分布
アンゴラ、ベナン、カメルーン、チャド、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、コートジボワール、赤道ギニア、ガボン、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、リベリア、マリ、モーリタニア、ニジェール、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネ、トーゴ
形態
体長3m~4m、体重500kg以上。
体毛は灰褐色、前足に爪があるが後ろ足は消失している。
アメリカマナティーに非常に似ている。
生態
マングローブ林のある海岸から河川の上流まで棲息している。
ニジェール川の2000km上流やコンゴ川上流のチャド湖に流入する河川など内陸深くにも棲息している。
アフリカマナティーの社会構造についてはあまり研究が行われていない。
単独または4頭~6頭の小さな群れを形成して生活しているが、雨季には30頭近くの群れを作る事もあるという。
日中は水深1m~2mで眠り、夜になると活発に動き出す。
食物は主に水草やマングローブの葉などを食べる、これらの食物は栄養価が低いため一日に20kg以上食べる必要がある、その他にも貝類や小魚を食べる。
繁殖は3年~5年毎に行われ、1頭のメスが複数のオスと交尾をすると思われる。
妊娠期間は約13ヵ月で1頭の子供を産む、生まれた子供は直ぐに泳ぐ事が出来る。
性成熟はメスが3年でオスは約10年とオスの方が遥かに長い時間掛かる。
寿命は約30年と考えられている。
状況
食用や骨、皮を狙った密猟が最大の脅威となっている。
カメルーンやナイジェリアでは密猟された個体が水族館に売却され、市場では普通に食用肉として売られている。
チャド、セネガル、マリでもアフリカマナティーの油がリウマチを治す薬や整髪剤に使用されている。
ダムや水力発電所の建設も棲息環境を悪化させている。
また、アフリカマナティーは網に捕まっている小魚を食べるため漁業者から駆除される事もある、魚網に絡まり窒息する事故も発生している。
最終更新:2019年05月31日 22:31