次の日の朝、まだ三匹が寝ている隙に俺は卵をトンカチで叩く。
徐々に上から破れていく卵。中のタブンネがまだ未熟でも、ちょっと動けば割れてしまうくらいにした。
そして三匹を起こしにいく。
「ミグゥ…ミゴォ!」
いびきもうるせえなぁ弟ンネは。だらしなく涎をたらし、シーツと自分の体をべたべたにしている。
「ミャフゥ…ミャイィ♪」「ミ…ミニュッ…」
姉ンネと妹ンネはお行儀よく寄り添い、幸せだった家族生活でも思い出しているのか、微笑みを浮かべながら眠っていた。
「おい、卵がかえるぞ!早く起きろ!!」
と大きな声で呼びかけてやった。
「ミグッ!?…ミゴーッ」
だが弟ンネは一度超えに反応したものの、そのまぶたを上げようとはせずにまた眠りに突いた。
「ミミィ!?ピィミィ!!」「ミッ!!ミィ♪」
案の定こちらの二匹はぱっと目を覚まし、俺の言葉にうれしそうにしている。
「ミッミィ♪」「ミャアイ~」と、喜びながらピョンピョン跳ね回る二匹をつれて、卵をおいてきたリビングに向かった
パシッパシッと乾いた音を立てながら、次第に割れていく卵。
「ミフゥ!ミッフー!」「ミイ♪ミィ♪」
二匹はその様子に応援するように語りかける。
「チィ…チ…チ…ィ…」
そうして卵がかえった。中からベビンネが出てくる。
「ミ…ィ?ミ…?」と困ったような声を上げる姉ンネ。
そして妹ンネは「ミヒィ!?ミィッ!?」と驚きの声を上げてしりもちをついた。
それはそうだろう。
なにしろ中から出てきたのは、自分たちとは似ても似つかない小さなポケモン。
思ったよりも早かったようで、体調は15cmほど、毛は生えておらず、黄色い地肌があるだけ。
タブンネにとって大きなアピールポイントになる尻尾も生えておらず、目も耳もまだ開いていない上に触覚もない。
小さな手足のある芋虫のようなポケモンが自分たちと同じ母親から産まれたのだ。
とくに姉ンネは弟ンネ、そして妹ンネの孵化シーンもみていただけにショックも大きいだろう。
「ミィ…!?ミッミ!?」と混乱している姉ンネは、どうすればいいのか分からずにただただ声を上げる。
だが妹ンネは「ミヒィ!?ミ…ミフーッミィフーッ!!」と、自分の目の前で動く奇妙な生物に威嚇をしだした。
普通にただの未熟児で奇形などではない、むしろ3日もすればタブンネの姿になる自身の妹に対してだ。
「チィィ!チィィ!チィウーッ!」
だがここでベビンネが泣き出した。
空気の漏れる音のほうが大きく聞こえるくらいに小さく。だがその声は確実に本来いるはずの母親に対して何かを訴えかけている。
「ミピャァッ!ミ…ミィィーッ!!」とここで妹ンネが逃げ出した。
唐突に声を出したベビンネに恐怖を感じたらしい。
「ミィ!?…ミッ!!」
妹ンネが逃げたことに驚く姉ンネだが、ここでキッと顔つきを険しくして気合を入れる。
そしてがんばってソファーの上によじ登ると、ベビンネを抱っこしたのだ。
そして、まだべたべたなベビンネの体を、チロチロとキレイにしている。
「チィ♪チィャ♪チッチャィ~♪」
ベビンネが楽しそうな声をあげる。
「ミ…?ミィミィ♪」
姉ンネも、その声を聞いて嬉しそうに声をだした。
そしてあらかた綺麗になったベビンネ。
しかし赤ん坊が次に求めるものといえば…
「ヂィーッ!ヂィーッ!」
そう、ミルクだ。
「ミッピィ!?ミィ!ミィ!」
姉ンネはまたもや驚きの声を上げる。
ベビンネの要求を理解しているのだろう。
そしてベビンネが姉ンネのおなか辺りをまさぐり、チュパチュパと音を立て始める。
「チゥ…チィウゥ~…」と、姉ンネの乳首にしゃぶりつきおとなしくなるベビンネ。
「チピィ…チピャァ~~ッチィピィ~!」
しかしすぐに姉ンネの体からは自分の望みのものが出てこないことを知りまた鳴き始める。
「チィ~ッチァ~ッ…」
と泣きながら、それでもちゅぱちゅぱとしゃぶりつかずにはいられないベビンネ。
「ミィ!ミィ…ミィ…」
切なそうに泣きじゃくるベビンネを見つめながら、姉ンネはイヤイヤと首を振る。
姉ンネ自身も分かっているんだろう。自分からはミルクが出ないということを。
「チィーッ!チピィーッ!」
尚も泣きじゃくるベビンネ。
すると姉ンネが「ミーン!ミーン!」と鳴きながら顔を真っ赤にしている。
力んでミルクを出そうとしているのだろうか?
