ジョニィ・ジョースター、アナスイと合流したジョナサン、フーゴ、ナランチャ、トリッシュ、玉美は、改めてお互いの話をした。
 アナスイの怪我はジョナサンが波紋である程度治療し、今は何とか足を引き摺らずに歩けるほどに回復していた。
 
 

「ファニー・ヴァレンタイン大統領…『並行世界を行き来するスタンド』、ですか…」
 話を聞き終えたフーゴ達は、大きく息を吐いた。
 無理もない、とジョニィは思う。
 自分だって、最初は大統領の能力に戸惑った。さらに今回は、時間を飛び越える、なんてさらにとんでもない能力まで持っている。
 ナランチャという少年など、理解するのを脳が放棄して、口を開けたままフリーズしている。後で誰かが解凍してやらなければなるまい。
 玉美――紹介時にトリッシュが“変態”と言っていた。何かの暗号だろうか――は考えるのは人に任せて、自分は聞き役に徹しているようだ。

 

「私もその話は聞いたけれど…。ねえジョニィ、その大統領の能力は、100年以上の時間も飛び越えられるものなの?」
 トリッシュの言葉に、ジョニィは少し考えた。ウェカピポから話を聞いていた彼女は、どうやら大統領のスタンドについて色々と考察していたらしい。
「大統領と戦った時には、同じ時代から連れて来られた人間しか見ていない。もしあの時、大統領が時間さえも乗り越えられたのだとすれば、僕等との戦いでそれを出していたはずだ」
「そう…」
「だったら、大統領以外の人間の仕業、ということはないのかい?それこそ、時間を飛び越えられるような力を持った」
 ここまで言葉少なだったジョナサンが、やっと口を開いた。
 彼はスタンドという能力をよく知らなかったため、フーゴ達の話について行くだけで精いっぱいのようだ。
「そうかもしれない。ただ、大統領が関わっていることだけは確実だ。スティーブン・スティール氏を見れば分かる。彼は、自分の意思であんなことをする人物じゃあない。わざわざ彼を巻き込んだのには、きっと理由がある」
「理由?」
 これは僕の想像だけど、と前置きして、ジョニィは話を続ける。
「復讐、という面もあるんじゃないかな。自分を破滅に追い込んだ人間を、苦しい立場に追い込んでいるんだ。きっとスティール氏は、言うことを聞かなければルーシーの首輪を爆発させる、というようなことを言われているんだと思う」
「なんてことだ…!婚約者を人質に取るなんて…ッ!」
 ジョナサンはそう憤って拳を握った。


 重苦しい沈黙が、その場を満たす。
 考えるべきことは山ほどある。大統領の能力のこと。ディエゴのこと。ルーシーのこと。
 しかし、答えが出ない。考えてもその先は袋小路で、解決策は浮かばない。
 並行世界を行き来でき、さらに時間も超えられる力に、どう対抗できると言うのだろう。


「…あたし、お茶を入れてくるわ」
 やがて、空気を変えようとしたのか、トリッシュが立ちあがる。


「僕も手伝いますよ。ほら、ナランチャ。起きろ」

 

「――ん?あれ?話は?」


「あ、俺が入れますよ、トリッシュ様!!」

 
 

 急に人がバタバタと動き始め、騒がしくなり始めた。作戦会議は一時中断だ。
 それぞれが好きなように動き出す。

 
 

 その中で、ジョニィはそっとジョナサン・ジョースターを見やった。


 

 ジョナサン・ジョースター。同じ名前。同じ名前だ。話を聞いてみると、ほとんど同じ時代から来ているようだった。しかし、自分は彼とは面識がない。そして、自分とはまったく似ていない。大きくたくましい身体に、紳士的な態度。
 最初はD4Cで連れて来られたのか、と疑ったが、それにしては別人のように違っている。
 彼から感じるものはある。だが、彼と自分との繋がりは、一体なんなのだろうか。

 

 じっと見つめていると、そのジョナサンが、ジョニィの方を向いた。
 二人の視線が、ばちりと合う。
「そういえば…ディエゴ・ブランドーというのは、騎手なんだよね?」
 ディエゴ、という名前に、ジョニィの動揺が大きくなる。
「あ…ああ。そうだけど」
「いや…似た名前の知り合いがいるんだが…違ったようだ」
「…そうか」


 ディエゴ・ブランドー。一度目は大統領によって死に、二度目はルーシーによって倒されたはずの、男。

 生きて会おう、と約束したサンドマンは死に、ジャイロへの伝言も伝わらなかった可能性が大きい。だと言うのに、ディエゴはまだ生きている。ルーシーを手に入れ、またしても何かを企もうとしている…!!

