【名前】大根残菊(おおね ざんぎく)
【性別】女
【所属】科学
【能力】念動黙劇(パントマイム) レベル2
【能力説明】
念動力の一種だが、対象にする事ができるのは自身のみ。パントマイムの文字通り、停止に特化している。というかそれしかできない。
念動力で自身を空間に固定する、といっても彼女の強度では分子レベルでの固定までは不可能。あくまでその空間で動きを止めているだけ。
使い道の例としては、高い所から飛び降りても着地前に自身を停止させて落下の勢いを殺し、安全に着地するなど。
パントマイムの能力名に反して、能力発動中でも普通に喋れる。しかしキャラ作りのために無言に徹しており、周囲からは喋れないと認識されている。
【概要】
唱和園高校在籍の二年生。演劇部に所属しているが演技の腕はからっきしで、部内では名字を捩り『大根役者』と揶揄されている。
満足にできるのは能力を活かした『動かずに喋らない』事で、『木A』や『電柱B』のような幼稚園のお遊戯会レベルの役しか務まらない。
演目によっては役を貰えない事もままあり、大道具や照明といった裏方に回る事もしょっちゅうである。
部内の交友関係は、後輩の一年でも役を貰える者がいるため舐められており、同級生や先輩の三年にも役者としての成長を諦められている。
そんな環境に置かれても役者志望を諦めず、退部を勧められても頑なに拒否するという、演技を抜きにすればリアルに薄倖のヒロイン然とした少女。
というのは実は全て彼女の演技であり、現実は彼女本来の実力を隠して無能な大根役者を装っている大女優の卵。
母親は世界的に成功した女優(無論『大根』姓ではなく芸名を使っているが)であり、彼女はその間男との間の娘。
その不名誉な出生からマスコミの目より徹底して隠され、幼少期は叔母夫婦の元で育った。しかし学園都市に行く直前母親と再会し、真実を知る事に。
そして大女優の才能を受け継いだ娘を卒業までに『開花』させるために、『外』のマスコミから隔絶された環境で、敢えて大根役者を演じる事を母親から言い付けられる。
「私の娘なんだから普通の役なんてそつなくできて当然。でもそれではアンタのキャリアは一流止り。超一流を目指すなら、敢えて逆境にその身を晒しなさい」
彼女は母親から才能と共に受け継いだ野心を滾らせ、未来の成功のためこの言い付けを忠実に実行し、部内の誰にも悟られる事なく『大根役者』を演じ続けていた。
しかしある時偶然彼女の『演技』を見た
七種臥鳶に僅かな違和感を抱かせてしまい、彼の調査によってその正体が露見してしまう。
そしてその秘密を守る事と引き換えに、彼の実験をバックアップする集団『七草』にスカウトされ『
蘿蔔』のコードネームを与えられる。
『蘿蔔』としての彼女の役割は『事件の第一発見者』。都市伝説に起因する現実の事故・事件に巻き込まれ、その衝撃を周囲に拡散させる『被害者役』である。
同じ人物が複数の事件で立て続けに第一発見者となれば、当然被疑者として真っ先に疑われる。しかし彼女は天性の演技力と特殊メイクによって、
年齢・性別・性格の全く異なる『役』をいくつも創造しては、演技と思わせない迫真の演じ分けで風紀委員の捜査すら手玉に取り、噂の『延焼』に一役買っている。
『七草』加入当初は契約上仕方なくやらされているという実感だったが、実は母親の言い付けを守り『大根役者』を演じ続ける事にも正直嫌気が差していたようで、
最近では自身の才能を遺憾なく発揮できる機会をどこか楽しんでいる節がある。その事を七種や他の構成員に突っ込まれると、否定はしているが。
【特徴】
身長160cm。着痩せするタイプだが肉付きはそれなりに良い。黒髪のショートカットだが前髪が長く両目を隠してしまっている。役作りでは色々なウィッグを付ける。
衣装についても『役』に最も相応しいものを自ら誂えるこだわり様。服の汚れや皺の有無までも『観客』に違和感を与えないよう配慮がなされている。
その反面、私服は大手メーカーの既製品で済ましている。この街での『素の自分』とはつまり『大根役者』の大根残菊であり、そのイメージを忠実に再現するためである。
【台詞】
「二年の大根残菊です。皆からは『大根役者』なんて呼ばれてます。でも、どんな役でも精一杯演じますので、どうか宜しくお願いします」
「……………………………………………………………………………………………………………………」(本気で『木A』に成り切っている)
「分かったわよ、やりゃー良いんでしょやりゃー。ああもう、しょうがないわねっ。……何ですか
暗馬さん。は? 別に誰も喜んで演じてなんてませんけど」
「私は将来必ず成功を勝ち取ってみせる。あのクソババアすら踏み台にしてね。これはそのための下積み、そう思えば、『大根役者』の汚名も少しも辛くないわ」
【SS使用条件】
特になし
最終更新:2014年05月06日 22:22