出ないものは出ないんだが。
「ミィ…」
そしてついにどうがんばっても無理。ということを悟った姉ンネは、ベビンネをクッションにおいて、俺にすがり始めた。
「ミィッ!ミィッ!」
どうやら俺に赤ちゃんのミルクを出して欲しいらしい。
このときばかりは、あれだけ謙虚だった姉ンネも語気を強め、命令口調だった。
俺はあえて「すごいね。もう君になついたんだ!ママがいない分、ママ代わりとして君がしっかり育ててあげるんだよ!!」と声をかけてあげた。
「ミッ!?ミィミィ!!ミィ!ミビィ!!」
姉ンネは俺の言葉を聞いてブンブンと首をふる。
「そうじゃないの!」ということかな?分かってるよ。いいたいことは。
「じゃあ俺は自分の朝ごはんを作るから、君はしっかり赤ちゃんをあやしてあげてね。」
そういって台所に向かった。
背後から「ミィビィーッ!!」という姉ンネの絶叫が響いた。
そして俺は気づいてた。
台所の影から、ベビンネをまるで不審者のような目つきでにらむ妹ンネに。
ベビンネが育つことはないだろうな。
・
・
・
「ムィィ…」
俺が自分の朝飯を作っていると、弟ンネがおきてきた。
そして、ピクピクッと鼻を動かしたかと思うと、「ミィミィ!」と鳴いてエサの催促をする。
「ミィィ…」
妹ンネも、空腹を訴えて俺に向かって鳴いた。
夕べは働いたあとにオボンを一つしか食べていないのだから、当然なのかもしれない。
もっとも、本来の妖精ポケモンは一食につき木の実なら一つくらいで十分なはずなのだが。
俺は作り終わった朝食をテーブルに置き、オボンの実を姉ンネにだけ一つ与えてやる。
「ミィミィ!ミッミィ!」
しかし姉ンネは首を振り慌てる。欲しいのは自分の食べ物ではなく、ベビンネに必要なミルクなのだろう。
「ヂピィッ!ヂヂィ~!」
ベビンネはこの小さな体のどこにそんな体力が詰まっているのか、先ほどから泣き止むことがない。
「ミ…?ミ…?」「ミフィィッ!ミッフィフィィ!」
その光景を見ていた妹ンネと弟ンネが、声を上げた。
姉ンネだけが木の実をもらえたことを疑問に思う妹ンネと、それに不満を抱いた弟ンネだ。
妹ンネは悲しそうに見つめてくるが、弟ンネは違う。
「ミッフィィ~!ミミビィーッ!」と、両手両足をいっぱいに使って、ジタバタとアピールを続ける。
「お前ら、昨日言ったことを忘れたのか?」
と俺が声をかけると、妹ンネは耳を垂れさせ、弟ンネもピタッと騒ぐのを辞めた。
「食べ物がほしければ一生懸命働けといっただろう。お姉ちゃんは頑張って赤ちゃんの面倒をみてるが、お前らはなんだ?
お前は逃げ出して、お前にいたってはたった今起きたとこだろうが!!」
俺の怒鳴り声に怯えて「ミキュゥ…」と縮こまる妹ンネと、「ミィビィーーッ!」と鳴く弟ンネ。
「お前らも、少しは役に立って俺を満足させてみろ!!」と続けて怒鳴ると、二匹とも萎縮してしまった。
だが、お昼のためにこれから働かせる二匹に何も食べさせないというのはさすがに酷だ。
俺は二匹の前に、パンの耳を一本づつ置いてやった。
妹ンネは「ミクゥ…」と悲しがりながらもそれをハムハムと食べた。
だが弟ンネは、「ミビィッ!ミッフーッ!!」と叫びながら、俺に向かって歯を剥き出しにする。
「何もできないくせにえらそうに吼えるな!与えられることばかり考えてんじゃねえ!!」
と、弟ンネを叱りながらルカリオを繰り出す。
「ミキャァッ!!」と怯えながら、弟ンネもそのパンの耳を口にした。
姉ンネの方はすでにオボンを半分ほど食べている。
「ミィミッ♪ミィーミィ♪」
その姉ンネに妹ンネが歩み寄った。
「半分ちょうだい♪」といっているのだろうが、なんと姉ンネは「ミギィッ!ミフーッ!」と威嚇しそれを拒む。
