【名前】如月現(きさらぎ うつつ)
【性別】男
【所属】科学
【能力】威毛木偶(マリオネットアバター)レベル4
【能力説明】
自分の体毛を媒介として体毛が触れた生物を念動力で包み込み、操ったり情報を取得したりする能力。生物なら人間でも虫でも何でもいい。
遠隔操作性に非常に優れており、如月から最長100キロ程離れても能力は持続する。逆に元々のパワー性能は大人の男性を操るだけの馬力しか出せないレベル。
すなわち、能力や機械で強化された生物は如月の念動力による制約を突破する事は然程難しくない。操作可能数20体まで。操作距離と操作可能人数は反比例する。
如月も自身の弱点は承知しており、重点を生物操作から情報取得に置いている。念動力が張り付いた眼や鼓膜、皮膚などから視覚・聴覚・触覚情報を取得している。
但し、生物に念動力を与えない体毛単体となれば話は別になる。遠隔操作性が格段に下がるのと引き換えにパワー性能が飛躍的に上昇する。
念動力で強化された如月の体毛は鋼鉄すら容易く貫く針となり、束ねた体毛は強固な装甲を切り裂く柔軟かつ強靭な鞭となる。
体毛は念動力で分解でき、遠隔操作の証拠となるDNA情報などは一切残さない。書庫に登録されている能力の情報はパワー性能が格段に上がる体毛単体のみである。


如月が能力名を如何にも人を操れそうなマリオネットアバターにしたのは能力詳細が判明した永久脱毛後。
木偶(マリオネット)のように髪のない丸っこい頭を嘆いて、「毛根を失った俺(アバター)」という意味を込めた
愚痴のように言いふらしているので周囲からは哀れみをもって如月の誤解を生む命名を理解してもらっている。
後に遠隔操作能力を習得し本当に生物をマリオネットのように操れるようになったが秘密にしているので今も認識は変わっていない。
【概要】
唱和園高校2年生。学内で数える程しかいない大能力者の一人なのだが、能力を最大限に有効活用できる髪を数年前に毛根ごと脱毛した為に評価がダダ下がりしている。
永久脱毛前はレベルも低く自分の念動力がどんな風に作用するのかよくわかっておらず、永久脱毛後レベルが上がるにつれて能力の仕組みが判明したが後の祭り。
どうして永久脱毛に走ってしまったのか本人もよく理解していない。スキンヘッドに憧れたのか、髪を切るのが邪魔臭かったのか、理由を付けるなら幾らでも付けられるが、
今となっては毛根が戻る筈も無く如月は暗い瞳を浮かべ、ツルツルの頭をさすりながら毎日学校へ通う日々を続けている。


唱和園高校に通う生徒として七不思議や都市伝説の話をよく耳にし、「何を血迷って如月現は永久脱毛に走ったのか」を題材とした『唱和園のまんまるお月様』を申請してみるもあえなく却下。「何が駄目なんだよ。不思議だらけじゃねぇか」
『髪から出た錆』事件の関与も疑われた事はあるが、自分の体毛しか操れない如月への疑いは速攻で晴れる。「出る髪なんてねぇよ。欲しいくらいだっつーの。と言っても俺が欲しいのは俺の髪な。植毛じゃ意味ねぇしな」
今や如月にとっては七不思議や都市伝説はすごくどうでもいい胡散臭い御伽噺程度にしか思えず、『髪から出た錆』事件で関与を疑われた事もあって、
永久脱毛後レベルが上がった自分の能力をどうしたら最も活用できるのか悪戦苦闘した末に習得した遠隔操作能力を用いて情報収集を行うようになった。
学内では多かれ少なかれ「能力を活かす術を自ら失った馬鹿な大能力者」みたいな目線で見られているので、如月を真っ当な大能力者として評価する者は余りいない。
面倒事に巻き込まれるのを嫌い、遠隔操作能力を公表する気は無い。得た情報を風紀支部や新聞部に報告する気も全く無い。
そもそも、怪しい新聞部や怪しげな事態に飛び込む風紀委員に関わろうとしない。自分に影響が及びそうな時に限り、最小限の立ち回りを実施する。
こんな経緯もあり如月は学内を席巻する七不思議や都市伝説を鵜呑みにせず、翻弄されず、自分の目で見た現実しか信じなくなった。
そして毛根を失ったスキンヘッドという現実を思い知り今日もピカピカの頭をさする。その陰鬱さは学年が違うにも関わらず唱和園風紀支部長此岸端渚にも心配される程である。


唱和園高校に通う生徒で髪の手入れに優れている又は怠っていると判断した生徒へは常日頃の陰鬱な雰囲気とは打って変わって、男女問わず放課後真剣な話し合いの場を持とうとする。
頭皮と毛根について懇々と語り、優れた髪の持ち主を延々と褒め称え、髪が傷んでいる者達へくどくどとアドバイスを行った後専用のサプリメントをプレゼントする。
そんな如月の姿を見て『黄昏時に現れる唱和園高校の髪様』などという都市伝説が極一部で流行り始めている事に如月はこれっぽっちも気付いていない。
【特徴】
170センチ65キロ。頭を含めた顔は満月のように丸く、頭はいつもツルツルピカピカなスキンヘッド。
腋毛や胸毛は常人より少し濃い程度。サングラスを掛け、黒を基調とした服装を着こなす姿は、チンピラかヤクザにしか見えない。
【台詞】
「お前、今笑ったな?笑ったよな?笑いましたよね?俺の満月みたいな頭を見てクスッって吹き出したんですよね?はぁ。今日も陰鬱な一日が始まるぜぇ」
「唱和園の七不思議かぁ。『唱和園のまんまるお月様』てのを申請してみようかな。絶対誰も真相に辿り着けない怪談になるぞ」
「わかるか?体毛を針として使う為に、一々毛をプッツンプッツン引っこ抜かなきゃならねぇあの痛みと煩わしさが!念動使いだからって痛みまで何とかなるわけじゃねぇぞ」
「苦節三年。ようやっと鞭ができた。あぁ、本当に苦しかった。毎日体毛の手入れして、毛根を残したまま一本一本引っこ抜いて、涙ぐましい努力の結晶だぜぇ」
「気の迷いで毛根を失った俺が声を大にして言いたいのは3つ。『脱毛は考えて行おう』!『体毛の手入れはしっかりしよう』!『頭皮と毛根に良い食物を摂ろう』!わかったか!?これはな、唱和園の七不思議や巷で噂の都市伝説なんかとは比べ物にならないくらい大事な、それこそ人生を左右する程重要な格言だぜ!?」
【SS使用条件】
特になし

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最終更新:2015年10月28日 21:31