タブンネカレー

タブンネにカレーをご馳走してやる事にした。感謝しろクソブタ。ぐらしであ。
クソブタはブヒブヒ…言ってないが甘~いカレーを一瞬で一皿平らげる。
その後、おかわりは当たり前だろ?とでも言うかのように何も載っていない皿を俺に向かって突き出す。
ブチギレて首と体をサヨナラ…!させた後にウチのクソブタ惨殺死体標本とトモダチにする事も考えたが、それじゃあ今回やる事の意味がない。
突き出された皿を力ずくで奪うようにし、クソブタの態勢を崩させながら、飯をよそい、ルーをかける。クソブタは俺を睨みながらも、カレーのおかわりが来ると知って今の態度を不問にしたらしい。殺すぞ。
俺はそんなカレーに粉末唐辛子を見えないように少しだけかける。
かけた俺にも見えない。だが、あまりやりすぎると血の海のようになってしまう。それだけは避けなくてはならない。
それをそのままクソブタに出す。クソブタは何事もなかったかのように平らげ、またも俺に皿を突き出した。
眉間にシワが寄る。こめかみに血管が浮き出ていてもおかしくはないだろう。
クソブタはそんな俺を見てニヤニヤしている。殺す。
俺は皿を奪い、計画を早めるため、ブートジョロキアのペーストとハバネロの粉末を混ぜ、ラー油に3日間漬け込んだ真っ黒な唐辛子をゴリゴリ削りながら前述の粉末と混ぜる。
削るだけでも涙が出そうだ。恐ろしい破壊力。
そして出来上がるヤバすぎる色のペースト。これは少しあとで使う。
飯を少しだけよそい、そこにペーストを載せ、おにぎりの要領で見えなくしてしまう。
カレーにはブートジョロキアのペーストのみを混ぜ込む。そしてそのルーを飯が隠れるほど皿にドバドバかけていく。木を隠すなら森の中。ブートジョロキアでコーティングされた殺人唐辛子にクソブタは気付くだろうか。
クソブタにカレーを見せると、山盛りのカレーに色めき立っていた。俺が至近距離で香辛料を扱っていたせいで涙目なのには全く気付かないらしい。流石食欲しかないゴミだな。生まれてきた事に他者以上に感謝しろ。グラシデア。
クソブタはバカなのか、皿に顔を突っ込んだ。比喩表現などではない。マジに顔を突っ込んだ。こいつは頭がちょっとイカれてやがる。
5秒経ってもクソブタは動かない。死んだか?
そう思った次の瞬間、クソブタは咀嚼し始めた。それも物凄くゆっくり。辛さに耐えているのか?
顔を上げたクソブタの表情を見て笑ってしまった。何処の世界に大泣きしながら山盛りのカレーを食べる者が居る?遭難した人が餓死寸前のところで山盛りの美味しいカレーを出されれば泣くかもしれないか?というかそれは俺でも泣く。
だがしかしクソブタの涙は感動ではなく痛みだろう。ブートジョロキアの破壊力は凄まじい。というかハバネロを超えるとかなんとか聞いた。ヤバすぎる。一世を風靡した最強の唐辛子をも超えるのだ。神か何か?
そんなものを顔面に直接食らってみろ。火傷では済まないだろう。
全ては食欲が生み出した結果。ざまあないぜ。
クソブタは無駄に変な知恵はあるようで、燃え上がるような辛さに包まれた舌をどうにかしたいのか、飯を口の中にかきこんだ。
咀嚼する。だが、三度目の咀嚼で白目を剥き、大量の汗を流しながらフリーズ。ガクンッ、と首が動いたかと思うと、そのまま泡を吹いてしまった。
逝ったか?そんなことを考えつつ脈を測る。
なんとまあ香辛料だけで死んでしまった。しかも食べてたせいで悲鳴も断末魔も遺言も残せない始末。
なんて面白い殺害方法なんだろう。人に転用する事はほぼ不可能だしこれはいいかもしれない。
そんなことを思いつつ、苦しんで死んだであろうこいつの血抜きに取り掛かる。
苦しめば苦しむ程上質になるらしいクソブタの肉。
今頃クソブタは肉は俺が食べる!とでも思っているのかな。違うんだよなあ。
お前が肉になるんだよ。
美味しいカレーにな~れ☆と思ったけど元がクソブタじゃたかが知れてるか。はぁ。
最終更新:2016年09月02日 22:38