キョンからもらったネックレスを着けて行ったら、キョン気付いてくれるやろか……。
黒井「ちゅーわけで、休みも終わったわけやし、気ぃ入れてな」
……アカン、キョン寝てるし。ちょっと気にかけてくれてもええやん。
って涼宮とかがみもキョンからもろたんつけてるし……やっぱあいつらもキョンのこと好きなんかな。
キョン「ふぁ~あ……天気良いなぁ」
ハルヒ「ちょっとキョン」
キョン「何だ? 今授業中なんだが」
ハルヒ「寝てるんだからかんけいないじゃない」
キョン「睡眠学習と言ってくれ」
ハルヒ「何か、その、気付くことはない?」
キョン「ん~、今の授業にさっぱりついていけないな」
ハルヒ「バカっ!」
キョン「あまり否定はできんな」
黒井「くぉらキョン。人の仕事中に寝るな」
キョン「起きてます起きてます」
黒井「まったく、あとで職員室来ぃや」
まったくキョンは……。ま、まぁそんなとこも何か可愛いかな。
かがみ「キョンくん、寝てたらダメだって」
キョン「こればっかりは仕方が無い」
かがみ「夜更かししてるの?」
キョン「してるがそこまでじゃないな」
かがみ「そ、それより何か気付かない?」
キョン「あ」
かがみ「き、気付いた?」
キョン「ああ。職員室に呼ばれてるんだった」
かがみ「え……」
キョン「サンキューかがみ、忘れるところだった。早速行ってくる」
かがみ「キョ、キョンくん……」
キョン「黒井先生」
黒井「おーキョン、来たか」
キョン「え~と、それで?」
黒井「な、何か気付くことないか?」
キョン「えっと授業中寝てました」
黒井「そ、そういうことやなくてな」
キョン「え? あ~、そういえば今日はルパンが放送されますね」
黒井「何で今ルパンの話やねん」
キョン「すみません」
黒井「ホンマに気付かんか? ボケてるんやろ? 本当は分かってるんやろ?」
キョン「……分かりません」
黒井「……はぁ、もおええわ。行ってええよ」
キョン「? 分かりました」
キョンのアホーーー!! ウチ今めっちゃ主張してたやん。ちらっと首元見せてたやんっ!
うぅ~、でもまだ涼宮とかがみにも気付いてないみたいやし、せめて最初に気付いてもらわんと。
どないしよ~。
昼休み、それとなくキョンを探してあるく。涼宮やかがみの浮かない表情を見る限りではまだ気づいてもらえてへんらしい。
教室で昼食を食べているキョンを見つけ、普段の調子で近づいた。
黒井「おぉキョン、美味そうやなぁ」
キョン「まぁそれなりに」
黒井「なんやなんや、母親がせっかく作ってくれたのにその言い草は」
キョン「ああこれはかがみが作ってくれたんですよ」
黒井「なっ!? 何でっ?」
キョン「いつもハルヒに弁当を取られているのを見かねてだそうで。料理の練習にもなるって言ってましたね。実験体にされてる気分です」
な、何てこっちゃ。まさかかがみがこんなんしてたとは……。確かに手料理は一撃必殺や。まぁ……その割には効いてないみたいやけど。
せやけど、これはかなーり遅れを取ってるんちゃうか? よぉ考えたらウチとあの二人ってキョンと一緒にいる時間全然ちゃうし。
黒井「そ、そうなんかぁ。キョンは好き嫌いとかないんか?」
キョン「無い……ですね。今まで食ったことのある物の中では」
黒井「そかそか、えらいなぁ」
キョン、嫌いなもん無いんや。ウチもキョンに弁当作ったろうかなぁ。でも普通に渡したらおかしいよなぁ。
何か良いアイディアはないもんやろか。
黒井「ほな気ぃつけて帰りやぁ」
生徒たちが一斉に帰り支度をする中でキョンは涼宮に引っ張られるようにして教室を出て行った。
そういえばキョン何とか団に入ってるらしいな。どんなんやろ。おかしな格好してたのは知ってるけど。
ちょっと見に行こか。
黒井「おーっす」
キョン「あれ、黒井先生。どうしたんですかこんなとこに」
黒井「いやぁ、ちょっと見てみたいなぁと思てな」
ハルヒ「みくるちゃん、先生にお茶」
みくる「は、はいぃ~」
黒井「……何で朝比奈はあんな格好なんや?」
キョン「ハルヒが着ろと」
ハルヒ「みくるちゃんは萌えキャラなのっ、だからメイドなのよっ!」
黒井「……何やよう分からへんな」
キョン「こいつの考えを分かったら大したもんです」
黒井「そんで、ここは何をする所なんや?」
ハルヒ「未来人でも宇宙人でも超能力者でも異世界人でも何でもいいから不思議なものを探すのよっ」
黒井「……はぁ」
キョン「深く考えたら負けです」
黒井「うん、そやな。団員はこの五人なんか?」
キョン「そうです。もっともたまに召集される準団員もいますけどね」
黒井「へぇ~」
みくる「どうぞ、お茶です」
黒井「ありがとさん。自分、そんな格好で恥ずかしくないん?」
みくる「さ、最初は恥ずかしかったですけど、今は慣れました」
黒井「そうか。人間慣れるもんやな」
ってキョン、何か朝比奈のことばかり見てないか? 何や、胸の大きいがええんか? それともコスプレが好きなんか?
