家のタブンネは飴が大好きで、暇さえあればいつも飴を舐めていている。
今もほら、口の中でコロコロ転がして、ほっぺなんか押さえちゃって可愛い。
しかし、あの馬鹿でかい体で毎日何袋も空けるから食費以外に金がかかる。
それに寝るときまで飴を舐めるもんだから、朝になるとベッドに飴がべったりと
引っ付いて掃除が大変。虫歯も怖いし、どうしたものか……。
と悩んでいたら一つ名案が。
いつも通り十時消灯。タブンネは飴の袋を抱えて寝床へ向かった。俺もその隣に、
寝そべり、タブンネが寝付くのを待つ。
やがて、いびきが聞こえてきた。よし、そっとベッドを降りて、タブンネの脇に立つ。
あーあーやっぱり、シーツには飴がべったり。それを剥がして、今度は俺が飴を舐める。
もちろん新しい飴をね。程よく舐めたところで、そっとタブンネの背中、毛の中に埋めてやる。
笑いを押し殺して、俺も眠りに付いた。
翌日、リビングへ向かうタブンネの背中を指差し、わざとらしく驚く。
「タブンネ、背中に飴ついてる。とってあげるよ!」
返事を待たずして、俺は飴と一緒に周りの毛も毟り取った。
ミヒィ! と悲鳴を上げてぴょんと跳ねるタブンネ。
涙目で振り向いてきたので、飴を見せる。
「駄目じゃないか。あれほど言ったのにまだ舐めてるからこんなことになるんだぞ」
しゅんとしてうな垂れるタブンネ。今は反省してるけど、タブンネは食いしん坊だからまた
飴を舐めて寝るんだろうなあ。
ああ可愛いよタブンネ。一ヵ月後にはどれくらい毛が残っているか楽しみだね!
最終更新:2014年06月24日 20:09