池沼唯の海水浴6

池沼唯の海水浴


池沼唯の海水浴6




憂「梓ちゃんが家出る前に間に合って良かった。今度、埋め合わせしないと。」

どうやら梓と連絡がとれたようだ。

憂「お姉ちゃん、大丈夫かな。何もしてないよね。」

おじさんにお願いしたが、憂はやはり不安だった。
おじさんがではなく、唯が何か仕出かしてないかだ。

憂「万が一、海に落ちたら大変だから、さっき見つけたとこで遊ぶか。」

憂はロッカーへ戻る途中で幼児用の浅瀬で遊べる場所を見つけたのだ。
深さが1mもなく波が来ても飲み込まれることはない。
幼児用なのでお漏らししても良いようにトイレも近く、身障者用のトイレもある。
最後にそこで楽しく遊んで帰ろうと思い、憂は唯の為に豚の浮輪とアヒルさんを連れてきている。

憂「さっ、早くお姉ちゃんを迎えに行こう!」

憂は小走りで先程の防波堤まで来ると、唯が倒れているのを発見した。

憂「お姉ちゃん!?」

更に近づくとおじさんが唯にサソリ固めをきめていた。
おじさんは唯が謝っただけでは許さなかった。
唯が謝った後におじさんは唯に何に謝ったのかを聞いた。
ただ謝るだけなら猿でも出来る。

しかし、猿以下のIQしかない唯は何に謝るかなんて知らない。
謝れば大抵の人は許してくれるので謝ったのだ。
このおじさんも謝れば開放してくれると。
いつもこんなずる賢い考えしかしていない唯は面食らった。

唯「あう~ゆい、ごめんなたいちた('q')」
お「だから、何がごめんなさいなんだ?」
唯「う゛~しらないでつ('q')」

このようなやり取りがあり、おじさんはお仕置きを再開した。
きちんと何が悪いかこの池沼にわからせ、二度とこのような事をしないよう徹底的に痛めつけているのだ。
いくら池沼とはいえ、他人に迷惑を掛けるのは許される事ではない。
おじさんは今後、唯がこうやって誰かにお仕置きされないようにとも思っている。
被害者は自分だけでいい、と。

唯「びえぇぇぇーーん!いぢゃいよー!ゆい、あやまたー!("q")」
お「謝るだけじゃダメだ!自分のした事の何が悪いかちゃんと考えろ!」
唯「ゆい、なにもちてない!ばーかばーか、しーねしーね!(`q´)」
お「まだ言うか、こいつ!」ギュー

おじさんは唯の体をさらに反らせた。

唯「あぎゃああああああ!!!("q")」
憂「ちょっと何してるんですか!?」

おじさんがお仕置きしていると、両手に豚の浮輪とアヒルさんを持った憂の怒号が聞こえた。

お「おーお嬢ちゃんか。ちょっとこいつにお仕置きしているぜ。」
憂「何がお仕置きですか!?今すぐ、お姉ちゃんを解放してください!!」
お「ダメだ。こいつが反省するまで放さない。」

おじさんは憂の獣のような咆哮を聞いても臆することなく答える。

唯「うーい!うーい、たちゅけて!ゆい、いちゃいよー!("q")」
憂「早く放しなさい!!」

憂は唯の助けを聞くと、躊躇せずにおじさんに回し蹴りを放った。
しかし、おじさんは間一髪の所で憂の蹴りを避け、唯から身を離す。

お「なんちゅう蹴りだよ・・・。」

おじさんは高校生とは思えない憂の蹴りにヒヤッとした。
バット2本は軽く折れそうな憂の蹴りは空を切ったが、唯を助けることには成功した。

唯「ビーーーーーーーー!ゆい、ごあかたー!うーいうーーーいーー!!("q")」

憂は唯を自分の胸に引き寄せ、頭を撫でて唯を落ち着かせる。
まるで母と子のようだ。

ボロボロと涙を流す唯を憂は優しく両手で包みこむ。

憂「お姉ちゃん、もう大丈夫だからね。」

憂は唯を慰めながら、唯の傷を確認する。
全身には色んな物が刺さっており、擦り傷も数えきれない。
顔面はおたふく風邪をひいたかと思うぐらい、赤く腫れている。
真ん丸団子鼻は潰され余計丸くなり、鼻血が滝のように流れる。
頭から腐った何かを浴びたのか吐き気を催すぐらい臭い。
頭頂には大きなタンコブがあるが熟れたトマトのようにシワシワだ。

憂「ひどい・・・。」
唯「あう~いちゃいよ~ゆい、ずとぶたれた("q")」

唯は落ち着いたようで泣くのを止め、憂の体をギュッと掴む。

憂「私が来たから心配いらないよ。ちょっとあのおじさんとお話してくるから。」
唯「やー!うーい、いなくなるだめ!ゆい、ひとりやー!("q")」
憂「この子たちがいるから大丈夫よ。それに私はすぐそこにいるから。」