これはちょっと一考の余地ありやな。
他にもキョンのことちょっと聞いておくか。
黒井「おーい、谷口ぃ」
谷口「あ、黒井先生。何ですか?」
黒井「キョン知らんか?」
谷口「キョン? 涼宮と一緒にいるんじゃないですか?」
黒井「そうなんか? いつも一緒におるなぁ」
谷口「キョンは変な女を好きだそうですから」
黒井「へ、へぇそうなんか」
谷口「国木田も似たようなこと言ってましたよ」
黒井「ふ、ふ~ん。まぁキョンの場所知らんのやったらええわ。じゃあ気をつけて帰るんやで」
谷口「……年上もありだな」
黒井「おーい、国木田ぁ」
国木田「黒井先生、どうしたんですか?」
黒井「キョン知らんか?」
国木田「涼宮さんと一緒じゃないでしょうか?」
黒井「そうなん? いっつも一緒におるなぁ」
国木田「キョンは昔から少し変な女性が好きみたいですから」
黒井「へぇ」
国木田「中学生の時もそうでしたから」
黒井「何やあいつ、中学ん時付き合ってたんかいな」
国木田「佐々木さんといって少し変というか不思議というか天然な人なんですけど、一緒に帰ったりしてましたよ」
黒井「ふ~ん、キョンはそうやったんや。まぁ場所が分からへんやったらええわ。じゃあな」
国木田「そういえば何でキョン探してたんだろ? さっき部室から出てきてたのに。キョンいなかったのかな?」
あの二人の話をまとめるとキョンは少し変な女が好きなんやな。少し変てどのくらいなんやろ? っていうか変て何したら変なんやろ。
とりあえず明日決行や。……ってキョン本当に今日一日気づいてくれへんかった……。
次の日の昼。ちょうどウチの授業が最後なんやからこれを利用しない手はない。案の定今日もキョンは寝ていたし、理由は十分。
黒井「今日はノート提出してもらうでー。キョン、集めて持ってきやー」
キョン「えっ、何で俺が……」
黒井「何でって寝てたやん」
キョン「マジかよ……」
黒井「マジもマジ、大マジや。ほな頼んだで」
キョン「はぁ……やれやれ」
よし、これでキョンが来るのを待ってれば……。
キョン「失礼しまーす」
黒井「お~ごくろうさん」
キョン「寝てたの俺だけじゃないのい」
黒井「まぁそう言いな。体力ありそうなやつに頼まんとアカンやろ?」
キョン「どうしてそれで俺になるのか分かりません」
黒井「またまた~。とにかくお疲れさん。休み時間は寝ててもええから」
キョン「そうさせてもらいます。じゃ」
と、キョンが振り返った時、まるで思い出したかのように声をかける。
黒井「あ、せやキョン」
キョン「今度は何ですか?」
黒井「そんな警戒せんでもええやろ。ウチ今仕事立て込んでんねん」
キョン「はぁ、ごくろうさまです」
黒井「でな、ノート持ってきてくれたお礼にウチの弁当やるわ」
キョン「さっぱり意味が分かりません」
黒井「せやから仕事しながらやと間違いとかしてまうかもしれんし、幸い今腹減ってへんし」
キョン「じゃあ終わってから食べたらいいじゃないですか」
黒井「ほぉ~、キョンはウチに時間の経った腐りかけの弁当を食べろ言うんや。あ~悲しいなぁ、キョンがそんなやつやなんて思いもせんかったわ~」
キョン「何もそこまで言ってないですから。でも仮に受け取ったとしてお腹減ったらどうするんですか」
黒井「まぁその場合はパンでも買うんちゃうかな?」
キョン「だったら……」
黒井「ええからええから、ほい。無理せんで残してくれてもええで。ほな」
