【質問】 インフレとデフレどちらが良いんですか?
あと,インフレの時のほうがGDP高いんですか?
【回答】
インフレ・・・
つまり供給力<需要の状態なので,企業は銀行から金借りてでも,ガンガン生産力を上げる方向に動きます。
そうすると銀行の信用創造ループの回転がよくなります(借金する人が増える)
デフレ・・・
つまり需要<供給力の状態なので,企業は生産調整、つまり首切りを行います。
そうすると,銀行の信用創造ループの回転が落ちてきます(借金する人が減る)
経済としてはインフレ気味がよく、地球環境としてはデフレ気味がよいでしょう。
また、自由資本主義では生産量を計画しませんので、GDPが大きくなる=経済成長している=状況としてはインフレとなります。
つまりGDPが高いとインフレになっている、と。
※要クロスチェック
【質問】 貨幣の流通量が増えるとインフレになるとすると、株価が上がってもインフレになるの?
【回答】
株価が上がっただけではインフレにはなりません。
(まあ、関係があると見ている人もいますが。資産効果参照)
流通する通貨が増えれば確実にインフレになります。
現代の経済学ではそう教えているはず。
単純に考えて、紙幣が手に入らなくなると、その紙幣を手に入れるために,より多くの労働や生産物を紙幣との交換に当てるでしょう。
これがデフレ。
そしてその逆、すなわち紙幣がどんどん増えていって、その辺のコピー用紙よりも簡単に手に入るくらい出回れば、誰も紙幣なんて欲しいとは思わなくなるでしょう。
【質問】 インフレターゲット論支持派と反対派には,それぞれどんな人たちがいるの?
【回答】
インフレターゲット論支持派
経済学者 クルーグマン、バーナンケ(プリンストン)、フィッシャー(MIT)、岩田キクオ(学習院)、伊藤隆敏(一橋)、深尾光洋(慶應)、野口旭(専修大),
伊藤元重(東大)、北坂真一(神戸大学)、林文夫(東大), ポール・サムエルソン(MIT)、マネタリスト一同(メルツアーその他大勢),渡辺努(一橋)マッカラム(カーネギーメロン)、IMF、ブラインダー、テイラー、ドンブッシュ
民間エコノミスト 森永卓郎(三和総研)
政治家・政策当局者 原田泰(内閣府)、山本幸三(衆議院)、桝添要一、(植田和男(東大・日銀政策委員)),へいぞう、浜田宏一(イエール、内閣府)
マスコミ 読売新聞
インフレターゲット論反対派
日銀・海外中銀 翁邦雄(日銀金融研究所)、ティットマイヤー(ドイツ連銀前総裁) 速水優(総裁)
民間エコノミスト・評論家 水谷研治(東海)、木村剛w(利殖コンサルタント)、クー尊師、斉藤精一郎、幸田真音www
経済学者 小宮隆太郎(青学)、香西泰(東洋英和)、黒木祥弘(大阪府立大学)
マスコミ 朝日新聞w、毎日新聞w
インフレターゲット論懐疑派
吉川洋(東大)、池尾和人(慶大)、小林慶一郎・ 加藤創太(経産省グループ)、小野善康(阪大),細野・杉原・三平(旧経企庁グループ)、日経新聞
一応,権威にすがるとすると、まともなマクロ経済学者は、ケインジアン・マネタリストにかかわらず,インフレ・ターゲティングに賛成しています。
というより、景気を回復させる手段はそれしかない,というのが一致した意見です。
興味がある人は、最近出た本で
「デフレの経済学」岩田規久男著
「構造改革論の誤解」野口旭+田中秀臣著
あたりを読んでみてください。
また、インフレ政策の提唱者クルーグマン氏の著作もお勧めします。
664 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/10/11(月) 22:25:21
以下引用.
リフレ派論客の原田泰氏
■大和総研・チーフエコノミスト原田泰のフォーカスポイント
◆世界金融危機に対して、日本以外の先進国は、積極的に金融緩和を行い、為替レートを下落させるか、安定させるかした。
その結果、危機の落ち着きとともに、輸出と生産が拡大し、輸出、生産ともに回復に向かっている。
日本を除いて、物価も上昇し、ほとんどの国で1-3%となっている。
◆一方、日本では、危機に対して、積極的な金融緩和を行わなかった結果、円高となり、輸出と生産の回復が遅れ、デフレが続いている。
金融危機を経験していないにもかかわらず、日本の生産の戻りは、先進国33か国のうち21番目でしかない。
日本はデフレから抜け出せず、景気回復も遅れるばかりだ。
【質問】 インフレ政策賛成の論理は?