憂は唯に豚の浮輪とアヒルさんを渡した。

唯「ぶたさん、あいるたん!たつけきてくれたでつね!(>q<)」

助けに来てくれた豚さんとアヒルさんを両手で抱き締める。
唯が落ち着いた事を確認し、憂はおじさんを見つめ静かに問いかける。

憂「なぜ、あんなひどい事をしたんですか?」

唯を抱き締めていたマリア様のような顔から一変して般若のように眉間に皺をよせ、おじさんを睨む。

お「あいつが悪い事をしたからだ。悪い事をしたらお仕置きが必要だろ?」

般若憂が出てきても、おじさんは動じない。

お「今まで色んな池沼と会ったが、あそこまで酷い池沼は初めてだ。あんなんじゃ、いつか誰かに殺されるぞ。」
憂「何ですって!?」

憂はその言葉を聞き、理性を保つだけで精一杯だった。
きっと口角が吊り上がりギラギラした歯も見えているだろう。
憂の前方の空気がグニャリと歪む。

お「そんな殺気プンプンさせちゃ話も出来ないぞ。」

さすがのおじさんも憂のこのプレッシャーには手を抜けないようだ。
憂に対抗して、目を細め無表情になり、まるで能面のようだ。
おじさんの前方の空気は歪むことはなく、ピンと張り詰めている。

憂が先に一歩踏み出した。

憂は自分に自信を持っており、心技体どれをとってもかなりの実力である。
常に危険と隣り合わせの唯を守る為に死ぬ気で鍛錬している。
その気になれば手を触れずに熊を追い返すことが出来る。

殺気を飛ばし自分には勝てないとわからせるのだ。
そして、憂はおじさんに全力で殺気を放っている。

唯なら一瞬で気を失っているだろう。
『私に勝てる人はいない。』
そう思い二歩目を出す。
が、前に出ない。

憂「(なんで・・・。)」

自分の動かない左足を見るが、ビクともしない。
そこに壁があるかのように前に進めないのだ。

ぞわっ
憂は今まで感じたことのない恐怖に襲われた。
ピクニック中に熊2頭に襲われた時の比較にならない。
全身を一瞬で食い尽される黒い何かが憂を囲む。

憂「(殺られた・・・!)」

憂は覚悟し目をつぶるが何も襲ってこない。
恐る恐る目を開けるとおじさんが仁王立ちをしていた。

表情からは何も読み取れない。
おじさんの周りの空気も氷のように冷たく、真夏なのに凍えそうだ。
憂は思い知らされた。

憂「(絶対に勝てない・・・。すぐに殺られる・・・。)」

初めて敗北を知った瞬間だった。
憂が触らずに熊を追い払ったように、憂も触れられずに戦意喪失したのだ。
憂は悔しく、握りしめた拳からは血が出ている。
抵抗することを止め、憂の表情は厳しいものの般若はいなくなったようだ。

お「わかればいいんだ。わざわざ殴り合うことはない。」

おじさんもすぐに表情を緩めた。

憂「あなたにはどうあがいても勝てそうにないです。」
お「お嬢ちゃんも若い割には凄いと思うぞ。」

だが、憂はまだ引き下がらなかった。

憂「お姉ちゃんが悪さしたのは謝ります。でも、度が過ぎてます!」
お「何度も言うが反省していなかったからだ。」
憂「だからって、やり過ぎではないですか!?あそこまでする必要ありますか!?」
お「反省していれば俺もあそこまではしなかった。だが、あいつは全く反省していない。」
憂「お姉ちゃんは謝りませんでした?」
お「いや謝ってきたさ。」
憂「だったら、どうして・・・!」
お「俺が言ってるのは謝罪ではなく反省だ。謝罪だけでは次に繋がらない。自分が起こした事を自覚し、同じ過ちを犯さない事が大切なんだ。」

憂は今までたくさんの大人と接してきた。
唯を気持ち悪いと冷ややかな目で見て、どうにか接しないようにとする大人がほとんどだ。
残された大人も唯のこの先などは考えず、とりあえず今の唯が満足するようにするだけだ。

だが、このおじさんは唯がこの先立派な人間になってもらいたいと思っているのだ。
全く理解出来ない唯に愛想尽かすこともなく全力でぶつかってくれている。
そんな大人に出会ったのは初めてだった。
でも、おじさんの本音は釣竿とは釣道具の仕返しがほとんどだ。
憂はおじさんの言葉に心を打たれ、それ以上反論出来なかった。

憂「・・・お姉ちゃんは昔からああいう性格で、何をしても変わらないんです。」
お「自分が悪い事はしたとは思ってないからな。たちが悪い。」
憂「あなたにも何かご迷惑を?」
お「あぁ釣竿と釣道具一式を海に投げ捨てられた。」

憂はその時初めておじさんの釣竿や釣道具が無いことに気付いた。

憂「すいません!今気付きました!本当に申し訳ありません!」

憂は慌てて頭を下げる。

お「気にすんなと言いたいとこだが、俺も仏じゃない。弁償してもらいたい。」
憂「おいくらですか?」
お「全部で30万ぐらいだ。」
憂「30万!?」

釣道具はピンからキリまであり、おじさんは10万円の釣竿と15万円のリールを使っていた。釣道具全てで5万円というわけだ。
弁償しろと言われてもすぐに出せる金額ではない。

憂「そんなお金・・・ないです・・・。」
お「お嬢ちゃんが準備するには大金だな。だが、譲る気はないぞ。」
憂「そんな・・・。どうしよう・・・。」

おじさんは顔色が冴えない憂に相談した。

お「そこでだ、一つ条件がある。それに乗ってくれればチャラにしてやる。」

親からの仕送りでなんとか生活している憂には願っても無い話だ。
憂は早くその話を聞きたく思わず前のめりになる。

憂「条件って何ですか!?」
お「あいつが持っている浮輪とアヒルのオモチャはあいつの大切な物なのか?」

憂は唯に視線を移すと唯が大事そうに浮輪とアヒルを抱き締めていた。
絶対に離さないようにと顔を両方にくっ付けている。

憂「はい、あれは姉が大切にしているお友達です。
お「お友達?」
憂「お姉ちゃんはひねくれた性格なんで友達がいないんです。だから、オモチャなどを友達と呼んでいます。」
お「なるほどな・・・。」

