目の前に白馬に乗った王子様が現れるのをいつまで夢みていたかっていうのは
たわいもない世間話にもならないくらいどうでもいい話なんだけど、
私はというと、最初から夢みてなんていなかった。
そりゃ昔はどこかでばったりカッコイイ男の人が声かけてきたり、
ドラマみたいに、いろんな男の子にかこまれてなんて・・思ってなんかないけど・・
と、とりあずそんなことを頭の片隅でぼんやり考えなら、私は高校生になりー
キョン君に出会った
最初はそんなに意識してなかった。というか気づかなかったの。
でも涼宮ハルヒさんっていうすごいその、元気な子がいて、
彼女はとにかくやることが普通の子と違ってて、でもこなたみたいなのとはまた別で、
とにかく目立ってた。彼女のやることはすぐ学校中に広がって、もちろんおんなじクラスだから
彼女の奇妙な行動にはついつい目がいってて・・違う、たぶん見てたのは彼女じゃなく
彼女の側にいる男の子。キョン君。
話したことはなかったけど、不思議な魅力を持つ人・・・
こなた「そりゃ一目惚れだねかがみん」
かがみ「そ、そんなんじゃないわよ!ただ気になるってだけ。好きとかじゃないの」
つかさ「えへへーお姉ちゃんそれを好きっていうんだよ、たぶん」
かがみ「だから違うって!」
みwiki「でも、話した事がないんでしたら、やはり話しかけるべきではないでしょうか?」
こなた「そうだかがみん!アタックだ」
かがみ「違うってのに・・でもそうね、話しかけてみようかな」
何事もやらないで後悔するよりやって後悔した方がいいって誰かが言ってたし
そうよ、かがみ頑張るのよ
かがみ「あ、あの、キョン君?ちょ、ちょっといいかな?」
キョン「ん?柊・・さんだったかな?俺に何かようですか?」
ハルヒ「待ちなさい!キョンに何か用があるなら私にいいなさい!
これからキョンはSOS団の大事な会議に出ないといけないの
用なら私が聞いてあとからちゃ~んとキョンに伝えるから大丈夫よ?」
かがみ「え、あ、あの・・」
キョン「おい、いい加減にしろ!柊さん困ってるじゃないか、
こんなバカの言うことはほっといて、何の用だったんですか?」
かがみ「あ、あのそんな大事な用じゃないから急いでるなら・・いいの。」
ハルヒ「ほらね!キョンに大事な用がある子なんていないのよ!さぁ行くわよ」
キョン「うわ、待て待てー」
話しかけちゃった・・・全然話せてないけど。こ、今度は涼宮さんがいないときにしよ。
こなた「かがみ~ん!どうだった?ねぇどうだった?」
かがみ「・・・何がよ?」
こなた「またまた~ほらキョンって子の事だよぉ」
かがみ「一応話したわ」
こなた「なんてなんて?」
かがみ「どうだっていいでしょ!」
みwiki「その様子ですと、ほとんど話せなかったのでは?」
かがみ「な、なんでわかるのよ・・」
つかさ「そっかぁだからお姉ちゃん昨日元気なかったんだぁ」
こなた「おやおやあのかがみんが恋煩いかぁ~んーかわいいねぇ」
かがみ「そうじゃないの、涼宮さんがいて上手く話せなかったの」
こなた「あぁ~ハルにゃんね、ながもんからよくきくよ」
かがみ「誰よながもんって!それよりその、キョン君が一人の時ってないかな?」
みwiki「涼宮さんでしたら、お昼は学食にいるそうなので、その時がよろしいのでは?」
かがみ「何でそんなことまで知ってるのよ・・・わかった。明日のお昼に話しかけてみる」
つかさ「いいなぁお姉ちゃん。何か楽しそう」
こなた「これは楽しみですなぁ」
ふう、お昼になっちゃったけど、涼宮さんは・・ホントだもういない
さぁ落ち着いて話しかけるのよかがみ、ちょっと練習しとこうかな?
って話す内容何も考えてないじゃん!話しかけるのに夢中になってて
内容までも考えてなかった・・世間話?いきなりそれもダメよね
じゃあ恋愛の事?もう、何かんがえてんのあたしは!
