夜9時から始まる電脳歌姫の学園都市レイディオ~

電脳歌姫(以下、歌姫)「みんナ~!こんばんワ!みんなの架空のアイドル!電脳歌姫だヨ!今日も学園都市レイディオを聞いてくれてありがとウ!今日はみんなが待ちに待ってた現役女子高生マルチ声優!姫野七色さんがゲストでス!!どうゾ!!」

ヴィルジール(以下、ヴィル)「あぁ?また戦争しに来てやったぜ。」

歌姫「ひぃぃぃぃぃィ!!なんであなたがここにいるんですカ!?帰れ帰レ!!」

ヴィル「うっせえ!!サーバーを管理している大学ごと爆殺するぞ!!」

歌姫「びぇぇぇぇぇぇんン!ごべんなざイ~!どうか、サーバーだけは・・・・って、あれ?」

姫野七色(以下、姫野)「ごめんごめん。ちょっとやり過ぎちゃったかな?☆」

歌姫「エ?姫野さン!?あレ?どういうこト?」

姫野(ヴィルボイス)「こういうことだ。このアバズレホログラム!!」

歌姫「ひぃぃぃィ!もう理解しましたから、その人はトラウマなのでやめて下さイ~!!」

姫野「ごめんごめん。今度こそ止めるから(笑)」

歌姫「もウ~。ビックリしましたヨ~。」

姫野「あはははは(笑)」

歌姫「それでは気を取り直して、本日のゲスト!現役女子高生マルチ声優の姫野七色さんでス!」

姫野「こんばんは~☆姫野七色です☆今日は番組が盛り上がるように頑張っちゃうよ~!」

歌姫「それにしてもさっきの声真似凄いですネ~。本物だと思っちゃいましたヨ。」

姫野「まぁ、私の能力“声質変化《ミラクルボイス》”のお陰なんだけどね~。」

歌姫「そんな謙遜しないでくださいヨ~。喋り方もそっくりでしたヨ。レパートリーはどれくらいあるんですか?」

姫野「人間なら老若男女自由自在☆」

歌姫「うワー!!凄いですネ!!他にも何かやってくれませんカ?」

姫野「じゃあ、バレンタイン特集のゲスト達の真似をして、彼らが絶対に言わないことを言ってみる~☆」

歌姫「じゃあ、まずは持蒲鋭盛さんからどうぞ!」

姫野(持蒲ボイス)「やっぱりロリは最高だね。12歳以上はババァだよ。」

歌姫「イケメンボイスなのに言ってることが最低過ぎル!でもカッコいイ!!やっぱり本物そっくりですネ!」

姫野「これ調子に乗ってやり過ぎたら本人に怒られちゃうかも?」

歌姫「いいですヨ。ここはご都合主義バンザイなカオス番組なんですかラ♪」

姫野「じゃあ、次は樫閑さんが絶対に言わないこと!後輩だからちょっと気が引けるけど・・・」

歌姫「気になさらず、どうゾ!」

姫野(樫閑ボイス)「こ・・・これ・・・手作りなんですけど///・・・受け取って下さい///」

歌姫「うワ~。もの凄く初々しくて可愛いですネ。」

姫野「こんな樫閑さんもみてみたいって願望もあるのよね~。」

歌姫「じゃあ、次はヴィルジールの戦争ジャンキー野郎に本人があまりの恥ずかしさに自殺する位のトンデモ台詞を言っちゃってくださイ!」

姫野(ヴィルボイス)「LOVE&PIECE!愛は世界を救うんだ!」

歌姫「ブホォwwwww。天と地がひっくり返っても・・・ヒヒッ・・・・言いそうにないですネ!」

姫野「笑うの凄い堪えてるんだね。」

歌姫「そうなんですヨ!人格プログラムなのにネ!じゃあ、最後に尼乃昂焚さんが絶対に言わないことをどうゾ!」

姫野(昂焚ボイス)「ユマ、お前が好きなんだ。愛している。ずっと俺のそばにいてくれ。お前がいないと俺は駄目なんだ。」

歌姫「キャ―――――――――――!!告白キタ―――――――!!でも『絶対に言わないこと』でそのチョイスには悪意を感じますネ。」

姫野「早く、本人に言ってもらえると良いね。ユマちゃん。」

歌姫「じゃあ、ここらでお便りを読んでみましょウ。ペンネーム“世紀末モヒカンヘッド”さんからのお便りです。『こんばんは。世紀末モヒカンヘッドです。電脳歌姫の学園都市レイディオ。いつも楽しくチーム全員で聴いています。』」

