獣人スレ @ ウィキ内検索 / 「和風シルバニア」で検索した結果

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  • 和風シルバニア
    和風シルバニア 647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/06(月) 20 54 39 ID nQweUCMi ≫642 なんか、和風シルバニアになってしまった気がする。
  • 合作・短編
    ...1 643 絵 和風シルバニア スレ1 647 絵 老狐の釣り 題名 初出 媒体 作者(敬称略) 老狐の釣り スレ1 656 SS 老狐 スレ1 667 絵 飲めなかった狸 スレ1 672 SS 老狐と狸 スレ1 675 絵 二勝一敗 スレ1 681-682 SS 川獺(かわうそ) スレ1 692 絵 冬の穴蔵で 題名 初出 媒体 作者(敬称略) 冬の穴蔵で スレ3 97-99 SS 今夜は眠れない スレ3 104 絵 リルフィ スレ3 172 絵 レリ スレ3 174 絵
  • 総合
    ...1 643 絵 和風シルバニア スレ1 647 絵 老狐の釣り 題名 初出 媒体 作者(敬称略) 老狐の釣り スレ1 656 SS 老狐 スレ1 667 絵 飲めなかった狸 スレ1 672 SS 老狐と狸 スレ1 675 絵 二勝一敗 スレ1 681-682 SS 川獺(かわうそ) スレ1 692 絵 冬の穴蔵で 題名 初出 媒体 作者(敬称略) 冬の穴蔵で スレ3 97-99 SS 今夜は眠れない スレ3 104 絵 リルフィ スレ3 172 絵 レリ スレ3 174 絵 シリーズ化 ◆ケモノ学校 ◆FORMAT ◆難解な日常
  • スレ8>>347-348 喫茶・フレンドへいらっしゃい
    喫茶・フレンドへいらっしゃい とある路地裏の喫茶店。 古いたたずまいは個性のうち。時代遅れとは言わないが、ちょっと趣を感じさせる喫茶店。 誰の口とは言わないが、伝え伝わり広がって、ちょっとばかしケモノたちの住む佳望の街の人気を呼んでいた。 店の名は『喫茶・フレンド』と言う。 甘い声を店内に響かせて、二人の客は年代もののテーブルで向かい合わせに仲良く座る女子二人。 すらりと伸びた二人の脚は、よく磨かれたローファーで飾られる。紺のハイソとスカートからはケモノの毛並みが映える。 彼女らは、佳望学園の女子高生。春を迎えたカーディガンの制服姿は、二人をちょっとオトナに見せる。 ランプの明かりが温かく、椅子をぎししと軋ませながら、喫茶店は二人の女子高生を骨董の世界へと導く。 木目の感触をスカート越しに感じて、リオは恐る恐るメニューを眺めるが、向かい正面の子に笑...
  • スレ7>>527 魅惑のあずき
    魅惑のあずき 卓「…のど渇いた」 丈「な? いいだろこれ」 朱美「あ、ホントだ、おいしー♪」 百武「でしょー」 卓「三人で何してんですか」 百武「あら、御堂君」 朱美「あ、卓君、これね」 丈「新発売のコーラだ。お前も飲むか?」 卓「それは助かる」 百武(いいこと考えちゃった♪)コソコソ 丈「ん、あれ?あと何本かあったはずなんだが……悪い、ねえや」 卓「ええぇ…」 朱美「あ、じゃあこれ飲みなよ」 百武(計画通り…!!) 卓「おぉ、ありがと」 卓(ってあれ、これ間接キ…) 朱美「どーしたの卓君?」 百武「どうしたの御堂君?」(・∀・)ニヤニヤ 卓「あ、いや…い、いただきます」 卓「ぐふっ」 百武「みんなで飲もう」 朱美「とってもおいしい♪」 丈「新感覚和...
  • 月と兎
    月と兎 「せんせい、月で兎が餅つきしてるって本当?」 「うーん、どうだろうね・・・」 ススキが揺らぐ庭に面した和風の家の縁台に、二羽の兎が腰掛けていた。 「月に兎がいるかはともかく、餅つきをしてるってのは作り話かもね。」 月見団子をほおばりながら、先生と呼ばれた老兎が答えた。 「なんで? 先生月に行った事あるの?」 「月に行ったことはないが、元々満月を『望月(もちづき)』と呼び、それが転じて『餅つき』となり、兎が餅つきをしているということになったそうだ。」 「なーんだ、言葉遊びじゃないか! じゃぁ、月で兎が餅つきしてるって嘘なんだ。」 子供の兎はピンとたっていた耳をだらんと垂らし、必要以上に失望を露にした。 「まぁ、嘘じゃぁないかもしれないよ。」 「なんで?」 「月に兎がいるって話は、なぜか有史前から言われているから、本当に月に兎がいる...
  • スレ6>>892-893 命長し恋せよおっさん
    命長し恋せよおっさん 傾いてもなおさんさん照りの太陽にもまけず、たくさんの色鮮やかな花が咲いている。 心地よい土の香りを含んだ風が、すずやかに風鈴を鳴らす。まだ緑色のススキが柔らかにゆれる。 明るい夕暮れ。途切れることのないセミの声に包まれて、麦藁帽子の子供たちが駆けて行く。 「あちー」 ひとりごちても一人。 店頭には秋に向けた花の苗が並べられる。 季節を先取りした空間の中で、黒豹獣人の巨漢は、その巨体には似合わないオレンジ色のエプロンを身につけて作業している。 剪定と枯葉の処理が終わり、はさみを片付けると、古いパイプ椅子にギシと座る。 溜息を細く吹き、人肌に温まった不味い缶コーヒーを口に含む。 見上げた空の入道雲を見つめていると、自分がゆっくりと流れているような、そんな錯覚におちいる。 規則的にゆっくり首を振る扇風機ごしに時計を見や...
