家の庭に来るタブンネに最近餌をやり始めた。
その甲斐あって大分僕にも馴れてくれたみたい。
今も目の前で、尻尾を振りながら夢中になって木の実を食べている。
そういえばタブンネって、木の実以外も食べるのかな?
そう思った僕は翌日から違う物を餌にしてみた。
今日はシーチキン。
いつものように木の実を貰いにきたタブンネは、皿に盛られたシーチキンを見て首を傾げている。
暫く不思議そうに見つめていたけど、やがて鼻を近付けくんくん匂いを嗅ぎだした。
初めて嗅ぐ香りに興味津々な様子、一摘み手に取ってパクリ。
瞬間目を輝かせて次々にシーチキンを口へ運ぶ。
魚系は大丈夫みたいだ。
今日はハム。
色がタブンネに似てるのも微妙に計算済み。
やって来たタブンネは、皿に置かれた桃色の肉にぎょっとして僕へ不安そうな視線を向けた。
予想通りハムをタブンネの肉か何かと思ったようだ。
すかさずハムを入れてた袋を見せてやると、タブンネはホッと息をついた。
タブンネにとっては大きいハム。
両手一杯に持ってかぶりつくと、初めての肉の食感に幸せそうに目を細めるタブンネ。
肉も問題ないらしい。
最後は戻って木の実。
タブンネは久々の木の実に目をキラキラさせてやって来た。
途中喉に詰まらせそうになるくらいに、美味しそうに食べている。
やっぱり木の実が一番らしい。
全部平らげたタブンネは、尻尾を千切れそうなほどに振り僕にお辞儀をすると、
何処からか拾ってきたモンスターボールを差し出した。
お礼ってことみたい。
僕は笑顔で答え、タブンネをボールに収めた。
最終更新:2014年07月07日 23:59