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術伝流操体・操体で一通り治療 (4)あまり動かない人の例1.
&size(24){&color(green){あまり動かない人の例1.}}
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#contents
*1.はじめに
操体で一通り治療した例として、先回までの2回で、よく動く人を
あげてきました。今回はあまり動かない人の例です。
ただ、初めてだったので動かなかったという面もあるので、こういう
人が慣れてくると、よく動くようになることも多いです。
*2.仰向けから横向き、また仰向け
**2.1.ラクな姿勢は、仰向け?
ラクな姿勢で寝てくださいとお願いしたら、仰向けになりました(写
真1)。初めてで緊張していた可能性が大きかったように思います。
&ref(p操体080406:31.jpg)写真1
左右の足を比べたら、左足首から先が少し外に倒れ気味だったので、
試しに足を曲げて倒してもらいました。
左足の踵が右足の足首くらい、膝くらい、もっと深く曲げるの3つを
比較してイイ感じのものを聞いたら、膝くらいということでした(写
真2)。
&ref(p操体080406:32.jpg)写真2
そこで、その姿勢を強調するように左足大腿内側膝よりの皮膚を少し
膝のほうにズラすことをきっかけにして、声をかけて首を左右に捻った
りしてもらいました(写真3)。
&ref(p操体080406:34.jpg)写真3
そのうち大きく姿勢を変えたいようだったので、また、ラクな姿勢を
探してもらったら、横向き寝になっていきました。
**2.2.横向き寝から捻れる
横向き寝から、上半身を同じほうに倒すか、反対側に倒すか試しても
らったら、反対側のほうがイイ感じということでした。
そこで、仰向け捻れ型かなと思い、上になった腰の皮膚を膝のほうに
ズラしながら、経絡的に関連するところを調べていきました(写真4)。
&ref(p操体080406:37.jpg)写真4
足の裏まで調べたら、足指裏がこっていたので、痛くない程度に指も
みをつけくわえました(写真5)。
&ref(p操体080406:38.jpg)写真5
しばらくして、大きく姿勢を変えたがったので、また、ラクな姿勢を
探してもらったら、仰向けになっていきました。
**2.3.仰向けから頭の後ろで手を組む
仰向けの姿勢で、初めは頭の後ろで手を組んでいました(写真6)。
&ref(p操体080406:39.jpg)写真6
「頭の後ろで手を組んでますね」と周りの人にも確認する感じで指摘
したら、手を横に広げてしまいました(写真7)。
&ref(p操体080406:40.jpg)写真7
「頭の後ろで手を組んだほうがラクなら、その姿勢から操体します」
と声をかけたのですが、横に広げたほうがラクな感じだというので、省
略しました。
このあたり、初めての人の場合は、コミュニケーションが難しいなと
思いました。
慣れている人だったら、もう一度頭の後ろで手を組んでもらい、その
姿勢から操体したほうが効果的だったかもしれません。
**2.4.仰向けから足を見る
その姿勢で足のほうをよく観察してみたら、つま先が下腿の延長にあ
りました(写真8)。
&ref(p操体080406:41.jpg)写真8
こういうときは、大腿前面がこっている場合が多いので、それを確か
める感じで指圧してみました(写真9)。
&ref(p操体080406:42.jpg)写真9
そしたら、足先が外に開いてしまいました(写真10)。
&ref(p操体080406:43.jpg)写真10
足先をより内側に巻き込むことをキッカケにする操体、例えば、足首
から先の親指側を足裏に捻る操体や、足の甲の皮膚を親指側に捻る操体
などをしてみようと思っていたのですが、必要がなくなってしまいまし
た。
舞踊などをしているそうで、自分の体に敏感な感じを受けました。そ
のため、少しの刺激で体が整っていくのかなと思いました。
**2.5.仰向けから右肩のコリ
仰向けの姿勢をもう一度良く見たら、右肩が上がり気味だったので、
調べたら、右肩から首の付け根がコっていたので、そのコリを首の根元
のほうにズラしながら、指反らしをしました(写真11)。
&ref(p操体080406:44.jpg)写真11
そしたら、右肩の上がっている感じはなくなりました(写真12)。
&ref(p操体080406:45.jpg)写真12
**2.6.座位で仕上げ
だいたい全身の力が抜けた感じがしたので、本人に確認したところ、
本人もほぼイイ感じということだったので、仕上げに移りました。
ゆっくり座位になってもらい、頭の後ろで手を組んで、胴体の前後屈
左右捻転などでイイ感じのものを選んでもらってから、体重をイイ感じ
のほうに移してもらいました(写真13)。
&ref(p操体080406:46.jpg)写真13
それから、手の指もみをして終わりました(写真14)。
&ref(p操体080406:47.jpg)写真14
*3.おわりに
この人の場合、初めてで緊張していた面が大きいかなと思います。舞
踊などをしているということで、体の動きに敏感そうな感じを受けまし
たので、慣れてきたら、よく動くタイプになる可能性は高いように思い
ました。
また、初めてでも、見学者がいない場合には、また違った操体になっ
た可能性も大きいと思います。
次回は、もう一人あまり動かない人の例をあげます。
つぎへ>>>[[術伝流操体no.32]]
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*お知らせとお願い
**術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集
術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て
いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役
をしてくださる方を募集しています。
くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。
症例を少しずつ増やして、ゆくゆくは深谷先生の「お灸で病気を治し
た話」の写真入り版のような感じにしていきたいと思っています。
よろしくお願いします。
**感想など
感想などありましたら、[[「術伝」掲示板>http://jutsuden.bbs.fc2.com/]]に書いてください。
また、「術伝」掲示板でも、旧掲示板「養生の杜」と同じように、
養生についての雑談や症例相談などもしていきたいと思っています。
よろしくお願いします。
**間違いなど
間違いなど見つけた方は、[[術伝事務局>jutsuden-jmkk@yahoogroups.jp]]あてにメールをください。
よろしくお願いします。
**「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集
「術伝」では症例相談用メーリングリスト( [[術伝ML(muchukand)>http://groups.yahoo.co.jp/group/muchukand/]])の
参加者を募集しています。
よろしくお願いします。
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術伝流操体・操体で一通り治療 (4)あまり動かない人の例1.
