ロヒンギャとは、ミャンマーのヤカイン州とバングラデシュのチッタゴン管区に跨って暮らすムスリム集団である。
ミャンマーでの過激派仏教徒によるロヒンギャ族のイスラム教徒への暴力や彼らの虐殺は、は2012年6月から始っていますが、10月から、また新たな暴力が再発しています。
独立した情報筋の統計によりますと、ラカイン州のイスラム教徒に対する仏教徒の新たな暴力行為により、現在まで300名が死亡し、他数千人が難民となっています。
国連によりますと、ミャンマーでの暴力が再発して以来、現在まで、ロヒンギャ族のイスラム教徒10万人以上が難民となっており、同国での人道状況が悪化しているということです。
OIC、「ミャンマーのイスラム教徒虐殺問題を安保理で提起」(イランラジオ)(2012/11/06)
OIC・イスラム協力機構のイフサンオール事務局長が、ミャンマーでのイスラム教徒の虐殺問題が国連安保理で提起されるよう求めました。
オール事務局長は、国連のパン事務総長に宛てた書簡の中で、ミャンマー西部・ラカイン州のロヒンギャ族のイスラム教徒の殺害、彼らの住宅への放火や財産の没収の継続に触れ、「ミャンマーのイスラム教徒の計画的な虐殺を証明する正確な証拠を入手している」と語りました。
オール事務局長はまた、ミャンマーのイスラム教徒に対する暴力の停止に向けた安保理の早急な措置を求めました。
イラン外務省のメフマーンパラスト報道官も、ミャンマーでのイスラム教徒の集団虐殺に対する国際社会の沈黙を非難し、「イランは、ミャンマーのイスラム教徒の虐殺問題を真剣に追及する」と語りました。
ミャンマー西部の民族衝突、「支援活動が困難に」 国境なき医師団(2012/11/06)
(CNN) ミャンマー西部ラカイン州で仏教徒とイスラム教徒の衝突が激化している問題で、現地で人道援助活動に当たっている国境なき医師団(MSF)はこのほど、医療支援活動がますます困難になっているとの警告を発した。
MSFの声明によると、民族間には今も「強い憎しみが続いて」おり、支援団体が暴力の標的となるケースもある。現地の医療施設には既に受け入れ能力を超える人々が押し寄せているが、保健当局と協力して医療施設や避難民を支援することが困難になってきたという。
幹部の1人は「医療援助を必要な人々に届けようとする活動を妨害され、脅迫まで受けるのはショックなこと。医療をただちに必要とする何万人もの人々が放置されてしまう」と危機感を示した。
西部ラカイン州では多数派の仏教徒とイスラム教少数民族ロヒンギャ族の衝突が続き、国連によるとこの数週間で少なくとも89人が死亡、3万5000人以上が避難を強いられている。
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最終更新:2013年12月19日 17:07