「ミッ!?ミ…ミ…」
まさかの拒絶に悲しそうに瞳を潤ませる妹ンネ。まさか姉が自分にくれないとは考えていなかったのだろう。
姉ンネに拒まれた妹ンネは「ミクゥ…ミキュィ~…」と鳴きながら、部屋の隅で姉ンネを見つめている。
姉ンネはというと、半分ほどのこったオボンを、「ミィ!」といいながら踏みつけた。
そうして細かく砕かれたオボンの小さなかけらを、「ヂィッ!ヂィィ~ッ!」と鳴き続けるベビンネの口に持っていった。
「チィ♪チィ~♪チッピィ♪」と、先ほどとは打って変わってご機嫌に変わるベビンネ。
姉ンネの指先をいっぱいにくわえながら、チュパッチュパッと音を立てる。
弟ンネは、「ミフッ!ミフゥ!!」と鼻息荒く、飛び散ったオボンを少しでも食べようと床を舐め続ける。
だが、本当にショックを受けているのは妹ンネだ。
姉ンネがベビンネにオボンを上げた瞬間に立ち上がって「ミ…?ミィィミ…?」と小さく鳴いたのだ。
自分にくれなかったオボンを、変な生き物(自分の妹)に与えて嬉しそうにしている姉ンネが信じられないのだろう。
だが姉ンネに抗議をするかというとそうではなかった。
むしろ、憎しみの視線は常にベビンネに向けられている。
「ミゥ~…ミイィィ…」と小さくうなりながら、親の仇を見るような目でベビンネをにらみ続ける。
姉を奪った生き物を許せないんだろう。
姉ンネはその視線には全く気づかず、オボンをたくさん食べてすっかり眠ってしまったベビンネをクッションに置いた。
さて、ご飯も食べたし、こいつ等に働いてもらおうかな。
「よし、お前ら!昼飯が食いたきゃぁしっかり働けよ!!」
と声をかける。
「ミミィ~!!」だが元気よく返事をしたのは姉ンネだけだった。
自分が一生懸命働けばご飯をもらえて赤ちゃんも育てられる、と知ったのだろう。
対して妹ンネと弟ンネは、昨日の仕事内容を思い出したのか、声も出さずに嫌そうに俺の元へと歩いてきた。
俺は今日の仕事を三匹に教えてやった。
まぁ昨日の畑の続きと、すでにある木への水やりだからそんなに難しくはない。
ピクシーと一緒に水やりをする姉ンネ、ルカリオに見守られながら(見張られながら)畑を耕す妹ンネ、弟ンネに分かれた。
ちなみに妹ンネと弟ンネには今日はまたシャベルを渡してやった。
そして三匹と俺の手持ちの二匹は畑に出て行った。
妹ンネと弟ンネは昨日も同じことをしていてやり方を覚えたのか、以外にテキパキと仕事をこなしている。
ましてや昨日と違って素手ではないため、スピードも結構速い。午前中だけで終わるのでは?
だが問題は姉ンネだった。
「ミィ…ミィ…」と鳴きながら自分の体を考えれば大きすぎるホースを引きずって、何とか木の下に行く。
だが小さな姉ンネは水を木にかけることができない。
ピクシーはしっかり葉っぱにもかけているが、姉ンネは根元にしか届かないのだ。
ちなみに一般的な植物は根元だけに水をやればいいのだが、木の実は違う。
常に新鮮で瑞々しい木の実を育てるためには、葉っぱや木の実自身にも水をかけてやる必要があるのだ。
「ミゥ…」と姉ンネは悲しそうに、そして、自分が働かなければ赤ちゃんが…という危機感から「ミィィッ!!」とブンブン首を振りながら焦っている。
そしてホースを上に向けようとするのだが、水の出ているホースというのは想像以上に重いらしく、すぐに手を離してしまう。
そのたびに「ミギィッ!!」と癇癪を起こして地団駄を踏む姉ンネが面白い。
ちなみにピクシーには、姉ンネが困っても手は出さないように指示を出しておいた。
妹ンネと弟ンネの方はすっかりなれたもので、手際よく畑を耕す。
今回エサを得られないのはどうやら姉ンネかな?