おじさんは困惑した表情を見せたが、覚悟を決め言った。

お「条件は、あの浮輪とアヒルをあいつの目の前で壊す事だ。」
憂「えっ!?」

おじさんの条件に憂は驚愕した。
唯の大切な友達を目の前で壊すなんて・・・。
そんな事をしたら、唯がどれだけ悲しむか。

憂「どうしてそんな事しないといけないんですか!?」

憂はおじさんの心境がわからなかった。

お「理由は二つある。俺は池沼だからと言って差別はしないし、妥協もしない。釣竿たちは俺にとっては宝だった。」

唯には魚殺しの道具に見えたが、おじさんにとっては大事な物だ。

お「あいつはその宝を海へ投げ捨てた。だから、俺もあいつの宝物を奪う。これでお互い様だろ。」

それでは、復讐が復讐を生む、と同じ事な気もするが。
だが、おじさんも人間だ。そうしないと気が済まないのだ。

お「そして二つ目。これがあいつには重要だ。悔い改める事だ。あいつは謝れば何でも済むと思っている。まずは、そこから正してやらないとダメだ。」

唯は行動には責任がつきものということを知らない。憂が全て責任をとってきたからだ。

お「自分がされて嫌な事は誰にもしてはいけない。それをしっかりわからせないとこの先、絶対ただではすまないぞ。」

おじさんの言う通りだ。
唯は今まで何人の怒りを買い、何回殴られたかわからない。
今はまだ未成年だが、20歳を超え大人になると責任も出てくる。
憂の手に負えないなら施設に入れることも考えなくてはいけない。
少々、手は荒いが唯の為を思い、憂は承諾した。

憂「わかりました・・・。」
お「お嬢ちゃんは見るのも辛いだろうから、入口あたりで待ってな。俺が呼びに来る。」
今から自分の姉が泣き叫ぶのだ。
おじさんは憂に見せたくないのだ。
憂に見て欲しくない。

憂「はい。お願いします。」

憂はおじさんの顔を見ずに、その場から立ち去る。

唯「あうっ('q')うーい!ゆい、はやくかえりたいでつ(^q^)」

憂が唯の横を通り過ぎる時に唯が声を掛けた。
両手にお友達をしっかり掴み、立ち上がって一緒に帰ろうと歩き出す。

憂「お姉ちゃんはそこで待ってて。」
唯「やー('q')ゆい、ここきらい("q")」

唯は痛めつけられたこの場所から早く離れたいのだ。

憂「お姉ちゃんにアイス買ってきてあげるから、ここで待っててね。」

咄嗟に出た嘘に憂は心が締めつけられる。

唯「あうっあいすでつか!?(^q^)」
憂「そうよ。」
唯「ゆい、ここでまつー(^q^)/」
憂「良い子にしてるのよ。」
唯「あう、おりこーでつ(^q^)」

唯は待つのを決め、重いお尻を下ろした。

憂「じゃあね。」

笑顔で手を振り見送る唯とは裏腹に憂は涙を流し去って行く。

お「さて、行ったか。お嬢ちゃんには悪い事しちまったな。正直、虫の居所が悪いのもあるんだよ。すまんな。」

おじさんは自己嫌悪に陥りながら、呟いた。

お「これでお前が変わればいいけどな。」

遠くに見える憂にまだ手を振っている唯に言ったが、唯は聞こえていない。

お「始めるか。」

おじさんは唯に近付き、唯の肩を叩いた。

唯「あう?('q')」
お「おい、もう一度聞くぞ。お前は何に謝ったんだ。」
唯「あ~う?('q')」

唯は何の事かサッパリと言いたそうな顔をしている。
頭の上に?マークが見えそうだ。

お「覚えてないのか・・・。」

おじさんは呆れるが、唯に自分がやった事をわからせないと意味がないので順番に説明する。

唯「なんかようでつか('q')」

まだ唯の頭にはおじさんへの恐怖が残っているようだ。子犬のようにビクビクと怯えている。

お「こいつらはお前の友達か?」

おじさんは両手で豚の浮輪とアヒルを指差す。

唯「あい!ゆいのおともらちれす(^q^)」

唯は大事な友達を聞かれたので自慢げに答える。
これからお友達がいなくなるとも知らずに。

お「名前は何て言うんだ?」
唯「ぶーぶーとがーがでつ(^q^)」

そう言うと、唯は愛おしそうにギューと抱き締める。

お「ぶーぶーとがーがか。良い名前だ。」
唯「あう♪みんな、なかよちでつ(^q^)」
お「お前はこの子たちがいなくなったらどう思う?」

唯は眉を落とし、おじさんの視線からお友達を隠すように身を動かす。

唯「いなくなるやーでつ("q")」
お「なんで嫌なんだ?」
唯「あう~いなくなる、あそべないれす("q")ゆい、かなしいでつ(TqT)」
お「一緒にいないのは悲しいな。」
唯「あう、ゆいなくれす(TqT)」
お「そうだよな。」
唯「あう(TqT)ゆい、はなたない(^q^)」