キョン「柊」
かがみ「え!?あ、キョン君!?な、なにかな?」
キョン「いやこの前何か用があったんだろ?ハルヒのせいで聞けなかったがなんだったんだ?」
かがみ「いや、その、キョ、キョン君っていつも涼宮さんといるよね?なんでかなと思って」
あれ?あたしなんでこんなこと聞いてるのよ~
キョン「え?ハルヒといる理由?まぁ話せば長くなるんだが、何時の間にってのが正解だろう
勝手にSOS団に入れられて連れ回されて何時の間にか一緒にいるんだよな
最初はイヤイヤだったんだが、最近ではそれがその、妙に心地よくてな。
ってそんなこと聞きたかったのか?」
・・・
かがみ「あ、うん。ありがとう。それと・・また話してくれるかな?」
キョン「ああ、別に構わないが。あ、おい柊?」
何だろう?何この気持ち?なんで普通に話しただけなのに、苦しいのよ・・・
なんだかおかしいのよ。全然話したことない人にあんな感情が沸くなんて
しかもあんなに切ないなんて
こなた「かがみん!それが愛だよ☆」
かがみ「あっそ。何かそんな簡単なもんじゃない気がするのよ」
こなた「子供だなぁかがみんは、そういうもんなんだよ」
つかさ「珍しいね、お姉ちゃんがそんなに悩むなんて」
みwiki「もっと近づいてみてはいかがでしょう?」
こなた「そうだよ!ばんばん話しかけてイチャイチャしちゃえ!」
かがみ「いちゃいちゃってあんたね~」
こなた「あたしらはかがみんを応援してるよ~」
そう、そうよね、気になるから。この気持ちがなんなのか・・
昼休みは普通は谷口たちと食べてるのね。でも普通の休み時間は
涼宮さんいないみたい・・だったら
かがみ「キョン君、いいかな?」
キョン「ああ柊か、別にいいが何だ?」
かがみ「いや、特に何ってことはないんだけどね」
キョン「そうか、そういえば柊って他のクラスにも柊って子がいるが知り合いか?」
かがみ「その子は私の妹のつかさ。私達双子なの」
キョン「そうか双子なのか!いやぁ双子なんて聞いたらもしかしてハルヒが目をつけるかもな
SOS団に無理矢理いれさせられたりしてな」
かがみ「・・・SOS団って何をする団なの?」
キョン「まぁ俺もいまいちわからんのだが、ハルヒ主導で世界の不思議なものを探すものだな
いまいち、不思議なものもなくて、ただのイベント大好き部みたいになってるがな
それがまた面白かったりするんだよな」
かがみ「そうなんだ・・キョン君って涼宮さんの話になるとたくさん喋るんだね」
キョン「ん?そうか?そんなことはないと思うんだがな」
かがみ「あ、もう休み終わっちゃうから、またあとでね」
キョン「あ、ああ」
少し涼宮さんが羨ましく思えてきちゃった
これが恋だっていうの?私は涼宮さんに嫉妬しているの?
違うよね。きっと違う気持ちよ!ただちょっと不思議な人だから
興味がわいてるだけよね。きっとそう、そうに違いないわ
キョン「柊、ちょっといいか」
かがみ「え、あ、キョン君。何かな?」
キョン「いや、恥ずかしながらその、宿題を見せてほしいのだが」
かがみ「え?宿題」
キョン「そうなんだ、今日数学あるだろ?俺数学の単位が著しく悪くてな
これ以上成績落とせないんだ。しかし谷口は論外、ハルヒも国木田も
自分の力でやりなさいの一点張りでな、それで頼れる友達はあとお前だけなんだ」
かがみ「・・・あ、私のでよかったらいいよ!」
キョン「恩にきる柊!」
かがみ「かがみ。でいいよ」
キョン「そうか、ありがとうかがみ。すぐに返すからな」
友達か・・ほらやっぱり恋愛感情なんかじゃないのよ
だって今全然苦しくないもん!
こなた「(=ω=.)」
かがみ「何よその顔」
こなた「いやぁ~かがみんは・・いやなんでもないよ」
かがみ「何よ!はっきりいいなさいよ!」
つかさ「うふふ、お姉ちゃんご機嫌だねぇ」
みwiki「そうですね~」
かがみ「な、なによみんなして」
こなた「かがみん!かがみんは今輝いてるんだよ!いやぁ嬉しいね」
かがみ「またわけわかんないこと言って。別にキョン君とは何にもなかったんだから」
こなた「うんうんそれでいいんだよ!かがみんの好きにしちゃって」
つかさ「あたしもキョン君に会いにいっちゃおうかなぁ」
かがみ「べ、別にこなくていいわよ!」
こなた「プクク・・・」
かがみ「何なのよみんな・・」
ふぅ~授業おわった~次はお昼かー
さて、こなた達の教室いくかな。
キョン「かがみ!」
かがみ「あ、キョン君!何?」
キョン「いつもお前昼にどこか行くけど、どこ行ってるんだ?」
かがみ「え、あぁ~学食よ学食!お昼はそこで食べてるの」
しまったー何で嘘ついちゃったんだろ?素直に言えばいいのに
キョン「そうか、ちょうどいい。今日俺弁当忘れて学食いくとこだったんだ
一緒に行かないか?」
かがみ「え、その、あたしでいいの?す、涼宮さんとじゃなくていいの?」
キョン「ハルヒ?残念ながら昼までハルヒと一緒にいたくはない。もしかして嫌だったりするか?」
かがみ「全然嫌じゃない!一緒に行きましょ」
キョン「おお」
古泉「待ってください!」
キョン「古泉か、なんだ藪から棒に」
古泉「ふう、あなたがそんな人とは思いませんでした。」
かがみ「キョン君、誰なの?」
キョン「ああSOS団の一員の古泉一樹というやつだ、嫌みたらしいな。で、何の用だ」
古泉「最近ね、僕のバイトが増えてるんですよ。なぜだかわかりますか?僕にはわからなかった
いや、長門さんの情報もあって、少しずつわかってきてはいたんですが、今確信しました。」
キョン「なんだ、かがみに問題があるっていうのか?」
古泉「ええ、大ありです。涼宮さんは気づいていたんですよ。あなたの心の小さな揺れを、
何となくでしょうがね。しかしその違和感は僕のバイトを増やすのに十分だったようです」
キョン「・・・どういうことだ」
古泉「あなたがそこまで理解力がないとなると僕は本当にお手上げですがね?」
キョン「じゃあなんだ?かがみとは仲良くするなっていいたいのか?」
古泉「ええ、できればね」
キョン「ふざけんじゃねぇ!お前のバイトが増えるなんて知ったことか!かがみは友達だ
お前も長門も朝比奈さんと同じ。そのかがみと縁を切るだなんてできるか!」
かがみ「え、どういうこと?キョ、キョン君どうしたの?」
古泉「そうですか、残念です。あとはその後ろにいる方に判断をゆだねます」
キョン「・・ハルヒ」
かがみ「す、涼宮さん?」
最終更新:2007年11月04日 23:44