ゼンタンの民兵とは、
リビアのリベラル勢力に近い勢力で、西部ミスラタを中心とするイスラム系民兵部隊と対立する、
ハフタル元将軍に支援されていた。2011年カダフィ政権崩壊につながる内戦でも争っており、内戦終結前からトリポリにそれぞれ部隊駐留させていた。2014年8月トリポリの空港を巡って内戦再開とも言われている。
リビア権力闘争先鋭化 カダフィ政権崩壊から3年 独裁去って内戦危機(2014/08/07 産経)
■暫定議会始動も混乱収拾できず
【カイロ=大内清】
リビアでカダフィ政権が崩壊してから3年。イスラム主義勢力と世俗派の対立を軸とする権力闘争が先鋭化し、再び内戦に陥る懸念が強まっている。首都トリポリや第2の都市の東部ベンガジでは民兵同士が交戦。政治面では4日、新たな暫定議会が始動したが、各地で軍閥化した民兵を統率する力はない。治安が悪化し、各国大使館員が次々と退避している。
トリポリの国際空港周辺では7月中旬以降、一帯を「縄張り」とする西部ゼンタンの民兵部隊と、それに対抗する西部ミスラタを中心とするイスラム系民兵部隊の戦闘が続き、これまでに百数十人が死亡した。
ゼンタンとミスラタの両民兵は、2011年のカダフィ政権崩壊につながった内戦で反カダフィ派の中核を担った部隊。当時からライバル関係にあり、内戦終結前からトリポリ各地にそれぞれが部隊を駐屯させ首都の支配権を争ってきた。
両者の衝突激化の背景には、イスラム主義勢力と世俗派の対立構図がある。
リビアでは今年に入り、ベンガジなどで元軍司令官のハフタル氏が、当時の制憲議会で優勢だったイスラム勢力が過激派組織「
アンサール・シャリーア」などを支援して同国のイスラム国家化を図っていると主張し、支持を拡大。ハフタル氏自身の民兵部隊が過激派と戦闘を繰り返しているほか、ゼンタン部隊なども呼応してイスラム勢力への対決姿勢を強めていた。
(後略)
リビア暫定政府発足、国家再建に派閥間の対立緩和を意識(2011/11/23 ロイター)
[トリポリ 22日 ロイター] リビアの国民評議会(NTC)は22日、キーブ暫定首相を首班とする内閣を発表し、暫定政府を発足させた。42年に及ぶカダフィ独裁政権が倒れて3カ月が経ち、国家再建に踏み出した内閣は、国内各派閥の対立緩和を意識させる陣容となっている。
国防相には、西部ゼンタンの民兵組織トップであるオサマ・ジュワリ氏を起用。同組織は19日、カダフィ大佐の次男セイフイスラム氏を拘束していた。
(後略)
関連項目
最終更新:2014年08月28日 01:14