おじさんは今まで笑顔で話してきたが、急に表情が変わった。
まるで子を奪われたような怒りと悲しみが顔から読み取れる。

お「お前はな、俺の大事な友達を殺したんだ。」

おじさんは声のトーンを落とし、大きな声ではないが唯の耳元ではっきり聞こえるように言った。

『捨てた』『壊した』などの言葉よりも重い『殺した』という言葉をおじさんは使った。友達を『壊した』よりも『殺した』の方が唯の心に突き刺さるからだ。
おじさんは唯が釣竿と釣道具を投げた事は運悪く事故にあったんだ、と思うことにしているのだ。
池沼ではなく健常者から同じ事をされたとしたら、また話は違う。
しかし、相手は何もわかっていない池沼なのだ。

おじさんは釣竿や釣道具は家にまだたくさんあり、正直言うと無くなったことは大して気にしていない。
お金に換算すると高いが、それよりもおじさんが気に食わないのは、唯の態度だった。
池沼だからと言って何でも許される世の中が嫌いなのだ。

誰でもミスはする。
それを自覚し、きちんと謝ってもらえればいい。
しかし、唯は何もわかっていないし、わかろうともしない。
おじさんはそんな人間が大嫌いなのだ。
唯がわかるように、表現も大げさに言う必要がある。

唯「んひっ!?(°q°)」

唯はおじさんの恨みがこもっている声と『殺した』という単語に驚いた。
そんな覚えはないのだが、おじさんは唯が殺したと言っている。

唯「ゆい・・・でつか?(°q°)」
お「あぁお前だよ。」
唯「あう~ぶーぶーとがーが、いまつよ('q')」

唯は自分の友達が殺されたと勘違いしているようだ。

お「お前の友達じゃない!俺の友達だ!お前が!俺の大事な友達を!殺したんだ!!」

おじさんは区切りながら唯に伝えた。

唯「ゆい、ころちてない!(>q<)」

唯は濡れ衣を着せられているのではと不安になり、否定する。

お「お前は忘れてるだけだ!よく聞けよ!お前は俺の友達を海に投げて殺したんだ!」

おじさんは物を投げる仕草をして、唯に言い聞かせる。

唯「ゆい、ちてない!うそいう、わるいこでつよ!(`q´)」
お「嘘だと!?いいか!お前は友達がいないと悲しいと言ったな!?」
唯「あう、ゆいぜたいはなたない!(>q<)」
お「だけど、お前は俺の友達を殺した!俺は凄く悲しいんだ!」
唯「ゆい、ころちてなーいー!おしおきするれすよ!(>q<)」

唯は頭を横に振り、必死で否定する。

お「俺の友達はお前から殺された!お前は何もないかもしれんが、俺は涙が出る程悲しいんだぞ!わかってるのか!?」
唯「ゆい、ちらない!なーもちらないの!("q")」

唯は涙を流しながら訴えたが、おじさんは更に唯を問い詰める。

お「俺はお前が俺の友達を殺したことを謝ってもらいたいんだ!ちゃんと自分が悪い事をしたとわかってから謝るんだ!」
唯「やー!!ゆい、きこえない!(>q<)」

もうたくさん!言わんばかりに唯は自分の耳を両手で塞いだ。
いつもはすぐにぶたれて終わりなのに、このおじさんは怖い顔でずっと唯に怒鳴り続ける。

その今まで体験したことがない圧力に唯は今すぐにでも逃げ出したいのだ。
『憂、早く助けに来て!』
それだけを心の中で叫びながら、唯は耳を塞ぎ、目をつぶった。
だが、その行動が唯と大切なお友達を引き裂く事となる。
おじさんは唯が豚の浮輪とアヒルから手を離し、耳を塞いだ瞬間、両方を素早く奪った。

唯「あ゛――!だめーー!ぶーぶー、がーがかえちて!ゆいの、ゆいのぉーーー!("q")」

唯は耳を塞ぐのを止め、手を伸ばし取り返そうとする。
しかし、おじさんが唯の頭を足で押さえているので立ち上がれない。

唯「やぁーーー!ゆいのおともらちー!なんでとるのーーー!かえちて!("q")」

なぜ、おじさんが大切なお友達を取るのは唯にはわからなかった。
唯がおじさんの顔を見ると、おじさんはとても悲しい顔をしていた。

お「今どんな気持ちだ!?」
唯「ぶたさーーん!あいるたーーん!いま、たつけまつよ!("q")」

取り返すのに必死で、唯にはおじさんの声が届いていない。

お「俺の話を聞けっ!!!!!」
唯「あうっ!?("q")」

おじさんが一喝すると、唯はビクッと体を揺らし、騒ぐのを止めた。

お「俺はお前の大切な友達を取った。今、どんな気持ちだ?」
唯「ヒグッ・・・かなしいでつ・・・いなくなるいやでつ・・・エグッ(TqT)」
お「そうだろ?大事な友達が傍にいないのは凄く悲しい事だ。」
唯「う゛っ・・・う゛う゛っ・・・・(TqT)」