 

 ジョニィの目に、一瞬だけ暗い炎が宿る。

 

「君は、」
 ジョナサンの声に、ジョニィの思考が引き戻される。
 ジョナサンは一度言葉を止め、もう一度口を開いた。
「…君は。ジョースターという姓だけれど…僕と君とは、何か関係があるのかな?」
 ジョナサンの言葉に、ジョニィは少し考えて、かぶりを振った。
「ないと思う。ジョナサン、なんて名前は僕の家系にはいなかった。きっと、偶然だろう」
 ジョニィは大事な言葉をあえて飲み込んで、そう言った。わざわざ本当は同じ名前だということを明かす必要はない。余計な混乱を招くだけだ。

 

 ジョナサンはそれでもまだ納得できないように眉を寄せたが、すぐに笑顔を見せて手を差し出した。
「でも、僕はやっぱり君に何かを感じるんだ。もしかしたら、どこかで血がつながっているのかもしれない。ジョナサン・ジョースターだ。よろしく」
「…ああ」

 

 ジョニィは指先だけでジョナサンに触れた。その手が普通に触れ合ったことを確認して、今度こそ強くジョナサンの手を取る。

 

 

 “別の世界から来た自分”ではないことに、安堵して。




     ☆


 


 一方、解凍され改めて簡単な話を聞かされたナランチャは、フーゴに喰ってかかっていた。

 

 

「ブチャラティが…。おい、なんでそれをオレに言ってくれなかったんだ!!」
「すみません、ナランチャ。その話はもうとっくに終わっています。君が聞いてなかっただけですよ…」
「はぁあ!?なんだよソレ!!」
 ぶんぶんと子どものように拳を振り、ナランチャは暴れる。それをフーゴは宥めている。

 

 トリッシュはそんな彼らの姿を、ため息をつきながら、それでも微笑ましい気持ちで見つめていた。

 

 ――――ナランチャ・ギルガは、ブチャラティと同じように、かつてボスとの戦いで命を落とした。

 

 そのことを、フーゴは彼に伝えていないらしい。そんなことを知れば、ナランチャが混乱すると思ってのことだろう。トリッシュも同じ意見だ。
 何となく、ナランチャは『頼りになる仲間』ではなく、『手のかかる弟』のように感じてしまう。そんな以前と全く変わらない様子のナランチャに、トリッシュは安心感を覚えていた。

 

 しかし、その傍らにいるフーゴの雰囲気は、随分と変わっていた。
 トリッシュとフーゴが共に行動していたのはわずかな時間である。それでも、変化に気付いてしまうほど、フーゴの顔つきは変わっていた。

 

 何と言うか、『覚悟』のようなものが、できていた。

 

 フーゴはかつてボスに反抗することを拒否し、ブチャラティチームを抜けた。そのことについて思うところはあるし、その後彼がどうなったのか、トリッシュは知らない。
 それでも、“かつてブチャラティ達と行動を共にしていたこと”と、“覚悟を決めた今の彼”は信頼に値する。


 トリッシュは、なおもフーゴに言い詰めるナランチャを見た。
 ブチャラティが死んだことが、よほどショックだったのだろう。自分だって、彼のことを思い出すとまぶたの裏が熱くなる。そう簡単に、割りきれるものではない。
 そろそろ仲裁に入ろうかと思ったところで、ナランチャが一際大きな声を上げた。

 


「でもよォ、おかしいんだよ。やっぱり、アバッキオがさっき呼ばれたのはッ!」



「…何かの手違いではありませんか?向こうが呼び間違えたか、何かでしょう」

 


(―――え?)

 耳に入ってきた会話に、トリッシュは驚いた。
 放送が、間違いだった?そんなことが起こりえるのだろうか?妙にはっきりと否定したフーゴの様子も気になる。

 

「はん、仲間同士でもめるなんざ、何やってんだか。ねえ、トリッシュ様?」
「あんたはちょっと黙ってなさい」
 玉美に釘をさし、トリッシュはさっと周りを見回した。

 
 ジョナサンと話を終えたジョニィは、何かを考えていたのか聞いておらず、アナスイは身体を休めることに専念し、目を閉じていた。


 トリッシュはほっとした。

 

 今の妙なやりとりを聞かれていたら、疑いの目がフーゴに向いていただろう。
 ジョニィもアナスイも、大事な人がこの殺し合いに巻き込まれているらしい。
 トリッシュには、フーゴが何か理由があってそう言っているのが分かったが、他の者はそうではない。

 

 傍でフーゴとナランチャのやり取りを聞いていたジョナサンだけが、気になったのか間に割って入る。
「いや、待ってくれフーゴ。それはさすがに――」
 フーゴが、すっと人差し指を自分の唇にあてた。その仕草に気付き、ジョナサンは黙る。しかし、何か納得できないように、その眉根は下がったままだ。

 

 それを見たフーゴは、みんなに聞こえる声で言った。
「どうやら、落し物をしてしまったようです。ジョナサン、すみませんが、ついて来てくれませんか?ついでに、この周囲に人がいないか探しましょう」
「…分かった」
 突然の提案だったが、何かを察したジョナサンは頷いた。
 二人きりで話がある――フーゴはそう言いたいのだろう。


