「ひもじいミィ・・」
タブンネがヨロヨロ道を歩いていると。一人の男がやって来た。
「そこのタブンネ。いっぱい木の実が食べたいか?」「食べたいミィ!!」
男はタブンネをとある雑居ビルに連れて行く。
男はマフィアの一味だった。
そこは煙草と酒の香りが充満し、荒くれ者と娼婦が集まっている。
タブンネはステージに立たされる前にマフィアの男からこう告げられた。
「今からレベル1のワンリキーと闘ってもらう。勝てば木の実をたーんとやろう」
(ミヒヒ…僕は何気にレベル62ミィ。闘ポケとはいえレベル1のワンリキーには負けないミィ!!)
一方、タブンネを連れて来た男は兄貴と見られる男に叱られていた。
「馬鹿野郎!!レベルの高い闘ポケとレベル1のタブンネを連れて来いと言ったのに間違えやがって!!」
どうやら今日のショーはタブンネボコボコワンサイドショーの様だ。
男達はとりあえず当初の予定通りタブンネを十字架の板に縛る。
そこに対峙するのはヒョロヒョロのワンリキーだ。
てっきりカイリキーやサワムラーが来ると思っていたマフィアのボスは手下を睨み付けた。
ワンリキーはタブンネ相手にパンチを喰らわす。
『ペチペチ』と音がする。レベル1だから威力はあまりない。
(ミヒヒ。こんなもんかミィ。手足の自由はきかないけど切り札の破壊光線があるミィ)
『ペチペチ…ボコォ!!』
「ミギァー!!」
なまくらパンチの怖いとこはたまにクリティカルヒットする事だ。
「バシバシ。ボコボコ。パン!パン!パシィ!!パシィ!!」
「ねぇ?兄貴。あのワンリキー強くなって来てませんか?」
「ああ…。調べたら15分足らずでレベル45だ。」
場内は大歓声だ。マフィアのボスも笑顔に変わった。
タブンネの顔はみるみる間に変形していく。
鼻は潰れ、頬は膨らみ、顎も砕けた様だ。
タブンネは口を損傷した為、破壊光線放つ事が出来ない。
ワンリキーは更にラッシュを続ける。
遂にタブンネの顔全体が陥没した。
残り2分。さすがに殴り疲れたワンリキーがひと休みするとゴーリキーに進化した。
最後にゴーリキーはタブンネにけたぐりを決めてショーは幕を閉じた。
タブンネは息絶えた。ワンリキーはゴーリキーに進化し、その時のレベルは85であった。
最終更新:2014年08月11日 23:00