唯はすすり泣くことしか出来ず、ただ友達を返してくれるのを待つばかりだ。

お「お前が俺の友達を殺した時、」
唯「ゆい、なーもちてない!うそいうやめる!("q")」

唯は否定しようと口をはさむ。

お「お前は覚えてないだけだ。本当にお前が殺したんだ。」

今まで怒鳴っていたおじさんは感情を殺し淡々と話す。

お「お前がいくら泣こうが殺したのは変わらないんだよ。わかるか?」
唯「やああああああああああああ!!!!ゆい、おりこー!おりこー、ころたない!(`q´)」
お「俺はな、お前が殺した事は怒ってないんだ。お前が殺してないって言うのに怒ってるんだよ。」
唯「むぎいいいいいぃぃぃぃーーー!!ころつ、いうのやめる!ゆい、おこるでつよ!(`q´)」

唯は『殺す』という単語が出ると怒りをあらわにした。
自分が殺したか殺してないかはわからない。
だが、もし自分が殺していたらと思うと怖くて怖くて押し潰されそうなる。
殺した、殺してないはどうでもいい。
否定し続けないと何かとんでもない事が起こりそうな気がするのだ。
おじさんは、唯の頭に血がのぼり過ぎると話が出来ないと判断し、『殺す』は使わないように気をつける。

お「お前が嫌がるのもわかる。でも、ちゃんと自分がした事は悪い、ごめんなさいってわかれば誰もお前を殴ったりしないんだ。」

唯を導くように、唯の目をしっかり見つめ解決策を優しく教える。
おじさんはここで唯がしっかりと反省し謝れば、豚の浮輪とアヒルをそのまま返すつもりだ。
しかし、唯は興奮しており、おじさんの思いは届いていない。

唯「ふふぅーーふふぅーーー!だまらないと、ぶつでつよ!はやく、だまる!!(`q´)」
お「お前も早く楽になりたいだろ?それなら、しっかり受けとめるんだ。否定し続けるのは本当に辛いぞ。
唯「うがあぁぁぁーーだまる、だまるーーーー!ぶーぶーとがーが、かえたない!おしおきでつ!(`q´)」
お「・・・いいか、これが最後だぞ。」

おじさんはそう言うと、唯の頭を踏みつけていた足を動かす。

唯「む゛う゛ううぅぅぅぅぅ!!はやく、はなつ!かえつでつ!!(`q´)」

解放された唯は今にも掴みかかりそうな勢いで鼻をフーフーと膨らませている。唯の目には奪われた豚さんとアヒルさんしか映っていない。

お「お前が俺の友達を殺した。嘘じゃなくて本当だ。それを、きちんと謝れば俺は許す。」

おじさんは最後通告を言い渡した。
おじさんは複雑な気持ちだった。

いくら家にまだたくさんの釣道具があるにしろ、海に投げ捨てられたのは腹立たしい。
仕返しをしたい、その気持ちは十分大きい。
しかし、この池沼がここで自覚し、謝罪をしてくれないかとも願っている。
おじさんだって、大切な物を壊された立場だ。
この池沼がこの後どんな気持ちになるかは痛いぐらいわかる。

池沼だからと言って差別はしない、そうは言った。
だが、自覚し、謝ってくれと思っているのは相手が池沼だからかもしれない。
もし相手が、常識が通じる人なら、ためらわずにぶち壊していただろう。

池沼には常識が通用しない。
だからこそ、こうやって何度もチャンスを与えているのだ。
自分が偉く上から目線であり、『池沼だから』という言葉を使っている。

矛盾。
この矛盾におじさんは気付いている。
おじさんも唯のように自分を見失っており、早くこの状況から抜け出したいのだ。

お「(頼む。これでわかってくれ。)」

おじさんは両手に豚の浮輪とアヒルを持ち、心の底から願った。
そして、唯が口を開く。

唯「だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ゆい、ころちてない!はやく、ぶーぶーとがーがかえつ!ばーかしーね!(`Д´#)」
お「(・・・ダメだったか。)」

おじさんは俯き、何も言わなかった。
その間も唯が暴言を吐いているが、おじさんからは何の反応もない。

唯「うそいうこ、ぢごくおちるでつ!はやく、ぢごくおちる!しーねしぃぃぃぃーーーねえええええええーーーー!!!(`Д´#)」

しばらく俯いたままだったおじさんが、意を決したように顔を上げた。
覚悟を決めたようだ。

お「わかった。」
唯「あう?(°q°)」

唯はおじさんの言葉を聞き、素直に返してくれると思った。
自分の迫力に恐れて返すのだと。

唯「はやく、ぶーぶーとがーがはなつ(^q^)あやまたら、ゆるつれすよ(^q^)」

返してもらえると唯は安心しきっている。
そんな唯を見ながら、おじさんは豚の浮輪を自分の後ろへ投げた。

唯「あう?('q')そっちじゃないでつよ?ゆいにかえつでつ(^q^)」

おじさんが唯とは逆方向に豚の浮輪を投げたので、唯は不思議そうにおじさんに注意した。

唯の頭の中は、豚さんとアヒルさんと一緒に帰ることでいっぱいだ。
『一緒に帰って、家の中で仲良く遊ぼうね。
そうだ!

憂にお願いして、今日は豚さん、アヒルさん、うんたん♪、ギ―太、皆でお風呂に入ろう!
唯は今、お利口に憂を待っているから憂も許してくれるよね♪あー早く家に帰りたいなー!』

唯はそんな妄想をしながら、おじさんが返すのを今か今かと待ちわびている。
おじさんは笑顔で手を差し出しながら待っている唯に一言告げる。

お「やるからには全力でやるからな。覚悟しろよ。」
唯「んあ~?('q')なにいてるでつか、はやくか(^q^)」
お「おりゃあ!」ブンッ
ガッ、バキっ!