 しかし、それに気付かない他の人間は、さすがにこの提案には納得できない。

「お、おい!フーゴ!話は終わってねーぞ!!」
「ナランチャ。ブチャラティの話はトリッシュに聞いてくださいね」
 文句を言うナランチャをかわし、フーゴとジョナサンは二人だけで外に出ようとする。

 

「待ってくれ」
 そこへジョニィが来て、フーゴの肩を掴んだ。
「落し物?そんなもののために二人だけで行くなんて…」
「そうだそうだ!」
 何も知らないジョニィが抗議の声を上げ、意味もなく玉美が賛成する。玉美は何かフーゴに恨みでもあるのだろうか?

 

(まったく、仕方ないわね)
 トリッシュはフーゴとジョニィの間に入り、ジョニィを押しとどめた。
「周囲に誰かいるかもしれないわ。二人に見て来てもらった方がいいでしょう?」
 トリッシュはそう言って、ジョニィの瞳を見つめる。
 彼は苛立った様子で、トリッシュを見返した。
「時間がないんだ。僕は、早くジャイロを見つけないと…」
 ジョニィの苛立ちも、トリッシュには分かっている。トリッシュだって、ルーシーのことが心配だ。
 それでも。
 フーゴ達が抱えている小さなトゲを今抜かなければ、彼らの信頼関係は、きっとどこかで崩壊するだろう。

 

「お願い」


 トリッシュがもう一度言うと、ジョニィの瞳の奥の何かが揺らいだ。

 

「ジョニィ」

 

 アナスイも、ジョニィを宥めるように声をかける。
 ジョニィは、トリッシュからすっと目を逸らした。
「…分かった。ただ、僕は急いでいる」
「ええ。分かっているわ。でも、休息も必要でしょ?あまりに時間がかかるようだったら、先に行くわ。それでいい?」
 かまわない、と目を逸らしたままジョニィが返事をする。アナスイも頷いた。

 
 

 何とか場が収まり、トリッシュは肩の力を抜いた。そしてフーゴの方を振り向き、彼にだけ聞こえるように囁く。
「―――この借りは、後で必ず返してよね?」
 フーゴは軽く目を見張り、ああ、と微かに笑って頷いた。
「すまない。――ありがとう」
 その言葉に、トリッシュもまた、目を大きく開く。

 ブチャラティチームでいた頃は、お互いにこんなことが言える性格でも、そんな関係でもなかった。今だって、ブチャラティを亡くしたばかりで、誰かのことを気にかける余裕などないと思っていた。
(あたし、変わったかしら…。人を思いやれるほど、強くなっているのかしら…。ねえ?ブチャラティ…)

 


 フーゴとジョナサンは、手を振りながら二人だけで外に出ていった。

 

 

 トリッシュは、残ったメンバーを見回す。
 ナランチャ、ジョニィ、アナスイ、そして変態。
 随分と、個性的なメンバーだ。
 しかし、強くなった自分なら、こんな中でもちゃんと―――

 

 

「………」

 

 

 トリッシュ・ウナは、ちょっとだけ頭を抱えたくなった。

 


 

 

 

 

【D-7 南西、家/一日目 午後】
【ナランチャ・ギルガ】
[スタンド]:『エアロスミス』
[時間軸]:アバッキオ死亡直後
[状態]:額にたんこぶ(処置済み)&出血(軽度、処置済み)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品(食料1、水ボトル少し消費)、不明支給品1~2(確認済、波紋に役立つアイテムなし)
[思考・状況]
基本行動方針:主催者をブッ飛ばす!
0.ブチャラティ、アバッキオ…!!
1. 放送まちがいとかふざけんな!!
2.よくわかんないけどフーゴについていけばいいかな


【トリッシュ・ウナ】
[スタンド]:『スパイス・ガール』
[時間軸]:『恥知らずのパープルヘイズ』ラジオ番組に出演する直前
[状態]:肉体的疲労(中程度までに回復)、失恋直後、困惑
[装備]:吉良吉影のスカしたジャケット、ウェイトレスの服
[道具]:基本支給品×4、破られた服、ブローノ・ブチャラティの不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:打倒大統領。殺し合いを止め、ここから脱出する。
1.ルーシーが心配
2.地図の中心へ向かうように移動し協力できるような人物を探していく(ただし情報交換・方針決定次第)
3.ウェカピポもアバッキオも死んでしまったなんて…
4.玉美、うっさい

 

【小林玉美】
[スタンド]:『錠前(ザ・ロック)』
[時間軸]:広瀬康一を慕うようになった以降
[状態]:全身打撲(ほぼ回復)、悶絶(いろんな意味で。ただし行動に支障なし)
[装備]:H&K MARK23(0/12、予備弾0)
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:トリッシュを守る。
1.トリッシュ殿は拙者が守るでござる。
2.とりあえずトリッシュ様に従って犬のように付いて行く。
3.あくまでも従うのはトリッシュ様。いくら彼女の仲間と言えどあまりなめられたくはない。
4.あの二人は味方か?トリッシュ殿にまかせよう。