  • スレ8>>340 ているこんちぇると2
    ているこんちぇると2 340 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/03/29(月) 01 12 07 ID kzCx1Gw2 ≫333 最初は犬太&サンスーシで考えてたけど、反省して妥当なペアに。 ≫338 あう、ごめんなさい、実はジュニアなんです。 と言うか、私もジュニアとジュリアの違 いがイマイチ飲み込めていません。 ジュニアになったのは友達が乗ってるので資料が得 易かったってので。 ≫339 はい、細かいところの写真が多くてたいへん参考になりますです。
  • 風紀委員長は見た!
    風紀委員長は見た! 因幡リオ。 ウサギでまじめ、まじめのまーこ。 彼女は見てしまった。 草むらに隠れるようにして、馬の塚本がカマキリ鎌田の服を荒々しく脱がすのを! たまたま風紀委員の活動で休み時間に校内ゴミ拾いをしていたら、校舎の外にある草むらがざわざわ鳴るので、そんなものを見てしまったのだ。 感度良好なバニーイヤーがいけないのです。 (うわー!女性向け同人展開がわが校にもキタのか?!来てしまったのか?!!) でも、もっと良い掛け算があるでしょ、×が。 リオの脳内にある妄想機関がフルに回転を始める。 白倉×はづきち。うん、グッドだ。実験道具も使っちゃったりするに違いない。 犬上×張本。意外とリードする犬上、おっかなびっくりな張本。ムッハァ! ヨハン×ザッキー。おお!旧知の仲がいやらしいハッテンを遂げちゃうパターン。ヨハン、お前、綺...
  • スレ2>>711-718 FORMAT:2章
    スレ2>>711-718 FORMAT:2章 太陽が真上まで昇っている。 もう昼だ。 なかなか陸が見えてこないこと、 そして結局朝飯抜きになって極限の空腹状態に陥っていることもあって、 俺はかなり険しい顔をしていたことだろう。 シンディはというと、鼻歌なんか歌いながら遠くを眺めていたりしていた。 話は既にあらかた聴いた後だったから、もう彼女に用はないが、 何というか、船の上という狭い空間に二人しかいなくて、一人がこうして懸命に働いているのに もう一人が遊んでいるのを見たら誰だってムカつくだろ?画的にも。 とはいえ船の運転は彼女はできないし、特にやってほしいことなんて無かった。 ぶつけようの無いこの苛立ちのまま、俺はただひたすら船を陸にまで持っていく「作業」に専念するしかなかった。 吹雪が突然ピタリと止んだワケ、それは崩壊の影響によるもの...
  • スレ6>>968 間に合うのかしら?
    間に合うのかしら? 966 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2009/08/14(金) 20 27 53 ID 6zKwvPd3 そろそろ次スレの時期ですな。 そう言う訳で次スレのテンプレ案 獣人総合スレ 7もふもふ ~~~~~~~~~~~~~~~~ これで特に問題がないなら立ててくる。 967 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2009/08/14(金) 20 45 53 ID rL7GqPSx お、良いと思われます。お願いしますです。 968 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2009/08/14(金) 21 29 42 ID 8hawFMGl 969 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2009/08/14(金) 21 46 ...
  • スレ7>>718-723 戌忍ちひろ
    戌忍ちひろ  お昼時、芋羊羹のビニールをくしゃくしゃに丸めながら、張本丈は吐く息が白く濁っていることに気がついた。 口を窄めて息を吐くと、勢いよく真っ直ぐに吹き出し、さながら幼い頃にテレビの中で暴れていた怪獣の出すそれと似ているな、と思う。 「今朝ニュース見てたんだけどよ、どっか北の方で猛吹雪ンなってたぜ?それくらいの寒さ」  初等部の思い出に浸る丈の後ろで、チーターの水前寺清志郎が呟く。 少々不満の混じっているような声だった。 購買のそばメシパンを頬張りながらも、尾をゆらゆらとせわしなく揺らしているところからも、その心境が見て取れる。  仲間内ではゼンと呼ばれている彼は、陸上部に所属している為か筋肉質でありながらスマートな体形である。 外見だけなら女性受けがいいのだろうが、性格に少々問題があり、寄り付く女性は少ない。 「まあ、そろそろこっちでも雪が降ってもおかしくはな...
  • スレ8>>328 ているこんちぇると
    ているこんちぇると 328 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/03/22(月) 12 39 09 ID 5vhCDbtH ≫321 早いところ「for Little Tail」をCD化してくれないかなぁと、日々思っております。  KOKIAのアルバムのボーナストラックにでもこっそりでいいので… 自分で生んどいてミサコはどうにも上手く動かせないので何にでも出てくると嬉しいです。 と言うか、ミサコを出したせいなのか相対的にリオがどんどん壊れてく気がする… 塚本は良い子だよなぁ。現実にクラスメイトだったら苦手だと思うけど。
  • あにといもうと
    あにといもうと 授業の後にそのまま駆け込んだアルバイトからやっと開放されて帰り着いたのは、 もうそろそろ小さな子なら母親にベッドへと追い立てられる時分か。 アパートのドアを開けるとあまり広くもない部屋のすべての電灯が煌々と灯っている。 いつものこと、妹が居るからだ。 二人分の食器の並べられたダイニングテープルの横をぬけて妹を探すと、 案の定これも点けっぱなしのテレビの前に置かれた古びた小さなソファーの上で、 小さく丸まって眠りこけていた。これもいつものことだ。 そして僕はソファーの横に立ち、いつものように妹の寝顔を見つめながらしばし思いに耽る。 父が死んだのは妹が幼稚園ぐらいの頃だったか。ずいぶん長い患いだった様に思えるけど、 こないだ数えてみたらそうでもないようだ。妹はもうほとんど忘れてしまっているらしい。 それから母は僕たちふた...
