ジュン! ジュン!!」
ジュンの亡骸に、薄い桃色の服を着て頭に大きなリボンを付けた人形が泣きついている。
先程声を掛けていた緑色の服を着た人形は、腰が抜けたらしく
目に涙を浮かべ震えながら、座り込んでいた。
「……な、なんちゅう事をしさらすんじゃっ!!」
更にジュンの亡骸に男が駆け寄る。
その男を見て、カイジは驚愕する……!
男はカイジの知る者。ギャンブル船エスポワールで因縁の有った男、船井……!
船井は沈痛な面持ちで、ジュンの頭部を拾い上げ目を閉じ
ジュンの胴体に泣き付いている、薄桃色の服を着た人形の肩を抱いて話し掛けた。
「こいつは酷いな……。まだ子供や言うのに…………。お嬢ちゃん、大丈夫か?」
「…………ウゥ…………うん。ありがとうなの……」
船井の様子に、カイジは違和感を禁じ得ない……。
ジュンやあの生きた人形達と、知り合いなのだろうか……?
どうも、そう言った感じでは無さそうだが……。
船井と言う人間が今行っている、見ず知らずの者を気づかう行為……。
それにカイジは根拠も無く違和感を禁じえない。
しかしカイジがそんな思考に浸るも、死神博士の声によって現実に引き戻される。
そうカイジにとっての、地獄絵図はまだ終わっていない……。
むしろここから始まるのだ……。
「刮目して見ろ。あれが諸君等の避け得ぬ運命だ!! 諸君には皆同じ様に、爆弾を仕込まれた首輪が巻かれている。
爆弾の作動条件は4つ。1つは儂の任意操作。1つは儂が禁止としたエリアへの侵入。
1つは損壊した場合。これは力付くであろうと、或いは科学や魔法や超能力等如何なる手段を使おうと
無理に首輪を外そうとしたら条件は満たされると思え。首輪を外せるのは儂だけだと、肝に銘じておけ。
そして2回の放送を1人も死者として読み上げられる者を出さずに連続で迎える、この場合は全員の首輪を爆破する。
即ち……貴様も!」
突然死神博士が自分を指差し、カイジは竦み上がる。
「貴様も…………貴様も!」
また別の2人を指し示していく。
「首輪を嵌めた者は全て死ぬと言う事だ。心せよ、諸君等の首には死神の鎌が掛かっているのだ!
死を拒む方法は只1つ。殺し合え! そして最後の1人となるのだ!!
そうすれば首輪を外して元の世界に戻し、更に褒美としてどんな願いも叶えてやろう。それが如何なる願いであろうと、な!」
殺し合い……。
その概念が一気に現実味を帯びる……。
首輪が有る限り殺し合いを拒めば確実に死ぬっ……!
死。
死。死。
自らもジュンの様に、物言えぬ屍と化す……。
その様を想像しただけで、腹の底から震える……。
そして、それを回避する方法は……他者の死しかない……!
死にたくなければ…………殺す他無しっ…………!
不可避の殺し合い…………!
唯一、他者の死のみが…………生還への道を開く…………!
文字通りの、生存競争……。
修羅の狂宴…………!
「…………許さない……」
ジュンの亡骸に泣き付いていた真紅は、今にも噛み付きそうな剣幕で死神博士に歩み寄る。
「お前は絶対に許さない……。必ず殺してやるのだわ」
対する死神博士は、薄ら笑いを浮かべていた。
「ほう、儂を許さぬと? 殺すと? 良かろう、それが貴様の望みか。ならば殺し合いに勝ち残れ!
さすれば褒美はどんな物でも取らせてやる。例え儂の命であろうと。その少年の命であろうと」
「…………ジュンの……命?」
「言っただろう、如何なる願いも叶えると。望むなら蘇らせてやる、その少年をな」
真紅は怒りを抑え切れないと言った様子で、わなわなと震える。
「ふざけないで!! 死んだ人間が生き返るなんて……!」
「死した者の蘇った例なら、ここにある!」
死神博士は、今度は自分の胸を指す。
「そうであろう、本郷猛?」
そして冷笑のまま、視線を本郷と呼ばれた青年に向けた。
本郷は睨み返す、死への恐怖に屈さぬ決意を込めて。
「黙れ死神博士! 人の命を弄ぶ悪魔の如き所業は、仮面ライダーが必ず打ち砕く!!」
「……好きにする事だ。せいぜい『バトルロワイアル』のルールから、外れない範囲でな。
仮面ライダーと言えど、この期に及んでは儂に逆らう事は出来んのだから」
死神博士は悠然とその視線を受け流す。
檻の動物に対する人間の如き、優越の笑みを浮かべ。
死んだ人間が生き返るなんて話、普通ならとても信じられない。
しかしそんな常識的判断を覆す異常事態、ここでは普通に起きている。
それに件の本郷は、はっきりと蘇生を否定はしなかった。何か心当たりが有る様子だ。
つまり、一概には否定出来ないと言う事……。
「関係あるかいっ! 何言われたって、誰が殺し合いなんかするかっ……!」
今度は船井が、死神博士に詰め寄った。
「勿論、オレは殺し合いなんて悪趣味な真似は絶対にせえへん!!
