【名前】ブリュヌオー=ルルーシュ
【性別】女
【所属】魔術
【魔術】ローゲの炎
【魔術説明】
『楽劇王』リヒャルト=ワーグナーによる大楽劇『ニーベルングの指環』を基にした魔術。
特に物語の主要人物であるワルキューレのブリュンヒルデ、及び彼女に所縁のある火神ローゲのシーンから魔術的記号を抽出し、術式として構成している。
なおローゲとは北欧神話のロキに相当する半神であり、元々は火を神格化した存在だったと考えられていた為『指環』ではその点が強調されている。
『指環』においてローゲがキャラクターとして登場するのは序夜『ラインの黄金』のみだが、物語上では炎となって繰り返し現れる重要な存在として扱われる。
『守りの炎』
神性を奪われ眠りにつく娘ブリュンヒルデを守る為に父ヴォータンが施した炎のヴェールを再現した魔術。
ブリュンヒルデがヴォータンの意に叛き処罰される事になった折、「自分の周りに火を放ち、臆病者を近づけないようにしてほしい」という娘の嘆願を酌んだ父は彼女を眠らせ岩山に横たえた後、槍を振りかざし、岩を三度突いてローゲを呼び出す。
岩から火柱が上がり、炎がブリュンヒルデを取り囲む。ヴォータンは「怖れを知らぬ本当の勇者だけが、神の炎を乗り越え娘に求婚する事ができる」と告げる。
『守りの炎』を発動すると、術者を取り巻くように紅蓮の炎が現れる(結界の大きさは大体手の届く範囲までで、他人を入れての発動は不可)。
単純に外部からの干渉を遮断する司教級の防御結界として機能する他に、術者を攻撃しようとした相手の深層心理に潜む根源的な『恐怖』を増幅させ、その幻覚を見せる事で精神的な苦痛を与える。
ワルキューレとしての神性を奪われているという制約から、『守りの炎』を発動している間、術者は炎の中で他の術式を行使する事はできない。
『神々の黄昏』
物語の最終局面、ブリュンヒルデの自己犠牲により炎が世界を焼き尽くしラグナロクを実現させたシーンを基にした魔術。
運命に弄ばれ、夫である英雄ジークフリートを喪ったブリュンヒルデは災いを招く指環をラインの乙女たちに返す決意を語る。
夫を称え、その亡骸を横たえた薪の山に松明が投じられ、火が燃え上がると、ブリュンヒルデは愛馬グラーネに跨り、炎の中に飛び込む。
指環は返還され、夫の事業は妻の手により完遂される。炎は天上に広がり、神々と勇士たちが居並ぶヴァルハルが炎上し、物語は幕を閉じる。
『神々の黄昏』を発動する条件は術者が心から愛した者の『死』を目の当たりにする事。
術式発動と同時に炎で形作られた馬が現れ、跨った術者もまた炎(火属性の高濃度『天使の力』)に包まれ、身体能力の大幅な上昇、超高温の炎を纏った攻撃が可能となる。
しかし時間の経過と共に『天使の力』の濃度は上昇し続け、術者の肉体的限界を超えた時点で起爆し、溜め込んでいたエネルギーを一気に解放。周囲一帯を根こそぎ吹き飛ばす大爆発を引き起こす。
詰まる所身の安全を一切顧みない自爆技であり、術者の肉体はほぼ確実に爆散する。反面威力は絶大であり、ブリュヌオーの自己申告によれば町一つを軽く消し飛ばせるらしい。
もっとも、今の彼女はまだ自身の命を擲つほどの愛を捧げるに足る『運命の相手』とのご縁がないらしく、宝の持ち腐れ(?)状態なのだとか。
【概要】
魔術結社『
革命者の王冠』に所属する十代半ばの魔術師。魔法名は『Flamma111(炎を纏いし者)』。
第一戦力である『第一紅蓮騎士部隊』の千人長を補佐する双幹部の片割れを務める為、組織内での地位はそれなりに高い。
ややダウナー気味の性格で常に眠たそうにしており、口癖は「めんどくさい」。精鋭戦闘集団の騎士部隊の中でも至ってマイペースであり、戦闘中も『守りの炎』で勝手に「護身完成~」してごろごろしようとする。
しかし頭の回転が速く戦況を冷静に観察する術に長けているので、血の気の多い騎士部隊では貴重なブレインとして千人長の軍師的なポジションに収まっている。
『革命者の王冠』に加入した理由は自身のパートナー探しの為。傭兵として世界各地を巡っていれば、いつかは自分が命を賭すに相応しい『運命の相手』に出逢えると信じている、恋に恋する乙女である。
それはつまり自分の命の終わりを模索しているとも言い換えられるが、本人曰く「女として生まれたからには、この身を焼き焦がしてでも構わないと思える人に、私の全てを捧げたいと思っちゃう訳じゃない?」という彼女なりの哲学があるようだ。
ただ、『運命の相手』を求めている割には花嫁修業など自分を磨く努力はしていないので、彼女の思惑通りに英雄がホイホイやってくるかは分からない(それでも結社内では一定数のファンがいたりするが)。
恋愛感情旺盛で好みのタイプは『本当の勇者』。そのハードルは低いのか高いのか、判断基準は彼女の直感に委ねられている。だが未だセンサーが反応しない辺り、割と理想が高いのではと推測される。
【特徴】
体型はやや小柄で童顔のため年齢よりも幼く見える。無乳。
金色の瞳に銀髪のポニーテール、ただし無精なので髪を結う位置が日によって安定しない。
あちこちが擦り切れた純白のドレスに赤い靴、指には黄金の指環。だが目を離すといつの間にかどこから取り出したのか分からない半纏を着て脈絡なく現れた炬燵に居場所を求めようとする。
『神々の黄昏』発動時は視覚化した高濃度の『天使の力』が炎の騎士甲冑を形成し、戦乙女然とした姿になる。
【台詞】
「君新人くん? 私はブリュヌオー=ルルーシュよ。こう見えても『第一紅蓮騎士部隊』のナンバー2? 3? ま、どっちでもいいか。そんなに畏まらずに、気軽にブリュンちゃんって呼んでネ!」
「ウチの猛獣使いは優秀だから、ここの動物達は私の炎を怖がらないのよねー。え? いやいやだからって動物はナイから、流石に。……でもひょっとしたら呪いで動物の姿に変えられた異国の王子様がいたりして……?」
「千人長、敵の戦闘
パターンが変わったみたい。私達に有利な間合いを保ちつつ、少し様子を見る事を提案するわ。そーゆー事だからあああ、皆頑張ってねえええええええええええ!」
「
ボスが何を考えていたって、私は私の理由でここにいるんだし、ボスもそれで良いみたいだし。だから、この話はこれでお終い。結局の所、私達はどこまで行っても皆一人の魔術師だって事よね」
【SS使用条件】
ご自由に
最終更新:2014年01月26日 00:18