純「な、何か軽音部入るの緊張する……」
純「……」
純「……よし」
純「失礼しまーす」ガチャ
律「ん?」
純「あ、えっと」
律「あぁ、君は確か……、佐藤さん?」
純「鈴木です」
律「それそれ!」
純「梓居ますか?」
律「ん? 今日は部活休みだから帰ったと思うぞー」
純「あ、そうなんですか? 先輩はどうして残ってるんですか?」
律「あー、色々用事があってさ」
純「そうですか……」
律「あぁ」
純「……」
律「……」
純律「(気まずい……)」
律「……お、お茶でも淹れようか!」
純「え、そんな悪いですよ」
律「良いから良いから(この気まずい空気にたえられないからな……)」
純「じゃあお言葉に甘えて……」
律「おう、任せとけ!」ニコッ
純「(あ、笑顔かっこいいかも……)」
律「えっと、お湯沸かして……」
律「あれ? どうやるんだっけ」
純「大丈夫ですか?」
律「あぁ、大丈夫大丈夫!」
純「(も、ものすごく不安だー……)」
律「こうやって適当に……」ピピッ
ガガガガガ
律「」
純「」
ボンッ
律「……あはは」
純「あはは」
律「何もなかった…… 何もなかったんだ……」
律「……」ズーン
純「えっと、その……(なんて声掛ければ良いんだろ……)」
律「料理は出来るのにお湯沸かすのは出来ないってどういうことだよ……」
純「え? 先輩って料理出来るんですか?」
律「あぁ、人並みにはな」
純「す、凄く意外だー!」ガビーン
律「おい」
純「あ、ごめんなさい でも先輩って料理出来なさそうですし……」
律「へいへい、どうせ私はガサツですよー」
純「そ、そういう意味で言った訳じゃ」
律「嘘だよ、ちょっとからかってみただけ」
純「あはは……(怒らせちゃったのかと思った……)」
律「で、斉藤さんはいつ帰るんだ?」
純「鈴木です」
律「鈴木さんはいつ帰るんだ?」
純「あ、迷惑なら今帰りますけど……」
律「いやいや、迷惑なんかじゃないぞ」
純「ならもうちょっと居ます(か、帰りますって言えない……)」
律「そっか」
純「はい」
律「……」
純「……」
純律「(気まずい……)」
律「あ、そういえば山崎さんは」
純「鈴木です(この人もしかしてわざと?)」
律「鈴木さんは、ジャズ研入ってるんだよね?」
純「あ、はい」
律「楽器は何やってるの?」
純「えっと、ベースです」
律「おー、澪と一緒か」
純「はい、澪先輩は私の憧れなんです!」
律「あはは、やっぱり澪は人気だなー」
純「あ、律先輩も人気ありますよ?」
律「え?」
純「劇でのジュリエット役が可愛かったーとか、ドラムかっこ良い!とか」
律「それほどでも……」ニヤニヤ
純「あはは(……とても嘘だと言える空気じゃない)」
律「っと、もうこんな時間か……」
純「あ、下校時刻になっちゃいますね」
律「じゃあ帰るか」
純「はい(やっと帰れる……)」
律「またな、鈴木さん!」
純「鈴木です……ってあれ?」
律「うふふ、夜は物騒だから気をつけんしゃい!」
純「あ、はい 今日はありがとうございました」ペコリ
次の日!
梓「へー、そんな事があったんだ?」
憂「律先輩と純ちゃんの組み合わせって初めてだねー」
純「そうなの! 先輩、私の名前何度も間違えたりしてさ」
梓「でも面白いし優しい先輩だったでしょ」
純「まぁそうだけどー」
憂「やっぱり純ちゃんは澪先輩の方が良い?」
純「うん、澪先輩の方がかっこいいって言うか……」
梓「律先輩もかっこいいと思うけどなー、髪下ろした時とか」
純「あ、律先輩の髪下ろしたところ見たことないかも」
憂「私も見たことないなぁ」
梓「今度頼んだら見せてくれるかもよ?」
純「よし、頼んでみよう!」
純「という訳なんですけど」
律「そんな事の為に私は部活を休んで喫茶店まで来たのか……」
純「良いじゃないですか、見せてくださいよー」
律「おかしーし……」
純「おかしくないですから」
律「見たことないのに言うなー!」
純「じゃあ確かめるので取ってください!」グイグイ
律「いーやーだー!」グイグイ
純「後輩の頼みが聞けない先輩は嫌われますよ?」グイグイ
律「先輩の言う事が聞かない後輩も嫌われるっつーの!」グイグイ
純「……どうしても駄目ですか?」
律「う……」
純「……(食らえ、私の上目遣い!)」ジー
律「わ、分かったよ……」
純「やったぁ!」
律「じゃあ鈴本さんも髪下ろしてくれよ」
純「え」
律「え」
純「嫌ですよ!」
律「なんでだ?!」
純「私の髪はクルクルボサボサだから、これ解いちゃうと大変な事にですね」
律「うー……、なら仕方ないな……」
純「(よ、良かったー……)」
律「じゃあ、髪下ろすぞ……?」
純「はい!」
律「……」スッ
律「……やっぱ変だよな? あはは」
