【名前】七種臥鳶(さえぐさ がえん)
【性別】男
【所属】科学
【能力】残留念読(サイコメトリー) LEVEL3
【能力説明】
糊木が使うのと同じ、物体に残る人の残留思念を読み取る能力。
七種の場合、半径5m以内の物体なら直接触れずに読み取りが可能。体調にもよるが大体三日前まで遡れる。
【概要】
唱和園高校三年の男子生徒。校内では数少ない強能力者の一人。
新聞部の部長を務めるが、部員にはもっぱら「
編集長」と呼ぶように推奨している。
その通り名から分かるように彼自身は校内新聞の編集作業に専念し、取材は部員達に任せている。話題の取捨選択、紙面構成は部長である彼の裁量による所が大きいが、基本的に面白いと感じた話題を優先する傾向がある。
今のスタイルは部長という役職に就いた時に変えたもので、二年までは
日向野と共に校内を駆け回っていた。当時のフットワークの軽やかさは日向野が尊敬の念を抱くほどだったという。
副部長の
篠噛とは一年の頃からの腐れ縁で、上下関係はなく軽口を叩く仲。毎度都市伝説系の噂を取材してきた部員達に篠噛がキレるのを宥めつつ、面白ければ即採用、旬な話題のためなら紙面差し替えも辞さないというのがお約束になっている。
実は彼には部員達も知らない裏の顔があり、それは「着火装置」の呼び名通りに噂を自ら生み出している「放火魔」であると同時に、生み出した都市伝説の断片情報を「火消し役」の風紀委員へリークしているという、言うなれば「マッチポンプ」たる存在。
都市伝説の「火種」になる噂話を創作し、それを拡散させる天賦の才があり、かつそれらの行動を周囲に覚らせない慎重さも手伝って彼に疑惑の目が向けられた事は今の所ない。
彼がマッチポンプという狂言回しを演じる目的は、超弩級都市伝説である「唱和園の七不思議」を短期間に更新し続ける事で七つの枠の純度を引き上げ、その先にある前人未到の「究極の都市伝説」に至るため。
そのために「
都市伝説の淘汰」と称した実験の中でいくつもの噂話を生み出しては潰し合わせている。自らが生み出した「火種」を「火消し役」にリークするのも、風紀委員ごときに対処されるような不出来な品かどうかを試す実験の一環である。
ごく最近の新ネタは七不思議の一つ「失心ドミノ」で、その被害者であり仕掛け人でもある
飛砂防備に裏サイトで接触してきた「象牙の塔」こそが、七種臥鳶その人。
集団パニック現象とそれに付随した怖い噂話も併せて文句なしで七不思議を更新し、今回のは上々の出来と自画自賛する一方で、事件の犠牲になった生徒達へのアフターケアなどは考慮しておらず、次の「火種」の創作で忙しいという下種の極み。
【特徴】
中肉中背で濃い茶髪。その形から「ワカメ」と呼ばれるのを本人は嫌がっている。
「編集長」と刻印された三角錐のネームプレートが乗った机に陣取り、常に笑顔を絶やさない。
【台詞】
「まぁまぁ篠噛、抑えて抑えて。可愛い後輩が折角拾ってきた特ダネじゃないか。ねぇ君、僕に詳しく教えてくれるかい? ……ふむ、面白そうだな。よし採用」
「日向野ぉ、だから僕は外回りはもう卒業したんだって。先輩に託された部長としての責務をだな――って、おいコラ人の話は最後まで……アイツまた一段と速くなったな」
『可哀想だよね……君は授業を真面目に聞いて、人並みに努力してるはずなのに。思うに、君に足りないのは自信じゃないかな? ちょっとしたキッカケさえあれば、空回りしてる君の努力だって報われるはずさ。実はその手伝いになる、とっておきの方法があるんだけど……興味ない?』
「ふむふむ、七不思議としての通称は『失心ドミノ』か。飛び火も面白い方向に作用したようだし、今回の出来は上々って所かな。さーて、この調子で噂話を潰し合わせていけば、いつか辿り着けるのかな。未だ見ぬ『究極の都市伝説』ってやつに」
【SS使用条件】
特になし
最終更新:2014年03月22日 23:22