俺は空の王者ムクホーク様。食物連鎖のトップに君臨する最強の猛禽だ
さて、そろそろ昼飯の時間。何を食わせてもらおうか
そう考えていた矢先、俺の巣がある木の下にタブンネの親子がやってきた
チビが二匹にデカイのが一匹。多分母親だろうな。奴らもこれから昼食らしい
しかしよりにもよってこの木を選ぶとは。タブンネという種族は凶運の呪いでもかけられているのか?
まあいい。俺は早速獲物を捕まえるタイミングを計ることにした
「ミッミッミッ」
母親が尻尾からオボンの実を取り出して子供に配る
「ミィミィミィ♪♪」
喜んで受け取るチビ達
しばらくして、片方が実を落としてしまった。大声で泣き始める
母親が慌てて寄ってきてチビをあやす。そのままもう片方のチビからは目を離す
あまり阿保らしい光景なので俺は笑いをこらえるのに必死だったが、さすがにこの隙は見逃せない
巣から飛び降りて急降下。オボンを夢中で貪っているチビを嘴で捕まえ、巣に戻る。チョロイもんだ
「ミィ!?ミイィィィィィィィィィィィ…ミグ…ムギュゥ
チビがいきなり馬鹿でかい声で泣き出したので、そのまま首をへし折ってやった
だが今ので母親に気づかれてしまったようだ
「ミィ!?ミミミ…ミィィ…グゥゥ……」
そして何してくるかと思いきや、土下座して謝ってきた。惨めな種族だなホントに
あいつらには逃げるコマンドも戦うコマンドもない。ただただ服従するのみ
しかもお間抜けなことに、土下座をしているので子タブンネからまた目を離していやがる
なんだか子タブンネが哀れに見えてきた俺は、先に親から食うことにした
最終更新:2014年07月30日 23:45