【備考】
彼らはSBR関連の事、大統領の事、ジョナサンの時代の事、玉美の時代の事、フーゴ達の時代の事、この世界に来てからの事についての情報を交換しました(知っている範囲で)


【ナルシソ・アナスイ】
[スタンド]:『ダイバー・ダウン』
[時間軸]:SO17巻 空条承太郎に徐倫との結婚の許しを乞う直前
[状態]:全身ダメージ(中程度に回復)、 体力消耗(中)、精神消耗(中)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2(確認済)
[思考・状況]
基本行動方針:空条徐倫の意志を継ぎ、空条承太郎を止める。
0.徐倫……
1.情報を集める。
2.とりあえず目の前のやつらと情報交換だ。


【ジョニィ・ジョースター】
[スタンド]:『牙-タスク-』Act1
[時間軸]:SBR24巻 ネアポリス行きの船に乗船後
[状態]:疲労(小) 、困惑
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×2、リボルバー拳銃(6/6:予備弾薬残り18発)
[思考・状況]
基本行動方針:ジャイロに会いたい。
1.ジャイロを探す。
2.第三回放送を目安にマンハッタン・トリニティ教会に出向く
3.ジョナサン!?僕の本名と同じだ。僕と彼との関係は?
【備考】
ジョニィとアナスイは、トリッシュ達と情報交換をしました。この世界に来てからのこと、ジョナサンの時代のこと、玉美の時代のこと、フーゴ達の時代のこと、そして第二回の放送の内容について聞いています。

 
 


◆◆◆

 



 ジョルノとタルカス、イギーは、ヴァニラ・アイスの案内によりDIOの元へと歩を進めていた。

 


「しかし…DIOという男は一体何者なんだ…?」
 タルカスはヴァニラ・アイスを警戒しながら、ジョルノに問いかける。
「僕も、直接会ったことはありませんが……随分と、部下に慕われているようですね」
 言葉を濁し、ジョルノは前を行くヴァニラ・アイスを見つめる。
 ジョルノは、タルカスにDIOが自分の父だということを隠した。
 もしDIOという男が自分たちとは相容れない存在だった時、その情報が足かせになる可能性を考えたのだ。
 タルカスは情に厚い。ジョルノの父というだけで、DIOとの戦いに迷いが生じてしまうかもしれない。
「まずは、DIOに会ってみましょう。もちろん、警戒は怠らずに…」



(バカ野郎が…。DIOに会ったら、てめーらは確実に殺されるぞ…)
 ジョルノがあれこれと思考を巡らせている一方で、その答えを知っているイギーは、無言だった。
 彼は犬なので、何を言おうと伝わらないのだから、仕方がないのだが。
 DIOについて、イギーはアヴドゥル達から話を聞いていた。だから、この甘ちゃん達とは絶対に相容れないだろう、という予想はつく。
 イギーとて、スタンドで伝える方法も考えた。しかしそれでは、ヴァニラ・アイスに自分が目をつけられ、攻撃されてしまう。
(くそ、ジョーダンじゃねェ…。このままDIOに会ったら、オレは殺されるじゃねえか!スキを見て、逃げてやる…!!)

 

 イギーは、自分の保身のみを考える。

 彼にとって、逃亡を邪魔するタルカスとジョルノは、敵であるヴァニラ・アイスと同じくらい、邪魔な存在だった。

 
 


 ほどなくして、ジョルノ達は無事に目的地へと辿りついた。

 

 


「ここは…」
 ジョルノは思わず、声を上げた。
 サン・ジョルジョ・マジョーレ教会。
 第三回放送ではここにいる、とジョルノがミスタにメッセージを残した場所である。
「どうした?」
「いいえ。随分と、縁のある場所だなと思っただけです」

 トリッシュがディアボロに殺されかけ、ブチャラティが肉体の死を迎えた場所だ。
 そして、ディアボロを裏切ると決めた、始まりの場所でもある。
 そんな所に、自分の父がいるという。
 何と言う巡り合わせだろうか。

 
 
 

「何だ、誰もいないぞ…?」
 教会に一歩踏み込んだタルカスは、首をかしげる。
 教会の中は何があったのか荒れ放題で、とても人のいられる場所ではなさそうだ。
「ここに、DIOがいるんですか?」
「DIO“様”だ。正確には、ここの地下に、だ。ジョルノ、中に入ることができるのはお前だけだ。他の者はここで待っていろ」
 冷たく言い放つヴァニラ・アイスに、タルカスが吠える。
「待てッ!ジョルノだけとはどういうことだ!!オレ達も共に行かせてもらうぞ!!」
(げエェ――ッ!!冗談じゃねえ、オレはDIOになんか会いたくねえぞ!!)
 イギーの心の声は、当然のことながら誰にも聞こえない。
「従えないのなら、ここで…」
 ヴァニラ・アイスの殺気が膨れ上がる。