  • スレ7>>534 Fur isode
    Fur isode 534 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 23 32 02 ID WlT8/Pfu サン先生は何着せても喜びそうで、或る意味ヨハンと同じ(笑)? 535 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 02 16 12 ID XXTohzxt 絶対に 「あ~れ~お代官様~」 「よいではないかよいではないか~」 って帯ほどいて遊ぶw 536 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 05 13 30 ID HzqbGaTM ≫534 何という執事 メイド喫茶 この執事になら結婚を申し込める自信がある(あれ?) 3人も似合いすぎ、特にサン先生の着物がヤバいw 537 名前: 創る...
  • 獅子宮だぜぇー
    獅子宮だぜぇー  ・学園、職員室にて。  サン先生「獅子宮だぜぇー。ワイルドだろぉー?」  リオ「サン先生。それ、獅子宮先生のコスのつもりですか…?」  サン先生「白先生の誕生会を開いたんだぜぇー。歳の数だけリアルにろうそく立てたんだぜぇー」  白先生(びきびき…)  サン先生「全部吹き消せなくて息継ぎしちゃうんだぜぇー。途中で蒸せるんだぜぇー」  リオ(ぷっ…)  サン先生「オキシドールの瓶のふた、捨てちゃうんだぜぇー」  白先生「(職員室から飛び出しながら)ちょっと、オキシドール持ってくる」 =========================  ・学園の職員駐輪場にて。  獅子宮「じゃあな、犬上少年。課題、忘れるなよ」  ヒカル「はい」    ...
  • スレ8>>395-405 太陽とケモノ
    太陽とケモノ びっくりした。 休みの日の昼下がり、図書館帰りの昼下がり。誰も通りかからない、ウチへの近道の細い路地。 たまたますれ違った、見知らぬイヌの男子の二人組み。尻尾がちょっと触れただけなのに、怖い顔して振り向いてきた。 「尻尾ぶつけといて、謝らないわけ?」 「……ごめんなさい」 「はあ?それだけで済むわけ?」 鈍く光る牙、濁った目。小さな子が目を合わせれば、泣き出してしまいそうな面構え。 二人とも目元の傷を隠さず誇りにする姿は、精悍と言えば聞こえがよいが、結局は柄が悪い。 謝れと言うから謝ったのに、言葉は通じても話しが通じないもどかしさ。目を合わせると、余計なことになりそうなのでわざと俯く。 早く帰って借りてきた本を読みたい。出来ることなら面倒なことは避けたいけれど、逃げ出すのは『片耳ジョン』の言葉に背くんだろう。 修羅場を潜り抜け、生きる勇気を諭す彼は、本の中だけでなくとも、ぼく...
  • スレ10>>179 今日も平和な佳望学園
    今日も平和な佳望学園 お昼休みはモンハンがデフォ。 ストーブの回りを取り囲み、皆がカチャカチャとPSPを弄っていた。 雄々しいタテガミを掻きむしりながら、獲得報酬一覧を見て馬が叫ぶ。 「クッソ!なんだよ!?なんで雌火竜の紅玉でねんだよ!妹連れてこいや利里!」 「んあー?失礼だぞー。俺の妹がこんなに可愛くないわけないぞー」 竜の利里はウロンな目付きでそう返す。 利里はリオレウスにとってもよく似てるから、レウスやレイアへの怒りは自然に利里に飛んでくるのだ。 “俺の妹がこんなにかわい″まで利里が喋った瞬間、 近くの席に居たウサギのリオのおっきな耳が脚気の診断みたいに立ち上がったが、誰も気にはとめなかった。 「コレ確率おかしいだろ!レイアと金火竜あわせたら2Gの頃のクック先生なみに倒してんのに!」 「…それはお前の運が悪すぎるんじゃね?」と、鹿の来栖は冷...
  • 月と牙。
    月と牙。  「いけないことばかりしているのかな……。わたしたち」  学園の誰も使っていない古ぼけた小部屋。  片隅のには一日を終えた学生カバンが二つ折り重なる。傍らには秋の匂いのサブバックが学生の本分を詰め込んでいる。 飛び切り新しいというわけでもないが、使い古されているというわけでもない。きれいに使用されている合皮のカバンの持ち主は、 学園でも「お姉さん」の香り漂う、女子生徒らのもの。彼女らもカバンと同じように二人折り重なって、秋の匂いを確かめ合う。  クロネコの佐村井美琴(みこと)、イヌの大場狗音(くおん)。人知れず、彼女らは集い確かめあう。何を?  言葉は少なく、お互いのことは口で分かり合う。どうやって?  ケモノのハートを揺さぶって、ケモノの瞳で見つめあう。何故に?  『甘噛み同好会』の過ちに、疑問を持ってはいけない。  背...
  • スレ5>>657 母への手紙
    母への手紙 『拝啓 天国の母さん。 そちらでは如何お過ごしでしょうか? ここはもう春も過ぎて少し汗ばむ位の陽気になりました。 不安と期待を入り混じらせながら始まった高校生活も既に一年が過ぎ、楽しく学園生活を満喫しています。 多分、母さんは俺の事が心配かと思いますが、俺は大丈夫です。 恐い顔だけど気が優しく友達想いな利里。 天真爛漫で場を明るくしてくれる朱美。 小学生の頃からの長い付き合いの二人と一緒なら、 これからどんなに辛い事や苦しい事があっても、俺は笑って乗り越えていけると思ってます。 血の繋がらない俺の事を、実の子の様に育ててくれている御堂夫婦。 少しそそっかしい所があるけど、何時もにこやかな笑顔で時には優しく時には厳しく俺に接してくれる利枝義母さん。 言葉数が少なく、感情を表に出さないけど俺の事を優しく見守り、時にはそっと手助けをし...
