かつて 天界の者たちと地上人との 交流が盛んだった頃
出自の界を異にする者同士の 愛が存在した
天界と地上の使いである月天使であるアモルと
当時最も徳の高い人間とされていたプシュケとの愛である
しかし 時を同じくして この二人の恋仲を妬む者がいた
普通の人間の女性であるモルスである
… … …
モルスは このアモルとプシュケの仲を別つために 様々な邪魔をした
天界では 異界の者同士の愛が好まれていたため
ある日 人間モルスに 天罰が下った
裁きを受け 死人となったモルスは 死後の世界 冥界に於いて
冥界王ジェイドにこう頼んだ
「人間であるプシュケを亡き者にして欲しい」と
更に 「自分の名前をアモルと一緒にさせて欲しい」とも
こうして 愛の月天使アモルはその身分を剥奪され
普通の人間としてアモルスとして生まれ変わった
… … …
天界の者たちは これを不憫に思い 心を痛ませ地上人との交際を
一切 断ち切ってしまった
いっぽうそのころ 地上では
モルスは死人から 生ける人間アモルスとして蘇ったことにより
同じく月天使アモルの名残りである天冥士の能力を買い被られ
地上人により 長きに渡り ジェイドと共々崇拝されることになる
死から復活し 星を読み 人々を導くその姿は後世に 語り継がれることとなった
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これが原初の宗教 「アモルス教」 の発端である
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一方のプシュケは ジェイドにより魂を奪われ 心に影を抱く女として
地上のどこかを彷徨っているという・・・
究極魔法 クエイク フラッド により 何度も世界が再編されようとも
心の片割れを探す「影」はいつもどこかで 寂しそうに 暗黒を地上に落としている・・・
最終更新:2013年03月22日 18:34