唯「えつでつ(^q^)・・あい?(°q°)」

おじさんはアヒルさんを全力で防波堤の壁に投げつけた!
唯は差し出している手とは違う方向へ飛んでいくアヒルさんを目で追うと、コンクリートの壁に激突していた。

唯「あうううぅぅぅ~~~~?('q')・・・あ゛~~・・・あいるたん?・・・がーが?(°q°)」

唯は眼を疑った。
憂の言う事を聞かずボコボコにされても諦めずに駄々をこねて買ってもらったアヒルさん。
お風呂に入る時はいつも一緒だったアヒルさん。
黄色いボディとその可愛らしいとがった口ばしが大好きだった。
そのアヒルさんが壁にぶつけられ、地面に転がっている。

唯「・・・・がーが、だいじょぶでつか?(°q°)」

唯はあまりの出来事にその場を動くことが出来ず、アヒルさんを見つめている。
このアヒルがゴム製ならば壊れなかったが、プラスチック製だった。
アヒルさんは壁にぶつかった衝撃でプリティな右目が無くなっていた。
アヒルさんは唯の正面を向いていたので、唯も右目が無くなったことに気付いたようだ。
唯「ああああぁぁぁぁぁぁあああああ!!!あいるたんんんんんん!!!!あいるたんのおめめめええええぇぇぇぇぇぇええええ!!!!!("Q")」

おじさんはアヒルの首を折るつもりで投げたが打ち所が良く、目を潰しただけだった。

お「ちっ、目だけかよ。」

先程までの情けは全て捨てた。
どうやら、おじさんはダークサイドへ堕ちたようだ。

唯「がーーーーが、がぁぁぁーーーーがあああああぁぁぁぁーーーーー!!!あうううぅうぅ~!!だいじょぶでつか!?へんじつる!!("q")」

唯はアヒルさんに声を掛けるが返事はない。

お「よし、もう一回投げるか。」

そんな唯の言葉も気にせず、おじさんはアヒルを拾い上げる。

唯「あ”あ”ぁぁぁぁぁぁぁぁ――――!!だめだめっ!!!あいるたんにさわちゃだめえええええええええええ!!!!!(>Q<)」

ケガをしているアヒルさんを触っていいのは唯だけなのだ。
アヒルさんのケガを治せるのは自分だけ。治し方なんてわからない。
いや、ケガをしていなくてもアヒルさんに触っていいのは自分だけだ。

お「今度はもうちょっと力入れるか。」

おじさんは手の上でアヒルをポーンポーンとお手玉のように投げている。

唯「がーが、いちゃいいちゃい!ゆい、あいるたんなおつ!!なおつからかえちてっ!("q")」
お「もう治らないよ。・・・あったあった。」

落ちているアヒルの右目を拾い、唯に見せる。

唯「がーがのおめめ!!(°q°)おめめいる!がーがとおめめくつけるでつ!!はやく、ちょーらい!はやくうううううううううううう!!!("q")」

アヒルの小さい右目をおじさんはズボンのポケットに入れる。

お「無くすと困るからな。」

唯「こらあああああああっっっ!!!がーがのおめめ、かえつっ!!!ゆいにかえつでつううううぅぅぅ!!!!("q")」

おじさんは唯を無視し、投げる構えをとる。
唯もおじさんが今からアヒルさんを投げようとしているのがわかったのだろう。

唯「あううっっ!?(゚q゚)だめええええええええぇぇぇ!!!あいるたん、ちんじゃうれす!!!!なげる、だめ!!なげる、やめるうううーーーーー!!!!!(>q<)」

おじさんは横目でチラっと唯を見た後、先程よりも強くアヒルを壁に投げた!

お「もういっちょ!」
 ゴッ!メキッ!
唯「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!!("Q")」

勢い良く投げられたアヒルは思いの他、遠くまで跳ね返り唯とおじさんの中間地点あたりに転がった。

唯「はううぅぅぅぅ・・・("q")あいるたん!!!がーが、こっちでつ!!!!ゆいがたつけまつよーーーーーー!!!!(TQT)」

唯は自分の方へ転がってきたアヒルさんを助けようと全力でダッシュする。
躓きながらも、なんとか姿勢を立て直し、走る!

唯「ぶひっ!・・・ぶひぃっ!!("oo")・・・あいるたん・・・!・・・ゆい・・・ふごっ!・・・たつけまつ・・・!("q")」

唯は全力で走っているので数mの短距離でも息があがり、「ブヒブヒ」言っている。

唯「ん”む”ひい゛い゛い゛ぃぃぃぃ!!ぶぶひいいいいいいい!!\("oo")/」

涎と鼻水は唯の後方へ流れていき、その大量の涎と鼻水で虹が出来そうだ。

唯「・・・・む゛ひぃぃ!・・・お゛え゛っ!・・・・もうちょと・・・・・うぷっ!("q")」

激しい吐き気がこみ上げてくるが、口を両手で押さえ耐えている。
唯は初めて吐き気を我慢した。
いつもなら胃から逆流してくる物を拒まない。
むしろ、吐いたほうがスッキリするので唯は我慢せずに吐くのだ。

しかし、今の唯は「吐くとアヒルさんがおじさんに捕まる!」と思っている。
大切なアヒルさんの為に吐いている暇はない。
1秒でも早くアヒルさんを助け出さないと!
その思いが通じたのか唯はアヒルさんまで、ほんの少しという所まで来ていた。

唯「・・・ん”む”ひいいいぃぃ!・・・・う゛お゛っ!!・・・・う”う”う”!!!("q")」

唯は何も喋ることが出来ず、口を押さえている両手から少しずつゲロが流れている。
飲み込もうとするが大量のゲロが逆流するので飲み込めない。
唯のタプンタプンのお腹はゲロの逆流で激しく上下しており苦しそうだ。
我慢した甲斐があり、アヒルさんはもう目の前だ!

