【名前】パンドラ
【性別】女
【所属】魔術
【能力】
災厄の壷《パンドラ》
人類を苦しめるためにゼウスより贈られた災厄を詰め込んだパンドラを、
ゼウスが作り出したありとあらゆる災厄を内包する箱庭のような異界であると曲解して作られた術式であり、
最後に残された災厄は、これが世界に在れば人類は絶望してしまうだろうと言われる『最大の災厄』とされていることから、
地上に存在し得ない不可解な現象を引き起こすことができる。
その最たる現象を、人類に害悪を及ぼす伝説上の存在とされる『ドラゴン』による災厄と解釈。
術式を異界との接続点として、『大いなる教書』の異本『赤竜』における記述に従い、神秘の杖として『蓮の杖』で異界の物質を現出させる魔法陣を描き、
『ドラゴン』の形態を持った半透明の高密度・高エネルギーの塊を形成する。
本来なら不安定な異界の物質を強引に生み出す魔術であるために、接続点もろとも瞬時に消え去ってしまうものだが、
竜王の旗《ドラゴンバナー》(ドラゴンはウェールズやアイルランドなど国家の象徴としても掲げられ、アーサー王伝説や
シャルルマーニュ伝説などにも登場し、
竜旗を掲げる勢力に強大な力を与えたことに基づき作られた霊装)を用いて竜の伝承に変換することで術式の安定性を強化し、数分間ほど現出させ続けることが可能となった。
『赤い竜』は尾で天を掃くだけで星々を地上に落したことから、対地爆撃術式(一発一発がミサイルに匹敵)を数十発行使するほか、
学園都市の誇る光学爆撃兵器に匹敵する竜の息を放ち、核兵器を除く大抵の物理攻撃を凌ぐ性能を持つ一枚の竜の鱗(ダウングレード化すれば複数枚)を形成できる。
代償としてパンドラが粘土から作られた女性であることから、術式を行使すると身体の一部を「粘土」へと還すため、相応の身体的苦痛に変換される。
このため、パンドラが自己回復するまで七日間(粘土から身体を構築する治癒魔術を使うが、人も土も同じ材料で作った天地創造を元にするため、七日必要)は再使用不可能となる。
どこでも使用できるわけではなく、彼女の知識と鋭敏な感覚で探り当てた地脈・龍脈を利用し、魔力を増幅することで使用している。
魔道書の知識を全て『ドラゴン』による災厄をパンドラによって再現するためだけに術式をセッティングして使用しており、
セッティングを変更することで魔道書のそれ以外の力を振るうことも可能だが、準備に相応の時間が掛る他、汚染の影響を強く受けるため滅多には使わない。
『ドラゴン』の力を振るう以上、竜退治の魔術や霊装と相性が悪く(ただの怪物殺し系ならば相性に問題なし)、『赤い竜』は天使との戦いで敗北し、
地上に落とされたことから天使の力《テレズマ》を行使する魔術とも相性が悪いという弱点も分かりやすくなっている。
逆に言えば竜の伝承や怪物の伝承を用いた魔術相手には好相性を示す長所もある。
現出限界を過ぎれば自然消失する。
万魔の祭殿《パンデモニウム》
『失楽園』の記述における全ての悪魔が棲むとされる祭殿を基に作られた拘束服の霊装であり、
「魔を以て魔を制する」という性質から、呪術などに対する一定の耐性を持ち、
魔道書や魔術の使用による汚染の影響を遅延させる機能と、地脈・龍脈から供給されるエネルギーを調整、一定の界力に変換し供給する変圧器的な機能を持つ。
こちらも性質上、天使の力に対する相性が悪く、相応の量をぶつけられれば破壊される。
【概要】
東欧を出身地とする浮浪者《ストリートチルドレン》で、
完全記憶能力を持ち、ギリシャ神話系の魔術結社の手により、禁書目録《インデックス》の魔道図書館機能を模倣しようと試みられた実験の
被験者として誘拐。
実験は失敗に終わり、唯一記憶できたのは『大いなる教書』の異本『赤竜』及び『神統記』、『ヨハネの黙示録』十二章及び十三章部分であり、
その悪魔の知識から不完全ながらパンドラを再現するに到った魔術師。魔法名は『pandoron666《全てを贈られた者》』
実験前の想い出は全て喪失しており、目を覚ました瞬間に魔術結社を裏切って抗争に発展。十字教勢力の介入を招き、どさくさに紛れて脱走した。
結社は彼女にあらゆる悪魔の知識を覚えさせていたようだが、何をさせようとしていたのかは不明。きっと碌なことではない。
魔道書を読みとった影響か、伝承上のパンドラと同様に盲目であり、鋭敏な聴覚と触覚、嗅覚による空間認識を行い、地形を記憶することで行動する。
だが、自ら作りだした『ドラゴン』を視認することができ、また『ドラゴン』の眼を借りることで一時的に視界を得ることができる。
「狡猾で欺瞞に満ちた、人類に苦痛を与える美しい害悪」の象徴たるパンドラに相応しい性格を持ち、インデックスとは対極に位置する者。
彼女の知識を利用しようと目論む魔術組織も多いが、それらの追撃を振り切り、現在まで逃亡生活を送っている。
パンドラとして「土」の属性を持つためか、泳ぎに関してはカナヅチ。
【特徴】
見た目15歳くらいの少女。
輝くような黄金の長髪。万魔の祭殿を纏い、逆十字へ蛇が絡みついたようなデザインが施されたロザリオペンダントを持つ。
【台詞】
「清々しいほど貴方が嫌い。嫌い、嫌い、嫌い。はあーーー、大ッ嫌い!」
「さよなら世界、好きだったのよ。」
「盲目ではあるけれども、それ以上の感覚を得たの。・・・ほら、こんなにも害悪でこの世が満ち足りているのよ。」
「最後の災厄、竜は希望を絶やす象徴―――我が前に顕せ、赤き竜の災厄を!」
【SS使用条件】
とくになし
最終更新:2013年07月14日 21:47