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累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today) ------ &size(24){&color(green){左右・前後・上下の相関関係}} ---- 体は自然、臨床は対話 【1】体は自然 [2] 動作負荷の分担原則 (6) 左右・前後・上下の相関関係 #contents *1.はじめに  左右・前後・上下と、それぞれの対角についての関係について書いていきます。このうち、左右・前後については、頭や胴にあらわれるときには、横輪切り相関の一部になります。そこで、左右については、おもに手足を中心に書いていきます。  これは、たとえば、左の膝が痛いときに、右足の同じところを刺激すると良くなるということです。鍼の世界では、「巨刺(こし)」とよばれ大昔から知られた技法です。べつに鍼でなくても、灸でも手技でも同じ現象はおきます。大学のラグビー部の顧問をされていた方の本には、試合中に痛いと言われたらまず棒で反対側をたたくと書いてありました。いろいろなところで使われているようです。そんなに強い刺激でなくても、円皮鍼などでもじゅうぶん効果を出せます。多くの場合には反対側にもツボが出ていて、それを見つけられるとうまくいくことが多いです。私の経験では、肘膝からさき、とくに、手首・足首からさきに辛さがあるときに効果的なことが多いように思います。  つぎは、前後ですが、これは、頭や胴にくらべて手足に出ることは比較的少ないように思います。ただ、膝のように、痛みが膝の表側のお皿あたりにあるように感じるときでも、原因は膝裏のシコりで、膝裏のシコりをほぐさないとスッキリ良くはならないなどの例があります。これは、肘や肩などでも見られます。表側の痛みを感じるところをやっても、すっきり治らないとき、とくに、「そのあたり全体が痛い」といって痛む場所を特定できない場合や、「ずっと奥のほうが痛い」という表現をされる場合には、裏側のシコりが原因の場合が多いです。なってから時間がたった五十肩などの場合にも、よくそういう表現をされる方が多いのですが、そういう場合には、脇の下にシコりがあり、筋肉のみぞにそって上腕から肘の手のひら側まで点々とシコりが列を作っていることも多いです。膝裏や脇の下の側の痛みは意識できずに、膝のお皿側や肩の痛みとして感じるようです。肩の場合には、前後というよりも表裏の相関といったほうが良いかもしれませんが。  つぎは、上下。これは、たとえば、右膝の痛みに対して右肘の同じようなところにツボを探して、そこを刺激すると右膝の痛みが減るというものです。中国の本には、膝痛の方の同じ側の肘に鍼したまま階段を上り下りしてもらうというやり方が出ていました。この場合には、膝と肘は解剖学的な構造がすこし違うので、左右相関よりも上下反対側のツボは見つけにくくなります。が、おおざっぱに、親指側か小指側か、肘膝の胴体よりか手首足首よりかで見当をつけて、そのあたりでいちばんくぼんでいるところを探すと見つかることが多いです。このようなツボの探し方はあとでくわしく説明します。  この上下については、同じ側の手と足の相関関係以外に、頭や胴体にもいろいろな上下相関を見ることができます。  胴もふくめての上下相関の場合の境目は、ひとつは横隔膜あたりになります。この場合には、肩胛骨と骨盤が相関し、首や頭が尾骨周辺に対応します。お灸で痔を治すときに頭のてっぺんちかくの百会というツボを使うのですが、それはこの上下相関を利用しています。また、頭や首まわりの症状が尾骨付近で改善することもあります。おなか側では、腕と胸の境目あたり(ウムネ)が、足とおなかの境目あたり(鼡径部)に対応したりします。私の次男は、呼吸器の状態が悪く胸の腕よりに反応があった話をまえに書いきましたが、足とおなかの境目の鼡径部がいまも縮んでいて伸びにくいです。これも上下相関かなと思います。  上下相関の境目は、もうひとつあります。それは、足と胴の境目です。この相関については、橋本敬三先生の「力学的医学の構想」にも出てきます。まえに紹介した側湾の方の下腿裏側・脹ら脛の左右差がひどかったことなども例になると思います。一般的によく見られるのは、頭痛の場合に、足首まわりや足の甲にツボが出ていて、そのツボに鍼灸などしていると頭痛がかるくなることです。ウオノメが原因の額(ひたい)の痛みの例が出ていた本もありました。逆に、足首や足の甲の痛みの場合に頭にツボが出ていて、そこへの刺激で足のほうの痛みが減ったりもします。