足柄線(あしがらせん)は、東京都豊島区の
池袋駅から、静岡県沼津市の
沼津駅までの京海電鉄の路線である。
路線データ
区間 |
池袋駅(東京都豊島区)~沼津駅(静岡県沼津市) |
軌間 |
1067mm |
複線区間 |
全線複線 |
電化区間 |
全線電化 |
閉塞方式 |
自動閉塞式 |
最高速度 |
120km/h |
有効長 (20m車) |
10両池袋~南足柄間の全駅、南足柄~沼津間の高速急行停車駅 8両南足柄~沼津の高速急行通過駅 |
沿線風景
京海電鉄足柄線の起点は
池袋駅。駅は西口公園とJR線の南口の間の地下にあり、3面4線の頭端式ホームを有す。沼津方面から見て一番右側から1番線となり、終日各駅停車が発着する。一番左側は4番線で特急が発着する。真ん中のホームは降車ホームとなり、それぞれ2番線、3番線の線路を挟んでいる。ここは主に急行、快速などが発着する。
池袋を出ると南下して西武池袋線をくぐると西へ曲がり地上に出ると
中目白駅。その後山手通りと立体交差した先にある
南長崎駅は都営大江戸線の落合南長崎駅と接続している。また駅は目白通りをまたがるような構造で新宿区と豊島区の境に位置する。南長崎を過ぎると新宿区に入るが駅はなくすぐ中野区に入り、西武新宿線と交差する辺りに
新井薬師前駅がある。現在西武新宿線は地下化工事をしており、完成した際は連絡通路が変わる。新井薬師前を出ると住宅街を走り、中央線と突き当たる所で西に進路を変えしばらく並走する。引き上げ線を過ぎると
中野駅に着く。中野はJR線の北側に2面4線のホームを有し、かつての起点であった。今では東京口のターミナルは池袋駅であるが、新宿や都心へ向かうには中野で中央線に乗り換えた方が便利なため、乗り換え客も多い。そのため全種別が停車しまたラッシュ時には中野発着の電車が設定されている。
中野を出るとしばらく中央線と並走し、環七通りを過ぎると南に進路を変え中央線と別れを告げる。東京メトロ丸の内線と接続する
東高円寺駅を過ぎると西に進路を変え、
大宮八幡駅を通って善福寺川を渡る。
成宗駅を過ぎると京王井の頭線の南側に回り込み環八通りと交差するところに2面4線の
高井戸駅。京王井の頭線の駅は神田川を挟んで北側にある。神田川と並行する京王井の頭線と別れを告げる。世田谷区最北端の
烏山寺町駅を過ぎる。三鷹市に入り
給田駅、給田と言う地名は隣接した世田谷区にある。
武蔵新川駅を過ぎると八王子線の分岐駅
三鷹市駅。三鷹市を過ぎ八王子、城山方面へ向かう線路へ別れを告げ南西へ向かい
深大寺駅。深大寺駅は中線を挟んだ2面3線構造だが通常ダイヤでは中線は使用しない。付近には駅名となった古刹・深大寺、神代植物公園のほか中央自動車道の深大寺バス停がある。深大寺駅を過ぎて中央道をくぐり京王線と接続する
国領駅。狛江市に入り
多摩川住宅駅を過ぎると多摩川を渡って神奈川県に入る。小田急線の線路をくぐり南武線、小田急線と接続する
登戸駅に着く。
登戸を出ると南武線の西側を並行するように走る。
生田緑地駅は駅名のとおり生田緑地とその周辺施設の最寄りであり、かつての向ヶ丘遊園モノレールの終点に近い。生田緑地を抜けると南西に大きくカーブし東名向ヶ丘バスストップに近い
むかいが丘駅を通過して西に進みその名の通り川崎市中央卸売北部市場の最寄りである
北部市場駅を過ぎると一旦横浜市に入るが駅はなく川崎市に入り
王禅寺駅。王禅寺駅は2面4線を有す高架駅で折り返し設備があり、当駅始発の列車も設定されている。高架下には京海電鉄資料館がある。南西に進路を変え再び横浜市に入る。桐蔭学園の最寄りであり新幹線のこだまの停車駅のような内側に通過線を有す
