【名前】譜瀬秘篇(ふせ ひふみ)
【性別】女
【所属】科学
【能力】感情残響(エモーショナルエコー) レベル2
【能力説明】
能力発動時に自身に浮かんでいた感情を、以降の出来事(心理的干渉)に関わらず維持し続ける精神系能力。
彼女の強度では「嬉しい」「楽しい」「悲しい」「悔しい」といった大雑把な括りでしか感情を維持できない。
発動時に強く長く念じるほど長期に渡って維持されるが、今の強度では最大で丸一日といった所。
ただし同じ種類の感情を効果が切れる前に再び選択・維持する事は可能。主な活用法はモチベーションを保ち続ける事だとか。
【概要】
唱和園高校二年生。図書委員に所属している文学少女で、常に分厚い装丁の古書を抱えている。
本の虫であり、クラスでも浮いた存在。頼まれると嫌とは言えない大人しい性格なので、クラスの厄介事を押し付けられる事もしばしば。
遂にはクラスメイトの殆どから存在を無視され、一部の不良女子グループから「お遊び」程度のいじめを受けるようになる。
そんな状況でも誰にも苦しみを打ち明けられず、現実から逃げるように本の世界にのめり込んでいった。
ある時彼女は古本屋を営んでいた祖父が遺した古めかしい本を見つけ、何の気なしに内容に目を通したが、その瞬間鈍い頭痛を覚える。
実はその本はとある魔道書の『写本』であり、彼女はそこに記された異世界の知識という『毒』に侵されていたのだ。
頭痛程度で済んだのは『写本』の質が相当低い粗悪品であり、『毒』の純度が相対的に著しく薄まっていた事、
彼女の実家がローマ正教を信仰していたために幼い頃より聖書やミサに触れていたお陰で、僅かながら宗教防壁を構築出来ていた事に尽きる。
だが魔術に疎い彼女はその本をただ「祖父が遺してくれた特別な本」と妄信し、この現象を自分をいじめた女子グループへの仕返しに利用出来ないかと企む。
放課後の誰もいない図書室にグループの女子を一人ずつ呼び出しては、『写本』の中身を見せる事で宗教防壁のない無防備な精神を侵し、次々に昏倒させていった。
しかし最後の一人を昏倒させる一部始終を、書架の陰に潜んでいた七種臥鳶に見られていた事に気付かず、後日校内新聞で『呪いの本』の噂を流されてしまう。
『呪いの本』とは、匿名のタレコミが目撃した図書室の怪人と、彼女の持つ呪いの本を見た少女が意識不明に陥ったという都市伝説。
連日女子生徒が倒れるという怪事件は『失心ドミノ』とも関連を噂され、日毎に拡がりを見せる状況の中で、倒れた女子生徒が自身をいじめていた人間だと気付かれた時に真っ先に疑われるのは自分だと恐怖を抱く。
一刻も早く対策を講じなければならないという極限の焦燥感の中で、疑いの目を自分から逸らすために無作為に犠牲者を出し続けるという暴挙に出てしまう。
不特定多数の対象に短期間で本の記述を見せる手段として、履歴から足が付くネットでの拡散は避け、写本の頁を短冊状の紙片に切り刻み、図書室や資料室の本棚、学級文庫、購買部の雑誌コーナー、級友の教科書など、校内のありとあらゆる場所の書籍に栞のように挟み込む。
そしてそれは当人の意図せぬ形で、短冊状の紙片に気付いて見た者を昏倒させる『呪いの栞』という新たな都市伝説となる。しかし栞を学校の至る所に仕込んでも目に見える効果は薄く、彼女の不安が晴れるには至らず。
そこで近隣の図書館、書店やコンビニの雑誌コーナーなど、校外の施設にある書籍にも栞を挟み込もうと画策していた最中に学園都市上層部の介入があった。
事件の顛末としては、都市伝説の裏に魔術の存在を確認した学園都市上層部が『必要悪の教会』に事態の収拾を要請。派遣された魔術師により黒幕の正体は呆気なく割れ、『栞』は全て焚書された。
学園都市上層部に身柄を引き渡された譜瀬だったが、魔道書が絡む本件を公にする訳にはいかないという上層部の判断の元、彼女も『犠牲者』の一人だったとして世間を欺くために、暗部の精神系能力者の手で意識不明にされてしまう。
他の昏睡状態の被害者が回復するタイミングを見計らって目覚めさせられる手筈になっており、その際『呪いの栞』に関する一連の記憶は改竄され『犠牲者』として事件の顛末を知る事になる。
表向きには図書室の怪人の正体が不明のまま事件は沈静化に向かったが、『呪いの栞』はその拡散性の激しさから『唱和園の七不思議』の一つに数えられ、また一つ都市伝説が淘汰されていった。
【特徴】
小柄で華奢な体型。胸囲についてもお察し。黒髪の鬼○郎ヘアーで左目だけが覗いている。
流行に無頓着で制服と運動着のジャージ以外着る服がない。反面ブックカバーには並々ならぬ拘りがあり、時には自作するほど(BC限定の裁縫スキル)。
【台詞】
「ッ!? おおおぉ、おは、ぁ……、ょ、ぅ……」
「掃除、当番……。で、でも今日のと、当番は……。あっうん、分かった……。私どうせ図書室、寄る、し……残る、から……。代わりに、やっておく、ね……」
「私は選ばれた人間なんだ! お爺ちゃんが遺してくれたこの本が何よりの証拠ッ!! 復讐してやる……、私を蔑ろにした奴全員、一人残らず! 昏く冷たい絶望の闇に沈め……ッッ!!」
「どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう、こんな筈じゃなかったのに。ばれたらどうなるの? 捕ま……りっこない、だってあの本がやったのよ私は悪くない!
 でも世間の連中は……これまで以上に私を白い目で見る……、きっとそう! 隠さなきゃ隠さなきゃ、私を噂から外すには……ああ、もうこうするしかないよね」
【SS使用条件】
とくになし

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最終更新:2014年03月29日 20:36