このあたりは経絡的な縦切り相関とも関係しますが、ただ、縦切りの中でもいちばん遠い頭と足首からさきが相関するので、上下という視点で見てもよいかなと思います。 *8.おわりに      >>>つぎへ>>>[[対角の相関、連動筋肉内]] ---- 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 ----- *お知らせとお願い **術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集  術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。  くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。  よろしくお願いします。 **感想など  感想などありましたら、[[「術伝」掲示板>http://jutsuden.bbs.fc2.com/]]に書いてください。  また、「術伝」掲示板でも、旧掲示板「養生の杜」と同じように、養生に ついての雑談や、症例相談などもしていきたいと思っています。  よろしくお願いします。 **間違いなど  間違いなど見つけた方は、[[術伝事務局>jutsuden-jmkk@yahoogroups.jp]]あてにメールをください。  よろしくお願いします。 **「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集  「術伝」では症例相談用メーリングリスト( [[術伝ML(muchukand)>http://groups.yahoo.co.jp/group/muchukand/]])の 参加者を募集しています。  よろしくお願いします。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today) ------ &size(24){&color(green){左右・前後・上下の相関関係}} ---- 体は自然、臨床は対話 【1】体は自然 [2] 動作負荷の分担原則 (6) 左右・前後・上下の相関関係 #contents *1.はじめに  左右・前後・上下と、それぞれの対角についての関係について書い ていきます。  このうち、左右・前後については、頭や胴にあらわれるときには、 り相関の一部になります。そこで、左右については、おもに手足を中 心に書いていきます。 *2.左右の相関、巨刺が代表例  左右の相関は、たとえば、左の膝が痛いときに、右足の同じところ を刺激すると良くなるということです。  鍼の世界では、「巨刺(こし)」とよばれ大昔から知られた技法で す。  べつに鍼でなくても、灸でも手技でも同じ現象はおきます。大学の ラグビー部の顧問をされていた方の本には、試合中に痛いと言われた らまず棒で反対側をたたくと書いてありました。いろいろなところで 使われているようです。  そんなに強い刺激でなくても、円皮鍼などでもじゅうぶん効果を出 せます。多くの場合には反対側にもツボが出ていて、それを見つけら れるとうまくいきます。  私の経験では、肘膝からさき、とくに、手首・足首からさきにつら さがあるときに効果的なことがおおいように思います。 *3.前後の相関、裏側の痛みは感じにくい  つぎは、前後ですが、これは、頭や胴にくらべて手足に出ることは 比較的少ないように思います。  ただ、膝のように、痛みが膝の表側のお皿あたりにあるように感じ るときでも、原因は膝裏のシコりで、膝裏のシコりをほぐさないとスッ キリ良くはならないなどの例があります。これは、肘や肩などでも見 られます。  表側の痛みを感じるところをやっても、すっきり治らないとき、と くに、「そのあたり全体が痛い」といって痛む場所を特定できないと きや、「ずっと奥のほうが痛い」という表現をされるときには、裏側 のシコりが原因の場合が多いです。  なってから時間がたった五十肩などのときにも、よくそういう表現 をされる人がいますが、そういう場合には、脇の下にシコりがあり、 筋肉のみぞにそって上腕から肘の手のひら側まで点々とシコりが列を 作っていることがおおいです。  膝裏や脇の下の側の痛みは意識できずに、膝のお皿側や肩の痛みと して感じるようです。肩の場合には、前後というよりも表裏の相関と いったほうが良いかもしれませんが。 *4.上下の相関  つぎは、上下。これは、たとえば、右膝の痛みに対して右肘の同じ ようなところにツボを探して、そこを刺激すると右膝の痛みが減ると いうものです。  中国の本には、膝痛の人の同じ側の肘に鍼したまま階段を上り下り してもらうというやり方が出ていました。  