そうしてお昼に差し掛かるころには、すっかり残った土地は耕され、午後からは新しい木の実の種をまける状態になった。
俺は姉ンネを見かねて、水やりはピクシーにやってもらった。
もっとも、一番大きな姉ンネでさえこれだ。この役割はこいつ等にはこなせないだろうな。
「おーい、お昼ご飯だぞ!」と大きな声を出して三匹を呼ぶ。
「ミッミィ♪」「ミヒヒヒヒッ!」
妹ンネと弟ンネは喜びの声を上げながら、ポテポテと俺の方へ走ってくる。
自分たちのこなした仕事に自信を持っているようだ。
だが、姉ンネは違った。
「ミヒッ!?ミィ…ミィ…」とこちらに向かって歩いてはくるものの、その肩はがっくりと下がっている。
二匹とは逆に、自分が仕事を出来ていないことがわかっているのだろう。
昨日と同じように、土を耕した二匹にはホースで水をかけてやる。
「ミィミッ♪ミィ~♪」「ミフィッ…」
キレイにしてもらって喜ぶ妹ンネと、水が苦手らしい弟ンネだ。
姉ンネはその様子を呆然と見つめているが、目に力がない。
俺は妹ンネ、弟ンネの二匹にオボンを二つづつ与えた。
「ミミミミィーーッ♪」と、弟ンネは大げさに喜ぶ。
「ミィ~~ィ♪」妹ンネも、仕事の成果に嬉しそうだ。
二匹とも、おいしそうにそれを食べ始める。
「ミ…?ミ…?」
姉ンネが申し訳なさげに俺に話しかけてくるが、当然コイツには二匹のような飯はあたらない。
「お前は今回役に立たなかったろ?そんな奴にくれてやるエサなんてないよ。」
あえてにこやかに伝える。
「ミッ……」と、ショックを受けている姉ンネだが、「ヂィーッ!ヂィーッ!」とタイミングよくベビンネが目を覚ました。
その声はクッションに一人で置かれている寂しさか、あるいは空腹を訴えている。
「ミイィッ…」
姉ンネはなおも沈んだ面持ちでベビンネを抱き上げるが、ベビンネは姉ンネの指をチュパッチュパッとしゃぶった。
朝のことから、姉ンネの指にご飯があると思ってしまったらしい。
もちろん今はないのだが、ベビンネもそれに気づいたらしくすぐに「チイィ…チィッ!チーッ!」と鳴き始めた。
「ミイィィッ…」と姉ンネの顔は沈んでいるを通り越し、すでに悲痛に満ちている。
だが、何を思ったのか突然「ミィッ!」と表情をキリっとさせて、ベビンネを抱えたまま俺の元へとやってきた。
「ミィッ!ミィミッ!」と毅然と訴えかけてくる。
「この子がどうなってもいいのか!」と聞こえてくるようだ。
「お前が責任をもって育てるんだろ?一々俺にたよるんじゃねえよ」
それでも俺は変わらない。姉ンネに言い放ってやる。
姉ンネは俺の言葉に目を見開いたかと思うと、「ミフーッ!ミフーッ!ミギーーッ!!」と威嚇したのに気合を入れた。
しかしその瞬間やはりルカリオが神速で姉ンネの前に立ちはだかる。
もしかしてこいつ等より俺のルカリオのがよっぽど耳が良いのでは…?
「ミ!?ミフィィ…」
姉ンネもルカリオには勝ち目なしと、耳を押さえて震えながらうずくまった。
俺になら勝てると思われるのも癪だが。
姉ンネも、大分タブンネらしさが出てきたな。
すっかり俺にエサをもらうのをあきらめ、なんとか鳴いているベビンネをあやす姉ンネ。
その前には「ミイイイ♪ミッピィピ♪」「ミッヒ♪ミヒヒィ♪」と喜ぶ二匹が木の実を食べている。
「ミィミ♪ミィミィ♪」
姉ンネはなんと、妹ンネに木の実を分けてもらおうと甘えた。
盛大に甘ったるい声を出しながらお尻を振っている。
「ミッ!」
だが妹ンネはプイッとそっぽを向いた。
朝自分にはくれなかったのに、どの面下げて言ってるんだと思っているだろう。たぶんね。
「ミィミッ!!ミィ!」だが姉ンネはあきらめない。
俺にしたのと同じように、ベビンネを抱き上げキリッとした。
「ミ!?ミウウゥウゥ!!」
まだベビンネをタブンネとして受け入れられない妹ンネは、そのベビンネに向かって唸る。
「ミィ!?ミィ…」
姉ンネは妹ンネのその態度にびっくりしたのか、萎縮してしまった。
昨日はあんなに仲がよかったのになぁ。
俺に続いて妹ンネにも断られた姉ンネ。となると次は…
「ミフーッ!ミッフーッ!!」
だがダメだ。そのやり取りを見ていた弟ンネは、姉ンネが自分のほうを振り向くと同時に威嚇した。
「ミィ?ミィミ?」
姉ンネは、誰も赤ちゃんを助けようとしないことに驚いているのか、ただ首をひねる。
「ヂヂィッ!ヂイッピィーッ!!」だんだんと大きくなるベビンネの泣き声。
まだ求めることしかできない赤ちゃんだから仕方ないといえば仕方ない。
「ミ…ミギーッ!!」
だが姉ンネがついに怒った。
残り一つの木の実を食べようとしていた弟ンネに体当たりをしたのだ。
「ミピィ!?ミッピーッッ!!」と吹っ飛ぶ弟ンネ。
木の実が床に転がる。