竹中平蔵(慶大教授)
経済悪化を直視せよ
「経済をデフレにもインフレにもしないこと。これこそが日銀がコミットすべき目標である。
具体的に、多くの国がそうしているように、プラス1%から2%の物価上昇を実現することを日銀総裁候補に求めるべきである。」
山本幸三(自民党)麻生総理への提言
「日銀は早急に2006年3月以前のゼロ金利・量的緩和政策に戻るべきである。
この点で、リチャード・クー氏の財政支出拡大一本では景気回復は不可能。90年代の誤りを繰り返すだけ。
金利が上がって円高になるから。変動相場制の下では、金融政策が一番の景気対策」(マンデルフレーミング効果)
中川秀直(自民党)
第二次経済対策において、日銀の参加しない「政策総動員」はありえない
「小泉政権以後の景気後退に与えた日銀の政策転換の影響は明らかである。それだけ日銀の政策転換には影響がある証拠だ。
いまこそ政策「転換」が必要ではないか。第二次経済対策において、日銀の参加しない「政策総動員」はありえない。」
李登輝(元中華民国総統)李登輝講演録
最後に、経済政策について申し上げましょう。私のみるところ、日本経済が「失われた十年」の大不況にみまわれた根本原因は、
日本の金融政策を担う日本銀行が、一九九〇年代以降間違ったマネジメント、総量規制などをおこなったことにあります。
(中略)経済の苦境を打開するには、日本は、インフレ目標を設定するなど、大胆な金融策を採用すべきでしょう。
同時に大規模な財政出動によって経済を強化することも必要かもしれません。
ケネス・ロゴフ ハーバード大学教授(元IMFチーフエコノミスト)
長期的に見れば、もちろん、欧米諸国同様に債務危機に陥る可能性はある。少子高齢化や人口減少の速度を考えれば、
この水準の債務をいつまでも抱えていられるものではない。
この点については、日本政府に対して二つのアドバイスをしたい。
ひとつは、国債の満期構成を長期化させることだ。
繰り返すが、危機は来る。短期金利が実質ゼロだからといって、短期でつなぐ誘惑に負けてはならない。たとえ高くついたり、
一時的に財政赤字の拡大を招いたとしても、満期構成の長期化は危機の第二波に対する安い保険となる。
第二に、2%程度のインフレを目指すべきだ。債権者に下落した通貨価値での返済を押しつけるインフレは、
債務問題のフェアな解決法とは言えないが、債務負担を軽減させる有効な手段であることは明らかだ。
日本銀行は素晴らしいリサーチスタッフを抱え、総裁は聡明であり、とてもプロフェッショナルな組織だが、
ことインフレについてはスタンスを改めるべきだと思う。いまや、米国のFRB(連邦準備制度理事会)の中からでさえ、
3~4%のインフレを目指すべきとの声が聞かれる。
日本も、インフレターゲットでも、日本流のオリジナルバージョンでもいいから、早く発想を切り替えるべきだろう。
(
http://diamond.jp/articles/-/4092?page=5)より
ブラード・セントルイス連銀総裁
「デフレリスクが拡大すれば、FRBは米国債の購入すべき.
「長期間」(extended period)の文言を確約すれば、日本スタイルのデフレ・トラップに陥るリスクが拡大する.
日本は様々な策を講じたが、うまく機能しなかった.
FRBは米国債を買い入れし、ショックに対応すべき.
米経済は、日本のような結果に近づきつつある.