 

「落ち着いてください。僕なら大丈夫です」
 タルカスを制し、ジョルノが一歩前に出た。そして、胸のブローチをはずす。
「僕に何かあったら、このテントウムシで知らせます。どうかこのまま待っていてください。もし、このテントウムシに異変があったら…」
「分かった。オレがすぐお前を助けに行く」
 力強く言い切るタルカスに、ジョルノは苦笑した。
 ジョルノはタルカスに『逃げろ』と言うつもりだったのだが、この様子では言ったとしても聞かないだろう。
「それでは、行ってきます」
「ああ。気をつけろよ」

 

 

 

     ☆


 

 

 ヴァニラ・アイスは教会の地下の納骨堂へと続く扉を開けた。ジョルノは彼と共に地下へ降りていく。
 明かりは所々にあるロウソクだけで、視界は悪い。ジョルノは時々壁に手をつきながら、地下を進んでいった。
 納骨堂というだけあって、下へ行くほど空気が冷たくなっていく。

「……」
「……」
 この間、どちらも無言だった。

 

 ヴァニラ・アイスは、たとえジョルノがDIO の息子だったとしても、そこに何の感情も浮かばない。
 大事なのはDIOの意思のみ。殺せと言われれば殺す。守れと言われれば守るだけだ。
 また、ジョルノも、むやみにDIOについて聞くようなことはしなかった。自分の目で相手を判断すると、決めていたからだ。


 ヴァニラ・アイスの足が、急に止まる。

 

「DIO様。ジョルノ・ジョバァーナを連れて来ました」
 ヴァニラ・アイスがそう告げる。ジョルノは暗闇の奥を見つめた。
 しかし見えるものはなく、暗闇の奥から声だけが響く。
「そうか。よくやった、ヴァニラ・アイス。戻って来るのを、待ちわびていたぞ―――」
「………!」

 

 『よくやった』――――『よくやった』―――――!
 その言葉だけで、ヴァニラ・アイスは歓喜に震えた。
(やはり、DIO様は私を一番信頼しておられる。あのムーロロとかいう男よりも、マッシモ・ヴォルペとかいう男よりも、私を…!!)
 ヴァニラ・アイスはDIOの忠実な部下である。主君がどう思っていようと、主君のために動くことに変わりはない。だが、この時ヴァニラ・アイスはその考えを忘れ、ただ喜びを噛みしめた。
 つまりはそれほどそれらのことに拘っていたのだと、気付くことも、ない。

 

 わずかなロウソクの明かりに、DIOの艶めかしい唇だけが浮かび上がる。そして。

 

「もういいぞ、ヴァニラ・アイス」


 ―――同行者を、始末しろ―――

 

 声には出さず、ジョルノからは見えない位置でそう唇を動かした。

 

「はっ!!」
 内心は喜びに打ち震えながら、ヴァニラ・アイスは元の道を戻り始めた。

 




「………」
 ジョルノはDIOと二人きりになり、緊張した面持ちで暗闇を見詰める。
 DIOの姿ははっきりとは見えず、わずかに輪郭が分かる程度だ。


「よく来たな、ジョルノ」

 

 その闇の中から、先ほどとは違う、優しげな声が響いてきた。
「…ええ、はい。父さん」
 ジョルノの声が、わずかに上擦る。
「―――そうか、知っているのだな」
 男の態度は、まるで久しぶりに息子に会ったかのようなものだった。しかし、親子の対面はこれが初めてである。心のうちにするりと入り込まれるような感覚に、ジョルノの体は自然と強張った。

 

 ジョルノは相手と戦闘になることを考え、ここに来るまでの間、こっそりと周囲の壁や小石に触れ、仕込みはしておいた。
 しかし、それを忘れるほどの衝動が、今ジョルノを襲っていた。


 父。目の前にいるのは、父親だ。
 

 そう、自分の血が叫んでいる。
 トリッシュもディアボロが自分の父だと分かったし、その血によって奴がどこにいるかも感知することができた。それが、自分の身にも起きているのだ。


 そのことに、ジョルノは動揺していた。

 

 いつものジョルノなら、DIOという男を観察し、どういう人間かすぐに見抜いていただろう。
 だがこの時、ジョルノは冷静さを欠いていた。


 これまで、彼は『家族』というものにあまりに縁が薄かった。
 母も養父もジョルノを蔑ろにしてきたし、実父に至ってはもう会えないと思っていた。
 ジョルノはずっと父の写真を持ち歩いてきた。いつか会いたいとか、そんなはっきりとした理由があったわけではない。ただ、本当の父親なら義理の父のように暴力をふるうことはないだろう、という幼い頃の幻想が、まだそこには息づいていたのだ。

 

