「実は既に門の修復を試みた者がいる。られ子だ。彼女の魔法は壊れた物体を直すという
状況に適した魔法だったわけだが、動力と繋がる部分がごっそり無くなっているので修復
することができない、といっている。彼女の魔法では無から機械を作ることはできない」
(前略)更に魔法を併用し、廊下に落ちていた天井の残
骸を修復、元に戻ろうと浮かび上がった天井板の破片は敵の身体顔を問わず高速度でガン
ガンとぶつかり、られ子はよろめいた身体の各関節に打ち込みを続けた。
カシャンカシャンと三段スライドさせ、五十センチ強から一メートルにまで伸ばした。通
常の杖に比べて携帯性が強く暗器としての意味合いが増す。強度は落ちるが、修復の魔法
をもってすればフォローできる範囲だ。られ子は伸ばした強化合金杖を振るった。