服選びの一幕

「ふふ。玖日さんにはどんなワンピがいいかなー」
すごくうきうきしてる時緒さん。
たしかにいろいろな服があって目移りしてしまう。
「えーと、えーと・・・」
「玖日さんのプロポーションを生かしつつ、清楚でかつ可愛いワンピがいいですね…」
時緒さんの目が光る。なんだかすごく生き生きしてる。
「プロポーションはともかくっ、かわいいのはいいですよねー・・・」
うん、かわいいは正義です。
「ど、どんなのが喜んでもらえるんでしょうかっ」
「喜んで欲しいのね!ふふ!」
こいつめこいつめ、と、時緒さんにほほをつつかれる。
「できれば、その、ちょっとでも喜んでもらいたいです」
「そっかー。玖日さんは、可愛いって言われたいよりも、ヤガミに喜んで欲しいのね。かわいいかわいい」
「喜んでもらえるかわかりませんがー・・・あ、あうー・・・」
照れてしまったところをぎゅーと時緒さんに抱きしめられる。
「よーし!おねーさん張り切っちゃうぞー!」
腕まくりのしぐさをする時緒さん。
「あっ、あれかわいい!(キュピーン)あれ着てみて」
「あ、はいー」
私はキャッキャッと選んでもらった服-白地の、ピンクのリボンがついたワンピース-を
受け取り試着スペースへ。
「えと、どうでしょうか」
「いいっ、すごくいいよーかわいいよー」
「ありがとうございますー・・・喜んでもらえるかなー」
「喜んでくれるよーっ。んもー可愛いなあ!」
「きゃー」

かわいいものを見て、はしゃいで。
誰かに手伝ってもらえて、私は幸せものだと思う。

(文協力:八守時緒)


最終更新:2009年05月17日 13:40