この場合には、膝と肘は解剖学的な構造がすこし違うので、左右相 関よりも上下反対側のツボは見つけにくくなります。  が、おおざっぱに、親指側か小指側か、肘膝の胴体よりか手首足首 よりかで見当をつけて、そのあたりで、いちばんくぼんでいるところ をさがすと見つけやすいです。  このようなツボの探し方は、あとでくわしく説明します。  この上下については、同じ側の手と足の相関関係以外に、頭や胴体 にもいろいろな上下相関を見ることができます。 **横隔膜が境目のとき  胴もふくめての上下相関の場合の境目は、ひとつは横隔膜あたりに なります。  この場合には、肩胛骨と骨盤が相関し、首や頭が尾骨あたりに対応 します。  お灸で痔を治すときに頭のてっぺんちかくの百会というツボを使う のですが、それはこの上下相関を利用しています。  また、頭や首まわりの症状が尾骨付近で改善することもあります。  おなか側では、腕と胸の境目あたり(ウムネ)が、足とおなかの境 目あたり(鼡径部)に対応したりします。  私の次男は、呼吸器の状態が悪く胸の腕よりに反応があった話をま えに書いきましたが、足とおなかの境目の鼡径部がいまも縮んでいて 伸びにくいです。これも上下相関かなと思います。 **足と胴の境目が、上下相関の境目のとき  上下相関の境目は、もうひとつあります。それは、足と胴の境目で す。この相関については、橋本敬三先生の「力学的医学の構想」にも 出てきます。  まえに紹介した側湾の方の下腿裏側・脹ら脛の左右差がひどかった ことなども例になると思います。  一般的によく見られるのは、頭痛の場合に、足首まわりや足の甲に ツボが出ていて、そのツボに鍼灸などしていると頭痛がかるくなるこ とです。  ウオノメが原因の額(ひたい)の痛みの例が出ていた本もありま した。  逆に、足首や足の甲の痛みの場合に頭にツボが出ていて、そこへ の刺激で足のほうの痛みが減ったりもします。  このあたりは経絡的な縦切り相関とも関係しますが、ただ、縦切 りの中でもいちばん遠い頭と足首からさきが相関するので、上下と いう視点で見てもよいかなと思います。 *8.おわりに  今回は、左右、前後、上下の相関関係を説明しました。  次回は、それらの組み合わせの対角相関と、いっしょに動くとこ ろどうしの相関関係です。    >>>つぎへ>>>[[対角の相関、連動筋肉内]] -----    >>>目次へ・・・・・・・・・[[体は自然、臨床は対話]]    >>>このページのトップヘ・・[[左右・前後・上下の相関関係]]    >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----- 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 ----- ----- *お知らせとお願い **術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集  術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。  くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。  よろしくお願いします。 **感想など  感想などありましたら、[[「術伝」掲示板>http://jutsuden.bbs.fc2.com/]]に書いてください。  また、「術伝」掲示板でも、旧掲示板「養生の杜」と同じように、 養生についての雑談や症例相談などもしていきたいと思っています。  よろしくお願いします。 **間違いなど  間違いなど見つけた方は、[[術伝事務局>jutsuden-jmkk@yahoogroups.jp]]あてにメールをください。  よろしくお願いします。 **「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集  「術伝」では症例相談用メーリングリスト( [[術伝ML(muchukand)>http://groups.yahoo.co.jp/group/muchukand/]])の 参加者を募集しています。  よろしくお願いします。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ----    >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----

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