「では皆さん、今日は予定通りタブンネを使って実験をします」
教卓の先生が言った通り、俺達はこれからタブンネで解剖その他の実験をすることになっている
各生徒に一匹ずつ配られる子タブンネ
「ミッミッミィ♪」
などど媚びた声を出している。遊んでくれるとでも思って甘えているのだろうか?
「まずは子タブンネが逃げないようにしっかりと机に固定してください」
俺は予め準備しておいたガムテープで四肢を文字通り貼り付けにしてやる
「ミィッ!?」
いきなり手足を粘着質のテープで縛られ、何事かと首を振っているが気にしない
そもそも気にする奴なんていないだろう。所詮こいつらは実験用のモルモットなのだから
「次に、尻尾を切り取ってください。これをしないとタブンネと机が平行になりませんからね」
俺はカッターナイフを取り出して切り始める。切れ味が悪いので、パンを切る具合に少しずつ刃を下ろしていく
ザクザクザクザク 「ミミ!?ミギ!ギュィィィィィィィィ!ミギャゥミギャ(ry
あまりの痛みにのた打ち回る子タブンネ…と言いたい所だが固定されてるので聞くに堪えない絶叫を上げるだけだ
程なくして周りの机からも同じような絶叫があがる。バクオングが乱入してきたのかと疑うほどうるさい
未だにこの学校が騒音で訴えられるといった事例はないが、近所に住んでる連中は修行でもしてるいるのだろうか?
「……さて、ここからが本番ですよ。子豚共の解剖に移りましょうか」
待ってましたとばかりに教室が沸きあがる
「さて。前回の授業で教えたと思いますが、もう一度復習しましょう。子タブンネの体は…
ここにきて先生がだらだらと話し始た。いいから早く手をつけさせてくr――
「!?ミガァァァ!ミミァァァァ゛゛゛」
後ろの席から豚の悲鳴が上がる。誰かが耐え切れずに解剖を始めたのだろう
「ビャァァアァアァァッッッ」 「アアアッァァァア@@@@@@@@」←表現できない悲鳴
それを皮切り次々と解剖を始める生徒達。ためらう必要はないだろう。俺も始めさせてもらおう
「ちょっと皆さん!?…まったく。くれぐれも生きた状態のまま解剖するのですよ」
わかっている。誰が殺すもんか。殺したら悲鳴を上げなくなるじゃないか――
まずは中を開けないとな。さっきも言ったがカッターナイフで。
ただでさえ切れ味が悪いのに、子タブンネが暴れるのと刃が錆だらけなせいで思うように切れない
「アガァアァァ…カハッ ミァアアアアアア(ry
尋常じゃない痛みと恐怖で滝のように涙を流している。携帯で撮影して待ち受けにしたくなるぐらいの変顔だった。
もし俺がポケモンの言葉を理解できたなら、必死な謝罪が聞こえてくるに違いない
「ビャァァァ…ァァァ…」
やっと腹を裂けたと思ったら子タブンネの叫びが弱まってきていた
「ビィ!?ムグゥ」
あわてて復活草を口に突っ込む。元気の塊なんて勿体無くて使えるわけがない。これも十分に高かったが。
子タブンネはあんまり苦いので吐き出しそうになっている。が、優しい俺は吐き出さないように口を塞いであげた
さて、復活草食わせたし消化器官は後回し。次は骨だ
始めに刃を当てたのは肋骨。肺が傷つかないように少しずつ削っていく
キュリキュリキュリキュリ 思ってたより骨の折れる作業だ。いや、切ってるけど
「ミィィィイイイイイ(ry」
あ、こら!動くなよ!肺を切っちまうだろ!
