累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today) ------ &color(green){術伝流一本鍼no.63 (術伝流・体得篇(3))} &bold(){&size(24){&color(green){肩こりに片手刺しで操体鍼}}}&bold(){&size(15){&color(green){}}} ------ #contents *1.はじめに 先回は、「指を細く使え」ということを中心に、ツボの実践 的な取り方を書きました。今回は、鍼での自己養生に欠かせな い片手での刺鍼法です。 操体の橋本敬三先生は、鍼灸も名人でしたが、初めの頃は毛 鍼がなかなか刺せないで、いろいろ工夫されたようです。『生 体の歪みを正す』(創元社)に、新聞紙に撚鍼で刺鍼練習する 方法が書かれていました。 適当な大きさに切った新聞紙を利き手でないほうの手で持ち、 鍼先から1cmくらいの鍼体を利き手の拇指示指でつまみ、新聞 紙に撚鍼で刺鍼するという練習法です。 *2.橋本敬三先生の片手での撚鍼法 実際にしてみましたが、初めはティッシュの方がやりやすかっ たです(写真1)。 ティッシュにラクにさせるようになったら、 新聞紙に撚鍼で刺鍼する練習をします(写真2)。 写真1: DSCF5009 写真2: DSCF5010 新聞紙にも片手で簡単に撚鍼で刺鍼できるようになったら、 足三里に撚鍼で刺鍼する練習をします。筆者は、銀の霞鍼まで、 この撚鍼法で刺せるようになりました。 利き手でない方の手でも、この撚鍼法で刺鍼できるように練 習します(写真3)。利き手でない方の手の場合は、銀鍼が無 理なら、ステンレスのディスポでよいでしょう。 写真3: DSCF5014 *3.利き手で反対の手に刺鍼して操体鍼 次は、利き手で、利き手でない方の手に刺鍼してみます。実 際の自己養生に使う場合には、全て撚鍼法で刺鍼するよりも、 弾入してから撚鍼で刺鍼するほうが簡単なので、その方法を紹 介します。 先ず、先回説明した「指を細く使う」方法で、ツボを取りま す。肩コリなどなら、前腕の甲側小指より、手甲4~5間、3~4 間などを探して、いちばん効果が出そうな所を取ります。 それから、利き手の拇指と中指で鍼管と鍼のセットを持ち、 取ったツボの上に立て(写真4)、押してみてツボの上に立っ ているか確認します。 写真4:DSCF5024 拇指中指をずらし押手を作ってから示指で弾入します(写真 5)。そして、鍼管を外し、鍼先から1cm位の所を利き手の 拇指示指で摘み、撚鍼で刺鍼していきます。 写真5:DSCF5026 響きを感じたら、そのまま置鍼して、首や反対の手を動かし て、イイ感じの姿勢を探していきます(写真6,7)。操体法を ご存知なら、置鍼をキッカケに動きの操体をするということで す。操体鍼と呼んでいます。 写真6:DSCF5028 写真7:DSCF5029 置鍼した側の手を動かしてもよいですが、痛みを感じるよう な無理はしないようにしてください(写真8)。 写真8:DSCF5032 *4.利き手の反対の手で利き手に刺鍼して いよいよ、利き手の反対側の手で利き手に刺鍼してみます。 3.と同じように、ツボをさがし、そのツボに弾入撚鍼します (写真9)。そして、イイ感じをさがしてユックリ動く操体鍼 をします(写真10)。 写真9:DSCF5036 写真10:DSCF5046 *5.体の内側の現象を味わう 手に置鍼しながら、首や手を動かして、イイ感じの姿勢を探 すこと(操体鍼)をしていくときには、体の内側の色々な現象 を味わうようにするのがコツです。 例えば、筋肉がプルプル震えて弛んでいくような感じ、電気 のようなものが走っていくような感じ、温かい風が吹きぬけて いくような感じ、温かい水がジワーっと広がっていくような感 じ、小さな雷があちこちで鳴り響くような感じ、など。 そして、そういう体の内側の現象が、だんだん変化していく 様子も観察します。細かく見ていけば、刻一刻と変化している のが分かると思います。 自分の体の内側の方が、他人の体の内側よりも感覚しやすい です。先ずは、じっくり、鍼したときに自分の体の内側で起き る色々な現象を感じ味わうようにしましょう。 それが、鍼師としての勘を養う「初めの一歩」です。刺鍼中 も刻一刻と変化していく患者さんの体の反応に合わせて、刻一 刻と手の内を変化させて対応していくのが、鍼、とくに単刺の 楽しさですから。 *6.おわりに 片手刺しができないうちは、無理せずに、とったツボに円皮 鍼を貼って、それをキッカケに操体鍼をしてもよいと思います。 大切なのは、鍼師としての勘を養うために、刺鍼中の体の中で 起きている現象を味わうことですから。 次へ>>>[[術伝流一本鍼no.64]] ----- >>>目次へ・・・・・・・・・[[術伝流一本鍼(あ)]] >>>このページのトップヘ・・[[術伝流一本鍼no.63]] >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----- 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 ----- ----- *お知らせとお願い **術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集 術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。 くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。 よろしくお願いします。 **感想・間違いなど 感想などあったり、間違いなど見つけた方は、[[術伝事務局>jutsuden-jmkk@googlegroups.com]]あてにメールをください。 よろしくお願いします。 **「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集 「術伝」では症例相談用メーリングリストの参加者を募集しています。 参加希望の方は、[[術伝事務局>jutsuden-jmkk@googlegroups.com]]あてにメールをください。 よろしくお願いします。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ---- >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----