「ミフゥ!ミガッ!ミガァ!!」と、その木の実を半分ほど自分で食べたあと、残りを踏み潰してベビンネに与えた。
「ヂ…チィ♪チッチィ♪」再び姉ンネの指を咥えて上機嫌になるベビンネ。
「ミビャアーッ!ミブィイイィ!!ミッ…ミビィ~!!」
だが大変なのは弟ンネだ。
一生懸命働いて手にしたエサを地からづくで奪われてしまい泣きじゃくる。
肝心な姉ンネは「ミィミィ♪ミピィ~♪」と木の実を食べたこと、そしてベビンネにご飯を上げられたことに喜んでいる。
「ミギーッ!」今度は弟ンネの番だ。
木の実を奪われた怒りで気合を入れた。
「ミフーッ!」
だが姉ンネが威嚇すると、「ミッ!?ミィイ…」と縮こまった。
これだけの子供ならば、10センチの大きさの差はでかいだろう。
弟ンネも、本気で戦ったら姉ンネに勝てないと思っているし、姉ンネはケンカなら負けない自身があるようだ。
姉ンネは「チィ…♪」と鳴いていたベビンネを寝かしつけた。
だが妹ンネは姉ンネに不審な視線を向けていた。
先ほど、弟ンネが木の実を取られたことを見て、自分も取られることがあるかも…と疑心暗鬼になっているようだ。
そして弟ンネは「ミゥゥゥ」と、その憎しみをベビンネに向けている。
いい感じに拗れてきたな。
「さて、午後の仕事だよ」
俺はそんな雰囲気も無視して、三匹に話しかけた
「じゃあ午後もしっかりね。」
「ミィッ!」と元気よく返事をする姉ンネ。
しかし、他の二匹は返事をしない。
やらなければいけないことは分かっているはずだが、それ以上に姉に対する警戒が強まっているようだ。
午後は先ほど耕した畑に種を蒔く仕事。三匹とも、ルカリオを真似しながら種を蒔いている。
まぁこれはそんなに難しくないから普通に出来るだろう。
だがここで異変が起きた。
「チ…ィ…チピ…」
ベビンネが小さく声をだしながら、クッションの上でフルフルと震えだした。
「ヂヂィ…チィーッ…」
だんだんその声が濁っていく。
やっぱりこうなったか…
姉ンネが一生懸命に木の実を上げて、空腹は満たされても、それだけでは決定的に足りないものがある。
母乳だ。
どんな生物でも、産まれたばかりは母乳を要する。
それにより免疫が身につき、健康に育つ。
このベビンネはその母乳を一切与えられず、木の実だけを食べているのだ。
当然、木の実にだって雑菌がついている。ある程度育っていれば影響はないのだが。
恐らく下痢でも催しているのではないだろうか。
俺の予想通り、ベビンネはクッションの上で水のような下痢をした。
ところどころ固形が混ざっているのは、まだ消化機能も十分ではないために木の実を消化しきれなかったのか。
「ヂィッ…チィ…」
ベビンネは下痢をしながら、尚も苦しそうにもがく。
怒ったほうがいいだろうか?まだこいつに怒ったところで、理解するとは思えない…
「ヂピィーッ!ヂヂィーッ!ヂィピィーッ!!」
そしてその泣き声も大きくなっていく。
「ミ”ーーッ!!ミィッミ”--ッ!!」
だがここで姉ンネがけたたましく叫びながら、部屋に戻ってきた。
ベビンネの叫びを聞いたのだろう。
「ミッ!?ミィミッ!?ミィミィ!!」
慌てふためきながら、ベビンネを抱き上げ、汚れてしまったお尻をぺろぺろと舐める。
「ヂィィーッ!ヂャーッ!!」
しかしベビンネは泣き止まない。
「ミィッ!?ミ~ミィ♪ミンミィ♪ミンミミィ~ミィ♪」
姉ンネは、なにやら甘ったるい声で歌い始めた。
タブンネはうたうを覚えないはずだが、純粋に子守唄ということだろうか?
「チ…チ…」と、その歌を聴いて少し落ち着きを取り戻した。
俺はなんとなく外を見てみたのだが、妹ンネ、弟ンネの二匹が種を蒔きながら寄り添っているのが見えた。
昨日は弟ンネが蚊帳の外だったが、先ほどの一連の姉ンネから、こちらの二匹が仲良くなったようだ。
微笑みあいながら種を蒔いている。
こちらでは何とかベビンネが落ち着いたようで、小さな寝息を立てている。
「ミィ♪」と姉ンネも、その様子を嬉しそうに見つめている。
いつのまにか、もう一つのクッションに横になり、ベビンネにすっかり添い寝していた。
「ミ…ミ…」
そうして横になっていると、どうやら姉ンネ自信も眠くなってしまったようだ。
仕事はしなくてもいいのか?と聞きたいところだが。
もしかしたら、自分がもらえなければまた弟、妹から奪えばいいとでも考えているのかもしれない。
「ミィミィッ!」「ミッミィ♪」
外では、二匹が相変わらず仕事をこなしている。
あいつ等の仕事の成果を、またコイツに奪われてしまうのは可愛そうなきもするな。
「ヂィーッ!ヂィーッ!」
だが、ここで再びベビンネが泣き始める。
「ミヒッ!?ミヒィ!!」と姉ンネも飛び起きた。
また下痢か?