  • スレ10>>359-360 願い。
    願い。  気が付くと窓から地球がぼくを覗いていた。それにしても体が軽い。少しでも体を動かすとあらぬ方向へと進んでゆく。  「旅のお供になって頂いて、わたし嬉しいわ」  初めて聞く声、初めて見る顔。異国の血筋を漂わせるイヌの少女がぼくといっしょに体を浮かせていた。 慣れたような動きでぼくのほうへと一歩足を差し出して、両手でバランスを取っている。上手い。  無機質な室内は言うならば、快適さを取り払ったジェット機の機内のようだ。座るための椅子も、見栄を張るためのテレビもない。 外からぼくらを守るためだけに存在する丸い空間だった。彼女は自慢するように宙返りをぼくに見せると、幼いスカートが翻る。  「亜細亜州日本国・認識番号19465-0567。犬上ヒカルくんだよね」  「……そうだけど」  「ようこそ。もうすぐ月の側を通過するよ。窓辺に行こっ」 ...
  • スレ10>>139-141 「ごめんなさい」と「ありがとう」
    「ごめんなさい」と「ありがとう」 「先生なんだから、しっかりしてください!」 風紀委員長のリオは悔やんだ。感情に任せて怒鳴るなんて、いくらなんでも自分は子どもすぎるだろ、と。 しかし悔やんでも覆水盆には戻らず、ネコの教師の泊瀬谷は尻尾を巻くだけだった。ウサギの声にネコがおびえる。 どうしよう。ちょっとたしなめれば良かったかもしれないのに。先生相手に委員長ごときが注意するなんて。 泊瀬谷の代わりに抱えている出席簿をぎゅっと抱きしめて、リオは俯くほかに出来ることはないかと考える。 「因幡さん、ごめんなさい」 セリフをとられる。それは、わたしが言うべき言葉。先生が謝る理由はひとつもございません。 「先生、浮かれすぎてたかな」 「そんなことありませんって!ごめんなさい!」 「……そう」 「わたし、帰ります。もうすぐ下校時間だし……」 リオ...
  • スレ>>66-67 狼と少女
    スレ>>66-67 狼と少女  暗い森の中を、灰色の影が疾走している。長い距離を走り続けてきたのか、尖った口ををだらしなく開き、「ハッ、ハッ」と絶えず荒い息をしていた。  イヌ科の獣特有の長い舌を口から垂らし、全身を覆う毛皮は手入れをしていないのか、ボサボサの上に汚い灰色をしていた。  彼の金色の瞳がギラリと光り、木々の間に微かに覗く、灯りを見つけた。 「ぉおおおおんっ!!」  彼は自分の存在を知らせるように咆哮を上げると、地面を強く蹴り、一気にジャンプする。  目前に迫った木の枝を掴み、その上に乗っかると、踏み台にして木のてっぺんまで飛び上がった。  森の中に居たときはよく見えなかった彼の姿が、月明かりの元に照らされる。  人のように二本の足で立ちながら、狼の顔と全身を包む毛皮を持っている。腕は長く、足も人とは違い、どちらかと言うと獣のものに近い。  背...
  • スレ2>>160-213 親友以上恋人未満? 後編
    前編へ 親友以上恋人未満? 後編 そのまま数分ほど歩き、ずっと黙ってるのも難だしと俺が何か言い出そうとした矢先。 急に立ち止まった朱美が、ある場所を指差し 「あ、あそこよ! あの赤い三角屋根の店、あれが私の言ってたスイーツショップよ」 「へぇ、随分とこじんまりとした店じゃないか……」 指差されたその先には、『菓子店 連峰』と書かれた看板の喫茶店と言っても通用する位の小さなお店があった。 スイーツショップと言うんだからもう少し派手な物かと思ったが、少し拍子抜け。 まあ、スイーツショップは派手な物だとか決め付ける方もおかしいと言えばおかしいのだが……。 「あの連峰って店の目玉はスイーツマウンテンDXだって。なんだかその名前に心惹かれるものがあるよね~」 と、背負っていたバックから取り出した女性誌に書かれている目的の店に関する記事...
  • スレ5>>136-139 尻尾堂雑記譚
    尻尾堂雑記譚 「おーい、おやじ居るか?」 「居らん!」 蕗の森に構える古書店『尻尾堂』に現れた古文教師・帆崎尚武の声を聞くなり、店主のおやじは即答した。 帆崎は自宅の如くためらい無く奥に進み、一人通れるかどうか分らない山積みにされた古書を掻き分けると、 本棚に挟まれた店舗隅の椅子にどっかと座り、イヌハッカのタバコをのらりくらりとふかすおやじが埋没していた。 帆崎の飽きれ顔は親父には届かない。体中の毛並みが埃で煤けることを帆崎は気にする一方、 おやじは煙のために自分の時間を費やすことに熱心であった。あえて、帆崎の顔を見ずにおやじはセリフを吐き捨てる。 「誰だ。おまえ」 「ふう、帆崎だよ。帆崎尚武。古いお得意様を忘れるほどボケちまったのか?」 「三十路のハナタレが何をぬかす。この間まで売り物の本に座って万葉集を読んでただろ」 「それ、高校...
  • スレ10>>155-158 ネコの願い
    ネコの願い 「ネコの日は、ネコの願いをなんでも叶えてくれる日」 そう信じていたころを思い出しながら、ネコの古文教師・帆崎は学内にある図書館の本棚を見上げていた。 実家で読み漁った本は、爪で傷だらけになるまで読んだ。 初めて夜更かししたときは、同じネコたちが他の種族に見せない姿を垣間見た気がした。 恋心に苦しむようになったときは、自分の尻尾の存在に疑問を感じていた。 社会に飛び出したとき、自分は果たしてガキな大人なのか大人なガキなのかと悩んだ。 そして、一生を捧げることが出来る娘を抱いたとき、大人になる前の帆崎の姿はいなかった。 何の因果か、古文を教える職に就いた。「つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて」とのんきに暮らすことなんかは出来ない。 今を生きる古文教師なのに、昔の物書きの気持ちを汲み取らず、現代の物差しに当ててしまうなんて。だか...
