「ちょっと、俺から3つばかし言いたいことがあるんだけど、いいかな?そっちで待機している残りの“バカルテット”の娘達も来てごらん!!」
「あっ・・・忘れられていなかったんだ」
「あたい達とあんの男の対決ばどうなるん?」
「さ、さぁ・・・。何だか話があっち行ったりこっち行ったりで、私にもよくわかんなくなってきましたです」
「3つ?何だい、バカ界刺?」
「え~とね、1点目については“君達の瞳に映す”から。いくよ!」
「「「「「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」」」」」

界刺の掛け声と共に少女達の瞳に映ったのは、漆黒のコートを着用し煙草を吸う陰気臭い男の姿。

「この男を見掛けたら、絶対に戦おうなんて思うな。一刻も早くその場から逃げるんだ。
そうしないと・・・君達は絶対に殺されるよ?こいつは・・・君達が束になって挑んでも敵いっこない。集団自殺にも等しい愚行だね」
「「「「「「「「「「「「「!!!??」」」」」」」」」」」」」

界刺の口から出た衝撃的な言葉。戦えば必ず殺されるという、それは死刑宣告。

「この男は・・・何者なんですか?」
「俺もよく知らないよ。何せ、昨日の夜に出会ったばっかりだから」
「・・・私を尾行していた奴・・・よね?その話し振りだと」
「そう。そして、俺が危うく殺され掛けた男だ。まぁ、何とか凌いだけど」
「バカ界刺が・・・!?この男に!?」
「そう。銃やナイフとかも巧みに扱うし、格闘能力や身体能力も並外れている。
何せ、俺がこいつを失明状態にしても全く戦闘に支障を来たさなかったくらいだし。そして・・・こいつも能力者だ。
強度としてはレベル4。その中でも最上位クラスだと思う」
「・・・どんな能力だったの?」
「糸みたいなのを操作する能力だった。目に映らないレベルの極小サイズから、センチ単位の太さまで自在に操れる、まるで蜘蛛みたいな能力者だった。
それによる物体切断や3次元的移動もこなすしね。何より恐ろしいのは、自分の能力を完全に熟知していること。
能力を発動する場所やタイミングを見極める力がずば抜けている。
こいつを相手にするんなら、相性で完全に上回るか、即死系の能力を持っているか、四肢とかを吹っ飛ばされても即座に回復できる能力があるか、
どんな状況にでも対応できるレベル5に近い応用力を誇る実力者じゃ無いと、とてもじゃないけど速攻で殺される。
仮に、今挙げた能力とかを持っていたとしても、こいつなら容易く対処する可能性も十分にある。
それ程の難敵だ。レベルの高い風紀委員や重武装の警備員が束になって掛かっても、返り討ち喰らって全滅ってオチなんてのも有り得る。
ましてや、普通に暮らす『レベルが高いから強いんだ』的な高位能力者じゃあ、まるで歯が立たないだろうね。俺が戦った感想」
「「「「「「「「「「「「「・・・!!!」」」」」」」」」」」」」

女性陣は、何一つ言葉を発せない。

「こいつ相手だと、俺も<ダークナイト>をフルに活用する暇も隙も無かったからな。1つの油断、1つのミスが命取り。下手したら、俺はここには居なかったぜ?
今頃は、風紀委員か警備員に死体として発見されていたり、証拠隠滅のためにどっかのゴミ処理場にでも送られていたかもな?」
「そ、そんな話しないで下さい!!か、界刺さんが死んだら・・・私・・・私・・・」
「・・・界刺はちゃんとここに居るじゃない、一厘?」
「苧環・・・!!」

界刺の死体を思い浮かべて手が震えてしまう一厘の手を、隣に居る苧環が強く握る。見れば、彼女も体が少し震えていた。

「そんなに危険な奴だったなんてね。あの時、あなたの指示に従って良かったわ。もし我儘を言って私も残っていたら・・・」
「うん。2人共殺されていたね。お荷物を抱えて戦える程、この殺人鬼は甘く無いよ?」
「フッ・・・。あなたも十分に甘くないわよ。人のことを平然と『お荷物』だなんて言えるんだから」