「ヂバァッ!!ヂゥ~…ヂィウ~…」
なんと、ベビンネは血を吐いてしまった。
小さな体からは想像できない量だ。
「ミミッ!?ミィミィ!?ミィミィミィーッ!?」
姉ンネはその様子に尋常ではないくらいにパニックを起こしている。
「ヂブッ!!ヂヂィ…ヂ…ィ…」
また吐いた。
母乳ではないものの、この俺が育てた木の実だ。別に悪いものではないのだが・・・
「ミィッ!ミィミッ!!」
姉ンネは自分では打つ手なしと見たか、俺にすがった。
「俺にもポケモンの病気は分からないよ。お前がしっかり直してあげるんだ。」
俺が姉ンネに言ってやると、姉ンネのその顔は一気に血の気を引いた。
「ミィミィ!!ミィッ!ミフーッ!ミフーッ!」
そして、ベビンネの横にうずくまり、応援するように声をかける。
「チ…チ…チィ…」
しかしその声は確実に小さくなっていく。
そして…
「チ…」と最後に蚊の鳴くように小さく声を出して、ベビンネはその短い生涯を終えたてしまった。
あまりにもあっけなく。
もしかしたら、この未熟児に雑菌は想像以上に作用がでかかったのかもしれないな。
「…ミ…??ミイ?ミィミッ?」
姉ンネは、目の前で動かなくなったベビンネに声をかける。
当然、ピクリとも動くはずはない。
「ミィーミ♪ミィミィミィ~♪ミッピィ~♪」
必死にお尻を振りながら、甘い声で歌いかける。
当然、それでも動くはずがない。
だんだんと体を震わせ、涙を目に浮かべ始める。ついに…
「ミッ…ミ”ビャーーッ!ミ”ッ…ミ”ィヤーッ!!」と大きな声で泣きだした。
仰向けに倒れ、手足をジタバタさせている。
「ビャゥーッッ!!ビィミャァーッ!!」
俺はそのベビンネの死体を持ち上げた。
すっかり母性が芽生えていた姉ンネは、ただ目を手で抑えていたために気づかない。
「ミッ…ク…ミゥック…」
大声で泣いた後は、小さくすすり泣く。
所詮はこんな小さな子タブンネにベビンネ、それも未熟児を育てるのは不可能だったんだよ。
「おい…」
俺の声に、姉ンネはビクッとして顔を上げた。
「赤ちゃんが汚した床、綺麗にしておけよ。」とついで話しかける。
床はベビンネが吐いた血や下痢で汚れていた。
「ミゥ…ミィ…」
しかし姉ンネの表情は暗い。当然だが。
そして、呆然としてそこから動こうとしないのだ。
「…ンミ…?」
死体のおいてあったクッションを見て、驚いた声をだす。
ようやくベビンネがそこにいないことを知ったらしい。
「ミィミ?…ミィ…?」
俺にそれを問いかけているらしい姉ンネ。
「あぁ、お前が世話をしなかったせいでこんなに短い間しか生きられなかった赤ちゃんは、俺が埋めておいてやる。」
俺はあえて意地悪に言い放ってみた。
「ミィ!?ミィミィ!!ミィミッ!!」
ビックリして慌てだす姉ンネ。
「お前が世話をしなかったせいで」という言葉に反応したのか、プルプルしながら弁明するように声を出す。
「ふざけるな!」
俺は姉ンネに蹴りを入れた。
「ミ”ガッ…」
姉ンネはまた仰向けに倒れる。
「ビウ~…ミィウ~…」
そして痛がり、蹴られたおなかをさすっている。
「ピィヤッ!ピィピッ!ピャーッ!!」
そして耳をつかんで持ち上げた。
「ならなんで赤ちゃんは死んだんだ!?お前がしっかり世話をしてれば、赤ちゃんはちゃんと育ったんだよ!!」
俺はお得意の涙を流しながら、一発だけ姉ンネに平手打ちをしてやる。
「ビャッ!ミ”バァ~…!ミィウ~!!」
その平手に、一度痛がったものの、すぐに赤ちゃんのことで悲しがり始めた。
「分かったら掃除しとけ。このクズンネが!!」
そう最後に吐き捨てると、姉ンネは「ミィミィ…」と力なく泣きながら床を舐め始めた。
外ではすっかり種を蒔き終わったらしい二匹が、寄り添いながら喜んでいる。
さて、そろそろ夕飯なわけだが、このベビンネの死体はどうしようかな?