唯は獲物に飛びかかるライオンのようにアヒルに突進した!
頭からアヒルに飛び込み、両手を離しアヒルに手を伸ばす。

唯「あいるたぁぁぁぁーーーーん!!!!ゆいがぼぼぼぼぼおおおおおおおおおお!!!!!オロオロオロオロオローーーーー!! \(^Q^)/」

両手が離れ、開かれた口からは解放されたダムから放たれるように大量のゲロが撒き散らされた。
そして、自分のゲロでいっぱいになった地面に顔から着地した。

唯「あ”あ”あ”ぁぁ~~~♪あ゛いる゛た~~~ん♪ゆ゛いでつよ~~~♪(^q^)」

顔は血とゲロまみれだが、唯はキズを痛がらずアヒルさんを助けられたことで頭がいっぱいだ。

唯「ぐぶぶぶぶぶぶ♪がーが、たつかてよかたでつね~♪(^q^)/・・・あう?(゚q゚)」

唯はアヒルさんを掴んでいるはずの両手を見るが、何も掴んでいない。
何も持っていないのだ。

唯「あうぅーーーー?(゚q゚)・・・・ゆい、あいるたんたつけた~~('q')」

助けたはずのアヒルさんがおらずに頭がオーバーヒートしそうな唯。
ポカーンと口を開けていると、横から声が聞こえた。

お「危ねー!ゲロがかかるとこだったぜ!」

唯はゲロで茶色に染めた顔をおじさんへ向ける。

唯「あうっ!?あいるたん!?(゚q゚)」

なんと、おじさんがアヒルさんを持っていた。

おじさんは唯がアヒルさんへ飛び付く瞬間にアヒルさんを捕まえたのだ。
唯は自分のゲロでアヒルさんが捕まったのが見えなかった。
一生懸命走りゲロを吐いても助けようとしたアヒルを横取りされるとは、なんとも残念な池沼だ。

唯「な・・・んで・・・あいるたん・・・・もてる・・・・でつか・・・(゚q゚)」

取られた瞬間を見ていない唯はまだ状況がわからず、口から涎とゲロを垂らしながらおじさんを見つめている。

お「くせー!!こりゃあ、わかんねーな。」

おじさんは唯のゲロの中から何かを探しているが見つからないようだ。

唯「あうーーーーーー('q')」

未だに口を開いて微動だにしない唯におじさんはアヒルさんを見せる。

お「アヒルさん、両目とれたぞ。」

二回目の投球でもアヒルの首は折れずに左目だけ壊れた。
それでも首の所にはヒビが入っており力を加えれば折れそうだ。

おじさんはアヒルの左目を唯のゲロの中から探していたのだ。
両目が無くなったアヒルは口ばし以外にパーツがなく口ばしだけ浮かんでいるように見える。
唯「おめめ!!あいるたんのおめめがあああああああ!!!どっちもない、なんで!!??もいっこのおめめ、どこでつかぁぁぁ!!?がーがのもいっこ!!(>Q<)」
お「たぶん、お前のゲロの中だ。」

おじさんが唯のゲロを顎で指すと、唯はすぐにゲロの中を探し出した。

唯「がーがのつぶてるおめめ!!!つぶてるおめめぇぇぇぇ・・・・・・・。どこでつか
!!!("q")」

唯のアヒルさんはウインクをしており、探している左目は瞑っているのだ。
買ってもらった時、両目とも開いているアヒルとウインクしているアヒルがあった。
唯はウインクアヒルが気に入り、ウインクアヒルを買ってもらったのだ。
ウインクしている左目をゲロの中から探すが、あるのは消化途中の食べ物や小石ばかりだ。
鼻づまりの唯にもゲロの臭いは強烈で、顔をしかめている。

唯「おえっ!・・くちゃい~("q")・・・う゛う゛~~あいるたん、がーがのつぶてるおめめ~~・・・なんでないのおおおぉぉぉぉーーーーーーー!!!!(TqT)」

大量のゲロの中から小さい目を見つけるのは難しく、唯は上半身をゲロで汚しながらもまだ探している。

唯「なんでなんでえええええええええええ!!!がーがのおめめないと・・・・がーがかわいそうでつ・・・・・いちゃいいちゃいれす(TqT)」
お「おい!」

おじさんが声を掛けるが唯は探すのを止めない。

お「こらっ!」
 ゲスッ!
唯「ぷぎゃ!!("q")」

唯の突き出しているケツを蹴り飛ばし、唯が顔を上げると目の前に両目が無いアヒルさんがいた。

唯「がぁぁぁーーーがあああ!!う゛―――かえつ!!かえちぇえええ!!!あいるたんはゆいのおともだちれす!!よこつーーーーー!!!(`q´)」

唯は取り返そうとするが、おじさんは後ろへ下がる。

お「もう首がとれそうだぞ。」

そう言ってアヒルの頭を指で動かすと頭がグラグラ揺れている。

唯「だめっっっ!!!!あいるたんのおつむ、とれちゃう!!!!!うごかつ、だめれす!!!!("q")」
お「ほーら、折れそうだぜー。」

おじさんは指に力を入れ大きく揺らす。

唯「ひいいぃぃぃぃい!!もううごかつのだめーーーーーー!!!とれちゃうよおおおおおおーーーーー!!!!!あいるたんちんじゃ("q")」
お「ほいっ!」

ボキッ!

