#CONTENTS ---- ** 【質問】 顧客が欲するものを提供する上での注意点は? 【回答】 「砂漠に水」,2007年05月11日号 http://blog.mag2.com/m/log/0000135791/ では,以下のような指摘がなされている. 「自分がして欲しいと思わないことは,相手もして欲しいと思わない」 「あなたがして欲しいと思うことと,相手がして欲しいと思うこととは,異なる場合が多い」 「時間とお金を掛けたせっかくの好意が,逆に相手に不快な思いをさせています. 頭の中が古い社長ほどきっとそうです」 詳しくは同メール・マガジンを参照されたし. 「あるある」ネタですね. ---- ** 【質問】 『買い手の効用マップ』とは? 【回答】 http://archive.mag2.com/0000108765/index.html によれば,『買い手の効用マップ』とは,製品の使用に際して顧客が経験するステージを“購入”,“納品”,“使用”,“併用”,“保守管理”,“廃棄”という6つのステージに細分化し,顧客がどのステージに不便を感じているかを発見して,製品のイノベーションを起こしていくというフレームワーク. 製品よりも顧客経験にフォーカスすることによって,これまで考えもしなかった製品がサービスが生み出されることになるという. そして顧客経験に着目すれば,人のニーズというものは尽きることがなく,それゆえ無限のビジネスチャンスを手にすることができる,とされている. ---- ** 【質問】 どこにでもある商品やサービスを売りたい場合は? 【回答】 「砂漠に水」,2007年05月27日号 http://blog.mag2.com/m/log/0000135791/ によれば,いかに相手の記憶の中にスポッと収まるかが重要だという. そして,目に見えない誠意は相手の記憶には残らないので,注意すべきだとしている. >商品をよりよく見せるパフォーマンスが大切だと言うことです. >映画でも新曲でもプロモーション・ビデオがあるのと同じです. と同メール・マガジンは述べている. やり過ぎると,嫌悪感という記憶しか残らないけどね. ---- ** 【質問】 「当社だけにしかできないオリジナル商品」というものは,儲かるものなの? 【回答】 杉山弘道によれば,儲からないという. 彼によれば, 1) 今の世の中にないものは,だれも必要としない. コンビニで売っているものが確実に売れるいい商品. やり方と見せ方だけであって,ウルトラCの技など要らない. 2) いくら素晴らしい商品を開発しても,そこにしか売っていないものなどだれも買わない. 新しい商品を開発したり市場を開拓することは高校生でもできる. 肝心なことは今の商品を使って今の市場の中で抜きん出ること. 詳しくは, 「沙漠に水」,2007年07月26日号 http://www.sugiyama-hiromichi.com を参照されたし. 他方,半ば伝説的に語られる「NASAに納入している,日本の下町の町工場」の例のように,上記への反例もなくはないように愚考する. この町工場の話が「ごく稀な例」なのか,そうではいのかは,今後の情報収集待ち. また一方,上述の同氏はこんな主旨のことも述べている. ―――――― 多くの商売人の間違いは,10人中9人から好まれるものを考えて 必死に売ろうとすることです. 受け売りのマーケティング等を勉強すると, 必ず10人中9人が望むものを考えるはずです. しかし,そんなものはそこら中に散在しているし, それ故に足元を見られて値引きを要求されるのがオチです. ところが,10人中9人が嫌がるものを望むようなマニアは, 頭の中が1本切れているような連中なのでかえって扱いやすいです. そして,その気で探せばそんな連中は絶対にいます. もっと言えば,100人中99人が嫌うものを売ればいい. 100人の中に物好きな1人は絶対にいます. なのにその逆で99人が好むものばかり売ろうとするから, 自ら安売り合戦を仕掛けて自分の首を〆てジ・エンドです. 〔略〕 マイクロソフトやトヨタでもできないことを一生懸命に頑張っている連中を バカと呼ばないで一体,誰をバカと呼ぶのでしょうか. ―――――――「砂漠に水」,2009年04月13日付 http://www.sugiyama-hiromichi.com 浅学な編者には,この2つの論のポイントの違いは,あやふやにしか理解できない. ---- ** 【質問】 「薄利多売など続く訳がない,絶対に粗利が高い商売がいい」というのは本当ですか? 【回答】 『沙漠に水』,2008年07月24日付 http://archive.mag2.com/0000135791/index.html によれば,たしかに粗利率も大切だが,粗利額の方がそれ以上に大切だという. 例えば,粗利率が50%の商売でも,単価が1000円の場合,毎月1000個も売り続けないと暮らしていけないが,粗利率が1%の商売でも,単価が5000万円だったら1個も売れば十分だからだという. 理想は,粗利率が50%で単価が1万円の商品を平日は4個,土日は3個くらい売る地味なやり方だが,これが意外なことに大企業がやらないので成功するのだという. 詳しくは同メール・マガジンを参照されたし. なお,信用するかしないかは自己責任で. ---- ** 【質問】 「効果がなければ全額返金します」という商法は賢明か? 【回答】 「砂漠に水」,2007年07月15日号 http://archive.mag2.com/0000135791/index.html は,自社の商品に愛着や自信があったら,そんなことは絶対にやらないだろうと指摘している. 