界刺のぶっちゃけに、苧環は無理矢理笑みを浮かべる。自分が居た場所の恐ろしさをようやく実感し、実感したが故に震え出す体を必死で抑えながら。

「リンリン。君は特に注意するんだ。職業柄、この男に出会う確率は一般人に比べたら高い。
そして・・・もしこの男を『ブラックウィザード』追跡中に見掛けた時は、他の風紀委員達にも関わり合いを持たせないように注意喚起するんだ。いいね?」
「・・・何か心当たりでも?」
「俺の勘さ」
「(勘・・・か。それか、界刺さん自身が許すギリギリの線で私に情報をくれているのかな?
だとしたら・・・この情報は絶対に無駄にしない!私達の命が懸かっているんだから!!)」

それ以上の注意を界刺は一厘にしなかった。故に、一厘もそれ以上は聞き返さなかった。ここから先は、自分達の力で何とかしなければいけないから。

「バカ界刺でも・・・勝てないの?」
「・・・『本気』出してようやく何とか渡り合えるって所かな?昨日はこいつも本気じゃ無かったもんだから、野郎の実力度合いがよくわかんないんだよなぁ。
それと、“超近赤外線”の完全会得が勝つための絶対条件になるな。じゃないと、多分負ける」
「『本気』を出せばそんな殺人鬼とも渡り合えるって・・・。あなたって、普段からどれだけ手を抜いて戦っているのよ?」
「手を抜いているわけじゃ無いよ、苧環?その場における最適な戦闘方法を選んで行使しているだけだよ?それが“見極める”ってことだから。
つまり、この殺人鬼と殺し合う時の最適な戦闘方法として、『本気』を出すのが一番良いと判断しただけだよ」
「・・・『本気』。やっぱり・・・『本気』じゃないといけないんだよね?」
「あぁ。まぁ、その時はなるたけ人が居ない所で戦うさ。じゃないと・・・巻き添えで死ぬ奴も多そうだ」
「・・・界刺って・・・やっぱりあるの?人を殺したことが」
「「「「「「「「「「「!!!」」」」」」」」」」」
「・・・・・・」

界刺の『本気』という言葉に形製が顔を曇らせる中、苧環は自分が抱いていた疑問を―返答を恐れながらも―思い切って口にする。
それは、人の生死について軽く語ってしまう界刺の態度から、他の少女達も心の何処かで抱いていた疑問。
界刺が苧環の質問に答えたのは、十数秒の後のこと。その間が、少女達にとっては永遠にも感じられた。






「・・・幸か不幸か、自分の手で下したことは一度も無いね。光を操作して、相手に自分達の仲間を撃たせたりとかならあるけど。
撃たれた奴の生死については知らない。『本気』を出している俺にとっては、俺を殺しに掛かって来る連中のことなんかどうでもいいし」
「・・・!!!」
「殺しかけたことだったら幾らでもあるよ。俺の場合、『本気』を出すと相手の生死なんか全く気にしなくなるからな。
もちろん、周囲に居る人間も。だから、相手に限らず巻き添えで致命傷に近い重傷を負わせた人間も・・・居るには居る。
まぁ、巻き添えつっても相手・・・つまり敵の仲間だけどな。ちゃんと、『本気』を出す場所やタイミングは考えているよ」
「そんな重傷を負わせた罪悪感とかって・・・無いの?」
「無いね。何で俺を殺しに来る連中に気を使わないといけないの?ましてや『本気』の俺がさ。
人間何時かは死ぬもんさ。それが、しょうもないことだったり、何かに巻き込まれたり・・・俺によってだったり。そんなことは、幾らでも有り得る」
「・・・相変わらず独特ですよね、界刺さんの持つ死生観って。軽かったり、重かったり。優しかったり、厳しかったり。
表裏一体って言うか何て言うか・・・言葉には表し難い何かを感じますよ」

