類似ドキュメントによるチェック



Hiroは長年決算システムの運用を担当していたが、海外転勤を命じられた。後任者への引継ぎ資料を確認したところ、半年に一度実施される決算システムの点検に伴う停止作業のマニュアルが存在していなかった。そのため、Hiroはマニュアルの作成を行うこととした。
停止作業については、Hiroのみが作業内容を把握しており、第三者は誰も知らない。そのため、第三者からのレビューなしで内容を確認しなければいけない。一方で、作成者自身のレビューは主観的になりがちだ。

第三者からのレビューなしで、ドキュメントの内容を作成し、客観性を担保するにはどうするべきか?

ドキュメントを一から作成する場合、内容について筆者は自分で考えなければいけない。お手本や雛形を用いることで、何をどのように書けばよいのか、考えやすくなる。また、必要な事項がすべて記載されているのか客観的にチェックをすることもできる。

お手本となるようなドキュメントを探し、参考にすることで必要な知識の記載漏れを防ぐこととした。

Joeが担当している見積もり作成システムが決算システムと同じサーバを使用しているため、停止手順も似ている見積も。Hiroは、見積もり作成システム停止の手順マニュアルを参考にしながら、決算システムの停止手順を作成することとした。
HiroはJoeに見積もり作成システムの停止手順のマニュアルを借り、その目次や内容を参考にしながら、決算システムの停止手順マニュアルを作成した。自身が見落としていた異常検知機能の停止手順が、見積もり作成システムには記載があったため、マニュアルから抜けてしまうことを防ぐことができた。
このパターンを使用する場合、適切な類似ドキュメントを選択する必要がある。「どういった場面で使用するドキュメントなのか?」「機器の構成」などに着目し、適切なドキュメントを選択する必要がある。また、類似ドキュメントを再利用することも可能である。

本来であれば業務知識の拡散によって得られたレビューアによって引き継ぎ資料のレビューを実施し、ドキュメントの客観性を担保すべきだが、何らかの理由で引き継ぎ資料へのレビューが実施できない時、このパターンを用いる。また、プロ作家への依頼もレビューを行えないときに、ドキュメントの客観性を担保するためのパターンである。

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最終更新:2016年12月05日 16:03
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