純「えっと、どちら様ですか?」
律「そんなに変だったのか?!」ガーン
純「あ、あまりにもかっこよかったので……その……///」
律「お世辞言われても傷つくだけだ……」ズーン
純「お世辞じゃないですよ!」グイッ
律「え?」
純「律先輩、髪下ろした方が絶対かっこいいです!」グイグイッ
律「か、顔が近い!」
純「あ、すいません……」
律「でも、そう言ってくれたの山田さんが初めてだよ」
純「そうなんですか?(梓、言ってないんだ……)」
律「あぁ、だから素直に嬉しい」ニコッ
純「……///(え、笑顔がかっこよすぎる……)」
律「よいしょっと」カポッ
純「あぁっ?!」
律「ん?」
純「何でカチューシャ付けちゃうんですか?!」
律「いや、何でって言われても……」
純「絶対カチューシャない方がモテますよ」
律「よ、余計なお世話だ!」
純「私の前ではカチューシャ外してくださいお願いします!」
律「んー……、嫌だ!」
純「な、何でですか?!」
律「このカチューシャはドラムの次に必要なものなんだ!」
澪「いつまでも部室に来ないと思ったらこんな所に居たのか……」
澪「律……」
純「あ、もうこんな時間……」
律「そうだな、そろそろ帰るか?」
純「そうですね」
律「じゃあまたな、鈴田さん!」
純「はい、カチューシャの事考えといてくださいねー!」
律「んー、たまには後輩と二人で話すのも良いなー」
澪「あ、律!」
律「ん? おぉ、澪か」
澪「部活サボって何やってたんだ?」
律「あー……、ちょっとな」
澪「隠し事は良くないぞ」
律「後輩と話してただけだよ」
澪「後輩?」
律「あぁ、梓の友達に鈴木さんって居ただろ?」
澪「あのクルクルボサボサの子か」
律「そんな言い方すんなよ、可愛い子だぞ」
澪「へぇ、可愛いのか……」
律「な、何だよ……」
澪「何でもない じゃあ私帰るな」
律「あ、あぁ 気をつけて帰れよ」
次の日!
梓「律先輩の髪下ろした姿見たんだ?」
純「うん、すっごくかっこよかった!」
憂「良いなー、私も見てみたいよ」
梓「髪を下ろした律先輩と、澪先輩だとどっちが良い?」
純「律先輩!」
憂「あはは、即答だね」
純「あぁ、また律先輩の髪下ろした所見てみたいなぁ……」
梓「うわぁ……、律先輩にベタ惚れだね……」
律「よし、今日はここら辺で終了するかー」
唯「そだねー」
梓「あ、律先輩」
律「ん?」
梓「純が出来たら一緒に帰ろうって……」
律「おー、鈴木さんか」
澪「……律、一緒に帰らないのか?」
律「あー……、ごめんな澪」
澪「……」
紬「じゃあ私達は先に帰ってるわね、りっちゃん」
唯「じゃねー!」
梓「失礼します」
純「あ、律先輩来てくれたんですか?」
律「おう! 山本さんの為だしな」
純「苗字に原型がないですよ……」
律「ごめんごめん」
純「じゃあ帰りましょうか」
律「おう!」
律「……」
純「……」
律「……(き、気まずい……)」
純「……(な、何か話さないと……)」」
律「……(何か話す事あったか?)」
純「……(えっと、好きな食べ物とかで良いのかな)」
律「……(駄目だ、こんなベタなのじゃ絶対会話が続かない)」
純「……(無言は嫌だー!)」
純律「(どうしよう?!)」
律「そういえば、鈴木さんは髪おろさないのか?」
純「だから、私はクルクルボサボサだから……」
律「ちょっとおろしてみてよ!」
純「クルクルボサボサだから嫌ですー!」
律「良いじゃんかー」
純「……律先輩がカチューシャを取るなら良いですよ?」
律「よし、分かった」スッ
純「ほ、本当に取るんですか?!(やっぱりかっこいい……///)」
律「これで鈴木さんも髪おろしてくれるよな?」ニコッ
純「うぅ、分かりました……」
純「……これで良いですか?」ビヨーン
律「髪ボサボサだなー……」
純「ひ、酷いです!」ガーン
律「ちょっとおいで」クイクイ
純「え?」
律「髪といてやる」ニコッ
純「は、はい……///」
律「……よし、これでどうだ?」
純「あ、髪がはねてない……」
律「あはは、私の涎つけといたからな!」
純「え」
律「じょ、冗談だぞ?」
純「わ、分かってますよ(期待した私が馬鹿だった……)」
律「よし、そろそろ帰るかー」
純「そうですね」
律「私はこっちだけど、鈴木さんはどっちだ?」
純「あ、私はこっちです……」
律「じゃあここでお別れだな」
純「そうですね」
律「気をつけて帰れよー?」
純「律先輩も気をつけてくださいねー」
律「私は大丈夫だよーん」
純「り、律先輩!」
律「ん?」
純「また一緒に帰ってくれますか……?」
律「もっちろん」ニコッ
純「あ、ありがとうございます……///」
最終更新:2011年01月31日 20:51