一厘もかつて聞いた界刺の死生観。“恐怖”すら感じるその死生観も、界刺という男にはふさわしいと思ってしまうこの奇妙な感覚を説明するのは中々に困難だ。

「そうかい?俺にとっては普通だけどね。・・・だからさ、フィーサ。マーガレット。
君達に対して、俺は『本気』になることは無い。『その気』では行くけど」
「それは・・・手加減という解釈でよろしいのかしら?」
「いや、違う。う~ん・・・どうやって説明したものか・・・。
簡潔に言えば、『その気』ってのは『相手を倒す気』ってことなんだよ。対して、『本気』ってのは『相手を殺す気』ってことなんだよ」
「「!!」」

『相手を倒す』と『相手を殺す』。両者は似ているようでいて、しかしながら絶対的な違いがある。

「俺は、君達を倒す気はあっても殺す気は無い。『本気』って言っても、能力が爆発的に伸びるとか、そんなマンガのお約束的なことなんて起こらない。
唯・・・死線の間合いにおける“一歩”の速さが違って来る。これは、俺が実際に感得したことなんだけどね」
「“一歩”・・・?」
「そう。つまりは、相手を躊躇い無く殺す“一歩”さ」
「殺す“一歩”・・・!!」
「うん。この“一歩”の速さが、殺し合いにおける生死の境界線みたいなもんだ。これが相手から出遅れたら死、相手を上回ったら生って具合。
もし、俺が君等相手に『本気』で行ったら、君等を殺すためにありとあらゆる手を躊躇無く使うだろう。どんな汚い真似を使ってでも。君等の息の根を止めるために」
「ゴクッ・・・!!」
「ングッ・・・!!」

フィーサとマーガレットは、自然と息を飲む。飲まされる。自分達が経験したことの無い殺し合い。
その修羅場を潜り抜けてきた男の言葉は、お嬢様として育てられた少女達を圧倒すること等造作も無かった。

「俺としても、君等を殺したくは無い。だから、『本気』は出さない。というか君等相手に『本気』を出したら、またバカ形製に泣き喚かれる」
「か、界刺!そ、その話は・・・」
「そういえば、形製は私に言って来たわね。『自分が“恐怖”を抱いた男は界刺だけ』だって」
「そ、そういえばそうですね!私も覚えています!!」

苧環と月ノ宮は、かつて成瀬台のグラウンドで形製が放った言葉を思い出す。

「・・・こいつは、『分身人形』の読心能力で俺が『本気』を出している記憶の断片ってのを見ちまったんだよ。
それが原因で、こいつは一時期俺に対してビビリまくりになっちまった」

あれは、界刺本人にとっても不本意であった。自分の、しかも『本気』を出している記憶を他人に見られてしまう失態を演じてしまった。
もちろん、元凶は好奇心のままに『分身人形』を操作していた形製なのだが。

「『文句ばっかり言ってる自分も何時か殺されるんじゃないか』・・・そう思ったみたいでな。
何とか俺の方からコミュニケーションを取って、その誤解を解いたんだぜ?あん時は、本当に大変だった。なぁ、形製?」
「・・・だって、本当に恐かったんだもん。あんな・・・あんな恐い目をしている界刺って見たこと無かったんだもん」
「という感じ」

形製は俯きながらも、当時自分が抱いていた感情を吐露する。その吐露には、もう二度と界刺のあんな目を見たくないという意思が込められていた。

「理由はそんなトコ。君達にとっては不愉快かもしれないけど、ここは納得してくれないか?頼む」
「・・・!!」

界刺はフィーサに向かって頭を下げる。その行動に、フィーサは驚きを隠せない。自分の矜持を叩き潰すと言っておきながら、何故この男は自分に頭を下げられるのか。

「貴方の本当の目的って何?私を叩き潰すことによって、貴方は一体何を得るの?」

だからこそ、その質問が口から零れたのは当然のことであった。この短いやり取りの間に、フィーサは界刺という男のことをまがりなりにも理解しつつあった。
己の行動は、全て己のために。ならば、自分に勝負を挑むことも己のためだ。だが、目の前の男が何を目的に自分に挑むのかサッパリ読めない。
自分を叩き潰すことによって生じる優越感を得るわけでは無い。そんなもののために、この男は動かない。そう判断したが故に。