「長期間」(extended period)の文言は諸刃の剣であり、インフレ、インフレ期待の低下を引き起こす」
高橋洋一教授もリーマンショック時、以下のようなヘリマネ的な財政拡大とセットの「強力なリフレ政策」を唱えていた。
もし、私が具体的な対策を提案するならば、金融・財政政策のフル稼働で、
25兆円の量的緩和と、25兆円の政府通貨発行(その財源で、2年くらい
社会保険料を免除します)をするべきだと考えます。
(「この金融政策が日本経済を救う」高橋洋一著 204ページより)
448 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/21 15:24
インフレターゲットがクルーグマンだけの思いつきの政策だと思ってる人は、本屋で「日本の金融危機」という本を立ち読みするべし。
アメリカを代表する金融政策の専門家が全員揃って、この政策を薦めているのが良く分かる。
それから、ハイパーインフレの起こるメカニズムが良く分からないとかいってるが、そんなことはない。
というか、経済学の中でハイパーインフレほどなぜ起こったのか良く分かっている現象も少ないと言える。
これが起こったのは、例外なく戦争や飢饉あるいは大地震とかで生産能力が壊滅した場合だけ。
石油危機の後は、それに該当しないように思うかも知れないが、生産に不可欠な資源の価格が4倍に上がれば、それまでの生産設備が使い物にならなくなるのは当たり前で、戦争と同じ。
これは、最近のロシアでも同じ。
トンデモナイ統制経済で使っていた設備は、滅茶苦茶な価格体系を前提にした物で、経済自由化と共にただのスクラップの山になった。
だから、ロシアも東独も爆撃受けたようなもんだ。
こういう事態では生活水準を落とすしかないが,それを嫌がって財政赤字で埋めようとしても、なにせ物が無いんだからインフレが止まらなくなるのは当たり前。
それと日本を同列に論ずるのはナンセンス。
【反論】 インフレのような危ういものを頼りに,大規模な経済政策を打つべきではない.
319 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/24(火) 11:18:18
[インフレのような]危ういものを頼りに,大規模な経済政策を打つべきではない.
常識的にはそう考えるものだ.
おまえらは異常なの.
【再反論】
322 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/24(火) 11:21:35
ほかの国はインフレ率をある程度に保ってて、何の問題もなく成長率も高いのに,それを否定するとは。
経験則は結構真実が含まれている。
なにしろ現実をモデル化したのだから。
【質問】 インフレ政策反対の論理は?
【回答】
「資産価格が上がっても,持たざるものから持てるものへの所得移転が起きるだけだ」
というのがひとつ。(所得に関係なく等しく物価は上がり、そのデメリットを負担するので所得移転など起きない)
「持てるもの」の救済であって、国民全体にとっての利益になるのかどうか、一時しのぎでない成長をもたらすかどうかわからないということでしょうか。
インフレが経済にとってカンフルになる場合はあるようですが,あくまでカンフルだというわけです。(所得税引き上げとかと勘違いしていないか?)
あと,「日本の蹉跌の原因は,持てるものがバブルの時期に誤ったせいだ」という認識があるからでしょう。
モラルハザードですね。
(意味不明、基本的に財は時間と共に価値を減らしていくが、通貨は時間では減価しない。それの不均等を調整するのが普通 )
インフレになって借金が実質目減りしてくれると,単純に考えているひとがいますが、物価に合わせて借金の金利も一緒に上昇する
(契約時の金利設定による。一概には言えない)と,効果が無くなってしまいますから,(←効果は金利設定により変わるので不適切な表現)
金利の話は重要だと思います。
(しかし固定金利なら実質金利は下降する。物価連動金利なら実質利率はインフレ率に比例して変動する、このレス主は良くわかっていない)
ただしこの話は,私の能力を超えていますが。(はっきり言うと、能力不足)
【出典】
政治金融板,2001/12/20
http://mentai.2ch.net/seiji/kako/1008/10088/1008850270.html
381 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/11 19:25
調整インフレには、反対。
インフレターゲットは、物価の安定をどう定義するかで議論が分かれるね。
基本的にインフレターゲティングも反対。
銀行の尻拭い政策になる可能性がある点。
技術革新、流通革新などによるデフレ圧力下にある点。
現実的にどのようにインフレ期待を作かり出すか(お金のばらまき方)が,明確じゃない点。
この政策が成功するのを前提に議論が進められてる点。
冨田俊基によれば,インフレ待望論はそもそも時代錯誤だという.
21世紀初めの日本でインフレを起こすことは,国内貯蓄が海外へ流出しないよう規制した上で,国債を日銀が無制限に購入すれば,技術的には不可能ではないが,これを相互依存の時代に行うことは,はなはだしい時代錯誤.
現実には,国債の買いオペ増額などによる流動性効果により,国債金利が低下するのは極めて短期間に過ぎず,物価上昇のリスクが長期金利に織り込まれるというフィッシャー効果によって,国債金利は上昇するだろう.
その上,資本逃避とも言うべき対外投資が増大しかねないという.
