この「KadaSE@Wiki」(以下「本サイト」)は加太共同実験に参加する学生向けに作られています。
これまで、たくさんの先輩方が実験に参加してきました。
しかし、諸先輩方が経験した知識は属人化してしまい、共有知として残されているのは、共有Driveの奥深くに眠るファイルや、口頭、資料で引き継がれた知識のみでしょう。
またコロナショックによる団体間・世代間交流の停滞は、実験を安全に行うためのノウハウの消滅を加速させたかもしれません。
学生団体・サークルの活動が制限されたのは、合計で2年半ほどと長く、1世代分の空白は「安全」を重視する共同実験では致命的な傷を負いかねません。
本サイトでは、そうしたノウハウの継承を復元し、また新たに試みるべく、初めて実験に参加する学生が加太共同実験の全体像を把握出来るような情報サイトを第1に目指しています。
第2に実験の全体像からさらに掘り下げた情報を記載することで、加太共同実験運営委員会への参入障壁を減らし、加太以外の射場での実験にも円滑に参入出来るよう、知識の全体的な底上げを図っています。
初めて共同実験に参加する学生にとっては覚えることや、気を付けるべきことは多いかもしれませんが、全てを覚える必要はありません。
皆さんが忘れたときにサクッとアクセスできれば良く、そんなサイトになるよう編集者一同頑張りたいと思います。
01. はじめに
学生たちの宇宙に挑む活動は2000年代半ばから始まり、今日に至ります(
1)(
2)。各地の学生はそれぞれの目標を達成するため、互いに協力、共同で実験を行い、実績を積み重ねてきました。共同実験を行うフィールドは、秋田県能代市や東京都伊豆大島などがあり、近畿圏では、ここ和歌山市加太(かだ)に実験場があります。実験場といっても常設のフィールドではなく、和歌山県や市の所有地をお借りして実施しており、行政だけでなく近隣の自治体、住民の皆さんのご協力により、私たちの活動は成り立っています。
この環境は中学生や高校生が経験するような大会やコンテスト形式とは異なるでしょう。これまでは大人がやってくれたであろう事務や折衝など、様々なタスクを自分たちが行う必要があります。
(コンテストを否定するものではありません)
さらに私たちの行う実験には大きな危険が伴います。その起こりうる危険を事前に予知・制御するために「安全審査」と呼ばれる審査を受け、合格しなければなりません。
難しいことに、理工系の学部の授業カリキュラムを待っていては、審査書は理解できず、能動的に学習を進める必要もあるでしょう。
そして、私たちは1団体の参加者であると同時に、共同実験の運営者として1人1人が互いに協力していかなければなりません。
実験の場を作るのは、私たち自身なのです。
協力の仕方は様々でした。自団体のロケットを飛ばすことで精一杯なこともありましたが、お弁当買いに行ったり、他団体の亜酸化窒素を冷やすための氷を漁港に急いで買いに行ったり、一緒にランチャーを組み立てたり、自治体の人に借りた軽トラで名前も知らない他学生を送ったり、夜遅く審査書を合格するラインまで引き上げるために粘り強くやり取りしたりと...色んな協力の仕方があると思います。
加太共同実験に参加する皆さんには、叶うならお客さま感覚ではなく、「自分に出来ることは何かあるかな?」と少しでも主体的に動いてくれると嬉しいです。
が、そのためには皆さんをサポートする参考書が必要ではないか。
そう考え、私たちは本サイトを立ち上げました。
02. KadaSE@Wikiを読む際に気を付けて欲しいこと
1. 疑問を持ちながら読んでください
閲覧にあたって、疑問を持ちながら読んでください。
今後、読み進むにつれて「これってどういうことだろう?」と疑問をもって立ち止まれる人と、先輩から読んでねと言われて「へー、ほー」と読み進める人では明らかに差が出てしまいます。
これまでの学校や塾の勉強では、教科書を読んで分からないところを潰すことが多かったかもしれません。書いてあることに疑問を持つより、覚えることが大事だったかもしれません。
しかし今後は疑問を手掛かりに、調べ、考え、先輩や仲間に対して自分なりの考えを述べたりすることで、理解を深めていって欲しいと考えます。
鵜吞みに注意しましょう!
2. 自分の言葉で説明できるようになってください
今はまだ各団体に入り、先輩の指導の下、モノづくりをしている段階かもしれません。ですが、今後は自分たちの活動を誰かに説明する機会があるはずです。
例えば、友だちや家族、就活の時に大学で何してるの?or 何してたの?と聞かれることがあるでしょう。その時、あなたはどう説明しますか?
自分の頭の中でわかっていても、他人に説明するとき、言葉に詰まることは往々にしてあります。
そんなわかった「つもり」に陥らないように、気を付けてください。
3. ココに書いてあるのは全てではありません
共同実験に必要な情報を出来る限り書きますが、未来に生きる皆さんと違い、ココにあるのは過去の経験を基にした情報です。
コロナウイルスが流行するなど思いもしませんでした。そして、形を変えて同様の災害が今後起こらないとも言えません。
あくまでも本サイトは参考程度に扱い、適宜、アレンジを加えてください。
ココに書いてないからと、思考停止しないように!
03. Wikiの構成
このwikiでは何を知り、学べるのか、その大枠を説明します。
Basic
初めて加太共同実験に参加する学生向けに向けて、時系列順に説明します。
大まかには、実験参加の登録→キックオフミーティング→安全審査→現地開催→報告書提出 が一連の流れですが、加太運営の段取りも踏まえて、より詳しく説明します。
年間の加太共同実験運営委員会の活動や関係者との関りを説明します。世代ごとに、その詳細は変化すると思いますので、共通事項をメインに据えて、個別の差異は後述の「
過去の加太共同実験」に記載します。
編集者たちが2015年から参加し、現在の運営を築き上げてきた過程の実験についてまとめ中...
私たちの活動で、必要となった知識のしるべを記載しています。願わくば、皆さんの「よりもっとスゴイ活動」に繋がると嬉しく思います。
自分たちの世代の活動を踏まえて、本サイトの編集に参加してくれる方を募集しています。
詳しいwikiの編集方法はこちらで。
Advance
共同実験と共に開催されていたイベントについて説明します。各団体それぞれアウトリーチ活動を行っているでしょうが、ここでは、より大きなイベントの企画・運営の仕方を説明しています。
決してイベントの実施を強制するものではなく、「共同実験の一般公開として何かやろうかな」と後輩たちが考えたときの参考になるような情報をまとめます。
2016年から行っていた「加太宇宙イベント」の詳細についてまとめ中...
その他
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編集履歴もここに。
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05. 脚注
最終更新:2024年12月11日 14:52