「自己満足かな。“自分自身”をお披露目する絶好の機会を、このファッションデザイナーである俺が見逃すわけ無いだろう?」
「はっ!?」






返答は、余りにも予想外であった。少なくとも、目の前の男が発する言葉としては。
この男は先程排除した可能性、つまり自己満足という名の優越感を得るために自分と戦うと言っているのだ。

「俺はね、常盤台の在り方の1つにとてつもなくムカついている。そいつを叩き潰したいんだ。こうなったら、バラしちゃおうか。2つ目の目的とも重なるけど。
つまりね・・・『派閥に必要以上に縛られる』っていう構造そのものを粉砕したいんだ。そんなのはカッコワルイってことを俺の手で証明する。
もっと言えば、君のような派閥に属する人間の動向が気になって、仲間を一々縛るようなタイプの長をこの手で叩き潰してやりたい。
たかが派閥の長の椅子になんか座って偉そうにしている奴より、色んな連中と付き合って経験を積んでいる俺のような人間の方が何倍もカッコイイってのを示したいんだ。
ようは、ファッション勝負みたいなもんだ。君達と俺、どちらの在り方(センス)がこの常盤台にふさわしいのか白黒ハッキリつけようってわけ。OK?」
「・・・ファッション」
「勝負・・・?」

界刺が言い放った例えのセンスに、フィーサとマーガレットは首を傾げる。だが、彼女達にお構いなく、界刺のテンションは段々と上がっていく。

「あぁー!!ドッキドキワックワクして来た!!久しくやってなかったからな!!『自分の在り方(ファッションセンス)』を競い合うってのは!!
相手の『自分の在り方』と俺の『自分の在り方』をぶつけ合うってのに殺すも殺さないも無いだろう!?観客が喜ばないステージなんて意味が無いだろう!?
君の『自分の在り方』ってヤツは、今の常盤台が生み出した在り方でもある。その在り方を、俺の『自分の在り方』でボッコボコに叩き潰してやる。
これが、自己満足で無くて何て言うんだい!!?んふっ、これが2番目の目的さ!!」
「・・・マーガレット。この男の言ってることって理解できる?」
「・・・よく理解できません。というより、理解させる気が無いと言った方がいいのかもしれません」
「やっぱり、貴方もそう思う?」
「フィーサ様も?」
「「皆さんは?」」
「「「「「「「「「「「(ブンブン)」」」」」」」」」」」
「「ですよねー」」

ここに居る少女達全員が、碧髪の男の言ってることをよく理解できないでいる。
端的に言えば、『自分が気に入らないから叩き潰す』ということだろうか。まさしく、自己満足以外の何物でも無い。だが・・・それは自分のためには違いない。
そんなことを大っぴらに・・・だが嫌味も無く突き付けられたのは今まであっただろうか?
派閥争いを繰り広げ、常盤台に存在する2人のレベル5に実力の差を思い知らされ、それでも派閥を維持するために他派閥の嫌味に耐えながら苦心している自分に対して、
この男は真正面から、しかも全ては己の心を満足させるためと大見得を切り、そしてそのためには敵に対して頭さえ下げる。
このハチャメチャさに、フィーサは思わず笑みが零れてしまいそうになる。何も背負わず、何の息苦しさも感じない、これは単なる勝負。唯のファッション勝負。
互いに賭けるのは・・・『自分の在り方』。常盤台の在り方では無い。だったら・・・フィーサ=ティベルは負けるわけにはいかない。