  • 学園祭ライブネタ
    スレ2>>752-756 学園祭ライブネタ 学園祭前日。いや、正確にはたったいま学園祭当日になったばかりである。 学校の近くの香取楽器店の貸しスタジオでのこと。「ルーズビート」の4人はライブのリハーサルも終え、一息ついていた。 「おい、ジョー。いつも言ってるんだが、サビの手前のところ、ふらふらしてるぞ」 弦を拭きながら文句を言うのは礼野翔子。人間の少女だ。男勝りな性格で、頭の上がるクラスの男子は殆どいない。 自分の容姿に興味がないのか、髪の毛は癖毛だらけ、化粧もしていない。その風貌はさながらスケバンといったところか。 「んなこと言ってもな、俺達の手じゃあなかなか弦が押さえにくいんだよな。」 言い返すのは狼人の張本丈(はりもとじょう)。何事に対してもゆったりと構えているおり、授業中はいつも寝てばかりいる。 190cmの巨体だが、人と目の高さを合わせるためか姿勢...
  • スレ4>>930-934 直情径行
    直情径行 「うー寒寒。名残雪にしても降り過ぎだろ、コレ」 春も目前に控えたとある休日、俺は文字通り凍えるような寒さに身を震わせながら独り呟きを漏らした。 もう啓蟄を過ぎた時期だと言うのに、冬の最後っ屁の様に雪が降り続いている。 この調子だと周囲が雪景色に変わるまでそう時間は掛からないだろう。 こんな雪の日となれば、イヌ族や白熊族のケモノ達はさぞかし喜び勇んで外へ飛び出して行くことだろう。 しかし、毛皮の無い人間である俺にとしては、こう言う日は自分の家でコタツに入りながら携帯ゲームと行きたい所である。 だが生憎、今の俺にはこのくそ寒い中、外へ繰り出さなければならない理由があった。 「ったく、利里の奴、何処へ行ったんだ?」 そう、TVニュースで啓蟄が過ぎた事を知った利里が外へと(それも雪が降る中)遊びに出てしまい。 利里が冬眠し出...
  • 瞳に恋して!
    瞳に恋して!    『Can t Take My Eyes Off You ~瞳に恋して!~』  「わたしもお料理頑張るから、清志郎くんも陸上の大会頑張ってね」  この一言で水前寺清志郎は胸を弾丸で打ち抜かれたような気がした。甘い言葉に気をつけろ。でも、その甘さに甘えていいじゃないか。 ジャージ姿の清志郎は学校の渡り廊下で想い人から告げられたセリフを何度も繰り返していた。星野りんごというウサギの子を目の前に。  星野りんごはレストランの娘だ。なので料理はお手の物。もちろん、清志郎の目当てはりんごの作る料理ではない。  清志郎が星野りんごに夢中になった理由をよく覚えていない。人を好きになる理由はいらない、とはよく言ったもので清志郎も その理由を探ろうとはしなかった。ただ、彼女をずっと追いかけていたい、そして心を奪ってしまいたいと思っていたのだか...
  • スレ10>>244-250 牛乳会
    牛乳会  「みんなで飲めば大丈夫だニャ」  ミケ、クロ、そしてコレッタの仲良し三人組がそれぞれ牛乳瓶を持ってお昼休みの教室に固まっていた。きんきんに冷たくなった 牛乳瓶は冷や汗をかきながら、佳望学園・初等部のお子たちの手に収まる。じわじわと彼女らの浅い手の毛並みを濡らしてゆく。  勝気なクロ、マイペースなミケ、そして不安げなコレッタ。彼女らが挑まんとする相手は『牛乳』。そう、白くて舌触りのまろやかな 地上に生きとし生ける者が口にする『しろいえきたい』。くんくんとにおいを気にするのは白い子ネコのコレッタだ。  みんなで牛乳を飲もうね。彼女らが始めたのが『牛乳会』であった。会の始まりのきっかけはコレッタだった。 いくら瓶の口のにおいを気にしても仕方がないことは分かりきっているのに、コレッタはくんくんと鼻を鳴らす。それをバカにするのは 決まってクロだ。クロは...
  • スレ2>>535-538 いのりんと!
    スレ2>>535-538 いのりんと! 「シロ先生のお父さんって、どんな方ですか?」 「…ふっ、どんな思い出があったかな…。わたしと似てるってよく言われるよ」 シロ先生と泊瀬谷先生のふたりは、昼休みのまったりとした時間、コーヒーを飲みながら静かに過ごしていた。 泊瀬谷先生は外を眺めながら、温かそうな湯気が立つコーヒーが入ったマグカップを両手で持っている。 一方、魚の絵の描かれたマグカップを軽く回しながらシロ先生は聞き返す。 「どうした…?突然」 「いや…ちょっとですね、この間弟からメールが来て、父さんが『姉ちゃんは元気か』ってばかり言っているって。 それで、わたしのお父さんのことをちょっと思い出しちゃったんですよ」 「ほう。泊瀬谷先生の」 「うちの父、メールとかそういうのに弱くって…いつも弟頼りなんですよ」 薄っすらコーヒーに映りこむ泊瀬谷先生...
  • スレ3>>297-313 FORMAT:4章
    スレ3 297-313 FORMAT:4章 「とりあえず、どうする?」 「どうするったって…もう行くアテないんだろ?」 クロンファートでの異常気象。 あれは全てビリアルデの幹部と名乗るウルカという女の仕業だった。 何のためにあんな事をしたのかは定かではないが、何にしろバグに関しての件は結局振り出しに戻ってしまった。 「まぁ、どの道日は暮れちゃったんだ。明日に備えて休もう。」 「…そうね。」 長かったような短かったような。 今日という日は過ぎ去る準備を始めようとしていた。 ひとまず目に留まった大きな木の近くに腰を下ろした。 「今日はさすがに飯抜き…よね。」 シンディは空を見上げながらお腹に手を当てて言う。 「…だな。はぁ…規則正しく三食摂りたい。」 「ワガママ言わないの。…あれ、ソフィは?」 「……あれ、いねぇ。さっき...
