「なるほど、書き手ロワ3rdか……そんなものに連行されるとは思わなかったな」
とある川岸に、長身の男が一人立っていた。
殺し合いの場にいるとは到底思えないほど、その表情は落ち着いている。
その顔は日本人とは到底思えず、彼が持つオーラもどこか人間離れしていた。
「同じロワの書き手はいるのだろうか……いや、そもそも自分のスタンスを決めなければいけないのだろうか」
男は書き手だった。
それは、ここにいるものなら全員に当てはまることである。
穏やかな風が、男の肌をなでた。
「……まあいい」
男はぽつりとそう呟く。
彼のトリは、♦YhwgnUsKHs。
マルチジャンルバトルロワイアルの書き手である。
そしてこの口調でお気づきになった人もいるかもしれないが、彼の今の姿はマルチに参加しているバッカーノ!のロニー・スキアートのものだった。
しかし、ここで疑問が一つ。
○ロワには、ロニーは参加していないのである。
それなのに何故、彼はロニーの外見を持ち、そして愛称までもがロニーさんなのか?
それは彼の作品に由来している。
彼の作品には時たま、タロットカードを由来としたタイトルのものがある。その時に、自らがロニーさんを出没させているからだ。
これで分かっていただけただろうか?
「……今そんなことを考えてもどうにもなるまい。私は出会う参加者によっていかようにでもなれるのだからな」
彼は、自らのスタンスを決めかねていた。
○ロワでもトップと並ぶ投下数を誇る彼の一番の強みは、その豊富な作風にある。熱血、鬱、繋ぎ、感動、グロ、なんでもありなのだ。
更に言えば、彼は○ロワに出ている作品のうち、一つを除いてすべてを書いている。
まさにオールラウンダーと呼ぶにふさわしい、そして同時にロニーの姿と名前にふさわしい万能っぷりである。
だからこそ、彼は思う。
自らは、どのスタンスを取るのか。
ロニーというキャラクターを参考にしようにも、原作でも謎だらけの彼は参考にならない。
対主催になってもマーダーになっても、その力はおおいに生かされることになるだろう。
万能故に、軽々しい決断は下せない。
「……まあいい、とりあえず誰かを探すとするか」
出会った相手の様子を見て、スタンスを決めよう。
彼もまた、同じ口癖を持つロニーさんと同じでどこか適当だった。
彼は、ロニーさんはそう決め、まっすぐと南に向って歩き出した。
【1日目・深夜 和歌山 どこかの川辺】
【ロニーさん@○ロワ】
【状態】健康
【装備】
【持物】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:スタンスはどうするか……まあいい
0:とりあえず人がいそうなところまで行く
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最終更新:2009年03月22日 10:06