自信がないからこそ「全額返金」と派手に煽るのだという. >自社の商品をバカにしてはNGです. と同メール・マガジンは述べている. 詳しくは同メール・マガジンを参照されたし. 一方,「1日3分で身につけるMBA講座」,2009.7.16号 http://archive.mag2.com/0000108765/index.html によれば,『リスク・リバーサル』という考え方が多くの業界で活用されているという. 全額返金保証を行うことで, 『この商品やサービスは本当に自分の望むものだろうか?』 『本当に支払う金額以上の価値があるのかだろうか?』 などという顧客のリスクをなくし,顧客の購入に対する障害を低くする狙いがあるという. ただし,ただ単に返金保証を行うだけでは,冷やかし客などをみすみす招き入れてしまうことになるため,返金に応じる際にはある一定の条件を事前に検討しておく必要があるという. たとえばロッテリアの場合,絶妙ハンバーガー(2009年7月販売開始)の全額返金保証に関し,同社のサイトに返金の条件を以下のように謳っている. >半分以上お召し上がりになられた場合は返金できません. >レシートと現物をご持参の上,購入店舗まで当日中にお申し付けください. >今後の商品開発の参考にさせていただきますので,アンケートのご協力をお願いいたします. >セットでご注文いただいても単品価格分の返金とさせていただきます. >クーポン利用でご購入の場合は単品価格分をお返しします. >インビテーションカードをご利用された場合は返金できません. >お1人様1回のみとさせていただきます. >個数限定のため,販売およびキャンペーンが終了する場合もございます. (ロッテリアのホームページより引用) 一般的なマーケティングコストと考えれば,このコストは決して高いものではないという. 詳しくは同メール・マガジンを参照されたし. ---- ** 【質問】 在庫を適正量に保つ方法は? 【回答】 メール・マガジン「「社長と幹部と社員のカン違い」から目を覚ませ!! 」,2009年05月13日号(VOL.0418) http://archive.mag2.com/0000158168/index.html によれば,ABC分析などをして,必要以上に倉庫にモノ(商品)を置かないであり,そのための早道としては,“倉庫を小さくする”あるいは“棚を外す”ことだという. 要は環境を整備することだが,これは掃除をすることではなく,“仕事をやりやすくする環境を整えて備える”ことであり,ここがわかっていなければ,「掃除をすること」が目的になってしまうという. 詳しくは,同メール・マガジンを参照されたし. ---- ** 【質問】 「非売品」に意味はあるのですか? 【回答】 「砂漠に水」,2007年09月30日付 http://blog.mag2.com/m/log/0000135791/ によれば意味はないという. 以下,その論理. > 1985年のロマネ・コンティは1本数百万円もします. > ものによっては1000万円を超える極上品もあります. > > 私がその店の主なら50万円でも買い手が付けば即売します. > ワインは発酵したグレープ・ジュースとなんら変わりません. > > でも,ワイン好きの店主は地下室を掘ると温度を一定に保ち, > ズッとその中で大切に保管して何万円も電気代を支払います. > > 単なるお金持ちのワインコレクターならOKですが, > お酒を販売するお店ならお酒はすべて売るべきです. > > それがお仕事なんだから.そーいう商売なんだから. > > きっと「うんうん」と頷いてる方も多いとは思いますが, > 自分を振り返ると必ずロマネ・コンティがあるはずです. > > 絶対にこれだけはお金じゃ売れん!というものがあるはずです. > 違います.商売はお金だよ.お金で買えないものはありません. > > 自分のお店に非売品を置く時点で,そのお店は潰れます. > だって,お飾りで売らないんだから1円にもなりません. > > 私は,値が付きさえすれば外れた銀歯でも売る人間です. > だれも買ってくれないからいつまでも手元にあるんです. > > 店主は,お客さんを選ぶ権利をもっていますが, > 店頭に並んだ商品を売らない権利はありません. > 大好きな商品を手放したくないなら職を変えることです. ただし,非売品を店頭に飾ることによる広告的価値はどう算定しているのだろう?という疑問も,なくはない. #right(){(編者)} 上記へツッコミ. たとえばアマチュア無線機屋さんにコリンズのKWM-2や八重洲のFT-101が「非売品」と書いてあって店の一角に鎮座していたとしましょう。 もはや30年以上も前の無線機のはずなのに手入れも行き届いていて、新品同様、現代の機材に伍して使える性能を維持していれば、それはもうその無線機屋さんのご主人が、安心して自分の愛機を預けられる技量を持っている技師であるということを,如実にあらわしているわけです。 横並びのデザインの現行品が並ぶフェイズサッポロの店内で、唯一ピカピカのFT-101Eが置いてあったのは非常に印象的でした。 また、映画プロップを取り扱うようなところでも、ターミネーターのエンドスケルトンが店先にどーんと鎮座していれば、当然 「こいつは他にどんな代物を揃えていやがるのか」 と気になるでしょう。 何でもかんでも換金していいものではありません。 #right(){(クローム・ツァハルin mixi,2009年05月01日04:56 )} ----