キョン「あ、黒井先生」
黒井「仕事の邪魔やで~」
キョン「はぁ……どうして俺の周りには勝手な人ばかり……」
ぃよしっ!! キョンが弁当食ってくれるっ! ふふふ、計画通りやっ。
かがみ「キョン、おべんと……ってあれ?」
キョン「よぉかがみ」
かがみ「今日は涼宮さんに食べられなかったの?」
キョン「いいや、しっかりと食べられた」
かがみ「じゃあそのお弁当は?」
キョン「黒井先生がくれた。ノート持ってきてくれた礼だそうだ。仕事も立て込んでて食ってる暇がないらしい」
かがみ「そ、そうなんだ。じゃあこれ……」
キョン「かがみさえ良ければそれも食いたいんだが」
かがみ「え、でも二つになるわよ?」
キョン「これでも現役の高校生だからな、二つくらいどうってことない」
かがみ「ふ~ん。じゃあはい。あ、言っておくけどあんたのためじゃないんだからねっ。私の料理の練習に付き合ってもらってるだけなんだから」
キョン「はいはい、分かってるよ。毎日聞いてるんだからもう覚えた」
かがみ「じゃ、じゃあね」
キョン「あいよ」
かがみ「(黒井先生……まさか、ね……)」
キョン「もぐもぐ……もぐもぐ……もぐ……ぐっ、な、何だこの味は……しょ、しょっぱいぞ」
国木田「キョン、今ものすごい顔したね」
キョン「この卵焼きすごくしょっぱいんだが」
谷口「まぁ柊姉の作った料理だから仕方ないんじゃないか?」
キョン「いや、これは違う」
国木田「? じゃあ誰から?」
キョン「それは置いといて、何でこんなのが弁当の中に?」
谷口「大方塩と砂糖でも間違えたんだろ」
キョン「う~む、そうなんだろうか」
ってウチのアホー! 仕事なんて嘘なんやからキョンに渡す分以外に自分の分用意しとけばいいのにっ!
うぅ……昼飯がパンか……何か味気ないなぁ……。
キョン「失礼しまーす」
お、キョンや。弁当食べてくれたんかな?
キョン「黒井先生、ごちそうさまでした」
黒井「おおわざわざ持ってきてくれたんか。で、どうやった?」
キョン「ええまぁおいしかったんですが、一つ聞いていいですか?」
黒井「何や?」
キョン「先生の家では卵焼きは塩味なんですか?」
黒井「いや? 出汁か砂糖やで?」
キョン「あの、貰っておいてこういうのもなんですが、卵焼きがものすっごくしょっぱかったです」
黒井「えっ、嘘っ!? マジで?」
キョン「マジです」
黒井「うわ~、ウチ砂糖と塩間違ったんかな、めっちゃ恥ずかしい~」
キョン「本当に間違える人を初めて見ました」
黒井「キョン、体大丈夫か? ちゃんと残したか?」
キョン「いえ、貰った物ですし、好き嫌いしないと言った手前ちゃんと間食させてもらいました」
黒井「そんな無理せんでもええのに」
キョン「でも他のは美味かったですから。じゃあこれで」
黒井「ちょ、ちょちょ、待ちぃな自分」
キョン「はい?」
黒井「このまんまではウチの料理の腕が疑われたままや」
キョン「いや、他のは十分美味しかったですから、疑ってませんよ」
黒井「いーや、ウチが納得いかへん。せやっ、明日自分に作ってきたるっ! めっちゃ美味いのをっ!」
キョン「そ、そこまでしてくれなくても」
黒井「アカン、ウチが納得せえへん。明日期待して待っとれよ」
キョン「は、はぁ……分かりました」
よっしゃ! 計画通りやっ! わざと失敗した弁当を渡して、失敗を反省してまた渡すチャンスを作る。完璧やっ!