【反論】
小学生の揚げ足取りレベル以下なんだよな、インフレ=悪って言う奴。
「俺今日熱があるから早退するかも」
「えー、じゃあお前いつもは熱無いのかよ!やーい吸血鬼吸血鬼!」
「なんだとぉ!」
(以下取っ組み合いへ)
というアホなやり取りを昔やったりしたわけだが、このアホ小学生どもは,「熱がある」という日常語の定義の隙間を利用したお遊びを、それが下らない揚げ足取りであると認識しつつじゃれてるわけだよな。
しかし、インフレ嫌悪症の連中は,経済学的定義によるインフレーションと,日常語の「いんふれ」との区別が全くついてない。
だから、「インフレは常に悪だ」なんて妄言を吐く。
【質問】 貨幣需要がないなかで,無理やりインフレにしてなんか意味あんの?
81 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/23(月) 16:46:57
貨幣需要がないなかで,無理やりインフレにしてなんか意味あんの?
無駄な消費活動をして資源を無駄遣いして,生活水準を落とすだけじゃないか?
【回答】
83 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/23(月) 16:48:31
もうそんなこと言い出したら,文明やめるしかなくないか?(笑
84 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/23(月) 16:50:10
もし、そう考えるのであれば、一番合理的なのは自給自足だということになるんだが.
おまえも含めて誰もそうしないよね?
無駄な消費活動なるものは存在しないし、無駄だと思えば貯蓄をするのが合理的になる.
だから、インフレになっても貯蓄は増える.
これはとても好ましいことだ.
一方でデフレ期待が強くても貯蓄は増える.
これは大変厄介な問題だ.
欲しくないのではなく、貯蓄の方が有利だから,合理的に選択をしているわけだ.
つまり、貨幣は不足している.
【質問】 インフレ政策論者は,永遠にバブルを膨らませ続ける事ができると思ってるの?
284 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/24(火) 10:42:50
おまえらは永遠にバブルを膨らませ続ける事ができる気でいるらしいな.
アメリカに言ってやったら?
バブルを起こしなさいと.
鼻で笑われるがな.
【回答】
286 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/24(火) 10:45:07
バブルそのものじゃなく,その後の処置を間違ったおかげで,失われた20年がある。
バブルは善でも悪でもないよ。
むしろデフレのほうが,倫理的に悪といえる。
社会主義国家建設をしたければ,そのままでいいが.
331 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/24(火) 11:50:29
同類項ってあるやん、同じ係数まとめるやつ。 これが出来ん奴おるのよー。
悪い印象の言葉(バブル救済)とリフレ派(違う言葉)をまとめて、同類項にしてしまうんよー。
そうするとね、「悪いレッテル貼り」ができんのよー。
簡単な印象操作、公安官僚がよくやるよね。
だからね、「バブル」と「デフレ脱却」は違うと分からんの?と言えば良いのよー。
「詐欺師」と「ノーベル賞」の違いが分からんで、昨日「実体経済に効果がない」って言ってた人と一緒。
日銀の問題は既に経済学の分野を離れている。
【質問】 クルーグマンの議論の最大の欠点は,「どうやって止めるか」だと思うが如何でしょう?
454 名前: やしち 投稿日: 01/11/21 18:35
クルーグマンの議論の最大の欠点は,「どうやって止めるか」だと思うが如何でしょう。
確かに効果はあるでしょう。
景気は回復します。
で、いつやめるんです?
日銀がやめると言っても,時の総理が許さんと思いますが。
赤字国債の二の舞では?
ちなみに,専管事項であることは承知の上で申し上げております。
【回答】
456 名前: dell 投稿日: 01/11/21 19:34
そうでしょうか。
インフレによる狂乱物価で多くの国民が悩むようになれば、政策転換は政治的にも可能でしょう。
460 名前: やしち 投稿日: 01/11/22 01:28
私、株板住人なんで…こう言う議論が新鮮で。
わかったフリはよすことにします。
インフレによる狂乱物価で多くの国民が悩むようになれば、政策転換は政治的にも可能でしょう
そりゃそうでしょうが,その時にはもう遅いような…
あ、それでもハイパーにはならんと言う趣旨ですか。
…そこまでは,いくらクルーグマンでも検証不能でしょ?
だいたい人は易きに流れるから、かなり手遅れになると思うんですが。
【質問】 バーナンキの背理法ってどうよ?