桐蔭学園前駅を過ぎて更に南西に進み
鴨志田駅を過ぎるとJR横浜線、東急田園都市線と接続する
長津田駅。長津田は2面2線の対向式ホームを有す高架駅で早朝には当駅を始発とする列車も設定されている。長津田を出ると南へ進路を変えて東名高速道路をくぐり長津田を出ると南へ進路を変えて東名高速道路をくぐり、切通し構造で2面4線の
霧が丘駅の先には緑車両基地があり、霧が丘を始発執着とする列車も多い。緑車両基地を抜けよこはま動物園ズーラシアの最寄りである
横浜動物園駅の上りホームの上にはズートラムのホームがある。横浜動物園を過ぎると東へ向かうズートラムと別れ西へカーブし瀬谷区に入り
相沢駅。
境川駅は横浜市と大和市の市境に流れる境川の上にある。駅の所在地は大和市となる。深見を抜けて南西にカーブし大和市に入りを抜けて小田急江ノ島線、相鉄線と接続し全種別が停車する
大和駅に着く。大和は2面3線の配線を有す駅で主に各駅停車が折り返しに使う中線をホームが挟む形になっている。中線の沼津方には引き上げ線がある。
大和を出ると小田急江ノ島線の西側を走る。引地台公園の近くにある
福田駅は通過線の間に1面2線のホームを有す京海電鉄でも唯一の配線を持つ。福田を出てしばらくすると西に大きくカーブし厚木基地の南側を抜けると辻堂線との分岐点
綾瀬市駅に着く。綾瀬市は2面4線のホームを有し、内側を足柄線、外側を辻堂線が使用する。足柄線と辻堂線は綾瀬市の沼津方で平面交差しておりダイヤ上のネックとなっている。また池袋寄りには引き上げ線があり、主に辻堂線の線内折り返しが使用している。
綾瀬市を出て南へ向かう辻堂線と別れを告げ中原街道に沿って進む、
南綾瀬駅を過ぎると藤沢市に入り、東海道新幹線をくぐって駅ビル「ヨーダビル」の中にある
用田駅を過ぎると寒川町に入り、
寒川神社駅に着く。駅は3面5線の大きな駅で駅舎に面する1面1線は臨時ホームであり普段は通路として使用されている。駅舎は寒川神社の自社を模った立派なもので多客でも対応できるよう広く使われている。年末年始は特急が臨時停車する。
寒川神社を出ると相模線と接続する
寒川駅。
高座田端駅を過ぎると茅ヶ崎市に入り
浜之郷駅を抜けると西にカーブして相模川を渡り、平塚の市街地が見えてくると2面4線の高架駅である
平塚駅に着く。平塚駅は日中各駅停車が折り返す運行上の拠点駅である。上平塚方には引き上げ線が2線ある。またJR東海道本線の平塚駅とは約500m離れており、デッキで結ばれている。
平塚を出ると平塚市の市街地を西に進み
上平塚駅を出てしばらくすると南から1本の線路が合流してくる。これは相模貨物駅へつながる線路であり、車両の半夕に使用される。
湘南平駅は2面4線のホームで車両工場が併設されている。湘南平を出ると小田原厚木道路と並走する。大磯町に入り
国府台駅を過ぎるとトンネルに入り、二宮町に入って
新二宮駅。新二宮は2面2線の対向式ホームで4線化できる設備がある。また付近は住宅地で乗降人員も多く高速急行が停車する。新二宮を出ると小田原市に入り、
下中駅を過ぎるとトンネルに入り、トンネルを抜けると小田原厚木道路と離れ東海道新幹線と並走し、2面4線の
相模府中駅に着く。相模府中は2面4線の駅で「ふちゅう」ではなく「ふなか」と呼ぶ珍しい駅。相模府中の周辺には商業施設や工場が建ち並び乗降人員は多い。相模府中を出ると国道255線と並走しながら北へ進む。
西大友駅は田園地帯の中にある小さな駅だが近くに小田原球場があり、試合の時はやや混雑する。田園地帯を北へ進むと大井町に入り車両基地のある