  • スレ9>>52-59 オトナの子ネコ
    オトナの子ネコ 「助けてっス!!!ボクの人生最大の危機を助けて欲しいッス!!」 いつもは静かなそよ風吹き抜ける午後の佳望学園の図書室で、けたたましい悲鳴がいきなり広がった。 声の主は保健委員。ケモノの尻尾をふりふりと、ケモノの脚をぶらぶらと、そして窓際でハードカバーのラノベを一人で楽しく読んでいたところ 風紀委員長・ウサギの因幡リオの長い耳に、嫌というほど突き刺さった。それはもう、見ているのが痛いくらい。 ちょっと高めの本棚の一番上の本を取ろうとしていたのだが、片手を棚に引っ掛けて地上50cmの宙ぶらりん。 いつも被っている海賊の帽子が揺れる。眠気眼のリオの耳も同じくゆらゆらと揺れていた。 「うるさいなあ、保健委員は」 折角の放課後の時間ぐらいはのんびり読書を楽しみたいものだ。その場所を誰からも侵されたくないというのは誰しも考えること。 出来ることなら耳を塞ぎたい...
  • ひきこもり姫
    ひきこもり姫  恋に落ちるならコイツだと、一台のバイクをしげしげと近くで眺める少女がいた。  男子を見るなら足元から、教科書どおりのチェックポイントから逸さず黒光りする泥除けを見つめていた。  吸い込まれそうな黒いタンクに彼女の真っ白な毛並みが反射する。同じく真っ白な外はねショートの髪が乱れても 気にしないぐらい、彼女はじっとバイクを見つめ続けていた。学校帰りの寄り道は楽しいと、言わんばかりに。  「おや?いらっしゃい。また来たね」  店頭に並んだバイクが眩しい。中古とはいえタンクは輝き衰えず、マフラーも錆が無い。  曲線美を主張したタンクは女性らしさを髣髴されて、むき出しの空冷のエンジンは野性味あふれた男性らしさ。 単気筒のシンプルな構造は一本気な性格とも言えるし、見方によっちゃあ一途だとも言える。物は言いよう。  女の子が男子に恋焦がれ...
  • スレ>>91-95 ヌコ小学校
    ヌコ小学校 黒と三毛の仲良しコンビが大きな声で話している。 薄緑の耐火カーテンがはためく教室は、子猫達で溢れかえっていた。 次の授業は体育。 今年最後になるであろうプールの時間だ。 「スク水ってダサいニャ。フリフリのAラインとか着たいニャ」 お洒落好きの黒が三毛に話しかける。緑の瞳がクリクリとよく動く。 「同感ニャ。でもクラスの男子なんか誘う価値無いニャ」 三毛が金色の瞳に勝ち気な光を宿し、回りのクラスメイト達を一瞥して、同意した。 発育が良く、その上挑発的な二人に見とれていた男子達が、一斉に視線を泳がす。 皆驚きすぎて毛が逆立っている。バレバレ。 低学年クラスは男女で更衣室分けが無く、一様に全員が教室で着替えている。 だから、男子は目のやり場に困るのだ。 「ニャハハ!確かに価値無さそうニャ!」...
  • スレ10>>23-27 きつねの子
    きつねの子 最悪だ。 カレーうどんのつゆが、わたしの手にはねた。 母さんが弁当を作り忘れたから、たまに学食に行くとコレだ。ほっておとくと、取れなくなるからたちが悪い。 「風紀委員長であるわたしとしたことがー。あーん!!」 自慢の白く柔らかいウサギの毛並みが、カレーの香りとともに染み付いて午後の授業のための集中力を奪ってしまう。 とろみの付いたうどんのつゆは、なかなか冷めずわたしのメガネをいたずらに白くするだけ。カレーの風味もどこかへ消えてしまった。 今日は毎月楽しみにしている『コミック・モッフ』の発売日だから、きっと浮かれてしまっていたのだろう。 返却口に食器を返すとすぐさまに、学食側の洗面所へとはせ参じた。誰かが見ているような気がして、落ち着かない。 無駄だと思いつつ、洗面所で染まった箇所を洗うが、悲しくも事態は前と変わることはなかった。 た...
  • スレ7>>785-803 妹の街
    妹の街     闇夜を切り裂く騎士のように、鋼鉄の馬に乗り街を駆ける。一筋のライトの光は誇り高き剣のよう。 巨大なるエンジンの爆音は彼の溢れんばかりの血気のように。漆黒の夜に走る愛車は、いつもより機嫌がいいようだ。 「この街も久しぶりだよな」 ヘルメット越しに聞こえる街の寝息が懐かしく、この街に生まれたことに感謝する一人のさすらいネコ。 彼の名は『浅川・シャルヒャー・トランジット』。カギ尾のネコは、闇夜の紳士となる。 誰もが眠る街を一人走りぬける爽快感。星空を支配した気分がするのか、浅川のスロットルを回す手は幾ばくか調子が良い。 「夜はネコのもの」だとかつて誰かが言っていた。あながちそれは間違っていないのだと、浅川は通り抜ける風で感じる。 昼間は愛用の一眼レフ片手に、街を写し、木を写し、雲を写し。写真家の命を燃やし続けていた。 夜は相棒をV-MAXに変えて、リッター級のエンジンの荒馬を乗り...
  • プラグイン/ニュース
    ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 真女神転生5攻略Wiki|メガテン5 - AppMedia(アップメディア) ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」(2021年12月6日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「N...