【回答】
政経スレでこないだ議論されたネタなんだけど、バーナンキの背理法は,短時間でのデフレ脱却と脱却後の理想的世界までは担保しない。
バランスシートを広げまくるリスクは当然あるということ。
そういう意味で、インフレにするのは必要だけど,ちゃんとマイルドインフレでなければならず,インフレにするだけではダメだということ。
オカネするだけでもダメ。
コミットメントが必要。
【質問】 インフレ政策の目的は,通貨供給量を増やすという単純な事なのに,なんでこんなに難しいの?
183 :joe ◆msjwt18HwM :2010/08/23(月) 22:26:27
目的(通貨供給量を増やすこと)
単純な事なのに,なんでこんなに難しいのだろう。
【回答】
186 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/23(月) 22:32:52
何も考えずにやろうと思えば簡単だけど、まあ、実際には難しい面はいっぱいあるにはあるんだけどね。
お金を配るわけにはいかない。
自由主義経済なのに,銀行に貸し出しを強制するわけにもいかない。
日銀が政府に直接貸して公共事業をさせるのが,公平性ではベストだけど,インフレしか想定して無かった法律が立ちはだかるし、一般には一番いけない方法だと思われてる。
結局はインフレ期待を作りだすのが,もっとも現実的というボヤ~っとした話になってるね。
【質問】 無限に紙幣を刷ればいいんだったら、もう印刷業以外,産業いらないんじゃないの?
【回答】
誰が無限に刷れと言っているのでしょう。
デフレを脱し,日本経済が本格的に回復するまで貨幣を刷れということであって、これは産業を守り生産能力を縮小させないために必要なのです。
もちろん、本当に無限に刷り続ければ,いつかはひどいインフレになります。
当然、そうならぬ程度には注意しながら行う必要があります。
デフレとはそもそも貨幣的現象なのであって、財に比べて貨幣が相対的に少ないために起こるのですから、「刷って数合わせ」をするというのが正攻法です。
他の手段でどうにかしようとしても、それは最終的に生産の縮小にしかつながりません。
それこそ国富の破壊です。
【質問】 インフレになると資金流通はどうなるの?
【回答】
826 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/01(日) 13:31:03
単純に
インフレになる
と言うだけで、現金から株、不動産へ流れる.
いわゆるインフレリスク回避と呼ばれている.
固定相場制でもまったく同じだ.
828 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/08/01(日) 13:57:01
為替はどうなるかというと,もちろん円安になる.
なぜならば…
国内外の投資家は金利やインフレ率、成長率、経常収支、財政状況などを見ながら投資を行っている.
インフレ率が上がれば、日本円建て資産は減らす.
一般には資産のポートフォリオと言われているが、リスク回避から円建て資産を減らして、他の資産(米国債など)を増やす.
したがって円が売られ,円安になる.
これらの行為は最近はほとんど機械的になされる.
パラメータを放り込んだらシステムが勝手にリスク・利回りを計算してくれるという感じだ.
【質問】 リフレ論者の話を聞くと.どうもフリーランチな気がしてモヤモヤします。
ノーリスクで景気が回復するなんてこと有り得ないと感じてしまいます。
【回答】
現代の先進国の管理通貨制度&変動相場制度という体制は,貨幣・マネーを完全な人工物・人為物とした事を意味します。
よって、このコントロールには中銀の努力以外に代償を必要としません。
リフレ派は、日本の現在の惨状を、日本経済のポテンシャルを,「日銀の失敗」によってスポイルされた事によって起きたものであると認識し,日銀の過ちを正せば、日本経済の本来の実力が発揮されるようになり、今より色んな事がとマシになる、と考えているわけです。
例えば、北朝鮮が改革開放路線を本気で実行したら、結構な勢いで経済成長する可能性って高いですよね?
その場合、それは何かのフリーランチや魔法の杖を振るった事によるものではなく、抑圧的な体制という経済の足枷を外した事による効果です。
ただ飯が存在しないのは経済学の鉄則ですが、経済にとってより良い政策は存在するって事です。
【質問】 リチャードや植草一秀の唱える積極財政策は,要は公共事業のバラマキじゃないの?
【回答】
供給=Y
需要=C+I+G(=消費+投資+政府支出)
供給は付加価値供給のこと.
新たに作りだされた価値はだれかのものだから,こいつは所得といって良い.
するとY-Cは貯蓄やね.
すると供給と需要が等しくなる(フロー市場が均衡する)ためには,政府支出0の時
Y=C+I
Y-C=S=I
つまり貯蓄と投資が等しくなきゃならん.
ところがS>Iだと売れ残りが出ちゃうよね.
これは来期に向けて在庫として持ち越される.