 ほんのわずかな、髪の毛一本分ほどの、親愛の情。



 それゆえ、ジョルノは目の前の男の邪悪さに気付くのが――――遅れてしまった。

 

 

 
 

 

 

【D-2 サン・ジョルジョ・マジョーレ教会/一日目 午後】
【DIO】
[時間軸]:JC27巻 承太郎の磁石のブラフに引っ掛かり、心臓をぶちぬかれかけた瞬間。
[スタンド]:『世界(ザ・ワールド)』
[状態]:全身ダメージ(大)疲労(大)
[装備]:シュトロハイムの足を断ち切った斧、携帯電話、ミスタの拳銃(0/6)
[道具]:基本支給品、スポーツ・マックスの首輪、麻薬チームの資料、地下地図、石仮面、
    リンプ・ビズキットのDISC、スポーツ・マックスの記憶DISC、予備弾薬18発、『ジョースター家とそのルーツ』『オール・アロング・ウォッチタワー』 のジョーカー
[思考・状況]
基本行動方針:『天国』に向かう方法について考える。
1.ジョルノ・ジョバァーナの血を吸って、身体を馴染ませたい。
2.承太郎、カーズらをこの手で始末する。
3.蓮見琢馬を会う。こちらは純粋な興味から。
4.セッコ、ヴォルペとも一度合流しておきたい。

 

【ヴァニラ・アイス】
[スタンド]:『クリーム』
[時間軸]:自分の首をはねる直前
[状態]:健康
[装備]:リー・エンフィールド(10/10)、予備弾薬30発
[道具]:基本支給品一式、点滴、ランダム支給品1(確認済み)、『オール・アロング・ウォッチタワー』 のダイヤのK
[思考・状況]
基本的行動方針:DIO様のために行動する。
1.タルカスとイギーを始末する。


【ジョルノ・ジョバァーナ】
[スタンド]:『ゴールド・エクスペリエンス』
[時間軸]:JC63巻ラスト、第五部終了直後
[状態]:体力消耗(小)
[装備]:閃光弾×3
[道具]:基本支給品一式、エイジャの赤石、不明支給品1~2(確認済み/ブラックモア) 地下地図、トランシーバー二つ
[思考・状況]
基本的思考:主催者を打倒し『夢』を叶える。
1.DIOを見定めなくては…。
2.ミスタ、ミキタカと合流したい。
3.第3回放送時にサン・ジョルジョ・マジョーレ教会、第4回放送時に悲劇詩人の家を指す
4.ブチャラティ…… アバッキオ……
[参考]
※時間軸の違いに気付きましたが、まだ誰にも話していません。
※ミキタカの知り合いについて名前、容姿、スタンド能力を聞きました。
※地下にはすでにGEを仕込んであります。


【タルカス】
[時間軸]:刑台で何発も斧を受け絶命する少し前
[状態]:健康、強い決意?(覚悟はできたものの、やや不安定)
[装備]:ジョースター家の甲冑の鉄槍
[道具]:ジョルノのテントウムシのブローチ
[思考・状況]
基本行動方針:スミレの分まで戦い抜き、主催者を倒す。
1.ジョルノが心配だ。
2.ブラフォードを殺す。(出来る事なら救いたいと考えている)
3.主催者を殺す。
4.育朗を探して、スミレのことを伝える
5.なぜジョルノは自分の身分などを知っていたのか?
※スタンドについての詳細な情報を把握していません。(ジョルノにざっくばらんに教えてもらいました)


【イギー】
[時間軸]:JC23巻 ダービー戦前
[スタンド]:『ザ・フール』
[状態]:首周りを僅かに噛み千切られた、前足に裂傷
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2(未確認)
[思考・状況]
基本行動方針:ここから脱出する。
1.放せ! やめろぉぉぉお!!
2.ちょっとオリコーなただの犬のフリをしておっさん(タルカス)を利用する。
3.花京院に違和感。
4.煙突(ジョルノ)が気に喰わない


 

 



◆◆◆



 



 トリッシュ達のいる家を出て、ジョナサンとフーゴは西に向かって歩いていた。
 フーゴは周囲を警戒しながら、ジョナサンにアバッキオのことを伝えた。



 ジョナサンは、アバッキオの真相を聞いて驚いた。

「そうか…アバッキオが、あの大男に…」
「そうなんです。しかし、それをナランチャに言うことはできなくて…」
 ジョナサンは大きく頷いた。今の不安定な状態のナランチャに、実はあの大男がアバッキオだったのだ、と打ち明けるのは、酷だ。
 自分が攻撃さえしなければ、アバッキオと合流できたのに。アバッキオを死なせずにすんだかもしれないのに―――。
 そんなことを、考えだすかもしれない。