それに他の者かてそうや! これは何も、オレ個人の心情的な問題だけや無いで……!?」
大袈裟に両手を広げて、船井は演説を続ける。
「見た所、ここにおる者の大半がオレと同じ普通の日本人みたいやな? つまり殺人の経験はおろか、何の戦闘訓練も受けてへん言う事や。
そんな連中に、さあ殺し合いをしなさい言うて放り出した所で、まともに殺し合いなんか成立するかっ!!
何しろ、人を殺す為の手段なんか持ってへんのや。誰も積極的に殺しには動かれへん。せいぜい隠れて逃げ回るのが関の山やろ。
おどれの言ってる殺し合いなんか、机上の空論……。絵に描いた餅もいいとこや……!」
確かに船井の言う通りだ。
カイジ自身で考えても、いざ人を殺そうとしたってそう簡単にはいかないだろう。
例えば取っ組み合って殴ったり首を絞めたり等と言った殺害方法も、現実に行うとなれば容易ではない。
何より、いざ殺し合いが始まって自分から取っ組み合いを仕掛けられるとは思えない。どうしたって恐怖が先立つ。
例え、首輪の爆弾のタイムリミットが有ってもだ。
先程の董卓と呼ばれた男なら、或いは可能かもしれないが……。
「ならばこちらから、武器を支給しよう」
カイジの心中の恐れに答える様に、死神博士が言葉を紡ぐ。
死神博士は足下から、黒いデイパックを拾い上げた。
「会場に移動した際、参加者にはこの様なデイパックに入れて支給品を配る。
中には水や食料から会場の地図や参加者の名簿等の他に、ランダムで武器が入っている。
それは剣かも知れないし銃かも知れないし、或いは更に強力な武器かも知れない。
まあ、開けてからの楽しみと言う奴だな」
何がおかしいのか、死神博士は低く笑う。
「更に諸君等が、より積極的に殺し合いを進める為の褒美も用意している。
3人を殺した者には、こちらから褒美を与えよう。
1つは追加の支給品一式。地図や食料等の一式にランダムの武器を、もう1セット支給してやろう。
1つは参加者1人の治療。命の有る限り、手足がもげようが内腑を無くそうが完全に治してやる。
1つは参加者1人に関する情報。何処に居るかつまり位置と、どんな状態かを教えよう。
また死した参加者が対象ならば、その者が何処でどの様に……そして誰によって殺されたかも教えよう。
とにかく3人を殺せば、この3つの内何れかを選ぶ事が出来る。欲しい褒美を首輪に向け要求すれば、即座にそれに応えてやる」
武器まで配るとは、何処までも用意の良い事だ。
それに3人を殺した際の褒美。
これらは、恐らく予め死神博士が用意していたものだろう。
しかしその言質を今この場で取り付けたのは、船井……。少なくともそう話を誘導していた。
何故ならあいつは先程、言外にこう要求していたのだから。
『自分達の様な一般人が積極的に殺し合いに乗り易い様、便宜を図れ』と。
しかも後にその事を指摘されても、そんな意図は無かったと言い訳が効く形でだ。
もしかしたら、思い過ごしかも知れない。船井には本当に、そんな意図は無かったのかも知れない。
だが、カイジは知っている。船井が、どれ程卑劣で悪辣で狡猾な人間であるかを。
だからどうしても、悪意の有無を疑ってしまう。
「それでは、そろそろ『バトルロワイアル』を始めようか」
黒に覆われていた空間が、次第に光に包まれていく。
それに伴って人の姿が、本郷も、一文字も、董卓も、真紅も、船井も
そして自分の姿さえ光に包まれ、見えなくなっていった。
余りに突然の予期せぬ事態……。
カイジは動転するが、抗い様も無く全身が光に飲み込まれていく……。
「案ずるな。光が晴れれば、『バトルロワイアル』の会場に付いている。そしてその時点で、殺し合いの始まりだ。
忘れるな! 生を許される者は、たった1人だと言う事を!! そして心せよ! 生き残りたければ、己の力で運命を手に入れる他無いと言う事を!!
では、最後になったが……諸君の健闘を祈る! フフフ、フハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
死神博士の狂騒的なまでの笑い声。
やがてそれすら聞こえなくなり、意識毎光に飲み込まれていく。
殺し合いが始まる? 本当に?
……嫌だっ! ……馬鹿なっ! 何で……何で自分がこんな事にっ!!?
誰かっ……。
誰でもいいっ……!
この狂った……狂った…………狂った悪夢から、オレを解き放ってくれ!!
その思考を最後に、カイジは完全に光に飲み込まれた。
その運命の行方は、まだ誰も知らない……。
【桜田ジュン@ローゼンメイデン 死亡】
【一日目 0:00 バトルロワイアルスタート】
最終更新:2010年02月19日 09:01