唯の叫び声が響く中、何かが折れる音が聞こえた。

唯「!!(゚q゚)」

おじさんの右手にはアヒルの頭、左手にはアヒルの胴体が握られている。
おじさんは握りしめていた掌を開き、唯に見せる。

唯「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!あ”あぁぁぁああああある”うう゛ぅだあ゛あ゛ああぁぁぁぁぁああん”ん゛ん゛んんんんんんんん!!!!!!!!!!!!("Q")」

アヒルさんは首から真っ二つに折れており、おじさんの掌の上で転がっている。

唯「ぐわ”あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁーーーーーーがあ”あ”あ゛あ゛おおおおおおあああああああ!!!!!!!("Q")」

ボロボロと泣きながらアヒルさんの名前を呼ぶ唯を、おじさんは無表情で見つめている。
何を思っているのだろう。

唯「あああーーーるたんんんーーーーー!!やあぁぁーーのおっ!!ちぬ、やーれす!!!があああーーが、ちぬだめぇぇぇーーーーー!!!("q")」

おじさんは無表情のまま、アヒルの頭と胴体を地面に転がし、思いっきり踏みつけた!

ガッガッバキッドスッ、ガッゴッガキッボキッ!

唯「ん”ひ”い”い”い”ぃぃぃぃぃ!!!!だめええええええええーーーーーーー!!!!あいるたんがあああああああ!!!!やめるううううううう!!!("Q")」

唯はおじさんの足を掴み止めるが、おじさんは唯を振り切り踏み続ける。

ガスッメキッ、ガスッパキッ、ガスッ、ガスッ、ガスッ

唯「あううううううーーーーーーー!!!あち、どかつっ!!!がーが、ふむやめる!!!!やめるっっ!!!!("q")」

おじさんが踏む度にアヒルさんは細かくなっていき、おじさんが足を止めた時は黄色いプラスチッククズしか残っていなかった。

唯「あぁ・・・あああ・・・ううぅぅう・・・あいるたん・・・がーが・・・ちったい・・・・(TqT)」

唯は粉々になり元が何かもわからなくなったアヒルさんのかけらを寄せ集める。

唯「あうぅぅぅ・・がーが、ちったくなた・・・・・(TqT)」

自分の手の中に集め、おにぎりを作るようにギューと握る。
こうすればアヒルさんが元気な姿に戻ると信じて。

唯「がーが、もともどつでつ・・・いしょ、あそぶれす・・・(TqT)」

唯は目を瞑り、両手でギュー!っと握りしめる。
そして、手をゆっくり開き、目をソーッと開ける。

唯「ああぁぁ~・・・がぁ~~があぁ~~(TqT)」

目を開くと、そこには数えきれない程の黄色いクズしかない。
黄色いクズの中に赤色のクズも見える。
アヒルさんの口ばしだろう。

唯「なーで、がーが・・・げーきならないでつか・・・ちったいままれす(TqT)」
お「ほらよ。大切な友達の目ん玉だ。」

おじさんはクズの上にアヒルさんの右目を置いた。

唯「おめめ・・・・あいるたんのおめめ・・・あうっ!おめめ!!(゚q゚)」

唯は何かを思いついたように顔を上げた。

唯「おめめとがーが、くつける!!・・・がーが、げーきなる!!(゚q゚)」

どうやら、この右目があればアヒルさんが復活すると思っているようだ。
そんな事をしてもアヒルさんは元に戻らないのに。
だが、唯はアヒルさんの右目に望みを託す。

アヒルさんが元に戻るよう、もう一度手を握り締めようとした瞬間!

ビュー!!

急に強風が吹き、唯の手の中にあったアヒルさんのかけらが全て吹き飛ばされた!

唯「ぎゃあああああああああああああああああ!!!!やああぁぁぁ、やあああああーーーー!!だめええ、だめええええぇぇぇ!がーが、もどてくる!!ああああ!!!("q")」

唯の叫びもむなしく、跡形もなくアヒルさんのかけらは唯の手の中から消え去った。
かけらは宙を舞い、海へ飛ばされていった。

唯「ぐううううぅぅわああああーーーーーーーーがああああああああああああああ!!!!!わ”あ゛あ゛あ゛ああああああああああああ!!("Q")」

アヒルさんを追い海へ飛び込もうとした唯だが、海で溺れたことを思い出し寸前で飛び込むのを止める。

唯「あううううううううううう・・・・・("q")うーみごあい~~~(TqT)」

お風呂で一緒にチャプチャプして遊んだアヒルさん。
水の中に沈めて浮かんでくる瞬間、チャポンという音と共に現れるカワイイお顔。
もう、あのアヒルさんと会うことは絶対にない。
唯は初めて別れを知った。

唯「あいるたーーーーんーーー・・・・・・・・・がーが・・・・・・あああああ(TqT)」

唯はずっと海を見つめ、アヒルさんの名前を呼び続けた。

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最終更新:2016年12月27日 22:40
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