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「北へ。!」3

約半年ぶりの北の大地
事前に律から「寒いから本気で防寒してこいよ」とは言われたけど、マジで寒い
あれからメールを毎日のようにしていた
電話は金が掛かるからあんまりできなかったけど・・・
ものすごい緊張する。毎日メールして、たまに電話してたのに、いざ合うとなると・・・ヤバい・・・
律「アニキ~!」
ガバ
急に後ろから抱きつかれてよろけそうになる
俺「急に後ろからくるな!ってか抱きつくな!」
律「だってさぁ・・・」
ふくれっ面がかわいかった
俺「久しぶり」
律「うん!毎日メールしてたのになw」
俺「なんか変な感じだな」
律「へへwとりあえずいこ!」
移動中、毎日メールしてた内容と同じ事を話しているのに、面と向かって話してるととてもたのしかった

律「アニキはまたこの部屋使っていいよ」
俺「なんだか懐かしいなぁ」
律「アニキが使ってから誰にも使わせてないんだからな」
俺「なんだそれwところでさ、律は明日は暇か?よかったら函館にいかないか?」
律「うん!函館なんて小さい頃に行って以来だなぁ」
俺「もしかして・・・結構掛かるのか?」
律「電車で3時間ぐらい?」
俺「そんなに・・・?」
律「アニキと一緒ならあっというまだよ///」
俺「いや///ならはやくでないとな!」
律「だな!寝坊したら許さないからな!」
俺「そのまま律に返してやんよ」
律「私が朝刊とりに行く係だから早いんですよ~だ。アニキは毎日遅かったから知らないだろうけど」
俺「似合わねぇ・・・」
律「ひどいなぁwとりあえず寝坊厳禁!」
俺「わ~ってるって」

夕飯もそこそこに、長旅の疲れもあるし早めにベッドに潜り込んだ
取り合えず、明日が第一関門だ

律「おっきろー!」
ボフッ
なんだこのデジャヴ・・・
律「ほんっとにアニキ朝が弱いんだから」
俺「だからさ、もっと優しく起こしてくれよ・・・」
律「呼んでも揺すっても起きませんでしたが、何か?」
俺「ちゅーしてくれたら気分よk」
バシィ
律「早く準備しろって///ご飯食べてないのアニキだけなんだから」
準備を始めた。真っ赤になったホホをさすりながら

律が言ってた通り、函館までの時間はあっという間だった
ガラス工房、運河、異国情緒あふれる町並みを楽しんだ
ガラス工房にいた金髪の女の子(律みたいに凸な・・・)子が可愛かったなんて口が裂けても言えない

さすがに北の冬は日暮れが早い
「せっかくだから」と律を函館山に誘った
第一関門を突破するために

律「うっはぁ!すっごい夜景だなぁ」
俺「すごいな。ものすごくきれいに見えるな」
たあいのない会話の中・・・俺は意を決して律に話しかけた
俺「明日、イルミネーションカウントダウンいかないか?」
律「え・・・?」
俺は肯定の言葉が帰ってくる事だけしか考えてなかった
しかし・・・そこには戸惑った顔の律がいた
律「ちょっとまって・・・いきなり言われても・・・困るよ・・・」
そのまま、お互いに何も言えなかった・・・何も言えないまま・・・

銀河鉄道に乗っているんじゃないかってぐらいに、帰りは長かった
そして、後悔していた・・・
俺の想いは独りよがりだったのか?
俺は単なるイトコのお兄ちゃんだったのか・・・
こんな事聞いてしまって言わなければ・・・
とにかく長い帰り道が終わった
お互いに無言のまま、部屋に入った・・・
このままでいいのか?
そう思って、律の部屋の前から語りかけた
俺「最初に案内してくれた、大通公園のベンチで待ってるから」
もちろん返事はない。だが関係ない
明日が早くくるように・・・ベッドに潜り込んだ

俺が起きた時には、すでに律はいなかった
どうやら澪ちゃんのところに行ったらしい
年越しも一緒に過ごすと言っていたそうだ・・・
こうなったのも澪ちゃんが・・・いや・・・逆恨みだ
あの子には感謝しないとな。律への気持ちを自覚させてくれたんだ

約束の場所には17時に着いた
もちろん途中でコンビニでカイロを買い占めておいた
7時間か・・・耐えられるか?俺・・・

だんだんと人が増えてきた。家族連れ・学生連中・もちろんカップルも・・・
ここにいるカップル全員が年越しのキスとやらをするのだろう
そのうちの何組が幸せになれるんだ?
井の頭公園のスワンボート、千葉のネズミの王国・・・
行った内の何組が別れるってんだ
こんな迷信に・・・なにすがってんだか・・・

真冬の大通公園はすでに人でいっぱいになっていた
時刻は23:50。よく死ななかったもんだ・・・
取り合えず、何日間かは寝込むだろうな
23:55・・・さすがにざわめき始めた
もう5分で新年だ
俺は自虐的に笑いながら真っ暗な空を見上げていた
その時・・・誰かが隣に座ってきた

律「遅くなって・・・ごめんなさい」
俺「!?」
律「澪に怒られた・・・なにやってんだって。誘われた時、ホントに嬉しかったんだ。だけど、怖かったんだ。◯◯兄ぃが私を好きでいてくれると思ってたんだ。だけど・・・その・・・恋人同士になったら耐えられるかなって・・・。逢いたい気持ちを抑えられるかなって。遠距離・・・恋愛ってやつになるんだろ?簡単に会える距離じゃないじゃんか。◯◯兄ぃが来てくれるのに、どんだけ頑張ったのか知ってるからさ。だから・・・」
俺は何も言えなかった。律は元気な子だからその分脆い・・・澪ちゃんが言ってた通りだ。
俺には頭を撫でぐらいしか出来なかった
律「グスッ・・・グスッ・・・」
俺「今からそんな心配してどうすんだ?始まる前から終わりって。そんなんは・・・なんつーか・・・うまく言えん・・・」
律「こんな時にw◯◯兄ぃらしいよ」

10…9…8…7…6…5…4…3…2…1…
ハッピー!ニューイヤー!

俺「なんつーか・・・よろしくな」
律「うん。こっちこそ、よろしく」

3ヶ月後・・・

律「ちょっと!アニキ手伝ってよ!」
俺「腰痛持ちの俺になに持たせる気だ!?」

律はこっちに引っ越してきた。もちろん同棲ではない
バンドのみんなでこっち来たらしい
澪ちゃんとキーボードの子は大学に、ギターの子と律はライブハウスでバイトするそうだ。もうひとりいるみたいだけど年下らしい。来年上京するそうだ
しかもこいつら・・・家はキーボードの子の親の会社の社宅らしい。要するに家賃0円・・・うらやまし過ぎる

律「アニキ!もぅ・・・◯◯兄ぃ!」

はぁ・・・騒がしい毎日が始まりそうだ
最終更新:2009年09月30日 14:24
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