くぅ~、明日が楽しみやな~。
キョン喜んでくれるやろか……ちょっと強引過ぎたかもしれんな。もうちょっとしとやかな方が好みやったかな。
今日はちゃんとした弁当作ってやらなな。昨日のちょっとしょっぱすぎたかもしれんし。今日は出し巻きでいこか。
ハルヒ「今日は何しよ」
キョン「何もしないでくれると嬉しいんだが」
ハルヒ「何よ、団長たる者団員のことを常に考えなきゃいけないのよ」
キョン「だったら俺のことも考えてくれ」
ハルヒ「……いつも考えてるわよバカ……」
キョン「何か言ったか?」
黒井「キョン、後で職員室な」
キョン「……はい」
かがみ「キョンくんまた何かしたの?」
キョン「まぁいろいろとな」
かがみ「あ、そうだ今日もお弁当……」
キョン「いつも悪いな。机の上に置いておいてくれ」
かがみ「う、うん」
キョン「さて行くかな」
かがみ「な、何度も言ってるけど、あくまで、あくまで練習のためなんだからねっ」
キョン「はいはい」
さぁて、キョンがくるし準備しておくかな。弁当用意して、今日は味噌汁付きやで~。美味いで~。
まだかなぁ、キョンまだかなぁ……。
キョン「失礼しまーす」
黒井「おっ、キョンよお来た」
キョン「来なかったら来ないでひどい目に会いそうですから」
黒井「ひどい言い草やなぁ。ほら、ウチお手製やで」
キョン「ありがたく頂戴いたします」
黒井「まぁ昨日みたいに失敗してへんはずやから」
キョン「昨日のも一品以外失敗してませんけどね」
黒井「全部食べろとは言わんから。せめて感想くらいでも、な」
キョン「分かりました。じゃ後で」
んふふふ……今日は結構気合入れてつくったから不味いはずないで。
さてウチも自分の食うかな。キョンのために力入れたからウチのも美味いやつやんな。
ハルヒ「キョン、何よそのお弁当」
キョン「お前が俺の弁当を食うからだ」
ハルヒ「だってこの味は先祖代々伝えるべきよ」
キョン「そうかい。だったらお前が伝えてくれ」
ハルヒ「え……それってどういう……」
キョン「何か言ったか? それとこれとそれは食うなよ」
ハルヒ「た、食べないわよ。それよりさっきの」
キョン「何だ? 食った後にしてくれ」
ハルヒ「もうっ!」
かがみ「(キョンくん今日もお弁当二つだ……やっぱり黒井先生……)」
キョン「う~んやっぱり美味いな。卵焼きも今日は良い感じだし」
かがみ「(キョンくん……)」
キョン「失礼しまぁす」
黒井「おおキョン」
キョン「お弁当ありがとうございました。本当に美味しかったです。先生の実力しかと身に染みました」
黒井「せやろせやろ。ウチかてやればできんねんから。また食いたくなったらまた言ってな」
キョン「そんな悪いですから。気持ちだけ受け取っておきます」
黒井「そうか? あ、そうそう、キョンに頼みがあんねん」
キョン「はい?」
黒井「ちょっとここでは何やから、場所変えようか」
キョン「はぁ、いいですけど」
そしてウチとキョンは視聴覚室へ移動した。この時間誰もおれへんのは知ってねん。
……キョ、キョンと二人っきりや……もしかせんでも初めてやな。ちょっとどころじゃなくドキドキしてきたわ。
キョン「あの、こんなところでなんですか?」
黒井「あんな、実はオフ会あんねん」
キョン「オフ、会?」
黒井「ん~と分かりやすく言うとネットの知り合いと会うっちゅことかな」
キョン「なるほど。で、それと俺がここにいるのとどういう関係が?」
黒井「実はそのオフ会で自分のキャラのコスプレすることになってん」
キョン「キャラの?」
黒井「ウチ、ネトゲやってんねんけど、それの操ってるキャラやな」
キョン「なるほど」