すると来期のYを落とす要因となるね.
この様な調整の結果,Y=C+IへとYが調整されるわけだ.
(需要であるC+IがYを決める).
日本はGで支えないとまさにS>Iになってる.
これはつまり投資資金が,マクロで余っていると言うことなんです。
つまり日本での緊縮財政の正当性は皆無です。
リチャードや植草一秀は、キミ達のいうバラマキなんて百も承知よ。
「抵抗勢力、バラマキ」
すべてが”空気”で流されていくんだよ、この国は。
(もちろん、費用対効果に留意する必要はある。乗数効果、常識論である。ただし金融緩和を併用しないと
マンデルフレーミング効果で効果が減少する。)
【反論】
だから何だっていうの?
その単純化された式にもとづいたマクロ経済政策で,何かが救われるのですか。
その式が間違っているとはいわんが、そんなもので一国の経済が運営できるのであれば、どこの国も困りません。
日本の問題はGDPの半分が,実は特殊法人やその子会社による官営ビジネスによるものだということ。
租税収入、国債発行額、
財政投融資予算、社会保障負担全部足して国民所得に対する比率を見てみろ。
農業や医療は官営ビジネスとは違うかも知らんが、規制と族議員に守られた非効率な業種ということでは似たようなもんだ。
それらにメスを入れるということが,構造改革の本質。
現状はアメさん違って首相に力がなく、族議員が利益誘導してしまう国だから,積極財政政策は有効な経済刺激策になんねえべや。
それを問題視せずに金さドブに捨てろっていうだか?
98年には17兆円使っただが、景気は安定成長路線にはならなかったべ?
一体いくら使えば、いつ持続的な好景気になれるだ?
怪しいべ。
※ それにミラーマン植草は逮捕後,言動がかなり陰謀論的になってしまいましたがね.
【再反論】
だから何だっていうの?
論理の否定?
その単純化された式にもとづいたマクロ経済政策で,何かが救われるのですか。
非論理で感情論?
まず仕組みがわからないと治しようもない.
その式が間違っているとはいわんが、そんなもので一国の経済が運営できるのであれば、どこの国も困りません。
非論理的.
何処の国の政府もそれで運営している.
日本の問題はGDPの半分が,実は特殊法人やその子会社による官営ビジネスによるものだということ。
反論はデータを示した上で.
租税収入、国債発行額、財政投融資予算、社会保障負担全部足して国民所得に対する比率を見てみろ。
農業や医療は官営ビジネスとは違うかも知らんが、規制と族議員に守られた非効率な業種ということでは似たようなもんだ。
それらにメスを入れるということが,構造改革の本質。
構造改革では供給側の効率向上>需要向上なので、需要<供給の不況には逆効果?
98年には17兆円使っただが、景気は安定成長路線にはならなかったべ?
一体いくら使えば、いつ持続的な好景気になれるだ?
マンデルフレーミング効果知ってる?
知らなそう.
怪しいべ。
はっきり言って最低の反論.
ソースを示さない限り陰謀論レベル.
【質問】 「供給能力の方をどんどん上げて」いくのに応じて貨幣量の方もドンドン増やしていっては何故いけないのでしょう?
私は大変不思議に思うのですが、何故貨幣量を一定にする事にこだわられるのでしょう。
その方がずっとパフォーマンスがあがると思うのですが・・・。
(dell in 政治金融板,2001/11/10)
【回答】
通貨供給量が増えすぎると、物に対する通貨の価値は相対的に低下します。
つまり、通貨は供給過剰となってしまいます。
この状態は実態経済とかけ離れたインフレを招き、結果として通貨の国際信用力までも落とす危険が想定されます。
これは貿易や外為市場には悪影響を与えるものと思われます。
通貨供給量だけを増やしても、実態経済における需要は創り出せません。
通貨供給によるインフレを発生させた場合、既に供給過剰な内需の変化は期待できませんので、必然的に輸出関連の需要に期待することになるでしょう。
しかし、輸出も貿易摩擦など限界があります。
また、日本のように資源を持たず、加工貿易中心の産業構造では輸入される原料費の高騰から競争力が削がれてしまいます。
結果、賃金水準や資源供給の安定した海外に企業が移転し、日本経済は空洞化する危険もありうるでしょう。
そうなれば、国内失業率は上がり、更に内需は冷え込みます。
コンドラチェフの経済理論からすれば、今は生産調整期です。
デフレを無理に解消するのではなく、デフレに対応した経済構造を創らなければ根本的な解決にはなりません。
それと急激な信用低下が起きればどうなるかは、歴史を考えてみれば解ります。
例えば、貴方が持っている貯金の価値が明日半分になるとしたら?
