第一話 ~赤い鍵~

part17-104さんの作品です。


扉をくぐった先は少し狭い部屋
黒い机とその上に封をしてある手紙とたくさんの赤い鍵、天秤が置いてある
そして奥の方の扉には見覚えのある二人がいる

かがみ「あら、いらっしゃい」
つかさ「いらっしゃいキョン君」
キョン「つかさとかがみ…」
かがみ「とりあえずそこの手紙を読んで」
キョン「…ああ」

ビリッ
  • この部屋を抜けるには鍵が必要です
  • 鍵は机の上に置いてある赤い鍵です
  • しかし、十二個のうち一個だけが本物です
  • 二人の門番に質問をし、天秤を使って本物の鍵を探し出してください
  • しかし二人の門番のうち一人は嘘つきです
  • 門番への質問は三回までです。
  • 天秤の使用は三回までです
  • もし偽物の鍵を鍵穴に入れてしまったら 扉は開かなくなります

キョン(二人の門番ってのは…かがみとつかさか 確かによく知ってる二人が出てきたな)





キョン「なぁ…」
かがみ「どうしたの?」
つかさ「どうしたのキョン君?」
キョン(どちらかが嘘つき…とりあえず探ってみるか)
キョン「おまえらどっちが嘘つきだ?」
かがみ「嘘をついているのはつかさよ」
つかさ「嘘をついているのはお姉ちゃんだよ」
キョン「…そうか(余計わかんねえ…くそっ、落ち着いて考えてみるか)」

天秤と鍵
十二個の鍵には見た目の変わりはない
やはり重さが見分けるポイントなのだろう
しかし、使える天秤の回数は三回まで
そして二人への質問も三回まで…って一回使っちまったから後二回…
…どうすればいい
もう一度質問してみるか?
しかし慎重に決めなければならない
俺頭わりぃな…

頭か…
…待てよ
二人のうちどちらかが嘘つきならば…
ダメ元でやってみるか!


キョン「…二つ目の質問をしてもいいか?」
かがみ「どうぞ」
キョン「…お前らのうち成績がいいのはどっちだ?」
かがみ「つかさの方がいいわよ」
つかさ「お姉ちゃんの方がいいよ」
キョン「そうか、ありがとう」

二人のうちどちらが嘘つきかはわかった
しかしまだ足りない
どう鍵を見分ける…
天秤を使えるのは三個までか…
くそっ…わからねえ 俺はこのまま死ぬのかよ…
ダメだ 知らぬ間に築いてた自分らしさの檻の中でもがいてちゃダメだ!

落ち着け…落ち着いて素数を数えるんだ…
2、3、5、7、9…
9は素数じゃないな…
素数…素数…

素数…そうか
簡単なことだ



一と自分以外で割り切れない数は俺に勇気を与えてくれた
答えは簡単だ
まず鍵を六個ずつに分ける
そして天秤の両方の腕に乗せる
重さに違いがあるならどちらかに傾くはずだ
案の定左が下がり、傾いた
…しかしまだ答えを導くにはデータが足りない

キョン「最後の質問だ」
つかさ「どうぞ」
キョン「本物の鍵は偽物とどう違う」
かがみ「本物は偽物より軽いわ」
つかさ「本物は偽物より重いわ」
キョン「そうか、ありがとう」

俺は左の皿に乗った鍵を残し、右にあるのを床にぶちまけた
さらに左側のグループを半分に分け、天秤にかけた
また下がった方を残し、他は捨てた
そして3つの鍵が残った

あとは三分の一だ
だがこれを見分けるのも容易い





3つ鍵が残った
当然素数で奇数な3は半分に分けることなんてできない
しかし、なんてこともない
3-1は2だからな

左右の皿に一個ずつ載せ手元に一つ残す
これだけでわかる

天秤は釣り合った
ならば手元にあるこの鍵が本物だ!

俺は意気揚々と手元に残った鍵を扉の鍵穴に差し込んだ

ガチャリ

かがみ「…おめでとう、正解よ」
つかさ「ご苦労さま~」
キョン「ああ、お前等のお陰だよ 感謝するぜ」

あー…脱力感
今回は体じゃなくて頭を使ったからな…
さー扉をくぐって帰ろう……

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最終更新:2007年08月19日 22:03
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