歌姫・姫野「「ありがとー♪」」

歌姫「『ここで質問なんですが、姫野さんって“機動清掃ロボット ロボ美”にに毎週出演しているって聞いたんですが、どの役をやっているんですか?』だそうでス!」

姫野「いやぁ、ちゃんと私が出てるって知ってる人がいて嬉しいな♪」

歌姫「それにしてもチームって何のチームなんでしょうネ?部活か何かかナ?」

姫野「案外、スキルアウトチームだったりして。」

歌姫「それはないんじゃないかナ?」

姫野「でも先週、ショップでまさにスキルアウトって感じの男が電脳歌姫のベストアルバム買うの見た事ありますよ。」

歌姫「へェ~。以外ですネ。」

姫野「レジで『こ、これは妹の分だ!』とか言い訳して、一緒にパンクロックのCDを買っているのが何か可愛いんですよ♪」

歌姫「まさかスキルアウトに萌える日が来るとは思いませんでしたネ。そうそう、お便りの質問なんですけど、どうなんですカ?」

姫野「実際に毎週出てるよ。」

歌姫「エー!そうなんですカ!?何役ですカ?」

姫野「聞いて驚いちゃ駄目よ・・・・・・・」

歌姫「・・・」ゴクリ

姫野「名も無きエキストラはほとんど私がやってるの☆」

歌姫「エー!?じゃあ、先月の子犬を探している少女も先週のゴリラみたいな銀行強盗も姫野さんなんですカ!?」

姫野「財布を無くした老婆もハゲ部長もお局OLも私だよ☆」

歌姫「やっぱり凄いですネ。まぁ、私もプログラムを変えれば老若男女人外もお任せですけどネ。」

姫野「それずっるーい♪」

歌姫「じゃあ、続いてのお便りでス。ペンネーム“爆弾男”さんかラ。『電脳歌姫さん。姫。こんばんは。電脳歌姫の学園都市レイディオ、いつも楽しく聞かせてもらっています。姫の『体を張ってみよう』も毎回、楽しみにしております。ここで質問なんですが、姫の好みの男性ってどんな人ですか?』」

姫野「うわー、事務所的に答え辛い質問が来ちゃったなー☆」

歌姫「語尾に☆がついてるけど、顔が笑っていませんヨ?『姫』ってファンの間の呼び方なんですネ。」

姫野「社長にも『姫ちゃん』って呼ばれてて、それをブログで言ったら定着しちゃったんだよ♪」

歌姫「で、好みの男性ってどんなタイプなんですか?」

姫野「う~ん。好みってわけじゃないんだけど、この前、すっごくカッコいい男の人に会ったんだよね☆」

歌姫「エ!?どんな人なんですカ!?」

姫野「カナミンの収録が終わった後なんだけど、時間が遅くなっちゃって、それで『ちょっと危ないけど、近道しちゃお☆』って安易な考えで・・・」

歌姫「ああ、なんとなくその後の展開が分かる気がすル・・・。」

姫野「案の定、スキルアウトに囲まれて今にも襲われそうになった時に来たんですよ!」

歌姫「助けガ!?」

姫野「スキルアウトの増援が!!」

歌姫「ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇェ!!」

姫野「携帯の電池も切れてるし、警備員《アンチスキル》も風紀委員《ジャッジメント》も呼べないし・・・・って超ミラクル危機的な状況になったんだよ!もう恐くて恐くて泣きたいぐらい!」