「おーい、ご飯だよ!」
すっかり仕事を終えて、疲れからかプルプルと肩を震わせている二匹に声をかけてやる。
「ミィ~♪ミィミィ~♪」と甘ったるい声を出す妹ンネと「ミィッ!ミィッ!」と一気に元気になる弟ンネ。
俺の声を聞いたのか、姉ンネも「ミィ…」と声を出した。
まだまだ悲しんでいて、力ない表情と声ではあるが、残念なことに尻尾はしっかり動いている。
弟ンネ、妹ンネにはオボンを3つずつ与えてやった。
「ミフィッ!ミフィ~!」と、二匹とも大声で喜び、すぐにがっついた。
小さな口で、一生懸命木の実を食べ始める。
「ミ?ミ?」
当然姉ンネには与えていないのだが、姉ンネは自分にくれないことを疑問に思ったらしい。
小首をかしげ、俺の側でかわいらしく鳴いた。
コイツは今までの話を聞いて、本当に自分がもらえるとでも思っているのだろうか?
そう思った俺は、姉ンネに話しかけた。
「俺は言ったはずだぞ?エサが欲しければ働けとな。それがお前の存在価値だろ!」
「ミ!?ミィミッ!?ミィミッ!?」
しかし姉ンネは、さらに声を荒げて反抗する。
どうやら、自分は頑張ってたと主張したいらしい。
「あの二匹は一生懸命働いてエサを手に入れたんだ。対してお前は何なんだ?仕事はしない、赤ちゃんはすぐに殺す…お前にエサをやる価値があるのか!?」
さらに怒鳴ると、姉ンネは「…ミ…ンミィ…」とうなだれる。
「赤ちゃんを殺した」という言葉が効いたようだ。
となると次は…
「ミッ!ミィミッ♪」やはり二匹にもらうしかない。
まずは妹ンネに、盛大にお願いした。
「ミッ!?ミフーッミィフーッ!」
それに対して妹ンネは威嚇する。食い物の恨みは恐ろしいなぁ。
「ミ?ミィ…」姉ンネはしょんぼりとして、今度は弟ンネに頼み込む。
「ミィミィ♪ミィ~♪」
だが、先ほど暴力によって食べ物を奪われた弟ンネが、いまさら姉ンネのお願いに答えるはずもない。
「ミィッ!」
プイっとそっぽを向いて姉ンネを拒絶した。
姉ンネはまたもや怒る。
「ミィィイ…ミギーッ!」
そう叫んで、弟ンネに突進を仕掛けた。
「ミッ!ミィイーッ!!」
弟ンネもそれに応じ、突進をする。
昼は吹っ飛ばされた弟ンネだが、今回はそれを予想していたのか、ちゃんと反応できた。
体格の差はあるが、果たしてどうか?
「ミピィッ!」「ミキャンッ…」
コイツは以外だ。
ぶつかった二匹は互いにはじかれるように飛んだ。
体格が違えど、やはりオスとメスということか…力比べでは五分五分らしい。
「ミギーッ!!」起き上がった姉ンネは再びタックルを仕掛けようとする。
「ミガッフゥーッ!!」弟ンネは、それに答えるように今度はビンタをした。
「ミキャァッ…ミッキャンッ…ミピャァ~…」
どうやら弟ンネのビンタのほうが勝ったらしい。
姉ンネのタックルは止まり、ペチンペチンと弟ンネがビンタを繰り出す。
そのたびに「ミガッ!ミフッ!ミギィッ!」と声をだす弟ンネが面白い。
「ミィ~…」
妹ンネは困惑したようにその光景を眺めていたが、それでも自分に火の粉が降りかからないように木の実を急いで食べている。
「ミィヤァ~…ミェ~ン…」
決着がついた。
姉ンネが泣き出し、耳を抱えて泣き出す。
「ミイィッ!ミィ~♪」
弟ンネは、勝ったことを感じたのか、万歳をして再び木の実を食べ始めた。
いい感じに拗れてきたな。
俺は三匹を部屋に入れて、ベビンネの死体を塩揉みした。
そうして一晩寝かせたベビンネの死体。
首を切り落とし、さらにこんがりと焼いていく。
元々料理はお手の物だ。
なんとなくあの三匹を同じ部屋に入れてしまったが、騒ぎなどがないことから仲良くとはいかなくても、お互いを攻撃したりはしないようだ。
「ミィ~…ミフィィ…」
姉ンネがおきてきた。
腹が減ってよく眠れなかったのか、毛並みも悪く、表情、声に力がない。
「ミミミィーッ!ミィ!ミィミィッ!」
だが、二、三度鼻をピクピクッと動かすと、いきなり俺の下で元気よくピョンピョン飛び跳ねた。
匂いに気づいたのだろう。
その瞳はお星様でキラキラさせ、口からはだらしなく涎が垂れている。
俺はベビンネの死体焼きをテーブルに乗せて、あえてタブンネどもの部屋を見に行った。