殆どの人は貯金を外貨に替えようとするでしょう。
結果、円は暴落して紙切れに成り下がってしまいます。
そして投資家は日本国債や日本企業の株、債券を買わなくなってしまうでしょう。
資金供給がストップすれば経済は死んだも同然です。
些か極端ではありますが、これだけ国債残高のある国が公然と通貨供給を増やして国債残高の償還を図る方針を示しては非常に危険であるわけです。
(経世済民 in 政治金融板,2001/11/10~11/11)
【反論】 売れないモノの潜在供給能力が高いことをもって貨幣量が充分でないとはいえないと思います。
貨幣量の多い少ないを論じる時に、何に対して多いのか少ないのかが重要です。
現在の潜在供給能力は、貨幣量に見合う「需要を喚起するモノ」に限って少なすぎるなわけです。
【再反論】
それも一つの考え方だとは思います。
竹中平蔵氏などもそのように考えているようですし、これは典型的な構造改革派の主張です。
もちろん、ご指摘の需要と供給のミスマッチは存在します。
しかし、現在の巨大なデフレギャップの規模を考えると,それだけでは説明がつかないのではないかと思うのです。
需給のミスマッチにしては,10年という不況の期間も長過ぎる気がします。
主たる原因は、やはり貨幣量の不足からくる総需要不足であると私は思います。
人々の通貨に対する選好が高まっている事、円が比較的高値を維持していることは,そのことの傍証ではないでしょうか。
(dell in 政治金融板,2001/11/11)
【質問】 単に通貨供給量だけ増やしても、流動性の罠に陥ったままで経済成長がなければ、収入が安定していない人の所得が増えるとは思えないのですが。
376 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/11 17:46
私は別に、調整インフレ反対論者ではありません。
ただ不思議に思うんですが、インフレを抑えるのが簡単なのなら、インフレに悩んだ国々はどうしてインフレを抑えられなかったんでしょう?
金利を上げれば抑制できるんなら、それらの国では金利を100%ぐらいに上げて抑えられなかったんでしょうか。
それと、単に通貨供給量だけ増やしても、流動性の罠に陥ったままで経済成長がなければ、収入が安定していない人の所得が増えるとは思えないのですが。
インフレ率を上回る経済成長率があるからこそ、所得が増えるのだから。
調整インフレはやってもいいだろうけど、マネーサプライがどうのこうのより、日本の産業を今後どうするか考えていった方がいいと思うのですが。
【回答】
408 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/13 03:45
通貨は所詮通貨でそれ自体では生活できない。
結局通貨を生活物資に変えて生活しているわけで,個人の金融資産を増やしているという行為は,この交換できる量を増やしているに過ぎない。
そのため,生活物資が必要なら,どんな金融政策下であってもものを買うから,供給が少なければインフレになるし,何も買う気がない人間の集団なら,金利を下げても物を買わないからデフレになる。
インフレに悩んでいる国は,供給を安定させない限りインフレは続く。
【質問】 インフレになっても,日本の競争力はレベルを維持できるの?
455 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/21 19:22
日本の競争力はレベルを維持できるか?
いまでも先進国中最低レベルだという分析があったぞ。
日本生産性本部だったっけ?
しかもレートは購買力平価を使っていたような気がする(1$=150円くらい)。
競争力を喪失した設備は爆撃されたも同じではないかなあ。
【回答】
457 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/21 20:04
ヲイヲイ、過去3年弱の寂しい景気回復だって、企業収益は毎年前年比30%位増えてたんだぞ。
日本の生産設備は、あんなに情けない需要でも、少しでも増えれば十二分に収益を上げられるの。
しかも企業有益の抑制要因として,一番大きいのは賃金コスト。
これも、物価が下がるから負担が大きくなってるだけ。
少しインフレすればすぐに収益性は上昇する。
爆撃された「生産設備」というのは、田舎のリゾートホテルとかゴルフ場の類です。
【質問】 インフレ政策をとったら,何が起こるの?