大井松田駅。大井松田は2面4線で乗降人員はあまり多くないものの車両基地が併設されている関係で高速急行が停車する。大井松田を出ると西へ大きくカーブし、足柄大橋とともに酒匂川を渡り、開成町に入る。
吉田島駅は小田急線の開成駅よりも開成町役場に近い。さらに西へ進み丘陵をトンネルで抜けて大雄山線をこえて北へ大きくカーブし
南足柄駅に着く。南足柄駅は2面4線でここから山岳路線となるため折り返す電車が多くこの先は列車の本数が激減する。駅は駅ビル「ヴェルミ」の3階部分にあり、大雄山駅とは隣接している。
南足柄を出ると留置線を横目に見ながら山登りを始める。しばらく足柄街道と並走した後西へ向かう同街道をこえて北に進む。
北足柄駅は高架駅で駅舎はなく両方向のホームの入り口に自動券売機のあるプレハブ小屋とホーム中央に待合室がある。北足柄を出ると西へ進路を変え全長約3㎞の丹沢トンネルに入る。丹沢トンネルを抜けると丹沢湖の玄関口
丹沢清水駅。丹沢清水からは高架となり東名高速道路をくぐり御殿場線、国道246号線を抜けるとトンネルに入り県境を越え静岡県に入る。第二丹沢トンネルを抜けると
小山町駅。小山町駅は2面4線で日中は1時間に3本沼津方面への始発電車が設定されている。小山町の中心街にあり、JR御殿場線の駿河小山駅は川を挟んで反対側にある。
小山町駅を出ると国道246号線と鮎沢川の間を進み、
小倉野駅を抜けると御殿場市に入り、足柄街道をこえると
富士足柄駅。富士足柄駅は2面3線で御殿場車両基地の最寄りであり、中線は出入庫する電車が主に使用する。駅の近くには御殿場プレミアムアウトレットとEXPASA足柄があり、土休日には買い物客でにぎわう。富士足柄を出ると御殿場線を越えて御殿場車両基地への分岐点である東田中信号所を通過し御殿場市街地の東側を走り、南へ進路を変えて
御殿場駅に着く。御殿場駅は2面4線でJR東海の駅舎の箱根口に隣接している。
御殿場を出るとしばらく御殿場線の東側を走るがすぐに西側にわたり東名高速道路と国道246号線と並走する。
神場駅を過ぎると東名高速道路をくぐり駒門風穴の最寄りである
駒門駅を抜けると御殿場線と交差して再び東側に躍り出る。
御殿場高原駅はその名の通り御殿場高原・時之栖の最寄り駅であり、同施設開業と同時に神山から改称された。片面ホーム1面1線と島式ホーム1面2線を有す駅で駅舎から一番遠い3番線は臨時ホームである。イベント時には当駅を始発終着とする電車が設定されるので池袋方に折り返し設備がある。御殿場高原を出ると裾野市に入る。
京海岩波駅は御殿場~沼津の中間駅で唯一御殿場線と接続する駅である。しばらく御殿場線と並走し
深良駅を過ぎると裾野市の中心街が見えてきて
茶畑駅に着く。茶畑駅は2面4線でよく各駅停車が特急を待避する。茶畑を出ると三菱の工場の敷地を沿うように走り、
伊豆島田駅を過ぎると長泉町に入る。長泉町役場に近い
長泉駅をでて東レの工場の西側を走る。2面4線の
新三島駅は三島を名乗っているが長泉町にある。JRの三島駅へは徒歩で10分ほどかかる。東海道新幹線をくぐって東海道本線を超えると三島市に入る。伊豆箱根鉄道と接続する
三島広小路駅を出ると南に向かって走るがすぐに西にカーブし、旧東海道と並行して走る。
柿田川駅は清水町唯一の駅でサントムーン柿田川に隣接。沼津市に入り、
駿河石田駅を過ぎると北から東海道本線が近づいてきて京海足柄線の終点
沼津駅に着く。沼津駅は頭端式ホーム3面3線を有す地下駅でホームはそれぞれ平面移動が可能となっている。JR沼津駅とは地下で繋がっている。
駅一覧
- ●:停車、|:通過、■:臨時停車、▲:一部停車、▼:土休日停車
- 各駅=各駅停車、高速=高速急行
最終更新:2024年02月09日 23:56