こんな感じでぜんっぜん進まない。大体刃物のせいだが
仕方ないので骨は後回し。次は柔らかいところにするかな
次に俺が目をつけたのは、触覚。柔らかそうだし細くて切りやすそうだからな
ムニムニムニ 「ミギュァァァァァアア(ry
なんとなく揉んでみたが、めっちゃ痛がってるぞこいつ。
そういえばタブンネの触覚には神経が集まってるとかどうとか授業で…
成る程ね。つまりここがタブンネの弱点と、そういうことか。
てことは野生の奴らは弱点丸出しで暮らしてんのな。なんて言うか、馬鹿だろ。
ということで、早速俺の相棒であるカッターナイフ君で触覚に切りつける ザークザークザーク
「ビィィィィァオオオオェェェェェェエエエエエエエエエエ
本日一番の悲鳴。バクオングさんも真っ青になって逃げるくらいの爆音だった。
こいつホントに子供か…?もしかしたら、感情表現能力がポケ一倍強いのかもしれない
ザークザーク スパッ
お、取れた取れた。これは後で観察すためにとって置く。状態がいいものはホルマリンに漬けられて保存されるとか
「アギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア オォォェエエ(ry
子タブンネはガクガク震えながら涙まで流して叫んでる。
ビデオに撮って学校のPVにしたいくらい面白いのに、惜しいなぁ
あ、遂に漏らしたな。汚物の処理も当然一人でやらなければならない。
こんなことならここにもガムテープ貼っとけばよかったが今更言っても後の祭り。
因みにこいつは♀だった。♂なら切り取るところが多かったのに、少し残念。
とりあえず復活草を口に捻じ込んであげる。これでしばらく生きられるよ。やったねタブンネちゃん!
そしてもう片方の触覚も切り取る。刃が進んでいく感覚が最高に気持ちいい
「ンングァンンン…」
さっきの復活草が大きすぎたかな。文字通り声にならない悲鳴を上げている。
次はどこを切ってみようか―――
触角を切ったら頭のバランスが心なしか悪くなったな。折角だし、耳も切ってしまおう。
開けっ放しの腹は放置状態だが、気にしない。
早速俺の嫁であるカッターナイフちゃんを構える。子タブンネは気絶していたが、痛みで起きてもらおう
グジュグジュジュ 「!?(以下いつも通りの絶叫。とっても元気ですよ
どうやら触覚以上の神経が、耳には通っていたらしい。
「ビギュァゥアゥアゥゥアアアアア…ギュゥ」
って、また気絶しやがった。復活草ちゃんと効いてる…よな?
きっと痛みと体力はまた別なんだろう。多分ね
「!?!(もう悲鳴書く必要ってないよね
もう片方もざっくり。この感覚、クセになりそうだ
「ァァ……」
さすがに声がかれてきたか?
触覚と耳が切り取られたタブンネの頭は、単純に気持ち悪かった。以上
「ヒューイ…ヒューイ…ヒュイ…」
にしてもおかしいな、さっきから復活草はしっかりと―――
あ、しまった。どう考えてもこれは失血死パターンだろ。
子タブンネの周りは既に血だまりになっている。迂闊だったっ
「ヒュゥゥ」
ちょ…ここで死なれても困る!悲鳴がきk…動く心臓とか観察できないじゃないか!
ということで、止血措置を施して輸血。血は親タブンネのモノだし大丈夫だろう
「ミィイ?ミュゥゥ……」
死ねなくて残念そうな子タブンネちゃん。復活草のストックが切れ掛かってきたが、とりあえず口に押し込んでやろう
「ミブュゥゥゥゥ…オェウ――ムグググ
一々口を塞ぐのも面倒だし、ガムテープでべたり
さて、やることは終わらせたしいよいよ次は腹だな
最愛のカッターナイフちゃんでさっき諦めた肋骨に再び切りかかる
ゴーリゴーリゴーリ 「ングンンンン!ンンンンンンン!」
タブンネちゃんはガムテープに妨げられて悲鳴が出せないでいる。あれ?
これじゃあタブンネちゃんの悲鳴が聞けないってことに――
そんなことを悩んでいるうちに、
スパリ
やっと切れたか。しかしまだ一本目。一本目なんだよなぁ…
現実から再び逃げるため、小・大腸に目を移す。
今度は柔らかいだろう。ためしに大腸を(力いっぱい)揉んであげる
「ンンンン!ンンン! ベリベリッ ンェッェェッェェェェェ」
やっぱり悲鳴を聞けないと面白くない。ということでガムテープをはがしてあげた。
今思うと、このタイミングで剥がしたのは非常にまずかったよなぁ。
なんたって剥がすと同時に大量の汚物が俺にしたのだから―――――
最終更新:2014年07月30日 23:46