【回答】
464 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/22 10:00
インフレ政策(正確にはリフレ政策かな)を取ったときの可能性;
1)思惑通り2~3%のインフレで景気が急速に回復
2)あれよあれよという間に10%位になって、引き締めで苦労
デフレ放置して置いた場合;
デフレで企業収益低迷、株価低下、税収減少、地価下落、不良債権増加、超低金利持続、保険会社破綻、金融危機さらに深刻化
詳しくは、11月22日日経新聞経済教室掲載の深尾光洋(元日銀エコノミスト)論文参照(藁)
467 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/22 13:43
慢性的なインフレ(需要超過)状況では、マネーサプライが増えると物価は上昇しますが、今の日本のように、構造的ともいえるデフレ経済では、すぐには物価には跳ね返らないでしょう。
ただし、無秩序な通貨の大増刷は、国際市場での円の信認を低下させる(円安になる)ので、輸入物価が上昇し、結果的にインフレの原因になる。
輸出業者は儲かるでしょうが、日本は食料の大半と資源の殆どを輸入に頼っているから、円安はやはり日本経済にマイナス。
468 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/22 13:55
輸入物価上昇が国民生活にあまり悪影響を与えないであろうことを無視してる。
規制緩和の結果、これまで独占利潤を貪っていた輸入業者が酷い目に遭っているのはご承知の通り。
原油価格が上がっても、ガソリン価格が下がったりしている。
生産性が高く、輸出している産業が儲け、生産性が低くこれまで規制でボロ儲けしていたところが合理化されるのは、まさに構造改革そのものではないのか?
しかも、食料や低価格衣料品が,中国から余りに低い値段で輸入されると困ると言っているのは誰だね?
少しくらい円安になっても、そんな物の値上がりは、景気回復で雇用情勢が改善するのでうち消して余りある。
470 名前: 468 投稿日: 01/11/22 16:10
[中略]
預金保険機構に突っ込んだ資金量も20兆円位だろう。
デフレ下での不良債権増加に歯止めが掛かるならどうって事ないんじゃない?
まして、満期まで保有すれば元本保証だしね。
不良債権をRCCで買い取ることのリスクに比べれば、ずっとマシでしょう。
471 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/22 16:20
>>468
少し異議あり。
多少の円安なら、輸入物価上昇が国民生活に大きなマイナスにはならない。
しかし、1ドルが200円を超えるような円安では、話が違って来る。
468の論理が成り立つのは、ほぼ現行水準での為替相場の場合でしょう。
規制に守られてボロ儲けしていたところ(企業や業界)が合理化されるといっても、それはミクロ経済のレベルの話です。
(勿論、それは望ましい)
総合的な視点からは、生産性の低い企業や産業が整理・淘汰されるのは、まさに構造改革そのものであり、日本経済と社会全体の効率を高める為の必要条件ですが、467で問題にしたのは、円安がマクロ経済に及ぼす影響とその弊害についてです。
中国をはじめ外国から安い品物が入って来られるのは、円高を維持しているからであり、これが一層構造改革の一助になる筈です。
最も望ましいのは、今の為替水準を維持しつつ構造改革を進めて、景気回復を図る事であると思います。
猛烈な円安では、マクロ的には大きなマイナスであり、これは企業の合理化の努力をも飲み込むものになる。
そもそも、日本全体の資産価値をも減ずる事になる。
提言は承りましたが、私は円安反対の立場から意見を述べさせて頂きました。
円安になれば、「品物が中国から余りに低い値段で輸入されて困ると言っている業界や人々」の合理化を遅らせ、その結果として景気回復とそれによる雇用情勢の改善も遅れるでしょう。
473 名前: 468 投稿日: 01/11/22 17:39
>>471
しかし、竹中大臣や多くの「中国脅威論」というか「グローバル競争脅威論」とうかを主張している人達は、中国の賃金は日本の10分の1で、数倍くらいの円安では、全然日本の競争力は回復しないと言っている。
だったら、輸入物価も殆ど上がらないということではないか。
ならば、円安200円でも低生産性部門はどっちみち助からない。
しかも、合理化の進んでいる理由は、安い輸入価格ではなく規制緩和の結果ではないか?
ならば、インフレ&円安は、規制緩和を止めなければ構造改革+景気回復のダブルで効果的な政策だぞえ。
476 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 01/11/22 21:01
>>471
少し異議あり。
円安になれば、品物が中国から輸入しにくくなります。
ですから、円安になれば、「品物が中国から余りに低い値段で輸入されて困ると言っている業界や人々」はいません。
そう言う人はおばかさんです。
最終更新:2010年10月27日 20:46