歌姫「デ!?」

姫野「そこに颯爽と現れたの!『根性~!!』(再現ボイス)って叫びながら。」

歌姫「根性?」

姫野「『駄目だ!お前ら!根性が足りねぇ!』(再現ボイス)って言いながら、男たちをボッコボコに殴り飛ばしていくんですよ!」

歌姫「うんうン。それデ?」

姫野「私はパニックになって一目散に逃げたんで、その後は覚えて無い。」

歌姫「うェ~~~~~!」

姫野「お礼を言えなかったことがちょっと悔しいかな☆」

歌姫「その根性男ってどんな人なんですカ?」

姫野「え~っと、鉢巻に白ラン、旭日旗のTシャツを着た時代錯誤ファッションだったよ☆顔は暗かったからよく見えなかったけど、けっこうカッコ良かった。」

歌姫「―――ってことなので、心当たりのある人は当番組までご一報ヲ!!」

姫野(明日には白ランと旭日旗Tシャツが飛ぶように売れるだろうなぁ・・・)

それから声優の裏話やリクエスト曲の放送などで番組は盛り上がり、何の問題も無く終了した。

歌姫「それでは、また今度、SS作者の頭に怪電波が届いた時にお会いしましょウ!」

姫野「お会いしましょ~う♪」

―――収録後―――

歌姫「今日は襲われないでくださいネ。」

姫野「大丈夫。樫閑ちゃんに頼んだら、軍隊蟻《アーミーアンツ》が護衛してくれるって。有料だけど。」

歌姫「有料ってところが現実的ですネ。」

姫野「払下げになった旧式の装甲車に乗せてくれるんだ♪電磁狙撃砲も装備していてるから、能力者が襲ってきても安心だって♪」

歌姫「それはやり過ぎだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァ!!」



第10学区

喪火漢太郎(以下、喪火)「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」フクヲバリバリ

モヒカンA「喪火さん!どうしたんすか!?」

喪火「俺はこんな格好に飽きた!てめぇら!さっさと白ランと旭日旗のTシャツ買ってこい!でないと、汚物は消毒だー!」

モヒカンA・B・C「う、うっす!!」

喪火「鉢巻も忘れるんじゃねぇぞ!」

その後、学園都市で白ラン・鉢巻・旭日旗Tシャツが飛ぶように売れ、街中に時代錯誤ファッションをする人間が多く見られるようになった。



日本・学園都市外のとある旅館の和室

姫野(昂焚ボイス)「ユマ、お前が好きなんだ。愛している。ずっと俺のそばにいてくれ。お前がいないと俺は駄目なんだ。」

姫野(昂焚ボイス)「ユマ、お前が好きなんだ。愛している。ずっと俺のそばにいてくれ。お前がいないと俺は駄目なんだ。」

姫野(昂焚ボイス)「ユマ、お前が好きなんだ。愛している。ずっと俺のそばにいてくれ。お前がいないと俺は駄目なんだ。」
延々とレコーダーから発せられる昂焚の告白ボイス(姫野の声真似)
無論、そんなものを聞きたがるのは彼女しかいないだろう。

ユマ「フフフフフフ・・・昂焚ぁ・・・・絶対に言わせてみせるからねぇ・・・」

その光景は二重の意味でヤンデレであり、恍惚の表情を浮かべながら一人、和室の片隅で姫野の声真似告白ボイスのみを延々と再生し続ける様は、恋する乙女の可愛さと美しさ、そしてその行為の不気味さが異様にマッチしていた。

昂焚「ユマ。いるのか?」

何のノックも無しに昂焚がユマの部屋に入って来た。
ユマは慌ててレコーダーを隠す。
そして、昂焚の方へと振り向いた。そして、絶句した。

昂焚「今から学園都市に行くぞ。根性だ。」

鉢巻・白ラン・旭日旗Tシャツというユマでも分かる時代錯誤ファッションだった。
ユマは信じたい。昂焚は姫野とかいうアイドル兼声優のファンじゃない。ただ、己から溢れ出た愛国心をファッションに取り入れただけなんだと・・・そう信じたかった。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2012年03月05日 00:40