&size(24){&color(green){あまり動かない人の例1.}}
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#contents
*1.はじめに
操体で一通り治療した例として、先回までの2回で、よく
動く人を出しました。今回は余り動かない人の例です。
ただ、初めてだったので動かなかったという面もあるので、
こういう人が慣れてくると、よく動くようになることも多いで
す。
*2.仰向けから横向き、また仰向け
**2.1.ラクな姿勢は、仰向け?
「ラクな姿勢で寝てください」とお願いしたら、仰向けにな
りました(写真1)。初めてで緊張していた可能性が大きかっ
たように思います。
&ref(p操体080406:31.jpg)写真1
左右の足を比べたら、左足首から先が少し外に倒れ気味だっ
たので、試しに足を曲げて倒してもらいました。
左足の踵の位置が、右足の足首の辺り、膝の辺り、もっと深
く曲げて足の付根の近くの3つを比較してイイ感じのものを聞
いたら、右膝の辺りに左踵を置くのがイイ感じとのことでした
(写真2)。
&ref(p操体080406:32.jpg)写真2
そこで、その姿勢を強調するように左足大腿内側膝よりの皮
膚を少し膝の方にズラすことを切っ掛けにして、声を掛けて首
を左右に捻ったりしてもらいました(写真3)。
&ref(p操体080406:34.jpg)写真3
そのうち大きく姿勢を変えたいようだったので、また、ラク
な姿勢を探してもらったら、横向き寝になっていきました。
**2.2.横向き寝から捻れる
横向き寝から、上半身を同じ方に倒すか、反対側に倒すか試
してもらったら、反対側の方がイイ感じということでした。
そこで、「仰向け捻れ型」かなと思い、上になった腰の皮膚
を膝の方にズラしながら、経絡的に関連する所を調べていきま
した(写真4)。
&ref(p操体080406:37.jpg)写真4
足の裏まで調べたら、足指裏が凝っていたので、痛くない程
度に指揉みを付け加えました(写真5)。
&ref(p操体080406:38.jpg)写真5
しばらくして、大きく姿勢を変えたがったので、また、ラク
な姿勢を探してもらったら、仰向けになっていきました。
**2.3.仰向けから頭の後ろで手を組む
仰向けの姿勢で、初めは頭の後ろで手を組んでいました(写
真6)。
&ref(p操体080406:39.jpg)写真6
「頭の後ろで手を組んでますね」と周りの人にも確認する感
じで指摘したら、手を横に広げてしまいました(写真7)。
&ref(p操体080406:40.jpg)写真7
「頭の後ろで手を組んだ方がラクなら、その姿勢から操体し
ます」と声を掛けたのですが、横に広げた方がラクな感じだと
言うので、省略しました。
この辺りは、初めての人の場合は、コミュニケーションが難
しいなと思いました。
慣れている人だったら、もう一度頭の後ろで手を組んでもら
い、その姿勢から操体した方が効果的だったかもしれません。
**2.4.仰向けから足を見る
その姿勢で足の方を丁寧に観察してみたら、爪先が下腿の延
長にありました(写真8)。
&ref(p操体080406:41.jpg)写真8
こういうときは、大腿前面が凝っている場合が多いので、そ
れを確かめる感じで指圧してみました(写真9)。
&ref(p操体080406:42.jpg)写真9
そしたら、足先が外に開いてしまいました(写真10)。
&ref(p操体080406:43.jpg)写真10
「足先をより内側に巻き込む」ことを切っ掛けにする操体、
例えば、「足首から先の拇指側を足裏に捻る」操体や、「足甲
の皮膚を拇指側に捻る」操体などをしてみようと思っていたの
ですが、必要がなくなってしまいました。
舞踊などをしているそうで、自分の体に敏感な感じを受けま
した。そのため、少しの刺激で体が整っていくのかなと思いま
した。
**2.5.仰向けから右肩のコリ
仰向けの姿勢をもう一度良く見たら、右肩が上がり気味だっ
たので、調べたら、右肩から首の付け根が凝っていたので、そ
の痼りを首の根元の方にズラしながら、指反らしをしました
(写真11)。
&ref(p操体080406:44.jpg)写真11
そしたら、右肩の上がっている感じはなくなりました(写真
12)。
&ref(p操体080406:45.jpg)写真12
**2.6.座位で仕上げ
だいたい全身の力が抜けた感じがしたので、本人に確認した
ところ、本人もほぼイイ感じということだったので、仕上げに
移りました。
ゆっくり座位になってもらい、頭の後ろで手を組んで、胴体
の前後屈左右捻転などでイイ感じのものを選んでもらってから、
体重をイイ感じの方に移してもらいました(写真13)。
&ref(p操体080406:46.jpg)写真13
それから、手の指揉みをして終わりました(写真14)。
&ref(p操体080406:47.jpg)写真14
*3.おわりに
この人の場合、初めてで緊張していた面が大きいかなと思い
ます。舞踊などをしているということで、体の動きに敏感そう
な感じを受けましたので、慣れてきたら、よく動くタイプにな
る可能性は高いように思いました。
また、初めてでも、見学者がいない場合には、また違った操
体になった可能性も大きいと思います。
次回は、もう一人、余り動かない人の例を出します。
つぎへ>>>[[術伝流操体no.32]]
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