前は弟ンネが一匹でドシリとしていて、姉ンネと妹ンネが寄り添っていたが、現在それがどう変わったのか単純に気になったのだ。
「ミゴーッミガーッ」
やっぱり弟ンネはベッドで大の字になって寝ている。
しかし、その傍らには妹ンネが体を丸めて眠っていた。
すっかり二匹は仲良しになったようだ。
まぁこれはこれで眠らせておこう。
「ミフッ!ミフッ!ミップーッ!!」
はぁ…やっぱりか…
俺がリビングに戻ると、テーブルによじ登ったらしい姉ンネがベビンネの死体焼きにがっついていた。
目を吊り上げ、熱いのも気にすることなく、口に放り込む。
まぁ俺が目をそらしたらこうなると予想してたし、そのためにあえて席を立ったのではあるが…
さすがにここまで予想通りというか、浅はかだと腹が立ってくる。
人のものを勝手に食べたらいけないんだということを教えてやろう。
「ミィミィ♪ミィ~ミィ♪」と姉ンネは俺が戻ってきたことに気づき、一瞬で甘い声を出す。
先ほどまで醜く肉を貪っていたとは思えない。
「ミッ?ミィ?」
そしてなんと、空いた皿を俺に差し出しおかわりを要求してきた。
最初は謙虚で妹のためにがんばる健気な子タブンネと思っていたが、俺の思い違いだったようだ。
俺は姉ンネの尻尾を掴んで持ち上げた。
「ミ”ッ!?ミィッ!ミィミ”ィッ!!ミピィーッ!!」
短い手足で「離して」ともがく姉ンネ。その瞳からは、謂れのない暴力を受けていると訴えかけている。
「てっめえ、俺の朝飯、勝手に食いやがって!!」
「ミプィーッ!ミッミッ!ミピャァーッ!!」
俺の朝飯という言葉に姉ンネは体を強がらせ、ぶんぶん首を振って叫んだ。
どうやら俺が完全に自分にくれる料理を作っていたと思っていたらしい。
「ミィ…ミィ…」
そのまま床に落としてやると、姉ンネはうつ伏せになって両手足を広げた。
ごめんなさい…か
その姉ンネの小さな胴体に足を乗せ、少しずつ体重をかけていく。
「ミ…ミッ!…ンミィ…ムゥアァァッ!」
少しずつ、だんだん大きくなる姉ンネの悲鳴。
手足をパタパタ動かすのが面白い。
「謝ったって許すわけねえだろうが!俺は朝何を食べればいいんだよ!?」
別に食い物なんてたくさんあるし、あの料理はむしろ姉ンネに食わせるためのエサだったのだが、あえてここはそういっておく。
「ミヒィ…ミ…ミイィィッ!!」
だが姉ンネは、俺の怒りに怯え、自らの部屋に逃げ込もうとした。
ポテポテヨチヨチ、のんびりと自分の部屋に走っていく。
だが当然、そんな走りで逃げ切れるわけはない。
俺が姉ンネを追い越してやると、「ミピィィ…」と泣きながらお漏らしをした。
そろそろネタバラしをしてやろうかな。
「仕方ない。じゃあ俺はお前が食べた体の、余った部分を食べるよ…」
俺の言葉に、姉ンネは小首を傾げ「ミ?ミ?」と鳴いた。
キッチンへ向かうと、姉ンネもくっついてくる。俺の言葉の意味を知りたいのだろうか?
「ピヤ…?ピィ…?ミッミ”ミ”ィーッ!!ミビィヤーッ!!」
あえて姉ンネに見せるように、それを持ち上げた。
そう、ベビンネの頭部分だ。
それを見た姉ンネは泣きながら大パニックを起こしている。
”お前が食べなかった部分”が頭、では”お前が食べた部分”は…
自分が食べたものの正体を理解したのだろう。
「ミガァッ!ミボッ!ミウエェ…」
そして、そのことにショックを受けたのか、或いは同じタブンネを食べたことへの気味悪さからか、姉ンネは吐いてしまった。
「ミギゥッ!」
またもや俺にけりを入れられる姉ンネ。
「こんなとこで戻すんじゃねえ!綺麗に舐めとっとけ!!」
姉ンネは再び俺の態度に恐怖を感じたのか、一言も鳴かずただ震えながらコクコクと首を縦にふる。
口周り、体についた嘔吐物が気持ちわるい。
もちろん、ベビンネの頭は姉ンネに見せるためだけのものだったので、ばれないように処分した。
姉ンネは、自分の戻したものを必死に綺麗に舐め取っている。
やはり気持ち悪いのか、時折えづきながら。
「ミィミィ♪」「ミフィィ…」
ここで二匹もおきてきた。
寝起きバッチリの妹ンネと、まだ眠気眼の弟ンネだ。
さて、今日はどうしてあげようかな。
続く
最終更新:2015年02月20日 17:13