「分かった。そういうことなら、僕も手伝おう。もうどちらも亡くなっているんだ。ナランチャがこれ以上悲しまないよう、協力するよ」
 そうジョナサンが言うと、フーゴはほっと息を吐きだした。
 アバッキオが死んだ時間のずれについて、ナランチャはともかく、ジョナサンを誤魔化すのは限界だった。
「ありがとうございます。それと、もう一つ…」
「なんだい?」
「敵のスタンド能力が、時間を飛び越えるものだという話はしましたよね?…ですから、言います。ナランチャは、僕の知っている時間では死んでいる」
「な…!?」
「もちろん、彼はあなたの言っていた吸血鬼だとか屍生人ではありません。彼は…」
「時間を飛び越えて、彼が生きている時間からここへ連れてこられた、と…?」
「はい、そうです。ジョナサンの理解が早くて助かりました」
 すでに時間の差について話をしていたフーゴにとって、それはついでのような話題だった。重荷を一つ下ろし、そのはずみでつい口に出してしまったような。

 

 だが、このことはジョナサンにとっては大きな意味を持つ。

 

「いや…僕も、その可能性を考えていなかったわけではないんだ。エリナのこと…父のこと…。彼らが時間を飛び越えてきたとしたら、全ての辻褄が合う。合って、しまう…」


 なるべく、考えないようにしていた。他人であってくれと、心から願っていた。
 だが、ナランチャという例が出てきたからには、そう言ってはいられない。
 もし。エリナが、自分と結婚した後にここに連れて来られていたとしたら。
 もし。父が、生きている時間から、ここに連れて来られていたとしたら。
 そして、もし。『ジョースター』という名の人間たちが、自分の知らない、自分の子や孫であったなら。

 
 

「僕は…知らないうちに、多くの家族を…失っていたのか…?」



「……!」
 茫然と呟くジョナサンを見て、フーゴはやっと自分の失態に気付いた。


 フーゴは、まだ出会って少しの時間しか経っていないジョナサンに、ある程度の信頼を寄せていた。
 吸血鬼に対抗できるという波紋が使え、こんな状況でも自分を見失わず、精神的にも強い。
 だが。
 いくらジョナサンでも、自分の家族が巻き込まれて気丈でいられるほど、強いはずがないではないか。
 アバッキオ、ブチャラティと続いた仲間の死に、生死の分からないジョルノ。フーゴも他に気が回らないほど、追いつめられていた。


「………すみません、僕は…」
「いや、いいんだ。おかげで気持ちの整理がついた。ありがとう、フーゴ」
 ジョナサンは無理に笑顔を見せ、足を止めた。
 大きく息を吸い、長く息を吐く。そして上を向き、そのまま彼は目を閉じた。
 つう、と一筋だけ、涙が流れる。


 フーゴには、ジョナサンにかけるべき言葉が見つからない。
 愛する人も家族も友人も。
 彼は、全てを失ってしまった。
 自分はまだいい。ナランチャがいる。トリッシュが、ミスタがいる。何よりジョルノという、大きな希望がある。
 だが。ジョナサンには、もう―――。


 


 やがて落ち着いたのか、ジョナサンは目を開け、フーゴに向き直る。
「さて、随分戻ってきてしまったね。そろそろ帰ろうか。きっとみんな、心配しているよ」
 それは、穏やかでいて、芯のある声だった。
 ジョナサンは、まだ折れてはいない。
 そのことに、フーゴは心から安堵した。
「…はい」
 フーゴは頷いたが、まだ心残りがあった。


 ムーロロのウォッチタワーと、接触できていないのだ。

 

 フーゴは、ただジョナサンと話がしたいという理由だけで、外に出てきたのではない。
 ムーロロのスタンドがフーゴを探しに戻ってきていないか、確かめる必要があったのだ。敵の強大さが分かった以上、相手の動きがつかめるムーロロの力は絶対に必要だ。
 だが、いまだに彼のスタンドは姿を見せない。
 スタンドを引っ込めるほどの事態になり、それが解決したのなら、ムーロロはまたスタンドを向かわせて来るだろう。
 しかし、それがないということは、事態はまだ解決していないのだろうか。
 それとも、ムーロロに何かあり、動けないのだろうか。


 スタンドを向かわせることのできない、何か。


 怪我か。敵襲か。だが、そういう理由なら、撤収する前にフーゴに一言何か言っていけばいい。
 よほど切迫した事態だったのだろうか。そう考えると、いなくなる前から何か様子がおかしかったような気がする。

 嫌な予感に、フーゴは身震いする。
 状況はどんどん悪くなっていく。信用できる人間は死に、敵は人質を手に入れた。主催者の正体はつかめたが、目的は分からない。
 果たして、我々に勝機はあるのだろうか――――?




