タブンネを捕まえた
ヒヤリングポケモンと云うらしい
触角で相手の心を読む…ふーん
「タブンネ、出ておいで」
早速捕まえたタブンネを外に出す
「可愛いね~。オレンの実食べる?」
タブンネは嬉しそうに私の手からオレンの実を受け取った
それから数日間、タブンネをひたすら可愛がり甘やかした
数日後、タブンネを抱きしめていた時、触角が私に触れるチャンスがあった
今だ!と思い、自分の持てる限りの知識で残虐な殺害方法をタブンネに行う妄想をする
すると腕の中のタブンネは体を強ばらせた
「どうかした?タブンネ」
いつもと変わらぬ笑顔で優しく撫でてやる
タブンネは困惑した様子で無理に笑顔を作ってきた
「今日の夕飯はタブンネの好きな木の実と野菜のシチューにしよっか」
その言葉にきっとさっきのは何かの間違いだろうと考えたのか、タブンネもいつも通りに戻った
しかしそれから触角が触れる機会がある度に、私は頭の中でタブンネを煮たり焼いたり切り刻んだりしていた
その度にタブンネは不安そうに私をみるが、優しく頭を撫でてやると無理やり微笑むのだった
数カ月経ったある日、すごい鳴き声に起こされ、見に行ってみると血まみれになったタブンネがそこにいた
どうやら私の日頃の優しさと残虐な思考の狭間でどちらを信じたらいいのか分からず、自ら相手の思考を読み取る触角を千切った様だ
タブンネは優しいご主人様を信じたかったらしい
最終更新:2014年06月18日 22:36