(設置)
第二条 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項の規定に基づいて、経済産業省を設置する。
2 経済産業省の長は、経済産業大臣とする。
第二節 経済産業省の任務及び所掌事務
(任務)
第三条 経済産業省は、民間の経済活力の向上及び対外経済関係の円滑な発展を中心とする経済及び産業の発展並びに鉱物資源及びエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保を図ることを任務とする。
2 前項に定めるもののほか、経済産業省は、同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とする。
3 経済産業省は、前項の任務を遂行するに当たり、
内閣官房を助けるものとする。
(所掌事務)
第四条 経済産業省は、前条第一項の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。
一 経済構造改革の推進に関すること。
二 民間の経済活力の向上を図る観点から必要な経済財政諮問会議において行われる経済全般の運営の基本方針の審議に係る企画及び立案への参画に関し、所掌に係る政策の企画を行うこと。
三 産業構造の改善に関すること。
四 企業間関係その他の産業組織の改善に関すること。
五 市場における経済取引に係る準則の整備に関すること。
六 工業所有権及びこれに類するものの保護及び利用に関すること。
七 民間における技術の開発に係る環境の整備に関すること。
八 第三号から前号までに掲げるもののほか、業種に普遍的な産業政策に関すること。
九 産業立地に関すること。
十 工業用水道事業の助成及び監督に関すること。
十一 地域における商鉱工業一般の振興に関すること。
十二 通商に関する政策及び手続に関すること。
十三 通商に関する協定又は取決めの実施(通商経済上の経済協力に係るものを含む。)に関すること。
十四 通商経済上の国際協力(経済協力を含む。)に関すること。
十五 輸出及び輸入の増進、改善及び調整に関すること。
十六 通商政策上の関税に関する事務その他の関税に関する事務のうち所掌に係るものに関すること。
十七 通商に伴う外国為替の管理及び調整に関すること。
十八 貿易保険に関すること。
十九 条約に基づいて日本国に駐留する外国軍隊、日本国に在留する外国人及びこれらに類する者に対する物資の供給及び役務の提供に関すること(
防衛省の所掌に属するものを除く。)。
二十 第十二号から前号までに掲げるもののほか、通商に関すること。
二十一 鉱工業の科学技術に関する総合的な政策に関すること。
二十二 鉱工業の科学技術に関する研究及び開発の技術指導及び助成並びにその成果の普及に関すること。
二十三 鉱工業の科学技術に関する研究及び開発並びに企業化の促進に必要な施設及び設備の整備に関すること。
二十四 前三号に掲げるもののほか、鉱工業の科学技術の進歩及び改良並びにこれらに関する事業の発達、改善及び調整に関すること。
二十五 地質の調査及びこれに関連する業務を行うこと。
二十六 産業標準の整備及び普及その他の産業標準化に関すること。
二十七 計量の標準の整備及び適正な計量の実施の確保に関すること。
二十八 所掌に係る産業公害の防止対策の促進に関すること。
二十九 所掌事務に係る資源の有効な利用の確保に関すること。
三十 商鉱工業の発達及び改善に関する基本に関すること。
三十一 所掌に係る事業の発達、改善及び調整に関すること。
三十二 次に掲げる物資の輸出、輸入、生産、流通及び消費(生糸及び繭短繊維の生産、流通及び消費並びに農林畜水産業専用物品の流通及び消費を除く。)の増進、改善及び調整に関すること(航空機の修理については、航空機製造事業者の行うものに限る。)。
鉄鋼、非鉄金属、化学工業品、機械器具、鋳造品、鍛造品、繊維工業品、雑貨工業品、鉱物及びその製品並びにこれらに類するもの(油脂製品、化粧品、農水産機械器具、産業車両、陸用内燃機関、航空機、銃砲、医療用機械器具及び木竹製品並びに土木建築材料(木材を除く。)を含み、化学肥料、飲食料品、農薬、鉄道車両、鉄道信号保安装置、自動車用代燃装置、原皮、原毛皮、
国土交通省がその生産を所掌する軽車両、船舶、船舶用機関及び船舶用品並びに
農林水産省がその生産を所掌する農機具を除く。)
三十三 工業塩の流通及び消費の増進、改善及び調整に関すること。
三十四 化学肥料(炭酸カルシウムを除く。)の輸出、輸入及び生産の増進、改善及び調整に関すること。
三十五 鉄道車両、鉄道信号保安装置、自動車用代燃装置並びに国土交通省がその生産を所掌する軽車両、船舶、船舶用機関及び船舶用品の輸出及び輸入の増進、改善及び調整に関すること。
三十六 化学物質の管理に関する所掌に係る事務に関すること。
三十七 自転車競走及び小型自動車競走の施行に関すること。
三十八 宇宙の開発に関する大規模な技術開発であって、鉱工業の発達及び改善を図るものに関すること。
三十九 デザインに関する指導及び奨励並びにその盗用の防止に関すること。
四十 物資の流通(輸送、保管及び保険を含む。)の効率化及び適正化に関する所掌に係る事務に関すること。
四十一 商品市場における取引及び商品投資の監督に関する事務のうち所掌に係るものに関すること。
四十二 通商に関する参考品及びこれに類するものの収集及び展示紹介に関すること。
四十三 所掌事務に係る一般消費者の利益の保護に関すること。
四十四 火薬類の取締り、高圧ガスの保安、鉱山における保安その他の所掌に係る保安の確保に関すること。
四十五 情報処理の促進に関すること。
四十六 情報通信の高度化に関する事務のうち情報処理に係るものに関すること。
四十七 鉱物資源及びエネルギーに関する総合的な政策に関すること。
四十八 省エネルギー及び新エネルギーに関する政策に関すること。
四十九 石油、可燃性天然ガス、石炭、亜炭その他の鉱物及びこれに類するもの並びにこれらの製品の安定的かつ効率的な供給の確保に関すること。
五十 石油パイプライン事業の発達、改善及び調整に関すること。
五十一 鉱害の賠償に関すること。
五十二 電気、ガス及び熱の安定的かつ効率的な供給の確保に関すること。
五十三 電源開発に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
五十四 エネルギーに関する原子力政策に関すること。
五十五 エネルギーとしての利用に関する原子力の技術開発に関すること。
五十六 弁理士に関すること。
五十七 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)第四条に規定する事務
五十八 所掌事務に係る国際協力に関すること。
五十九 政令で定める文教研修施設において、鉱山における保安に関する技術及び実務の教授並びに所掌事務に関する研修を行うこと。
六十 前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき経済産業省に属させられた事務
2 経済産業大臣は、塩の輸出及び輸入の基本的事項については財務大臣に、米麦その他の主要食糧及び飼料の輸出及び輸入の基本的事項については農林水産大臣に協議しなければならない。
3 第一項に定めるもののほか、経済産業省は、前条第二項の任務を達成するため、同条第一項の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的な方針に基づいて、行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務をつかさどる。