  • スレ7>>326-340 月夜の浜辺で~二日目の夜
    月夜の浜辺で~二日目の夜     林間学校二日目の深夜。 前日の枕投げバトルロワイヤルの疲れもあり、男子生徒たちは全員が寝静まっていた。 部屋は静まり返っている、とは言い難い大いびきが響いているのだが、それで目を覚ます者はいない。 二日目の夜は、このまま平和に朝を迎えるものと思われた。 「ぐふぅ!!」 そんな平和は突如として乱される。声を上げた彼は、哀れな被害者だった。 腹部への強烈な衝撃によって、少年は深い眠りから急激に覚醒させられてしまった。 ぼやける視界で腹に乗った異物を確認する。それはずっしりと重く、ゴツゴツと硬い質感の円錐形。 円錐の根本をたどると、大音量のいびきを立てる友人の背中に繋がっていた。 「お前………」 彼らの太く長く、そして重い尻尾は危険だ。 だからリザードマンの二人には、寝返りをうっても周囲に被害が及ばない位置まで離れてもらったはずなのだが。 その一人、竜崎利里の素...
  • スレ8>>270-275 リオとミサコとお姉さま
    リオとミサコとお姉さま 「ミサミサ、頼みがある……。わたしを救うために聞いてくれ」 「はい!因幡先輩のためなら、番場道産子(バンバ・ミサコ)は身を粉にする覚悟です!」 きょうもまた一日の疲れを癒そうと地上の寝床へ太陽が傾き始めた頃、ウサギとウマの少女のシルエットが紅の空に浮かび上がっていた。 佳望学園の中庭にて、ウサギの風紀委員長・因幡リオは寒風に長い耳を揺らしながら、汚れの無い後輩に相談を申し立てた。 風紀委員の後輩であるウマの番場道産子、通称「ミサミサ」は、敬愛なる先輩から呼び止められると脚をそろえて背筋を伸ばし、 濁り無くも清々しくもある声で明朗活発に先輩へ返事する。肩から掛けた武道用具を入れたバッグは、彼女を凛々しく見せる立役者。 褐色の肌のミサコは風紀委員として学園の乱れを正すと共に、なぎなた部の副部長として活躍する文武両道を地で行く少女。 2m近...
  • スレ5>>12-19 そよ風の悪戯
    そよ風の悪戯 見慣れぬバイクが校門で止まっていた。 帰りがけのぼくを引き止めるネコの女性がいた。 「ヒカルくんだよね?覚えてる?わたしのこと…」 ぼくは大きく首を縦に振ると、彼女はバイクのエンジンを静かに黙らせた。 レトロチックなバイクに跨る彼女は確か名を『杉本ミナ』と言ったはず。 短い金色の髪が光りを受けて白く輝くヘルメットから顔を見せ、 古めかしい車体の大きなバイクは楽々と彼女の細い体で操られていた。 まるで荒れ狂う馬に跨るジャンヌ・ダルクのように。 「ねえ、どこに止めたらいいかな…。コイツったら」 「えっと、自転車置き場があるのでこっちにどうぞ。すぎも…」 「ミナでいいよ!」 気持ちいいくらいからっと澄んだ女の子らしい声が、端的に彼女の性格をよく表す気がする。 ミナはすっと尻尾を振り回しながらバイクから...
  • スレ8>>502-514 若頭は12歳(幼女)外伝 隻眼の獅子編【承】
    若頭は12歳(幼女)外伝 隻眼の獅子編 【承】 「はぁ……結局、一晩世話になる事になってしまった……」 それから幾数時の時間が流れ、日も完全に沈みきった頃。 私は屋敷のやたらと長い縁側で独り座り、すっかり雨の止んだ星空を恨みがましく睨みつつ愚痴を漏らした。 結局、雨は空が完全に暗くなるまで降り続け、それ以降はその土砂降りが嘘のような綺麗な星空を見せた。 ――だが、私は帰れなかった。 今から2時間ほど前、土砂崩れが起きたと言う報せがあったのだ。 ――そう、私が濃霧に遭遇した後、この街に入る時に通って行ったあの峠道に。 話によると、土砂崩れは小規模ながらも峠道の複数箇所に起きたとの事で。 少なくとも、安全が確認できるまでの間は完全に通行止め、との事だそうだ。 つまり、私は帰り道を塞がれてしまった訳だ。 (無論、峠道に行ったからといって、帰れると言う保証は何処にもない訳だが……) 無論の事なが...
  • スレ4>>526-534 さよなら早良なずな
    さよなら早良なずな 「あの、あの…、泊瀬谷センセ!これ…受け取ってください!」 「ええ?」 「センセ!それじゃあ!!」 わたしが仕事を終えて帰宅しようと自転車置き場に向かう途中のことだった。 一人のシロネコの少女がわたしにきれいな包み紙で飾られた小箱を渡して、何処かへすっとんでいった。 金色の腰まで伸びた長い髪、黒のビーニーキャップ、そしてまだまだ寒いというのに薄そうなシャツと フリルのミニスカートを身にまとっていた少女。ガールズバンドのボーカルかのような雰囲気さえ漂わせる。 彼女の歳はわたしの受け持つ高等部の生徒と同じくらいか。他校の生徒としたら、どうやってここに入ってきたのだろう。 さらに不思議なことに、初対面なのに彼女は私の名前を知っていたのは何故だ。あれこれと頭の中がぐるぐると酔う。 確かに添えられたカードには『泊瀬谷先生へ』と書...