黒井「でな、恥ずかしいねんけど、ちょっとその格好見てもらいたいねん」
キョン「なぁっ!? そ、それは。こなた辺りに頼んだら良いじゃないですか」
黒井「うん、それも考えたんやけどな。男もおるから男性の意見も聞きたいね」
キョン「まぁ理に適って……る?」
黒井「じゃあ着替えるから。こ、こっちみたらアカンで」
キョン「(だったら着替えた写真でもいいんじゃ……)」
う~、キョンが壁越しとはいえすぐ隣にいると思うとめっちゃ恥ずかしいわぁ……。
し、下着でキョンが隣……ア、アカンてウチ。考えたらアカン。何か下着が……。
黒井「お、お待たせ~」
キョン「なっ!?」
黒井「ど、どうかな?」
キョン「な、何だってそんなキャラに……」
黒井「ウ、ウチかてこんなんするんやったらちゃうキャラにしてたわ」
キョン「い、今からでも遅くないんじゃ……」
黒井「そ、それはもうええねん。で、どうなんや? あんままじまじ見られると恥ずかしいんやけど……」
キョン「え、えっと……似合ってますよ、本当に。ただ、その、腰周りとかその、胸元とか隠した方が……」
黒井「ちょ、そんなトコばっか見てたんか自分。エロいなぁ」
キョン「だ、だって聞いてきたの先生の方じゃないですか」
黒井「そうやけど……に、似合ってるかどうかっちゅーことや」
キョン「それはその、似合ってますけど」
黒井「そ、そうか。それは嬉しいぁ」
キョン「き、着替えてもらえますか?」
黒井「そや、な。じゃあ待ってて」
キョン「いや、俺は戻っても」
黒井「着替えてる最中誰か入って来たら恥ずかしいやろっ!」
キョン「そ、それもそうですね」
ま、また着替えや。緊張で汗掻いたわ。……せ、せやっ! 下着がちょっと濡れてる気がするけど汗やっ!
黒井「キョ、キョンのおかげで安心したわ」
キョン「お役に立てて光栄です」
黒井「じゃ、じゃあ戻ろうか」
キョン「はい」
こ、これでキョンの好きそうなんは全部やったな。ちょっと胸盛り過ぎたかもしれへんけど、ちゃんと意識してくれたみたいやし。
そして放課後になり、ウチは上機嫌で締めの挨拶を終えた。うんうん、これでキョンもウチの魅力に気付いてくれたやろ。
キョン「ん~……」
ハルヒ「キョンっ! さぁ活動よっ!」
キョン「もうちょっと寝かせてくれっ!」
ハルヒ「時間が勿体無いわっ! さあさあさあ!」
キョン「ん……ハルヒ」
ハルヒ「あによ?」
キョン「それ、俺がプレゼントしたやつか?」
ハルヒ「ふぇっ!? ち、違うわよっ!」
キョン「そうか。何か似てたからな。似合ってると思ったんだが」
ハルヒ「なぁっ!? わ、私先に行くからあんたも早く来なさいよねっ!」
キョン「? 善処するよ」
かがみ「キョンくん、もう放課後よ? 起きたら?」
キョン「いやぁ、今日はちょいと疲れてな」
かがみ「もう」
キョン「そういやかがみ」
かがみ「何よ」
キョン「そのリボンってもしかして俺があげたやつか?」
かがみ「へっ!? ち、違うわよっ!」
キョン「そうだったか。いやそれも似合ってるぞ」
かがみ「あ、ありがと……」
キョン「ん? 良く聞き取れなかったぞ」
かがみ「な、何でもないわよっ! 私帰るからっ」
キョン「お~気をつけてな」
……キョ、キョン……もしかしてしばらくつけてへんと気付いてくれへんのか?
あうぅ~、前つけてから全然つけてきてへんかったぁ~……。そっちも知りたかったわ。
ウ、ウチ泣かへんっ! だってウチ大人やからっ! べ、別にくやしくないもんっ! 自分だけ気付かれてなかったってくやしないもんっ!
…………キョンのバカーーー!!! アホーーーー!!!! オタンコナスーーーーー!!!!!
最終更新:2007年09月10日 22:36