「……なんだろう…?」
 ジョナサンがふと呟いた。
「どうかしましたか?」
「向こうから、何か感じるんだ…。ジョニィのときのような、何かを。それも、彼より強いものを、二つも…!!」
「それは…!」
 はっとフーゴも息をのむ。
 ジョナサンの言う“何か”は、トリッシュが持っているのと同じ、血縁と引きあう感覚だ。それでジョニィに出会えたのだから、信用できる人間に出会える確率は高い。
 だが、今は。
 迷うフーゴの前で、ジョナサンは走り出した。
「だめです!トリッシュ達と合流してから向かいましょう!!」
 フーゴは慌ててジョナサンを追う。
 二人で外に出ようと提案したのはフーゴだが、それはわずかな時間だけと思っていたからだ。二人だけでは、敵と遭遇した時の危険度が跳ねあがる。



「頼む!!」
 


 ジョナサンが叫ぶ。
 その瞳には、深い悲しみが浮かんでいた。

 

「頼む、行かせてくれないか…。嫌な予感がする。誰かに、命の危機が迫っている!もう、僕の家族が死ぬのは、嫌なんだ…!」

 それは、今まで聞いたことのない悲痛な叫びだった。
 必死なジョナサンに、いくつもの顔が重なる。
 ナランチャ。アバッキオ。トリッシュ。ミスタ。ブチャラティ。
 そして、なぜか一番強く重なったのは、ジョルノ・ジョバァーナだった。彼の悲愴な表情など、一度も見たことがないはずなのに。
 ――――それもそうだ。
 自分は、彼がそんな表情を浮かべた時、彼の傍にはいなかったのだから。


「…分かりました。僕も行きます」
「―――すまない」
 フーゴはジョナサンと共に走り出した。

 

 

 向かう先が、かつて“一歩を踏み出せなかった場所”であることを、フーゴは知らない。


 



 

 二人は、西―――サン・ジョルジョ・マジョーレ教会へとひた走る。


 

 

 


 

 

 

【D-5/一日目 午後】
【ジョナサン・ジョースター】
[能力]:『波紋法』
[時間軸]:怪人ドゥービー撃破後、ダイアーVSディオの直前
[状態]:全身ダメージ(小程度に回復)、貧血(ほぼ回復)、疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品(食料1、水ボトル少し消費)、不明支給品1~2(確認済、波紋に役立つアイテムなし)
[思考・状況]
基本行動方針:力を持たない人々を守りつつ、主催者を打倒。
1.先の敵に警戒。まだ襲ってくる可能性もあるんだから。
2.知り合いも過去や未来から来てるかも?
3.仲間の捜索、屍生人、吸血鬼の打倒。
4.ジョルノは……僕に似ている……?
※ジョナサンとDIO の肉体は共鳴し合っていますが、DIOと会ったときにどうなるかは分かりません。
※ジョナサンが現在感じているのは、ジョルノとDIOのみです。


【パンナコッタ・フーゴ】
[スタンド]:『パープル・ヘイズ・ディストーション』
[時間軸]:『恥知らずのパープルヘイズ』終了時点
[状態]:健康、やや困惑
[装備]:DIOの投げたナイフ1本
[道具]:基本支給品(食料1、水ボトル少し消費)、DIOの投げたナイフ×5、
[思考・状況]
基本行動方針:"ジョジョ"の夢と未来を受け継ぐ。
1.先の襲撃&追撃に引き続き警戒。
2.利用はお互い様、ムーロロと協力して情報を集め、ジョルノやブチャラティチームの仲間を探す(ウォッチタワーが二枚とも消えたため今の所はムーロロには連絡できません)
3.アバッキオ!?こんなはやく死ぬとは予想外だ。
4.ムーロロの身に何か起こったのか?
【備考】
『オール・アロング・ウォッチタワー』 のハートのAとハートの2はムーロロの元に帰り、消えました。
 
 

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162:ありえない筈の遭遇 ジョナサン・ジョースター 169:トリニティ・ブラッド -カルマ-
162:ありえない筈の遭遇 小林玉美 169:トリニティ・ブラッド -カルマ-
162:ありえない筈の遭遇 ナランチャ・ギルガ 169:トリニティ・ブラッド -カルマ-
162:ありえない筈の遭遇 パンナコッタ・フーゴ 169:トリニティ・ブラッド -カルマ-
162:ありえない筈の遭遇 トリッシュ・ウナ 169:トリニティ・ブラッド -カルマ-
162:ありえない筈の遭遇 ナルシソ・アナスイ 169:トリニティ・ブラッド -カルマ-
162:ありえない筈の遭遇 ジョニィ・ジョースター 169:トリニティ・ブラッド -カルマ-

157:デュラララ!!‐裏切りの夕焼け‐

タルカス 167:黄金の影

157:デュラララ!!‐裏切りの夕焼け‐

イギー 167:黄金の影

157:デュラララ!!‐裏切りの夕焼け‐

ジョルノ・ジョバァーナ 167:黄金の影

157:デュラララ!!‐裏切りの夕焼け‐

DIO 167:黄金の影

157:デュラララ!!‐裏切りの夕焼け‐

ヴァニラ・アイス 167:黄金の影

 

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最終更新:2014年06月24日 12:10