「・・・いいわよ。貴方の思うようにすればいいわ。フフフッ、遠藤が貴方を頼った気持ちが少しわかった気がするわ。
貴方みたいな考え方なら、人生気の向くままに楽しんで生きて行けるんでしょうね」
「フィーサ様・・・!!」
「遠藤。貴方の思うようにすればいいわ。『引力乙女』と言ったかしら。彼女達に迷惑を掛けないように、しっかり頑張りなさい。
このフィーサ=ティベルの名前を背負っているのだから」
「は、はい!!ありがとうございます!!!」

フィーサの暖かな声が、遠藤の心に染み渡って行く。つまり、フィーサは遠藤の『引力乙女』への参加を認めたのだ。
ここに現れた当初、自分を無視していたフィーサはもしかしたら自分を見限ったのでは無いかと遠藤は考えていた。矜持の高いフィーサだからこそ十二分にあり得た可能性。
だが、実際には彼女はそんなことをしなかった。それは、自分を大事に思ってくれているという証明。そして、それを引き出したのは・・・碧髪の男。

「・・・あれ?君がそんな調子だと、俺の目算が狂って来るんだけど?」
「何でこの私が、貴方の目算に付き合わなければいけないのかしら?フフフッ、何だか私もワクワクして来たわ。何の縛りも無く、思いっ切り暴れるのって何時以来かしら?」
「フィーサ様・・・」
「マーガレット!今回の対決は、絶対に負けられないわ!!貴方の力、貴方の存在を私に委ねなさい!!」
「・・・仰せのままに!!」
「・・・これは予想外なんじゃない、界刺?」
「・・・だね、苧環。ったく、あんな活き活きした表情を仲間に見せられるのなら普段から出しときゃいいのに。折角の屁理屈(ペテン)が台無しだよ、ホント。
まさか、速攻で遠藤ちゃんの『引力乙女』入りを認めるとは思わなかった。・・・仲間思いの良い娘じゃないか。結局は、彼女も今の常盤台の在り方に縛られていたんだね。
フィーサには・・・ああいう表情が似合っているよ。相当無理していたんだろうな。・・・そんな彼女本来の在り方か。
んふっ、目算が狂ったせいで何だかやる気が無くなって来たけど、これで少しは楽しめるかな?」
「・・・どこまでが屁理屈で、どこからが本音だったの?」
「さてね。ご想像にお任せするよ」
「もぅ、素直じゃ無いんだから」
「ほっとけ」

フィーサとマーガレットのやる気満々なやり取りを見て、当初抱いていた目算を狂わされたことを実感する界刺へ苧環が声を掛ける。
自分と同じ派閥の長。その頂に立つ苦しみを理解している苧環は、フィーサの本当の姿を引き出した男に常盤台の在り方を良い方向へ導く希望を託す。

「・・・界刺・・・さん」
「・・・・・・何?」
「・・・お願いします・・・!!」
「・・・お願いされた。・・・任せろ!!」
「・・・はい!!」

何をとは言わない。言葉に出さなくてもわかる。界刺と苧環の心は、今繋がっているのだから。

「そんじゃあ、3つ目の目的を明かしてから“講習”に入るとしようかな。“常盤台バカルテット”!!前に出て来い!!」
「「「「!!?」」」」

界刺が呼ぶは“常盤台バカルテット”。呼ばれた金束、銀鈴、銅街、鉄鞘の4名が界刺の前に出て来る。

「晴ちゃん。君は、今朝俺にこんなことを言ったね。『“負け犬”の底力を見せてやる』ってさ」
「だ、だからアンタに晴ちゃんなんて呼ばれる筋合いは・・・」
「君は“負け犬”なのかい?“レベルが上がる”なんて誘い文句に身を委ねた連中のように?」
「なっ!?」

金束の表情が驚愕に染まる。それを無視して、界刺は言い放つ。“自分自身”を“負け犬”等と卑下する少女の心を蹂躙するために。


「んふっ!君達“常盤台バカルテット”の“講習”への参加を認めよう。そこで・・・この界刺得世が君の“負け犬根性”を叩き潰してあげよう!!」

continue!!

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最終更新:2012年06月19日 23:47