【名前】木原夢獏(きはら むばく)
【性別】女
【所属】科学
【能力】能力開発は受けていない
【武装】『Actuator Inner Material~アクチュエータ・インナー・マテリアル』
【概要】
『抗い』をモットーとする。
木原一族の中でも異端児に数えられる女科学者。専門分野は人体開発。AIM拡散力場を含む人体開発のスペシャリスト。
夢獏の扱う研究テーマは何かしらの題材に抗う事で成り立っている。多くの科学者が能力者より機械を重視するのであれば、夢獏は機械より能力者を重視する。
人間を死に追いやる癌細胞が広がり続けるなら、その癌細胞が動く仕組みを利用して逆に抑制・死滅に追いやる。
夢獏が木原一族の中でも異端児に数えられる最大の理由は、木原の存在理由にも関わる「科学の悪用」に抗い続けている事だろう。
木原に限らず学園都市に存在する科学者の中には能力者を最初からモルモットとしか見ていない人物も一定数いる。
対して夢獏は能力者を単純なモルモットと見做さず、木原夢獏へ抗い続ける反抗者と定義付けている。
実は「科学の悪用」に抗い続けているとは言っても、本質を抑え切れていないのか実験に参加させる能力者への課題は、常人では死亡や重体に陥るリスク大の危険性が伴う事が少なくない。
実験で能力者が死亡したとしても、夢獏は「素晴らしき科学の発展の為の犠牲」「抗うのを諦めた脆弱な生物」としか判断しない。
実に木原らしいマッドサイエンティスト振りだが、一方で実験を乗り越えた能力者に対しては「素晴らしき科学の発展を担う賛同者」「抗い続ける強靭な生物」と判断を下す。
抗い続ける限りは協力を惜しまない。但し、何時も死ぬリスクを与えるという何とも物騒なもの。通常の木原なら「必ず死ぬリスクを設ける」事くらいはしてもおかしくないが、
その辺が『抗い』をモットーとする夢獏が木原の本質に抗っている証明でもある。
現在夢獏が御執心なのは
進止縫衣という少女。彼女の能力に秘められた可能性に気付き、それを開花させられない大人達に勝手に失望し、自らの手で開花させようと足を運んだ。
そこで目撃した進止の中に存在する底知れない『抗い』に気付き、彼女に発破を掛け、能力開発のパートナーを申し出た。
自分が設けるリスク大の実験をどれも乗り越えて来る進止の抗いぶりに大層歓喜する夢獏は、どんどん実験内容を濃いものにしていく。
それが内に潜む木原の解放に繋がっている事に気付きながらも夢獏は実験をエスカレートさせていく。
進止に“自律人動(アクチュエータ)”を与えた時も、彼女が幻肢痛に似た症状を発症する事を予期できていた。
進止なら今回も乗り越えられると踏んで、症状を抑える薬を与えながら彼女の推移を観察している。
他にも幾つか夢獏名義で実験を平行して行っているようだが、そちらへは余り干渉しない。名義を貸しているだけの実験である為、当事者である研究者達へはアドバイス程度しかしない。
戦闘手段としては細胞膜の膨らむ力、総じて細胞が動く力に関与するタンパク質へ干渉するナノマシン『Actuator Inner Material~アクチュエータ・インナー・マテリアル』、通称『AIM』を自分の体表面や周囲へ大量に散布し、触れた人間を外部・内部からその人体構造を破壊していくという凶悪な代物。
ナノマシンが一個でも人体へ取り込まれればナノマシンから細胞へ注入される特殊なプローブ分子によって細胞は特定の光を放つようになる。
それを旗印とし、感知した他のナノマシンが人体へ群がる仕組みになっている(ナノマシン=発信機でもある)。ナノマシン自体は搭載されているナノサイズの人工筋肉によって駆動する。
ナノマシンには木原夢獏のDNAデータが埋め込まれており、夢獏相手には構造破壊を行わないようプログラミングされている。
「素晴らしき科学の発展を担う木原夢獏が死ぬ事は科学の為にも許されない」として、夢獏の中では悪用にカテゴライズされていない。
『AIM』と聞くとAIM拡散力場を連想するが、これは夢獏の扱う武装がAIM拡散力場関連だと誤認させる為のダミー的役割がある。
『AIM』には人間用の他に機械用もあり、主にナノサイズを活かして内部に潜入し、特殊な液剤を用いて動作不良を引き起こす事を主眼に置いた代物となっている。
【特徴】
180センチを越える高身長。広げれば扇のように展開できる量を誇る黒のロングヘアーが、蛇のようにうねった状態で8つに分かたれて腰付近の高さまで伸びている。
モデルでもやっていけるスタイル。高級そうなスーツの上からブルーのストライプが入っている白衣を着る。
どこぞの怪しい宗教勧誘に勤める大人みたいな話し方が妙に様になっている。喫煙愛好家。
【台詞】
「揺らがない大地の奥に潜む、マグマのような煮え滾る抗いを解放しなさい。進止縫衣」
「縫衣ちゃん。どうしてそんなに怒っているの?あなたはこうして生き残っている。私はあなたなら今回の実験を乗り越えられると確信していた。それでいいじゃない?」
「木原というのも面倒な生き物だわ。抗おうにも無理矢理侵略してくる。クスッ。いいわ。それでこそ木原。抗いがいがあるというものよ」
「あぁくそ。ここも禁煙か。どこもかしこも全面禁煙ばかりでふざけんな。学生が多い街とはいえ少しは喫煙の自由も認めなさいよね。…上層部に掛け合ってみようかしら?」
「抵抗!反抗!対抗!抗拒!抗戦!科学の歴史は既存の概念への『抗い』の歴史よ!さぁ、木原夢獏に見せなさい!科学を収める人間の持つ素晴らしき可能性を!木原の存在理由すら撃ち砕く反逆者の意志を!そうする事で私はようやく立てる。新たな境地。『抗い』の終着点の1つ。木原という、科学が生み出した悪夢を私は喰らい尽くす!!」
【SS使用条件】
特になし
最終更新:2015年10月28日 21:28