安物物件分岐2(true end)

2に分岐

私は驚いて信じられなかったが、キョウスケの言ったことは今までで助言してきたとき凄く助かる機会が多く自分の幼馴染だから信じることにした。

「…ごめん。続けて」
『ああ、分かった。ありがとな。…でなそこにはな父母と男の子とタブンネのごく普通の家庭だったんだ。』
「『だった』?」
『ああ、実はなタブンネを飼い始めるまでは普通だったんだ。だが、その父はタブンネ愛護団体に入ってから変わってしまったらしい。』
「タブンネ愛護団体てタブンネを虐待から守る為に結成されたあの団体?」

私はありえなくて仕方なかった。あんな正しそうなことをやっている団体が?とてもだが関連性が無いように思えた。

『そうだ。その父はなそこの会員になってから変わったらしい。』
「でも、何で?」
『俺も知った時驚いたが、どうやらそれにのめりこみ過ぎて会社はクビになり夫婦関係も悪化して男の子とも良くなくなったみたいだ。』
『それだけじゃない。沢山無計画に孵化をさせて餌代は増える。躾もろくに出来なくて近所にも迷惑がかかった。』
『そのせいで、近所にも冷たい視線で見られるようになり管理人に注意された。…更に借金まで出るようになった。その時みたいだ母と男の子が夜逃げしたのは。あと、その次の日に愛護団体を強制退会をさせらるはたらしい。』
『それでな、やがて一ヶ月以内に出て行くことと借金を払うように言われてな。…そして一ヶ月後に管理人と借金取りが来た時家に入ったときタブンネ達は居なくなった。まるで神隠しのようにな。だが、その時外から悲鳴が聞こえてベランダの方を見たとき…父は死んでいた。自殺をしたみたいだ。』
『そして、足元を見たとき遺言があってな。最初は自分の家族のことについての懺悔が書かれていたが、後半になるにつれて近所とタブンネと管理人と借金取りについての恨みが書かれていた。』

キョウスケはライブキャスター越しに深呼吸を一回して『…長かったが、そういうことがあった部屋だ。それでも住みたいか?あと、付け足しだが、タブンネは未だに見つかってないらしい。』と言ってきた。

答えは当然「NO」だ。
むしろそんなことを知ってしまった以上いくらいい部屋が1000円だろうと絶対に払うのはごめんだ。私はキョウスケに引っ越すことを伝えた。

『そうか。取り敢えず今日は時間的に不動産はやってないから明日行くといいよ。あと、今日は俺の家に泊まってけ。』
「うん。ありがとう。」

その夜はぐっすり眠ることが出来た。

翌日、私は不動産屋に行き住むのをやめることを伝えたら以外にもあっさりと了承した。そして荷物は業者の方に引き取ってもらい今は別の家に住んでいる。

今となってはあの部屋がどうなっているかは分かりません。もしも、私があの部屋にあのまま住んでいたらどうなっているかは確かめる術がありません。

【true end】
最終更新:2015年02月20日 17:23