  • スレ5>>713-718 ねこまんま
    ねこまんま 「因幡くんじゃないか?奇遇だね。きっと神様からのぼくへのご褒美じゃないのかな?」 「しっかり屋さんとはいつもと違う、ポップでキュートな格好の因幡くんもいいじゃないか。このヨハンが言うんだからね!」 「風紀委員・因幡くんもいいけど、やっぱり女の子してる因幡くんがいちばんだよ!そう思わないか?」 軽薄。勘違い。そして、ご機嫌取り。 人を悲しい気持ちにさせる為だけの言葉のような男が因幡リオの目の前に居る。ヨハンだ。 リオは日曜日を利用してちょっとした旅行も兼ね、よその街で開かれた同人即売会『こみけっと』に出かけていた。その帰り道のこと。 人の波にもまれてどっと疲れているときに、リオがいちばん会いたくないヤツに出会ってしまったのだ。 のんきに愛車の窓から顔を出して、家路を急ぐ人が溢れる駅前通りにてキャリーカートを引きずりながら とぼとぼと歩くリ...
  • スレ5>>473-520 ヒカルの御堂家訪問後編
    ヒカルの御堂家訪問 後編 前編 「ここが親父の部屋だ」 「……」 俺の部屋から二部屋隣に有る、親父の書斎兼仕事部屋の前に俺とヒカルは到着した。 俺達の前で堅く閉ざされた重厚な書斎の扉は、果してヒカルにとっては如何見えているのだろうか? 皇帝が控える謁見の間へ続く扉か、それとも暗黒の魔王が待ち構える部屋へ続く扉か。 そのうちのどっちなのかは、彼の緊張した横顔からは読み取る事は出来ない。 そう考えている俺へ、唐突にこちらへ顔を向けたヒカルが問いかけてきた 「ねえ、今、ぼく達が部屋に入ってきたらお父さんの仕事の邪魔になったりしないかな…?」 「あ? ああ、この時間だと今は筆を休めている頃だろうし、入っても大丈夫だろう」 「え? そうなんだ…」 「親父はな、執筆作業をするのは1日に8時間まで、と決めてるんだ。 ンで、その理由を聞い...
  • スレ8>>67-74 慢心の代償
    慢心の代償 どんよりとした曇り空の下、其処にあるのは骸(むくろ)の山。 しかし、それは生物の物ではなく、金属と樹脂で構成された機械の骸。 古いオイルのすえた臭いが漂う其処は、国道沿いにあるジャンク屋裏手のジャンク置き場。 積み上げられた車のフレームは骸骨の様にも見え、地に染み付いたオイルは血液を思わせ、 その上に並べられた錆まみれのエンジンは打ち棄てられた臓(はらわた)の如く。 其処はまさしく機械の墓場と言っても良い場所と言えた。 そんな機械の墓場の一角でうずたかく積まれた小さな機械部品の山。 命を、意識を持たぬ筈のそれが、まるで身じろぎをする様に2度3度、もそもそと左右に揺れる。 やがて山の頂上辺りのクラッチの為れの果てが、重力に従って転がり落ちると同時に、機械の山が弾け飛んだ。 「いぃぃぃぃぃぃぃやっったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!...
  • スレ2>>160-213 親友以上恋人未満? 前編
    親友以上恋人未満? 前編 「ったく、もう三十分も遅刻だ……」 秋晴れも何処か心地よい休日の、昼ご飯にはちょっと早い時間帯。 人の往来の激しい駅前の忠犬すかりょん像の前で、俺、御堂 卓(みどう すぐる)は時計を見やり独り言を漏らした。 にしても、大体忠犬にすかりょんって名前は如何なんだ、 とか心の中でくだらないツッコミをするのは、これで三度目だ。 「何時もだったらアイツ、約束の時間前には来ててもおかしくない筈なのに……ひょっとして何かあったのか……?」 先ほどまで俺の横でボーっと待っていた犬の少年が、彼女であろう猫の少女と連れ立っていくのを横目に、 俺は約束の時間になっても未だに来ない親友の身を案じ、再度。呟きを漏らす。 一応言っておくが、単にすれ違い、だとか、見つけてない、とか言う事はないだろう。 何せ、俺の親友ってのは一目見た...
  • スレ4>>99-132 Blue sky ~この青い空に春を呼ぶ~ "前編"
    Blue sky ~この青い空に春を呼ぶ~ "前編" ひゅん…ひゅん…ひゅんひゅんひゅんひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんんんん……… 最初はゆっくりと廻り始めたプロペラは、モーターの唸りと共に次第に回転の早さを増し モーターの音が風鳴りの様な音になる頃には、 プロペラの先端に塗った黄色い塗料が丸く輪郭を成す様に見える様になる。 ランティングギアのブレーキを解除、するとプロペラから生まれる推力によって徐々に機体が加速して行く。 その加速をより早める為、俺は自転車から流用したペダルを強くこぎ始める。 第1加速………第2加速………第3加速………離陸速度に到達! 翼のフラップを動かし、翼への揚力を最大にして、機首を引き起こす! 十分な加速と揚力を得て、機体は風に乗り、 重力のくびきから解き放たれ、今、地上から飛び立つ! ...
  • スレ6>>24-42 ある晴れた日に
    ある晴れた日に 晴れた日は空を飛ぶに限る。 これは昔の偉人が言い出した事ではない、飛澤家に受け継がれる持論である。 確かに、晴れた日の青空を見上げるのは気分も良いし、太陽の光を受けた景色も何処か輝いても見える。 こう言う日は両の翼を広げ、風の吹く限り何処までも飛んで行けたら気持ちの良い事間違い無しだ。 こればかりは、空を飛べる種族の特権と言える筈だ。……多分。 「朱美、空を飛ぶなら飛んでる人の動きには気を付けなさいね?  「分かってるわよ、お母さん」 「それと、突風にも気を付けなさいよ? 今日は風が強いと天気予報でいってたから」 「はいはい、気を付けるわ。それじゃ、行ってきます」 余計なおせっかいを掛けてくるお母さんの言葉を振りきって、あたしは玄関から文字通り飛び出す。 額の髑髏マークと耳を入れる為の尖った形をしたスペースがチャームポイントの自作の皮製の飛行帽にゴーグル、 蝙蝠のマークをあ...
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