ある日散歩していると、草むらが揺れだした。中を見てみると、案の定タブンネだった。
母親らしきタブンネの後を生まれてそれ程経っていない子供のタブンネがよちよち歩きで付いて行っている。どうやらこちらに気付いて居ないようで、幸せそうに歩いている。
後ろから近づき、口を押さえつつ子タブンネを掴む。
「ム゛ン゛ン゛ン゛!」
口を塞いでいるので、思うように鳴けない。親のタブンネはと言うと、待ったく気付く様子も無く進んでいる。
道端にあった石を拾って投げつける。石は親タブンネの後頭部に直撃し、「ミィ!?」と間抜けな悲鳴をあげて倒れる。
驚きつつも此方を見るタブンネ。子供の状況を理解したのか此方に近づいて来て、返してくれと懇願してくる。
そこで、返して欲しければ触角をちぎって渡すように指示する。タブンネはイヤイヤと首をふっている。
そこで、子タブンネの首を少しずつ絞めて行く。
「ミイィィ!!・・・ミィ・・・ミ…ッ………ィ…」タブンネの悲鳴が小さくなっていく。このままでは死ぬのも時間の問題であろう。
親タブンネが触覚を掴もうと試みるが、手の震えから上手く掴めない。こうしている間にも子タブンネは限界が近いのか、徐々に声が小さくなって行く。
「ミ゛ャアアアアアア゛ア゛ア゛!!」
親タブンネは、狂ったかのような大声で奇声を上げ、自らの触覚を引きちぎった。そしてそのまま引きちぎった触覚を此方に差し出して来る。
それを受け取ると、子タブンネを地面に落とし、踏み潰した。まだ幼い子供だった為、呆気無く潰れてしまった。
「ミィィィィィィィィィィ!!!!」
親タブンネが突如発狂し、突っ込んでくる。あの技は捨て身タックルだ。
しかし子供を失った精神的な痛みの影響かあるいは触覚を引きちぎった際の痛みの影響か、全く狙いが定まらず、勢いも出ていない、生身の人間でもかわすのは実に容易な事だった。
「ビャガ!?」
何とも間抜けな悲鳴をあげ、気に激突するタブンネ。勢いが弱いとは言え、勢い良く突っ込んだ影響で何とも言えない間抜けな顔で気絶している。
その隙に両足を掴んで思い切り地面に叩きつける。すると案外簡単にタブンネの頭は潰れてしまった。
最終更新:2014年08月03日 23:58